幾多のネット証券がある中で、日本で最も人気があるネット証券がSBI証券です。
口座開設数(430万)、NISA口座数(100万)はネット証券NO.1(2018年3月末現在)です。国内株式の個人売買代金シェアも35.1%でNo.1です(2017年4月~2018年3月)。
「2019年 オリコン顧客満足度ランキング ネット証券」でも1位を受賞しており、なんと12度目の1位となっています。
凄腕投資家の方でもSBI証券を活用している方が多いです。SBI証券を訪問して、サービスの特徴・人気の秘訣についてインタビューしてきました!
SBI証券の本社所在地は東京都港区六本木1-6-1 泉ガーデンタワーです。最寄り駅は六本木一丁目駅になります。
ビルは数十階の存在感がある立派な建物でした。六本木一丁目駅直結で極めて便利です。
ロビーは吹き抜けが開放的でモダンな雰囲気でした。エレベーターは近未来的でカッコ良かったです!
この度は株式会社SBI証券 商品開発部の杉本部長、稲場さんにインタビューさせていただきました。
IPOに関するインタビューについては、以下に集約しています。SBI証券のIPO引受け部門で活動していたプロの貴重なお話が満載です!
また、2018年に入っての再取材については、以下にまとめています。
SBI証券の強み
まつのすけ:SBI証券は口座開設数でネット証券No.1であり、国内株式個人売買代金シェアもNo.1です。SBI証券の強み、あるいはユーザーから支持されている点や人気があるところは何でしょうか。
杉本さん:ネット証券設立以来、特に2003年あたりから各社で競争が激化した中で、弊社は手数料について業界最安値水準をキープしました。
当時思い切った戦略を採用したことが個人投資家の皆様の支持につながりました。最近では弊社より安いネット証券も出ていますが、格安の手数料をいち早く導入して顧客基盤を確固たるものとしました。
更に商品ラインナップにおいては、9カ国の外国株式、FX、先物・オプション、投信などあらゆるものを取り揃えております。
他のオンライン証券と比較するとラインナップは豊富であり、多くのお客さまのニーズに応えてきました。手数料と商品ラインナップの多さに関しては強みになっていると思います。
IPOの引き受け数も多く、主幹事は対面証券が中心となる中で、ここ最近でネット証券で主幹事証券を担っているのはSBI証券のみです。
IPOについては設立以来、専門の部署があり、継続的に引受業務を行っています。IPOは個人投資家の方に人気が高いことから、主幹事を含めた引受業務を手がけているのが、ユーザー様からご支持いただいている部分だと思います。
まつのすけ:SBIホールディングスのネット証券ということで、グループならではの強みないしメリットがあると思います。この点はいかがでしょうか?
杉本さん:一番のポイントは手数料とサービスの優位性です。グループの住信SBIネット銀行とはSBIハイブリッド預金で連動しており、株式の決済代金もリアルタイムに銀行と連携できます。
住信SBIネット銀行はATM手数料・振り込み手数料無料など価格・サービス面で強みがあります。顧客第一主義の銀行とつながっているのは大きなグループ戦略です。
また、金融の総合インターネットグループということで、銀行・証券の他にも、ベンチャー・キャピタル(VC)があります。
グループのVCが投資した会社のIPOにおいて、弊社を引受けに入れていただき、個人投資家の皆様に投資の機会をご提供できる点はIPOにおける強みとなっています。
モーニングスターという企業は投資信託の評価や投資情報を提供しており、グループメリットを活かせる部分です。
損保や生保も立ち上げており、金融商品についてはSBIグループで一貫してご提供できるグループメリットがあります。
一般信用売りについて
まつのすけ:2015年から一般信用取引の売り建てがかなり充実してきました。一般信用取引売り・短期(5日)でつなぎ売りが可能となり助かっています。
ユーザーとしては、銘柄がより充実してくると嬉しいです。貸株市場で調達なさっているのでしょうか。
杉本さん:貸株市場では、ネット証券・対面証券・外資系証券などの金融機関同士で日々株式の貸し借りが行われており、そこで調達しているものもあります。
また、弊社では信用取引や個人向け貸株も手がけており、弊社自身が保有している在庫もあり、それらを一般信用取引の売りとしてご提供しています。
まつのすけ:一般信用取引の売り建ての在庫画面で、権利確定月別の一覧があると、目当ての銘柄にすぐ辿りつけて便利です。権利確定月別の一覧の新設については、いかがでしょうか。
