2016年10月25日、ついにApple Pay(アップルペイ)が日本で始まりました。歴史的な瞬間です。
QUICPayかiD加盟店でお買い物ができますが、多くの方が注目しているのはSuica機能の方でしょう。
おすすめの電子マネーの一角であるアップルペイのSuicaについて、徹底的に解説します。
年会費、チャージ・オートチャージ、エラー、初期設定、ポイントなどありとあらゆる使い方について、2024年10月の最新の状況を分かりやすくまとめます。
なお、店舗経営者の方などで、決済手段としてApple Payを導入したい場合、Square、AirPAY等の選択肢があります。
目次
- アップルペイのSuicaの初期設定
- Apple PayのSuicaへのチャージ方法
- ビューカードでオートチャージも可能
- エクスプレス設定でスイスイと改札を通過可能!
- 電車・バス乗車だけではなく、お買い物もサクサク!
- Suicaグリーン券も利用可能
- JR東海の「エクスプレス予約」がお得に使える!
- スマートEXも利用可能
- バス特も適用される
- JRE POINTがザクザク貯まる!
- 携帯電話で定期券が買える
- Apple Watchでも利用可能
- 利用状況をリアルタイムで確認!PDFでダウンロード可
- チャージして残高が変わらない場合はヘルプモード
- iPhoneやApple Watchを紛失・故障した時の手続き
- 精算・払い戻し
- Apple PayのSuicaはコールセンターで電話対応
- iPhone XのFace IDでもSuicaは便利
- Apple PayのSuicaの残高が正しく表示されない場合
- スマートEX/エクスプレス予約は機種変更の手続きが必要
- Google PayのSuicaとの比較
- モバイルPASMOとは併用可能
アップルペイのSuicaの初期設定
Apple Payにはクレジットカードと合わせてSuicaをApple PayのWalletに登録可能。iOS16は最大16枚で、iOS17では最大39枚までの登録が確認されています。
仕事用、プライベート用といった具合に使い分けることが可能です。
複数枚のSuicaを使い分けやすいように、Suicaにつける名前を、記号以外で自由に設定できます。Suica間のSuica残高の移動や2枚以上の同時使用はできません。
後ほど設定することも可能です。「Wallet」アプリを起動して「+」をタップするか、iPhoneのトップ画面にある「設定」から「WalletとApple Pay」を開いて「カードを追加」をタップします。
Suicaはクレジットカードと合わせてApple PayのWalletに登録可能。iOS16は最大16枚で、iOS17では最大39枚までの登録が確認されています。
プライベート、仕事用と使い分けることもできて便利です。経費になる費用とプライベートの費用がスムーズに分けられます。
Apple PayでSuicaを使う場合は、デポジットの500円が不要なのも地味なメリットです。これはモバイルSuicaと同じです。
Apple PayのSuicaはSIMカードを入れていない状態だと発行できません。モバイルSuicaと同様に、Wi-Fi環境下でもSIMカードが入っていないとエラーとなって登録できません。
Suicaカード・Suica定期券の移行
今もっているSuicaカード・Suica定期券をアップルペイに取り込むことができます。Suica(無記名)、My Suica(大人用記名)、Suica定期券(通勤・大学)を取り込めます。
Suicaの上限は2万円で移行時に500円のデポジットが返金されるので、残高を19,500円以下にしておく必要があります。
Suica残高が19,500円を超える場合は、Suicaを使って19,500円以下にしましょう。また、以下のSuicaカードはApple Payに取り込めません。
主な対象外
- Suicaとクレジットが一体型のカード
- ゆうちょ等キャッシュカード一体型
- 小児用My Suica
- 社員証・学生証との一体Suica
- 改札に入場状態のSuicaカード
- すでにApple Payに登録され、無効となったSuicaカード
- すでに払戻し済みで無効となったSuicaカード
- Suicaチャージ残高が19,501円以上のSuicaカード
- 氏名の異なるMy Suica
- アルファベットの氏名や海外の電話番号が登録
- PASMO 定期券
既存のSuicaカードを移行する場合、Suicaのカード番号の下4桁を入力します。Suica定期券・記名式Suicaの場合は生年月日も必須です。
「Suicaのカード番号の下4桁」とは、Suicaカードの右下に書かれている「JE」から始まる番号の右端の4桁です。
「次へ」をタップすると「カードを転送」画面が出るので、Suicaカードを平らな面に置き、カードの下半分を隠すようにiPhoneをSuicaカードの上におきます。
