「クレジットカードの年会費は無料がいい」というのが人情ですよね。やはり無駄なコストはカットするのがベストです。
近年では多数の企業がクレジットカードに参入して競争が激化していることから、年会費無料でも十分なパフォーマンスを発揮しているカードが多数あります!
ただし、還元率・特典はやはり年会費有料カードが優れており、利用金額や特典利用の有無によっては、むしろ高コストのカードの方がお得になる場合もあります。
そこで年会費無料と有料のクレジットカードはどっちが真にお得なのかについて、63枚のクレジットカードを保有した経験があり、年会費の最高額は118万円の専門家が徹底的に解説します。
机上の空論ではなく、数多くのカードを実生活においてフル活用した経験を活かして、2021年の最新の状況を分析しました。
年会費無料カードと有料カードの違いについて包括的に比較した上で、とりわけ高コスパのおすすめクレジットカードについて厳選してご紹介します。
年会費無料のクレジットカードのメリット
近年では激しい競争の賜物で、年会費無料でも還元率や特典が良いクレジットカードが増加しており、メインカードとしてガンガン使える高コスパカードがあります。消費者にとっては嬉しい状況となっています。
コストが未発生
年会費無料のクレジットカードの最大のメリットはコストが0円である点です。
日本で発行されている有料クレジットカードの年会費は500円~350,000円(税抜)程度となっており、着実なコストは家計に悪影響を及ぼします。
やはりコストはできる限り抑制するのが質実剛健な家計マネジメント、お得な節約マネーハックに重要ですよね。
そうした観点で年会費無料のクレジットカードは、コストフリーである点が大きなメリットです。
サブカードとしてフル活用すると便利
個人用のクレジットカードの場合、電子マネーへのチャージ、各種Payサービスの利用に際して、クレジットカードを活用すると訴求力の高いポイント二重取りが可能です。
将棋において飛車だけよりは、飛車・角の方が強いのと同様に、ポイントも一つだけよりは二つ獲得できる方が嬉しいですね。
区分 | ポイント二重取りが可能なサービス名 |
---|---|
チャージ型電子マネー | 楽天Edy、nanaco、WAON、JMB WAON |
交通系電子マネー | Suica、PASMO、ICOCA、TOICA、manaca、モバイルSuica(Apple PayのSuica・Google PayのSuica) |
プリペイドカード | ANA JCBプリペイドカード、ANA VISAプリペイドカード、おさいふPonta、Kyash、dカードプリペイド、au PAY(旧WALLET) |
スマホ決済 | 楽天ペイ、d払い、Origami Pay、PayPay、au PAY、メルペイ |
メインカードは、利用している電子マネーへのチャージが還元対象外の場合、サブカードとしてポイント対象の年会費無料カードを使うというストラテジーが有効です。
電子マネー用サブカードにおすすめ
利用限度額の確保に最適
海外旅行、引っ越し、家具・家電のまとめ買い、自由診療などの際には、利用額が多くなりがちです。
1枚だけでは利用限度額が不足してしまう場合、複数枚のクレジットカードを発行することが有力な選択肢となります。
例えば1枚目のカードが利用限度額200万円、2枚目が100万円の場合、合計で300万円まで決済することが可能です。
利用限度額の壁が制約となって決済に支障をきたすリスクを抑制できます。
年会費が無料のクレジットカードは費用がないので、スーパーサブとして普段は使わない2枚目に非常に向いています!