杉本さん:こちらについては、他のお客様からもリクエストをいただいております。一般信用売りは、短期5日売りより前にHYPER空売りから最初に導入しました。
ミクシィやサイバーダイン、日本通信など当時マザーズ市場の時価総額の大きい融資銘柄を売り建てられるサービスで、そちらを優先して開発しておりました。
その後に短期5日売りをリリースした経緯があり、HYPER空売りを優先した仕様になっている側面があります。
お客様から多くのお声を頂いており、今後まとめてUI部分を含めた充実・ステップアップを考えています。現在、優先順位が高い検討項目としております。
まつのすけ:「日計り信用」、「HYPER空売り」という仕組みもあります。トレーディングに有用なツールだと思います。活用方法について教えてください。
杉本さん:HYPER空売りは、貸借銘柄でない融資銘柄について、機関投資家は売れるのに個人投資家は制度信用売りができない不自由さがあったので、個人の方でも空売りができるように導入したサービスです。
マザーズ市場は個人投資家のシェアが高く、またIPO銘柄などはすぐに貸借銘柄に選定されません。
マザーズ銘柄やIPO銘柄はボラティリティが高く空売りニーズが高いところでして、HYPER空売りをご活用いただけます。数多くのご注文をいただいているところです。
まつのすけ:最近注文が多いのはどのような銘柄ですか。
杉本さん:最近よく取引されるのはブランジスタ、そーせい、グリーンペプタイドなどのバイオ銘柄全般などです。
バイオ銘柄は赤字企業も多く、株価が材料・思惑で大きく動きボラティリティが高いので、空売りニーズも高いことから、売れる環境をご用意しております。
弊社は口座数・預かり残高が競合他社に比較すると多く在庫を確保できていることから、豊富な空売り可能な銘柄をご提供できていると自負しております。
まつのすけ:SBI証券では、一般信用売建ての在庫は19時に更新され、早いもの順になっています。速度優先だとプログラムに人力で勝てない面があります。
ただし、抽選だとロジックによっては総取りになってしまい、どういう方式がいいかはなかなか難しい面があると思います。当面は現行の方式が続くのでしょうか。それとも新しい方式を検討なさっていますか?
杉本さん:抽選も検討はしましたが、在庫が急に空くケースもあり、早いもの順というスタイルが適していると考えました。当面は今の方式を続けていく予定です。
まつのすけ:ありがとうございます。安心した読者が多いと思います!
PTS・信用取引・先物・FX
まつのすけ:SBI証券には、「SOR(スマート・オーダー・ルーティング)注文」という注文方法があります。意外と知らない方も多いです。SORについて教えてください。
杉本さん:注文をするだけで取引所とPTSのどちらが有利かを判定して約定してくれる仕組みです。最も良い条件の市場へご注文いただけます。
まつのすけ:SBI証券にはPTS取引があります。値が飛ぶことがあり、上手く売買するとリターンを向上させることができると考えています。PTS取引の使い方やおすすめの活用方法はありますか?
杉本さん:PTSは取引できる時間帯が増える点がメインのメリットです。8時20分~9時、15時~16時、19時~23時59分に取引が可能です。
決算発表は15時過ぎが多く、海外市場の動きによって先物は大きく動いています。夜間のニューヨーク市場の動きを考慮すると、翌日まで待てないという場合でも夜間取引が可能です。
PTS取引ができるのは弊社だけであり、9時~15時以外の時間帯が活用できるのは大きいと考えます。
また、SOR注文によって事前に各市場の価格を見比べることなく、自動で最も良い条件の市場へ注文が行えます。
まつのすけ:信用取引は手数料無料や金利優遇があり、大口だとお得ですね。適用されている方は結構いらっしゃるのでしょうか。
杉本さん:個人投資家の方でも、日計り売買で億単位でトレーディングする活発な方もいらっしゃいます。
新規建約定代金合計額が5億円以上で金利優遇があり、継続して一定人数の方が適用されています。特にここ数年はお客様のお取引が活発でした。
個人の売買では日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(1570)のシェアが高く、直近では任天堂も大口の個人投資家の方の間で高いシェアとなっています。
大口のお客様の売買シェアは高く、金利優遇・手数料無料の基準に到達している方は一定数いらっしゃいます。
まつのすけ:2016年に入って市場のボラティリティが上がっていますが、そうした状況なので先物・オプションに興味が出ている方も多いと思います。SBI証券ではJ-NETクロス取引があります。これのポイントは何でしょうか?