Suicaカードは、Walletに追加したら無効となります。既存のSuicaカードをApple Payに移した場合、カード発行時に支払った500円は、Apple PayのSuica残高としてプラスされます。
「カードが検出されませんでした」というエラーが出る場合があります。その場合は、画面表示の通り、カードをiPhoneの下に置きましょう。金属製の机の上では認識されない場合があります。
まれに問題なくiPhoneとSuicaを重ね合わせているのに読み取れないエラーが出ることがあります。
Walletアプリからカードを追加しようとすると、4G・LTEにつながっているのに「Apple Payに接続できませんでした。インターネットに接続していることを確認してください。」というエラーが出ることがあります。
この現象が発生している時は、WalletアプリからはSuicaを登録できませんし、iPhoneの「設定」からSuicaを追加しようとしても上手く読み取れません。
モバイルデータ通信でWalletがOFFになっていた時にこれらのトラブルが発生しました。iPhoneの設定でWalletのモバイルデータ通信は必ずONにしましょう。
Apple PayにSuicaカードを登録したのに使えない場合もあります。そのような場合は、一度削除して再登録やバックアップ&復元で使えるようになる場合もあります。
Apple Payで使えるようになるSuicaカード、Suica定期券については、以下で徹底的に解説しています。
アップルペイのWalletアプリで「カードを転送」を行うと、Suicaの残額やSuica定期券の情報が迅速に転送されます。手続きはこれだけです。
Apple WatchでSuicaを使う時は、iPhoneに内蔵されているWatchアプリから追加することになります。
オートチャージ設定は引き継がれないので再設定が必要です。また、取り込み操作でSuicaの固有番号が変わるので、JRE POINTに会員登録していた場合は、再登録が必要です。
JRE POINTは駅ナカのお店・自販機や、街中の加盟店でSuicaを利用するとポイントが貯まるお得な制度です。無料で利用できます。
Androidやガラケーのおサイフケータイからの移行
AndroidやガラケーのモバイルSuicaから残高・設定を移行することもできます。
Apple Pay(Walletアプリ)とは別のiPhone専用Suicaアプリで行えます。既に支払ったモバイルSuica年会費は返金されません。
機種変更の手続き前に、Suicaカードの取り込み・Suica発行、新規会員登録などの操作を行うと、Android・ガラケーからの機種変更の操作はできなくなります。
この陥穽に嵌った場合、Walletに取り込んだSuicaやSuicaアプリケーションで新規発行したSuicaを全て払戻してから、機種変更手続きを行う必要が生じます。
払い戻し手数料は220円ですが、残高が0円なら無料となります。端数を使い切るにはAmazonギフト券の購入が便利です。
Amazonでの支払い方法で「コンビニ・ATM・ネットバンキング・電子マネー払い」を選択すると、支払いについてメールが送られてきます。スマホ上で手続きしましょう。
払い戻し手続きを行った日には機種変更を完了させる手続きができないので、翌日の4時以降にiPhoneで操作しましょう。
もしくは、Android端末等で利用していたモバイルSuicaを退会する必要が生じます。
必ず最初にSuicaアプリをダウンロードした際の初期設定画面で「機種変更」を選択して手続きする必要があるので注意しましょう。
Android・フィーチャーフォンからiPhoneへ機種変更する際には、まずモバイルSuicaのデータをサーバーへ預け入れる「機種変更」の手続きを行います。
次にiPhoneでSuicaカードの取り込み・Suicaカードの新規発行を行う前に、サーバへ預け入れたデータの受け取り操作を行う必要があります。
受け取り操作の前にSuicaカードの取り込み・Suicaカードの新規発行を行うと、iPhone内にSuica情報があることによって機種変更データの受取りができなくなります。
旧機種のデータをサーバへ預ける「機種変更」ができない場合は、一度「退会」して、改めてApple Payで新規登録する流れとなります。
モバイルSuicaからiPhoneに移行した際、バス定期券やバスポイントは引き継がれます。電車だけではなくバスを使っているユーザーも安心してApple Payに移行できます。
iPhoneから他のiPhoneへの移行
iPhoneから他のiPhoneへ移行する場合には、iCloudを経由。アプリや設定を移行すると、同時にApple Payの残高・設定も移行します。手順は以下のとおりです。
- Wallet上のSuicaを1枚ずつ「カードを削除」
- 新端末を同じiCloudアカウントに登録
- WalletのApple Pay右上+ボタン→Suica選択
- 「カードを再度追加」するSuicaを選択
Suicaカード・Suica定期券、おサイフケータイのモバイルSuica、他のiPhoneからSuicaをApple PayのWalletに移行した後は、Suicaアプリをダウンロードしましょう。