年会費無料のクレジットカードのデメリット
年会費無料カードにはいくつかマイナス要素が存在しています。
特典は簡素
年会費無料のクレジットカードは、付帯サービス・保険の側面では充実しておらず、単なる決済手段の枠にとどまっています。
カードを利用しないと更新拒否のリスクが高い
また、年会費無料のクレジットカードは、全くカードショッピングを行わないと、有効期限到来のタイミングで更新を拒否されて更新カードが届かないことがあります。
カード発行・郵送・定期的な与信などにコストが発生するので、費用倒れになってしまうためです。
ただし、カード更新前の1年間に1回でも利用実績があれば更新カードが届くケースが多いです。
あまり使っていないけど継続保有したい場合、安全策で年1回程度は利用するのがベターです。
なお、カード会社によっては全く利用実績がなくても更新カードを送ってくれるカード会社もあります。
イオンカードは利用実績が数年間ない年会費無料カードでも、更新カードを届けてくれました。
年会費が有料のクレジットカードについては、全く使わなくても年会費でペイできることから、更新カードが届くことが大多数です。
細かい手数料が発生する場合があり
年会費は無料でも、ETCカードの発行手数料・年会費は有料というクレジットカードは数多く存在しています。
ETCカードも利用する場合、そちらのコストもチェックしましょう。年会費無料のETCカードについては、以下で精緻に分析しています。
また、カードを紛失した場合の再発行手数料が必要だったり、紙のカード利用明細を郵送してもらうには100円前後の費用が発生するクレジットカードがあります。
更に、ごく一部に解約手数料が発生する場合があるクレジットカードが存在。一例としてJCB CARD EXTAGEは5年以内に解約した場合は手数料が生じます。
こうした細部において手数料が発生する可能性があるので、事前に確認するのが無難です。
リボ払いしか使えないタイプには要注意
お店で1回払いと伝えて支払っても、全て自動的にリボ払いに変換される「リボ払い専用クレジットカード」があります。
リボ払い専用カードの代表例
年会費が無料でも高額のリボ手数料が発生しては損となるので大いなる注意が必要です。
初回のリボ手数料が無料で「利用限度額=リボ払いの毎月の支払額」という一括払いの設定が可能な場合、通常のクレジットカードと同様にコスト0円で利用可能になります。
年会費が有料のクレジットカードのメリット
年会費が発生するクレジットカードは、ポイント還元率が優れていたり、特典が充実しています。
高還元のポイント・マイル、充実のベネフィット、付帯保険などのサービスを利用でき、むしろ年会費無料カードより得する場合があるのがメリット。
自分のライフスタイル、クレジットカード利用シーンに鑑みると、年会費を上回る価値があるか否かが重要な論点です。
高還元のポイント・マイル
例えば特定のショップにて還元率が4%で年会費2,000円(税抜)のクレジットカードと、還元率が2%で年会費無料のカードを比較しましょう。
年10万円(税抜)の利用で年会費はトントンとなり、それ以上は使えば使うほど年会費有料カードの方がお得になります。
利用金額が多額になる場合は、年会費無料カードにこだわると、むしろ損するという結果に終わってしまいます。
年会費無料と有料カードで違いが生じるケースの一例は下表のとおりです。
カード名 | 年会費(税抜) | 特典・特徴 | 還元率 |
---|---|---|---|
楽天カード | 無料 | SPUで楽天市場がポイント3倍~14倍 | 楽天3%以上 |
楽天ゴールドカード | 2,000円 | SPUで楽天市場がポイント5倍~16倍 | 楽天5%以上 |
オリコカードザポイント | 無料 | オリコモールで+0.5% | 2%以上 |
オリコカードザポイント プレミアムゴールド | 1,839円 | オリコモールで+1.0% | 2.5%以上 |
三井住友カード A | マイ・ペイすリボで無料 | 年間利用ボーナスが最大+0.65% | 最大1.15% |
三井住友カード ゴールド | 4,000円 | 年間利用額ボーナスが最大+0.8% | 最大1.3% |
エムアイカード | 年1回利用で無料 | 三越伊勢丹グループでポイント2倍 | 1% |
エムアイカードプラス | 2,000円 | 三越伊勢丹グループで5%~10%還元 | 最大10% |
「損して得取れ」の典型例であり、ライフスタイル・利用シーンによっては、年会費有料カードの方が得することも多いです。
還元率が高いおすすめクレジットカードについては以下で丹念に分析しています。
飛行機に乗る機会がある方なら、マイルが貯まるクレジットカード、航空系クレジットカードがお得です。
JALマイルが貯まるクレジットカード、ANAマイルが貯まるクレジットカードの他、ダークホースとしてはマイレージプラスカードもバリューが高いです。
年会費無料カードでマイルを貯める場合は、マイル還元率は0.25~0.5%程度が関の山となります。
ANAカードやJALカードの場合、年会費が発生しますが、還元率1.0%以上効率的にマイルを貯めることが可能です。
また、アメックスやダイナースも同様にコストが発生して、かつ1年あたりの移行限度マイルがあるものの、1%のマイル還元率となる方策があります。
豊富な付帯特典
年会費が発生するクレジットカードは、年会費無料カードと比較して充実の特典が付帯しているクレジットカードが多いです。
付帯特典の一例
- 空港ラウンジ、街中、ディズニーやUSJのラウンジ
- 手荷物無料宅配サービス
- ホテル・旅行などの優待・その他トラベル特典
- レストラン・料亭などでのダイニング特典
- 映画・アミューズメント施設などでのレジャー特典
- 専門家への無料相談(医師・看護師等への電話健康相談など)
このようなベネフィットを活用すると、年会費を上回る金額がお得になり、高い価値が生じることもあります!