杉本さん:SORの先物版です。取引所の価格よりもより有利な価格がつけられるか判定して、大阪取引所の立会内取引の外で有利な価格で約定できる場合があります。
まつのすけ:7月からは東証マザーズ指数先物がいよいよ登場しました。個人投資家の間でも上場による影響や投資戦略について議論が活発化しています。SBI証券での取り扱い状況について教えてください。
杉本さん:弊社では7月19日の上場初日から取り扱いました。上場直後はポケモンGOによる任天堂関連一色となり、マザーズ市場が閑散となってしまい、JPX日経インデックス400先物上場の時と同様にタイミングが悪くなってしまいました。
全体の売買枚数が約2,800枚であり、スタートとしては芳しくなかったのが足下の状況です。ただし、マザーズは空売りできる銘柄が少ないこともあり、機関投資家も含めてヘッジができない側面がありました。
東証マザーズ指数先物の登場で今後はより一層期待できるマーケットになると考えています。
個人投資家の方には現物のシェアも高いので、東証マザーズ指数先物には力を入れていきます。キャンペーンも開催しております。
まつのすけ:SBI証券では、FXの取引もできますね。FX専業会社ではなく、SBI証券で取引するメリットを教えてください。
杉本さん:日本株を取引される方が圧倒的に多い状況ですが、やはり日本株をしながら為替取引が可能な点がメリットです。一つの口座で株式とFX取引を完結できます。
資金移動は面倒な側面があり、日本株メインの場合でも、雇用統計で動くタイミングなどで為替取引もしていただけます。
最近は円安・株高が連動する傾向があり、日本株と絡めながら為替取引をしていただけます。
取引ツール
まつのすけ:HYPER SBIで「全板」サービスが開始され、拡充も行われました。デイトレーダーの方には嬉しい機能だと思います。初心者の方ですと便利さを知らない方も多く、「全板」サービスについて教えてください。
杉本さん:全ての気配を含めた板が見えて、板を見ながら一つ一つを発注できます。機関投資家と似たような発注方法を個人投資家にも提供できるようになりました。
価格帯別の注文件数を見ながら瞬時の板発注が可能で、わかりやすくスピーディーな注文が可能です。煩わしいという投資家の方もいますので、お好みに合わせてお使いいただければと思います。
まつのすけ:全板以外でも多種多様な機能がある中で、HYPER SBIで人気がある機能は何でしょうか。
杉本さん:メインサイトですと価格、株数をそれぞれ入力していると時間がかかるところ、ワンクリックだけで発注できるのが一番のポイントであり、スピーディーにトレーディングできます。
投資情報やニュースの面では、メインサイトではカバーしきれない情報まで提供しています。
直近では、機関投資家向けにロイターが提供しているプレミアムニュースを、本邦初で個人投資家にもご提供しています。
ニュースのヘッドラインが出たら瞬時にボラが高くなるので、ニュースを見たら瞬時に発注できるスピード感がHYPER SBIで可能な大きなメリットです。
まつのすけ:HYPER SBI以外にも多様なツールがあります。特におすすめのツールはありますか。
杉本さん:一昨年あたりからスマホの利用者数が伸びてきており、スマホアプリで注文・情報を見る方が右肩上がりとなっています。
スマホアプリの提供開始からサービスの拡充、UIの改善に努めており、タブレットも含めて今後もスマホについては力を入れていきます。
特に株アプリについては注力します。ニーズに合わせて様々なサービスをご提供していきます。
まつのすけ:最近はパソコンを使わずに、主にスマートフォンやタブレットだけという方も増えてきている印象があります。
杉本さん:スマホはアプリ、スマホサイトを含めて、継続的に使いやすい改修を行っております。タブレットについても、どんどん積極的に提供していく方向です。順次リリースしていきます。
まつのすけ:個人的な考えで恐縮ですが、ポートフォリオ機能で「評価額」でソートできると便利かなと思います。
忙しい時はウエイトが高い銘柄の状況だけをパッとチェックしたいという時があります。これについてはいかがでしょうか?