会員登録を行うと、エクスプレス予約などApple PayのSuica機能をフルに使えます。
注意点
鉄道の利用中(改札内)や、コインロッカー・セルフ石油・レンタサイクル等のサービス利用中には、SuicaカードのiPhoneへの取り込み、Apple WatchへのSuica移動、Suicaのサーバー退避等の操作はNGです。
Suicaの移行作業は家でじっくりと行うのがベストです。複数枚のSuicaのSF(電子マネー)の残額をまとめることはできません。
iPhoneからAndroid端末へのデータの引継ぎはミッション・インポッシブルです。一度、モバイルSuicaを退会して、Android端末で改めて会員登録を行う必要があります。
不要になったSuicaは使い切るか払い戻し手続きを取る必要があります。
無料でSuicaを新規作成可能
まだSuicaカードを持っていない場合は、JR東日本のSuicaアプリでSuicaを作成可能です。発行時には登録したクレジットカードでのチャージが必要です。
Suicaアプリのトップ画面右上の「+」をタップして、発行するSuicaのタイプを選びます。500円のデポジットはかかりません。
App Storeから「Suica」アプリケーションをダウンロードして、トップ画面(Suica一覧)で「Suica発行」を選びます。
Suica(無記名)、My Suica(記名式)、Suica定期券を選べます。各Suicaの内容については以下をご参照ください。
Suica(無記名)は会員登録が不要です。My Suica(記名式)、Suica定期券は会員登録が必要ですが、Suicaグリーン券も利用可能になって便利です。
Suica発行画面でSuica種別を選択します。Suica(無記名)を選択すると、会員登録を行わずにSuicaの発行ができます。ただし、会員登録をしないと、専用窓口での会員サポートは受けられません。
My Suica、Suica定期券の場合は規約に同意して、画面にある必要事項を入力していけばOKです。
クレジットカード情報を入力する場合はセキュリティコードが必要です。オートチャージ設定を利用する場合は、クレジットカード欄にビューカードの情報を入力します。
Suicaアプリに登録できるクレジットカードは、ビューカードの他、日本国内で発行されたJCB、VISA、Mastercard、American Express、Diners Club、JR東海エクスプレス・カードです。
アップルペイのWalletアプリには、一部デビットカードも登録することが可能です。
ビューアルッテ等のカードを吸い込むタイプのATMではチャージできません。コンビニやスーパー等のタッチでチャージできる店舗レジでは、現金でのチャージが可能です。
現金でSF(電子マネー)をチャージすれば、クレジットカードの登録なしでも利用可能です。iTunesカードやApp Storeカードなどのプリペイドカードではチャージ不可です。
ただし、クレジットカード決済が条件となるサービス(新幹線eチケットサービス・Suicaグリーン券・Suica定期券の購入)は使えません。
Apple PayのSuicaへのチャージ方法
iPhone、アップルウォッチでSuicaを使う場合、Apple PayのSuicaにチャージする方法は4つあります。
「Suica」アプリ内でのチャージ、「Wallet」アプリ内でのチャージ、現金チャージ、ポイントでのチャージです。
アプリ内でのチャージではクレジットカードが必要です。チャージで使うクレジットカードでおすすめなのはビューカードです。1.5%のJRE POINTが得られて、屈指の高還元を享受できます。
ビューカードで貯めたJRE POINTは、会員サイト「VIEW's NET」でApple PayのSuicaにチャージできるので便利です。全国どこに住んでいても活用できます。
マイルを貯めている方ですとJALカード Suicaが候補となります。0.5%~1%のJALマイルを得られます。
その他、PayPayカードがApple PayのSuicaチャージで1%と比較的高還元です。Apple Payで使うおすすめのクレジットカードについては、以下で徹底解説しています。
その中でおすすめ
その中でも特にSuicaチャージでポイントが得られるクレジットカードにフォーカスを絞った記事が以下になります。
その他、コンビニ等での現金チャージも可能です。チャージ操作を取り消すことはできません。
「Wallet」アプリ内でのチャージ
Apple Payに対応クレジットカードを登録していると、いつでもWalletアプリでSuicaにチャージすることができます。Suicaの券面画像をタップして、「チャージ」を選択します。
「Wallet」アプリは1円単位で自由にチャージできます。Suicaを使わなくなった場合で、端数を使いきりたい場合は1円単位でのチャージが便利です。