空港ラウンジ
数多くのゴールドカードには日本国内の空港のラウンジサービスが付帯しており、無料で空港ラウンジを利用できます。
フリードリンク・ライトスナック、電源コンセント、Wi-Fi、手荷物預かり等のサービスがあり、中にはアルコールも無料の空港ラウンジがあります。フライトまでの待ち時間を快適に過ごすことが可能です。
自腹で空港ラウンジを利用するとなると、国内線でも1,000円程度の料金が発生するので、空港ラウンジ無料のクレジットカードなら着実に得することが可能です。
海外旅行によく行く方は、プライオリティ・パス無料のクレジットカードがお得です。
世界中の148ヶ国、600を超える都市で1,300ヵ所以上の空港VIPラウンジが使い放題となってファンタスティックですよ!
通常は年会費429米ドルであるプレステージ会員が0円です。1ドル105.36円(2021/2/6時点)換算だと年会費45,199円が無料になります。
飲み物や食べ物を戴いたり、シャワーやインターネットで待ち時間を快適に過ごせます。コックさんがヌードルを作ってくれたり、バーカウンターがあるラウンジも!
空港ラウンジを無料で使えるクレジットカードを活用すると、旅行・出張でのフライトが快適になります。
ダイニングの優待特典
ダイニング特典ではコース料理1名分無料サービス、専用車での送迎サービスなどが特に便利になっています。
また、通常は予約困難なお店の食事を満喫できるイベントや、スペシャルなディナーイベントもあります。
一例としてアメックスプラチナのダイニング・イベントでは、日本で最も予約が困難なお店の一つであり、2018年のJAL国際線ファーストクラス 日本発の洋食も担当した「SUGALABO」の圧巻の食事を堪能できました。
また、ラグジュアリーカードでは超高級カルト・ワインのスクリーミング・イーグルを格安で満喫できるイベントがありました。
手荷物無料宅配やコート預かりサービス
ゴールドカードの中には手荷物無料宅配サービスが付帯しているクレジットカードがあります。
自宅から空港(往路)、空港から自宅(復路)まで手荷物を無料で宅配してくれてバリューが高いサービスです。
特に空港まで公共交通機関を利用して移動する場合、行きの手荷物無料宅配には大きなメリットがあります。
もちろん帰りの手荷物無料宅配は、下着やお土産などをリリースして身軽で帰れるので流麗なサービスです。
空港手荷物宅配サービスは、1回あたり1,500~2,000円程度は必要となるので、海外旅行・出張が多い場合は便利なサービスです。
また、寒い冬に暖かい国に行く場合は、コート預かりサービスが極めて便利です。
ホテルの優待
ゴールドカードの中には、ホテル予約の際にも特別な優待特典が用意されたカードも多くなっています。
例えば、三井住友ゴールドカードはReluxの予約で3,000円OFFの特典を享受できます。
年会費10,000円(税抜)のセゾンゴールドアメックスなら、なんと一休.comプレミアのプラチナ会員資格を一度享受できます。
プライベートセールに絶大なメリットが有り、クラブフロア、スイートルームが破格の安値で放出される点にエッジ・優位性があります。
スイートルームはともかくとして、お酒飲み放題・食事無料のクラブフロアを安く泊まれるのはバリューが高いですよ!
実際に私もグランドハイアット東京、アンダーズ東京、パレスホテル東京などにお得に宿泊しちゃいました!