稲場さん:ポートフォリオ等の資産管理機能については、項目のソート機能含め、視覚的にわかりやすいインターフェイスを用意してほしい等、多くのお客さまからご要望をいただいております。
当社としましても、そのようなお客さまのご要望を集約し今後新機能の搭載や既存サービスの改善を図っていく予定でおります。
外国株式・投資信託・外債・外貨建てMMF
まつのすけ:2015/12/25(金)の国内約定日分のお取引より、外国株式を特定口座にて取引できるようになりました。ますます便利になりますね。御社の外国株式取引に関する取り組みや強みについて教えてください。
杉本さん:グループが海外戦略を行っていることもあり、外国株式には当初から力を入れてきました。主要ネット証券では最多の9カ国の株式売買が可能となっています。
米国・中国を中心に、東南アジア、韓国、ロシアまで幅広く取り扱っております。海外の株式にグローバルに投資していく流れもあり、外国株式があるから弊社をお使いいただいている方もいらっしゃいます。
Facebook、Twitter、Appleなど米国企業に投資したいという方も多く、外国株式の投資機会もご提供して、トータルでの充実したラインナップという強みを発揮していきたいと考えています。
まつのすけ:米国株式の売買手数料(1注文・税抜)が大幅値下げとなりました。約定代金の0.45%(最低手数料は無料、上限は20米ドル)ということで、最安値水準となります。値下げに至った経緯やお考えについてお聞かせください。
杉本さん:お客様からのリクエストが高い状況が続いていました。競合他社よりも高く、日本株は弊社でお取引いただいている方から、外国株式も弊社で取引したいというお声をいただいていました。
弊社の収益面では厳しいのが正直なところですけれども、ユーザーニーズを踏まえて、お客様第一主義の考えのもとで引き下げを実施しました。
グループ全般でグローバル投資を推進しており、直近ではベタインという投信も手がけるなど、国内の株式だけではなく、海外を含めた投資機会をご提供していきたいと考えています。
ここ数年はアベノミクスで日本株一色でしたが、直近では調整する局面もあり、海外を含めた投資機会をご提供していこうということで、このタイミングで米国株式の取引手数料を思い切って引き下げました。
まつのすけ:SBI証券は投資信託も充実していると思います。最近は非対面口座で自分から投資信託を買う方も徐々に増えてきている印象があります。SBI証券で投信を買うメリットは何でしょうか?
稲場さん:まず投信購入・保有に附随したサービスが充実している事が挙げられます。
購入に際しては、取り扱い本数が2,300本超と国内最大規模のラインナップとなっており、お客さまのニーズにあった商品が必ず見つけられると思います。
また、購入手数料が無料のファンドも1,000本超となっており、対面での販売会社と比較して安いコストで購入出来る点もメリットとして挙げられます。
投資銘柄の選択にあたっては、各種ランキングやファンド検索・比較機能(パワーサーチ)、モーニングスター社の客観的なファンド評価情報、運用会社のレポート等、判断の材料となる投資情報が充実している事もポイントです。
また、保有期間中は現金に交換可能なSBIグループのポイント(SBIポイント)が貯まる投信マイレージサービスの提供や、基準価額通知サービスなど、お得なサービスや投資判断に役立つサービスを多数提供しています。
まつのすけ:投資信託の定期売却サービスというユニークな制度もありますね。これは珍しい制度だと思います。ユーザーの声に応えたのでしょうか?
稲場さん:特に資産活用層(比較的ご年配の方々)のお客さまから、運用資産を徐々に切り崩しつつ年金の足しにしたいというニーズがございましたので、サービスとして提供を致しました。
まつのすけ:外貨建MMFの積立サービスが開始しました。5000円からと少額の設定が可能で資金量が少ない方にも使いやすくなっていますね。
積立というと投資信託のイメージが強いところですが、外貨建MMFなどについてもニーズが高まっているのでしょうか。
稲場さん:株・投信での運用にはなかなか踏み切れないお客さまにとっても、外貨投資は値動きが分かりやすく比較的ハードルの低い運用手段だと思われますので、投資初心者にも外貨建MMF積立はお勧めの商品です。
当社においては、外貨は外国株式や外貨建債券の購入にご利用頂けますので、外貨建MMFの積立で為替変動リスクを低減させつつ、タイミングを見て外国株式等の購入資金に充てる事も出来ますので、効率的な運用が可能になり、今後ますますニーズが高まっていくものと考えています。
まつのすけ:マイナス金利後も低リスクでミドルリターンを狙える債券アクティブ投信「SBIボンド-SBI-PIMCOジャパン・ベターインカム・ファンド」(愛称:ベタイン)の発売がありました。
ユニークで面白い投信だと思います。今後もこのようなお取り組みを強化なさっていく方針でしょうか?
稲場さん:SBIグループでは、相対的に株式の運用に強いSBIアセットマネジメント社と、債券運用世界最大手のPIMCO社との共同出資で設立したSBIボンド・インベストメント・マネジメント社の2つの個性的な運用会社がございますので、今後もマーケット環境を見つつ、投資家ニーズにお応えする商品の提供を行っていきたいと考えております。
まつのすけ:SBI証券は取り扱い通貨数も多く、外国債券も充実している印象があります。外国債券に対する取り組みについて教えてください。
稲場さん:当社はお客様の幅広いニーズに対応するために外国債券については、通貨数の充実に心掛けております。
これまで米ドル、ユーロなどのG7通貨のみならず、ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカといったBRICs諸国やトルコ、インドネシアなどの新興国通貨を幅広くご案内致しております。
また、最近では昨今の世界的低金利を背景にニーズが高まる外貨建劣後債や外貨建ゼロクーポン債まで債券種類においても品揃えの強化を目指しております。
NISA・確定拠出年金・投資教育
まつのすけ:NISAに隠れて地味なところでは、SBI証券の個人型年金(個人型401k)は、手数料も安いし、低コスト投信もあり良いラインナップだと思います。
加入者はNISAと比較すると少ないと思いますが、今後もサービスは継続するということでいいでしょうか?
稲場さん:個人型401Kは一般の方々の認知度がまだ高くないものの、税制メリットもNISAより大きく、資産運用の手段としては非常に有益なサービス・制度だと考えています。
来年1月の制度改正により個人型401Kの加入対象者が大きく拡大することもあり、当社では引き続きサービス提供並びに拡充を図ってまいります。
まつのすけ:日銀のマイナス金利の導入によって、今後はますます資産運用の重要性が高まっていると思います。
その一方で、日本では投資教育・金融教育が遅れている現状もあると指摘されています。こうした点についてお考えをお聞かせください。
杉本さん:NISAを切り口に初心者の方に投資を勧めていっております。NISA口座については、証券会社の中でもトップクラスの活動を行っております。
投資教育のコンテンツを発信しており、NISAを契機として投資教育関連の訴求を行なっております。
海外ですと、米国ではETFが活発ですが、日本国内のETFは日経平均レバレッジ上場投信(1570)がほとんどの売買を占めており、なかなか通常のETFが盛り上がらない状況にあります。
証券業界全般で、ETFを中心とした投資普及なども行っていければと思います。投資信託については、ネット証券の垣根を超えて、投資信託の普及についてイベントを開催しています。
楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券、弊社の4社で、投資信託の普及について協力して推進しています。
まつのすけ:2016年はNISAの枠が120万円になり、ジュニアNISAも始まりました。SBI証券でNISA口座・ジュニアNISA口座を開設すると何か特典はありますか
稲場さん:当社では、税金ゼロのNISA口座・ジュニアNISA口座での取引のコストがかからないよう、国内株式(売買)・海外ETF(買)の手数料が無料となっています(NISA口座は恒久無料・ジュニアNISA口座は2016年分が現在無料)。
また、NISA口座開設に必要な住民票を忙しくて取りに行く時間がないというお客さまへ、当社が無料で代行取得するサービスも提供しております。
このようなサービスに加え、投資信託2,210本以上、買付手数料が無料のノーロード投資信託980本以上、外国株式9ヵ国、IPO取扱銘柄数80社と、お客さまのニーズにお応えできるよう、業界トップクラスの豊富な商品ラインナップを取り揃えております。
※2016年7月時点
まつのすけ:2016年になって市場が波乱含みとなっていますが、初心者の方向けのアドバイスを頂けますか?
杉本さん:相場のボラティリティが高い状況となっていますので、ハイ・ボラティリティを好んで投資する方もいらっしゃいますが、初心者の方ですとETFや投信などについてNISAをきっかけに活用していただければと考えます。
また、株主優待がある銘柄などに少しずつ投資していき、長期分散投資を行うと、中長期的には一定の投資成果は上げられると思います。
マイナス金利で金利がつかない状況ですが、弊社では個人向け貸株も行っていて、株式を預けていただくと最低でも0.1%の金利がつきます。
株式投資は怖いという方もいらっしゃると思いますが、ETF、株主優待、投資信託などで投資を進められていけばいいのかなと考えます。
投資情報・プレミアムニュース・その他
まつのすけ:セミナー・レポートなどの投資情報も充実していますね。特におすすめや人気があるものはありますか?