街中ラウンジ
銀座や京都、商業施設、テーマパークに設置されているラウンジを利用できるクレジットカードがあります。
- 銀座ダイナースクラブカード:ダイナースクラブ 銀座プレミアムラウンジ、大丸東京店のラウンジ
- イオンゴールドカード:イオンラウンジ
- JCBゴールド ザ・プレミア:JCBラウンジ京都
- JCBプラチナ:USJのJCBラウンジ
- JCB THE CLASS:ディズニーのJCBラウンジ
- 大丸松坂屋お得意様ゴールドカード:大丸松坂屋のラウンジ
- 阪急阪神お得意様カードプレミアム:阪急・阪神百貨店のラウンジ・サロン
お金を出しても利用できないラウンジを利用できるのはスペシャルなベネフィットです。
クレジットカードの専門家・菊地崇仁さんも、そのようなゴールドカードをおすすめとして挙げていらっしゃいます。
付帯保険も充実
クレジットカードに備わっている保険の補償内容で比較する場合も、基本的には年会費有料カードの方が秀でています。
- 海外旅行傷害保険
- 国内旅行傷害保険
- 航空機遅延費用保険
- ショッピング保険
ただし、例外もあり、例えば年会費無料のジャックスカード、エポスゴールドカードも、海外旅行傷害保険に関してはエッジが効いているサービスを提供しています。
海外旅行の補償で最も重要なのは、利用頻度が高い「傷害治療」「疾病治療」、次が損害賠償保険です。
海外旅行に行く場合は、海外旅行傷害保険が自動付帯のクレジットカードを保有しておくと、都度有料保険に加入する必要が低下して節約につながります。
異なるカード会社が発行する海外旅行保険付きクレジットカードを複数所有している場合、死亡・後遺障害以外の保険金は、複数のクレカの補償額が合算されます。
死亡・後遺傷害保険金は、複数のクレカのうち最も高い保険金額が限度となります。
年会費無料のクレジットカードなら、家で寝かせておくだけで補償が上乗せされますので、メリットだけを享受できてデメリットはありません。
年会費無料で海外旅行保険自動付帯のクレジットカードには、Booking.comカード、エポスカード、横浜インビテーションカードがあります。
また、利用付帯か自動付帯かも重大な論点となります。年会費無料のクレジットカードでは、補償は旅行代金の決済が必要な利用付帯というクレジットカードが多いです。
他方、年会費が有料のゴールドカード等は旅行代金をカード払いしなくてもOKの自動付帯となっているケースが多いです。
事前の銀行振込で利用限度額が無限
アメックスが発行しているアメックスカードは、事前に振り込んだらその範囲内で自由に使えるデポジット制度があります。
例えば、3,000万円を事前入金しておけば限度額3,000万円のクレジットカードとして使えるので、限度額の制限で納税が不可能という事態を回避できます。
クレジットカード特有の支払いの後払いはできませんが、ポイントが貯まるというメリットがあります。余った入金額は次回以降の支払いに利用できます。
ダイナースも、高額の支払いが予定されている場合は、事前に相談したら柔軟に対応してくれます(ダイナースクラブカードの事前入金)。
ステータスが高い
どうでもいいと考えるならば本当に全く重要ではないのですが、ステータスというのも重視する場合は大事な要素となります。
個人的な経験則としては、ブラックカード、プラチナカード等の高級カードは、やはり保有していると満足度が高く、日々の決済が楽しくなりました。
ここらへんは高級車に類似。フェラーリやポルシェといったスーパーカーは、 保有・運転することによる満足度は高いと推察されますが、ステータスカードには同様の効果があります。
利用限度額・カード発行可能枚数がHigh
年会費が有料のクレジットカードは利用限度額が無料カードよりも高く、家族カードの発行可能枚数が多い傾向にあります。
経費決済の自由度が高くなり、縦横無尽な支払いが可能になって質実剛健です。
クレジットカード会社に課せられた制約によって決済に支障をきたす事態はなくなり、新たな地平を切り拓くことが可能になります。
カードの素材が上質
日本初の自己申し込み可能な金属製カードはラグジュアリーカードです。
チタンカードはブラッシュドステンレススチール&カーボン、ブラックカードはステンレススチール&カーボン(マットブラック)、ゴールドカードは24金の純金コーディング&カーボンが用いられています。
金属製クレジットカードらしい抜群のクオリティが威風堂々としたオーラを放っています。
また、アメックスプラチナ、アメックスビジネスプラチナにメタルカードが導入されており、類稀な高級感があります。
インビテーション獲得のハードルは高いですが、アメックスセンチュリオンにはチタンカードがあり、深淵なブラックボディが抜群のオーラを放っています。
一部の高級カードだと素材も金属製で傑出しており、身の回りをハイエンド品で固めたい方にとってエクセレントな魅力を放っています。
年会費が有料のクレジットカードのデメリット
年会費が発生するクレジットカードにはいくつか欠点が存在しています。
コスト負担
最大のデメリットは、言うまでもなくコスト負担が発生する点です。
利用頻度が少ない場合でも毎年キャッシュアウトが生じてしまいます。
年会費 | 通算コスト | ||||
---|---|---|---|---|---|
1年 | 3年 | 5年 | 7年 | 10年 | |
1,000 | 1,000 | 3,000 | 5,000 | 7,000 | 10,000 |
2,000 | 2,000 | 6,000 | 10,000 | 14,000 | 20,000 |