杉本さん:アナリストのレポートをご用意しており、直近ではバイオ銘柄について特化したアナリストがおり、個人の方に人気が高いバイオ関連のアナリストレポートを提供しています。
わかりやすいレポートが好まれるので、簡便なレポートも数多くご提供しています。
「相場の福の神」と呼ばれている藤本 誠之が、「ニュースを半歩先読みマル秘術」をご提供しています。毎朝、簡単な銘柄紹介を行い、週に何本か日本株のレポートも出しています。
今なら任天堂関連など、マーケットの状況に応じてお客様がほしい情報をいち早く、わかりやすくご提供するのをコンセプトにしております。
雇用統計に絡めた動画、啓蒙的な動画など、動画での投資情報・投資教育のご提供も行っています。
まつのすけ:プレミアムニュースが7月11日から始まりました。速報ニュースをほぼリアルタイムで配信、専用ハイスペックサーバーなどトレーダーにとって魅力的な内容です。詳細を教えていただけますか?
杉本さん:最大の特徴は即時性です。今までのニュースはディレイが原則となっていましたが、個人投資家でも機関投資家と同様に瞬時に情報を把握できます。
ニュースが出た瞬間に市場が空いてない時間でも先物は動いています。ニュース、指標発表を即座に手に入れられていち早く投資できます。
ロイターの情報になり、海外を含めて情報量が充実しており、グローバルな経済指標を含めたマクロの情報・個別銘柄の情報を瞬時に手に入れられるメリットが大きいです。
専用のハイスペックサーバーを利用しているサービスなので、遅くなることはありません。環境のよいスピーディーな情報提供が可能となっております。
まつのすけ:投資信託のロボットアドバイザー「SBI-ファンドロボ」が新登場しました。サービス内容について教えてください。
杉本さん:投資に対するお考えを選んでいくと、適切な投資信託がレコメンドされるサービスです。
弊社は投資信託の取扱本数が圧倒的に多く、ありとあらゆる委託会社の様々なタイプの投信を取り揃えております。
投信は豊富なラインナップとなっていますが、多くて何を買えばいいかわからない方もいらっしゃいます。
そういう方には、いわゆるAIのテクノロジーを活用して、ご自身に合った投信を選べるサービスをロボアドバイザーという形でご提供しました。
まつのすけ:SBI証券にはSBIポイントというユニークな制度があります。貯め方やお得な使い方について教えてください。
稲場さん:当社でSBIポイントをご獲得いただく方法は、新規口座開設や、国内株式現物取引、投資信託の保有(投信マイレージサービス)、国内株式の移管入庫のほか、不定期ですがキャンペーンなどがあります。
国内株式現物取引による獲得は、2016年4月より対象サービスに加えており、インターネット取引のスタンダードプラン手数料とPTS取引手数料に対して、「SBIポイント」が付与されます。ポイント付与率は月間合計金額の1.1%相当です。
また、投信マイレージサービスは、対象投資信託の月間平均保有額に応じてSBIポイントが付与され、保有しているだけでポイントが貯まります。
SBIポイントは、現金、他のポイント、様々な商品に交換ができますが、現金に交換をすれば実質的なコスト削減も可能となり、大変おトクなサービスです。
まつのすけ:個人投資家の中には資産運用会社を設立している方もいます。SBI証券の法人口座の内容は個人口座と同じですか?
稲場さん:法人口座の内容は個人口座とおおむね同様になります。(一部サービスや制度による制約がある場合がございます。)
当社のFX口座においては、法人口座のお客さまは個人口座のお客さまに比べて、よりレバレッジを効かせたお取引をすることができます。
個人のお客さまが約1倍~25倍までのお取引が可能であるのに対して、法人口座のお客さまは約1倍~最大200倍まで(ハイレバレッジ200コース(法人口座限定))のお取引が可能ですので、お客さまのお取引の目的に応じて使い分けをしてみてください。
まつのすけ:その他、質問した内容以外で、これからの御社の注目情報やユーザーへのメッセージをお願いします。
杉本さん:「顧客中心主義」の経営理念のもと、お客様を第一に優先して、手数料は業界最安値水準を維持しつつ、サービス・商品ラインナップの側面でもお客様の満足度を高めていくのが目標となっています。
設立以来のこの経営方針を一貫して愚直に追求して、お客様の多様なニーズにお応えしていきたいと考えております。
グローバルなマーケットに投資できる環境を築き、ツールやアプリも充実させて多様なサービスを提供してまいります。
デイトレーダー向け、信用取引・FXトレーダー向けなど特定のサービスに特化せずに、あらゆるお客様にあらゆるサービスを提供して、選んでいただけるよう努めてまいります。
その中でIPOは重要な要素の一つであり、今後も継続的に積極的に引受業務を手がけてまいります。
取材後の感想
杉本さん、稲場さんにはご多用な中、取材に対応していただきました。
インタビューで強く感じたのは、「顧客中心主義」「お客様第一優先主義」という言葉に象徴されているように、顧客のニーズに真摯に向き合い、リーズナブルな手数料と充実したサービスを両立させていることです。
手数料が安い、商品のラインナップが豊富のどちらか片方は満たしている証券会社は多いものの、その両方を高い次元で満たしているのはSBI証券が随一です。
そのクオリティが日本を代表する総合オンライン証券として、ネット証券では口座開設者数No.1という数字につながっているのだと思いました。
国内株式の委託個人売買代金シェア(2015年4月~2016年3月)は、なんと野村證券・大和証券などの対面証券も含めて日本一です。日本国内の約4割というシェアを誇ります。
No.1ネット証券というと近寄りがたいイメージがありますが、SBI証券は日本を代表するネット証券であるにもかかわらず、要望を伝えれば誠実に対応してくださる証券会社です。
お客様を第一にという姿勢が素晴らしいと感じました。国内株式、IPO・PO・立会外分売、外国株式、海外ETF、投資信託、FX、先物・オプション、ワラントなど取扱商品の充実さはネット証券の頂点に君臨しています。
複数の証券会社を使い分けるのは面倒で、一つの証券会社で済ませたいという場合は、SBI証券が圧倒的な最有力候補となります。絶対王者的なネット証券です。
PTS取引では値が大きく飛ぶことがあるので、活用するとリターンの向上に役立ちます。PTS取引が可能なのはSBI証券だけです。
IPOでは主幹事証券を務めることもあり、当たりやすいです。インベスターズクラウドでは、資金量も取引実績もあまりない方が100株申し込みで100株当選した例もあります。
IPOチャレンジポイントという仕組みがあり、いつかは必ずS級IPOに当たる嬉しい仕組みがあります。
一般信用売りも可能になり、つなぎ売りがしたい局面では非常に役に立ちます。一般信用売りが可能なネット証券は限られており、その中でもSBI証券は手数料がリーズナブルなので、低コストでトレードすることが可能です。
信用取引の大口優遇制度もあり、専業トレーダーの強い味方です。プレミアム・ニュースという新しいサービスも開始しています。
投資信託では残高に応じてSBIポイントが得られてお得です。他社では対象外の低コストインデックス投信も、SBI証券では対象の場合もあります。
SBIグループがグローバル投資を推進しており、日本国内の投資にとどまらず、世界中の株式・ETF・債券に投資することができます。
NISA口座では国内株式の売買手数料、海外ETFの買付手数料0円、2,190本以上という豊富な投資信託と投信保有で得られるSBIポイントが大きなメリットであり、NISA口座開設数はネット証券で断トツのNo.1となっています。
デイトレーダー、スイングトレーダー、バリュー投資家、グロース投資家、インデックス投資家などありとあらゆる投資家が有効活用できる、卓越した総合オンライン証券であると感じました。
SBI証券はメリットが多いネット証券であり、私もフル活用してパフォーマンスを向上させています。
SBI証券は当サイト限定でお得なタイアップ・プログラムを実施しています。なんと3,000円分で、ネット証券としては破格の内容です。
口座開設と5万円以上の入金・SBIハイブリッド預金への振替だけで、3,000円分のAmazonギフト券がプレゼントされます。
口座開設時に以下の項目(無料)に申し込めば、SBI証券に入金するだけで自動的に振り替えられるので面倒な手間はありません。
SBI証券は1000万円までは銀行預金のような公的な保護(投資者保護基金)があるので安心・安全です。銀行預金と同じで万が一破綻しても保護されます。