3,000 | 3,000 | 9,000 | 15,000 | 21,000 | 30,000 |
5,000 | 5,000 | 15,000 | 25,000 | 35,000 | 50,000 |
10,000 | 10,000 | 30,000 | 50,000 | 70,000 | 100,000 |
20,000 | 20,000 | 60,000 | 100,000 | 140,000 | 200,000 |
25,000 | 25,000 | 75,000 | 125,000 | 175,000 | 250,000 |
30,000 | 30,000 | 90,000 | 150,000 | 210,000 | 300,000 |
50,000 | 50,000 | 150,000 | 250,000 | 350,000 | 500,000 |
100,000 | 100,000 | 300,000 | 500,000 | 700,000 | 1,000,000 |
130,000 | 130,000 | 390,000 | 650,000 | 910,000 | 1,300,000 |
200,000 | 200,000 | 600,000 | 1,000,000 | 1,400,000 | 2,000,000 |
350,000 | 350,000 | 700,000 | 1,050,000 | 2,250,000 | 3,500,000 |
「クレジットカードはほとんど使わない」というケースでは費用対効果が悪いので、年会費無料のクレジットカードの方が向いています。
審査基準が厳しい傾向
同一カード会社の年会費無料のクレジットカードと有料のクレジットカードの審査基準を比較すると、有料カードの方が厳しいことが多いです。
ただし、アメックスなど、レギュラーカードとゴールドカードで審査難易度は基本的に同一のクレジットカードも存在しています。
利用限度額の下限が高いクレジットカードは、小さいカードよりも相対的に審査の難易度が高いです。
例えば年会費無料の一般カードは10万円~100万円、ゴールドカードは50万円~300万円となっている場合、ゴールドカードについては50万円の利用限度額を付与してよいかという観点で審査が行われます。
したがって、このようなケースではゴールドカードの方が審査は厳しくなります。
また、審査基準はクレジットカード会社によって異なり、同じ年会費無料カードでも銀行系カードは厳しい傾向があります。
審査が緩いのは消費者金融のアイフルの子会社であるライフカードです。
お得な入会キャンペーンも魅力的となっています。
条件付きで年会費無料のクレジットカード
通常の年会費は有料ですが、一定の条件を満たすと年会費が無料になる「条件付き年会費無料」というカードもあります。
年会費無料の条件の例
- 年1回の利用
- Web明細
- 自動リボ払いの設定
- 年間で一定額以上の利用
- 年齢が一定以下
- 携帯電料金の支払い実績
ゴールドカードの場合は年会費無料にする条件が、年100万円や200万円のカードショッピングなど厳しい傾向にあります。
しかし、年会費が安いクレジットカードでは条件は決して厳しくありません。
若年層なら無料で利用できて、付帯保険と特典が充実しているクレジットカードの筆頭はセゾンブルーアメックスです。
インビテーションを受け取って申し込んだ場合、年会費が無料になるクレジットカードもあります。
イオンゴールドカード、セブンカードプラス ゴールドが該当します。
年会費無料のクレジットカードがおすすめの方
以下に該当する方は、年会費無料のクレジットカードの中から選定するのがおすすめです。
- 年会費を負担せずコスト0円で利用したい
- 特典が不要・利用する機会がない
- クレジットカードにステータス性は不要
年会費というのは確実に発生するコストで、家計マネジメントにおいてはネックとなる要素です。
費用をカットしてシンプルなカードライフを送りたいという方は、年会費無料もしくは緩い条件で年会費が無料になるクレジットカードがベターです。
また、クレジットカードの優待特典にマッチするものがない方や、コストを考慮すると不要という方は、年会費無料カードを使うのも選択肢の一つです。
ステータス性も関心がない方にとっては無用の長物です。
各種調査・統計では意外と異性にクレジットカードを見られているというデータもありますが、人によっては低コスト体質の方がいいという方も多いです。
また、いわゆるミニマリスト的な価値観の異性の場合は、ゴールドカード・プラチナカード等がむしろマイナス要素として働く可能性もゼロではありません。
年会費無料のクレジットカードでおすすめのクレジットカード
年会費無料で維持できるクレジットカード一覧については、以下をご参照ください。
その中でおすすめを3枚に厳選すると以下のとおりです。
年会費無料三銃士と形容できるハイ・クオリティー・カードです。
1%自動キャッシュバックが魅力!Booking.comカード
三井住友カードが年会費無料のクレジットカードである「Booking.comカード」を発行しています。
VISA加盟店でもれなく1%キャッシュバック、カード会員限定サイトでのBooking.comの予約・宿泊・カード利用では5%キャッシュバックがプラスされる点にエッジ・優位性があります。
カード利用で得られる還元は、一切何も手続きが不要であるオートキャッシュバックなのがメリットです。有効期限が無期限のクレジットカードとも解釈できます。
また、先着5万名限定でBooking.comのGenius会員にアップグレードされます。世界的宿泊サイトの上級会員資格を無条件でゲット可能!
一部対象ホテルの宿泊料金10%OFF、レイトチェックアウト、無料空港シャトル、ウェルカムドリンクなどのベネフィットを享受できます。
発行会社は三井住友カードであり、セキュリティの側面で頑健なのも長所です。
VISAインターナショナルから、セキュリティが高い会社に対する表彰があり、アジア・パシフィック地域では、三井住友カードだけが表彰されたことがあります。
セキュリティの部分では国際ブランドの運営元のVISAからも高い評価を受けています。
また、カード利用をすぐに把握する仕組みや、利用停止して使う時だけ解除する機能など、豊富なセキュリティ機能があります。
- ご利用通知サービス:カード利用のリアルタイム通知
- 使いすぎ防止サービス:利用金額の合計が指定金額を超えたらメールもしくはアプリで案内
- あんしん利用制限サービス:海外・ネット・全てのカード利用を、それぞれブロック可能
カード不正利用が心配な方は、普段は全てのカード利用をブロックしておき、使う時だけ解除すれば、不正利用のリスクを極限まで抑制できます。
一般加盟店での還元率も1%と年会費無料のクレジットカードとしては高水準であり、ポイントが自動キャッシュバックなのが大きなメリットです。ポイントを貯めて交換という手間から解放されます。
ビックカメラSuicaカード
Suicaチャージを行う機会がある方は、ビックカメラSuicaカードがおすすめです。
年会費が年1回の利用で無料となり、基本還元率1%、Suicaチャージ・JR東日本の定期券やきっぷ等の購入は1.5%還元です。
おサイフケータイ、Apple Pay対応端末をお持ちの方は、東日本に住んでいない方でもおすすめです。
クレジットカード界のレジェンドであり、キャッシュレス決済のカリスマ・菊地崇仁さんも、ビックカメラSuicaカードがSuicaチャージにおすすめとおっしゃっていました。

クレジットカードのレジェンドがプライベートでも保有するのがビックカメラSuicaカードです!
活用すると家計改善に大活躍してくれるクレジットカードであり、大量のポイントが得られるお得な入会キャンペーンも魅力的です。
リクルートカード
nanaco、楽天Edyへのチャージを行いたい方にはリクルートカードがおすすめです。
年会費無料で1.2%還元となっており、合計で月30,000円までは電子マネーチャージもポイント付与の対象です。
JCB、VISAかMastercardの2枚持ちを行えば、3万円+3万円=月6万円まではOKとなります。
実際にJCBとMastercardの2枚のリクルートカードで電子マネーチャージしたところ、月6万円(720ポイント)まではしっかりと獲得できました。
税金・社会保険料の支払い、イトーヨーカドーでの支払いは、リクルートカードでチャージしたnanacoで行うとお得です。
セブン&アイのプロパーカードであるセブンカード・プラスより高還元で、イトーヨーカドーでお得なクレジットカードの筆頭です。
その他、リクルートカードの詳細については、以下で精緻に分析しています。
専門家がおすすめのJCBカードでもあり、実際に発行して使い倒したところ、日々のお買い物や電子マネーチャージでザクザクとポイントを得られました。
現在は数千円相当のリクルートポイントがプレゼントされるゴージャスなキャンペーンが開催されています。
公式サイトリクルートカード 公式キャンペーン
年会費有料カードがおすすめの方
以下のようなニーズがある方は、年会費が有料のクレジットカードがむしろベターです。
- 利用額が大きいので年会費を超えるポイントを獲得できる
- カードの特典をよく利用する
- 高級レストランで食事する頻度が多い
- 旅行に行く頻度が多い
- ステータス性が高いクレジットカードを持ちたい
例えばジャックスカードのPonta Premium Plusは2,000円(税抜)の年会費が発生しますが、年に2ヶ月間は還元率2%でPontaポイントを獲得できます。
特定の時期にカード利用額が大きい方は、年会費を大きく上回るポイントを獲得することもでき、年会費が有料でもむしろ得する算段となります。
年会費3,000円(税抜)のSuMi Trust Clubリワードカードは、コース料理1名分無料サービスが付帯しています。年1回これを利用するだけで、年会費のもとを取ることが可能です。
ソラチカカードはメトロポイント→ANAマイルが1対0.9で交換できるので、年会費を大きく上回る価値が備わっています。
また、ゴールドカードやプラチナカードはやはり日々の決済で使う際の満足感は高く、店員さんや周囲の反応とは無関係に高い効用があるのも事実です。
信用力をUPさせてかつ高い満足度のもとで楽しく日々の支払いを行うことができるようになります。
ステータス最強なのはアメックスプラチナ、ダイナースプレミアム、ラグジュアリーカード ゴールド、JCB THE CLASS、三井住友プラチナカードといった面々です。
年会費有料のクレジットカードでおすすめのクレジットカード
お得で秀逸なベネフィットやサービスを備えているクレジットカードは、たとえ年会費というコストが発生しても、特典を利用すればあっという間に年会費の元を取り、それ以上の価値を享受できます。
年会費有料のクレジットカードは多数ありますが、その中で特におすすめのクレジットカードを4枚厳選すると以下のとおりです。
まさに四天王という様相を呈しているパワフルなクレジットカードです。
TRUST CLUB プラチナ マスターカード
TRUST CLUB プラチナ マスターカードというTRUST CLUBのクレジットカードが2019年7月1日に導入されます。
2019年6月30日までは「TRUST CLUB プラチナ マスターカード」であり、7月からカードフェイス並びにスペックが切り替わります。
TRUST CLUB プラチナ マスターカードは年会費3,000円(税抜)であるにもかかわらずプラチナMastercardであり、格安プラチナカードの中では随一のコストパフォーマンスを誇ります。
主なメリット
- コース料理1名分無料サービス
- 日本全国の主要32空港47ヶ所という格安カードでは最大級の空港ラウンジ
- 最高150万円の傷害・疾病治療費用保険(海外旅行傷害保険)
- ポイントの有効期間が無期限(年会費充当時は0.825%還元)
- 宿泊予約サイト Reluxが3,000円OFF
- Mastercard Taste of Premium
- Boingo Wi-Fi
- 手荷物宅配の優待サービス
- ショッピング保険
年会費が高いのにコスパが良好というカードは滅多にありません。コース料理1名分無料サービス、空港ラウンジを利用する機会がある方にとって大いなる魅力があるハイ・クオリティー・カードです。
なお、ダイナースクラブカード会員の場合、TRUST CLUB プラチナカードを無料で2枚目の追加カードとして発行できます。
「ダイナースクラブ コンパニオンカード」というサービスです。
SPGアメックス
SPGアメックスの年会費は31,000円(税抜)で、家族カードの年会費は15,500円(税抜)と高め。プラチナカード並みです。
しかし、コストを圧倒的に上回るお得なメリットが満載であり、SPGアメックスは年会費を超える価値があります。
主なメリット
- 保有しているだけでMarriott Bonvoyのゴールドエリート会員のステータスを維持可能
- 世界中で利用可能な無料宿泊特典(2名分)が毎年1回プレゼント
- アジア太平洋の対象直営レストラン・バーが15%OFF(ゴールドエリート特典によるマリオットボンヴォイのレストラン割引)
- ポイントをよいレートで、ホテル宿泊や数多くの航空会社のマイルに交換可能(マリオット ボンヴォイのポイントの価値)
JALマイル還元率も1.25%とJALカード プラチナよりも一般加盟店では高く、JALマイルがお得に貯まるクレジットカードの1枚です。
マリオットのプラチナチャレンジという制度を利用すれば、Marriott Bonvoyのプラチナエリート会員資格も容易に取得できます
私はプライベートで4名のアメックス社員の方とお会いしたことがあります。そのうち2名がSPGアメックスを持っていました(1名はアメプラ)。
SPG Amexはアメックス社員の方が自社カードの中でもとりわけ高く評価しており、自腹で保有している程の魅力があります(アメックス社員に人気のクレジットカード)。
ソラチカカード
ANAカードの中でおすすめなのは、ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)です。
メトロポイント→ANAマイルを1対0.9(90%)のレートでマイルに移行できるのが絶大なメリットです。陸で最大級にANAマイルを獲得できます。
自動リボ払いサービスの「スマリボ」を活用すると、なんと還元率が1.54%に上昇します。
2,000円(税抜)の年会費が発生しますけれども、毎年1,000マイルの継続ボーナスが付与されます。
1マイル2円と考えると年会費はほぼトントンとなります。それで90%のメトロポイント→ANAマイル交換など、卓越したベネフィットを享受できます。
PASMOオートチャージでもANAマイルを獲得可能。ANAマイルの使い道は多様であり、旅行・出張に役立ちます。
ソラチカカードは入会キャンペーンが豪華なのも魅力的な点です。大量のマイルを獲得できます。
その他、ANA To Me CARD PASMO JCBの詳細は以下で丹念に分析しています。
実際にソラチカカードをフル活用したところ、流麗なANAマイル還元を享受できました。
東京メトロ乗車で最大級のメトロポイントを得られて、スマリボの活用で1.5625%ANAマイル還元となるゴールドカードもあります。
銀座ダイナースクラブカード
東京近辺に在住の方におすすめなのは銀座ダイナースクラブカードです。
銀座の一等地にあるダイナースクラブ 銀座プレミアムラウンジ、東京駅直結の大丸東京のラウンジを利用できてスペシャルです!
銀座ダイナースクラブカードはコストパフォーマンスが高くカード会社側の収益性が厳しいことから、ユーザーにとって有利なクレジットカードです。
銀座ダイナースクラブカードを利用すると、ダイナースの最上級カードであるダイナースのブラックカードのインビテーションも届きます。
ダイナースのうち、ダイナースクラブカード、銀座ダイナースクラブカード、ANAダイナースカードの場合は、一定期間保有して使い続けると、上位カードのダイナースプレミアム、ANAダイナースプレミアムのインビテーションが届きます。
ダイナースクラブ プレミアム コンパニオンカードというサービスもあり、ワールドエリートMastercardのTRUST CLUB ワールドエリートカードを無料で持つことが可能です。
将来的にブラックカードを希望する場合は、ダイナースが候補の一つとなります。いずれもお得な入会キャンペーンを開催しています。
まとめ
年会費無料のクレジットカードと有料のクレジットカードは、それぞれに利点と欠点が存在しており、まさに一長一短という様相を呈しています。
「年会費無料と有料カードはどっちがいいか」は昔から喧々諤々の議論があるテーマですが、結論としては「人によって異なる」となります。
クレジットカードの利用金額、ライフスタイル、趣味のニーズなどによって、年会費有料カード独自の還元や特典を使うか否か等のファクターで、最適なカードは変化します。
年会費有料のクレジットカードでも特典をフル活用した場合、年会費よりもむしろ得することも多々あります。
また、アメックス、ダイナースクラブカード、ラグジュアリーカード等のステータスカードの場合、保有して支払うことによる満足感も副次的な魅力となります。
インビテーションが必要で獲得まで長い時間がかかりますが、JCB THE CLASSは年会費を取り戻せる高級カードで妙味が高いです。
もっとも、近年では昔ながらのクレジットカード会社に加えて、流通各社、インターネット大手企業、新興銀行などが参戦して競争が激化しているので、消費者にとって魅力的なクレジットカードが多数出ています。
年会費無料のクレジットカードでも、高いポイント還元率、優れた特典を享受することが可能になっており、必要十分なパフォーマンスを発揮しています。
ライフスタイル、自分のニーズに適したクレジットカードを利用すると、年会費無料カード、高級カードのいずれも高い効用をもたらしてくれます。
利用用途によってベストなクレカは変化するので、利用金額、付帯特典、保険などを総合考慮してクレジットカードを選ぶと、家計が頑健になり、生活を豊かに彩ることが可能となります。
自分の状況や好みに応じて上手にクレジットカードを選び、楽しい生活を送りましょう!
年会費無料のおすすめクレジットカードについては以下にまとめています。
還元率が高いおすすめクレジットカードについては以下で丹念に分析しています。
飛行機に乗る機会がある方なら、マイルが貯まるクレジットカード、航空系クレジットカードがお得です。
JALマイルが貯まるクレジットカード、ANAマイルが貯まるクレジットカードの他、ダークホースとしてはマイレージプラスカードもバリューが高いです。
ポイントやマイルに興味がない方は、キャッシュバックのクレジットカードがお値打ち。ポイントを貯めて交換という作業も省きたい場合、自動キャッシュバックのクレジットカードだと手間フリーです。
クレジットカードの諸々のファクターに着目してランキングを作成しました。
高級カードになるとコース料理1名分無料サービス、空港ラウンジ、手荷物無料宅配、コート預かりなどの充実した特典が魅力的です。
おすすめのゴールドカードについては、ゴールドカードのランキングをご参照ください。年会費無料のゴールドカード、年会費が安い格安ゴールドカードもあります。
これらの中でも特に優れたゴールドカードは以下で丹念に論述しています。
おすすめのプラチナカードについては、プラチナカードのランキングをご参照ください。その中でも特に特筆に値するカードは以下で徹底的に解説しています。
クレジットカードの頂点であるブラックカードについては、以下で精緻に分析しています。
数多くのブラックカードの中から日本で発行されているカードのランキングを以下にまとめました。
実際にブラックカードを活用したところ、お金では買えない類稀なエクスペリエンスが可能でした。
国際ブランドごとのおすすめクレジットカードについては、VISA・Mastercard・JCB・アメックス・ダイナースにまとめています。
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