Walletアプリ内でのSuicaチャージに利用できるクレジットカードは、発行会社がApple Payに対応していて、かつ国際ブランドがJCB、VISA、Mastercard、アメックスのカードです。ダイナースクラブは非対応。
まずはApple PayのWalletアプリにクレジットカードを登録しましょう。
Wallet内でチャージしたいSuicaを表示して、右下の「iボタン」を選択し、「チャージ」をタップして金額を決めて「チャージ」を選択します。
画面右上の「チャージ」をタップして、カードを選択してTouch ID(指紋認証)でチャージが完了します。
- Walletアプリを開く
- チャージするSuicaをタップ
- 「チャージ」を選択
- チャージ金額を入力
- 画面右上の「チャージ」をタップ
- カードを選択して、Touch IDで支払い
Walletアプリでは1円単位で細かくチャージできるのが特徴です。
ダイナースクラブだけをApple Payに登録している場合、Walletアプリ内ではSuicaチャージができません。
「Suica」アプリ内でのチャージ
JR東日本の独自iOSアプリ「Suica」の中でもチャージできます。チャージしたいSuicaを表示して、金額を決めて「クレジットカード」をタップします。
「入金(チャージ)」を選択したら、チャージが完了します。Suicaアプリに登録したクレジットカードで決済されます。
このSuicaアプリ内でのチャージだと、ダイナースクラブカードでもSuicaチャージが可能です。
ただし、モバイルSuicaチャージはポイント・割引・マイル等が対象外のクレジットカードは、Apple PayのSuicaチャージもポイント等は得られません。
ビューカードで貯めたJRE POINTをチャージ
ビューカードで貯めたJRE POINTは、会員サイト「VIEW's NET」でApple PayのSuicaにチャージできるので便利です。
ビューカードは東日本圏内のみならず、全国どこに住んでいても活用できます。Suicaチャージで1.5%のポイントが得られるのが大きなメリットです。
Suicaアプリの「Suicaの詳細」画面にある「Suica識別ID」を、JRE POINTサイトに登録することでチャージ可能です。
まずSuicaアプリのSuica一覧画面で、Suicaの券面をタップします。
すると「Suicaの詳細」画面に遷移します。「Suica識別ID」が出ているので、それをコピーするかメモしましょう。
そして、JRE POINTサイトにログインして、画面の案内に沿って手続きしましょう。
2018年6月28日には従来のビューサンクスポイントがJRE POINTと統合して、使い道が拡大してますます便利になりました。
ビューカードでオートチャージも可能
ビューカードがあれば、iPhone・アップルウォッチのApple Payで、オートチャージも可能。Suicaアプリへのビューカードの登録が必要です。
Suicaアプリで会員登録を行う際、オートチャージを設定したいSuicaの決済用クレジットカードにビューカードを登録します。
登録しているクレジットカードを変更する場合は、「チケット購入・Suica管理」をタップして、下の方にある「登録クレジットカード情報変更」を選択します。
ビューカードの登録が済んだら、「Suica」アプリの「Suica一覧」画面でオートチャージ設定を行うSuicaを選択します。
そして、「チケット購入・Suica管理」をタップして、「登録クレジットカード情報変更」の下にある「オートチャージ設定」を選択します。画面に従ってオートチャージ金額を設定すればOKです。
電車に乗るために改札を通過する際に、Suicaの残高がなくなっていてエラーになり、赤いランプが出て通れない時があります。
平常時なら問題ありませんが、通勤ラッシュ時や、休日の都心部・観光地やイベントなどで混雑している時に、エラーが出ると気まずいですよね。
また、お買い物をしようとしてSuicaでタッチしたら、残高不足でエラーになったら、お金やカードを再び出す必要が生じて手間です。
しかし、Suicaのオートチャージ機能を活用すれば、このような事態は避けられます。自動改札機にタッチして入場するだけで、Suicaへのチャージができて便利です。
JR東日本の対応圏内・首都圏の自動改札機にタッチして入場するだけで、Suicaチャージができる便利なサービスです。
Suicaの残額が設定金額以下になると、自動改札の入出場時に自動的に設定金額がチャージ(入金)されるので、残額不足の心配がなくなります。
残高が減ってきていないか確認して、減ったらチャージするという手間から開放されます。無駄な時間を省くことができてグレートです。
首都圏、仙台・新潟エリアのSuicaエリアだけではなく、首都圏の私鉄・地下鉄のPASMOエリアでオートチャージが可能です。
バスやコンビニ・駅ナカ等の店舗でSuicaで決済した場合は、オートチャージは発動しません。
2018年3月17日から、Suicaは改札に入る時だけではなく、出場する時もオートチャージが発動するようになりました。
首都圏、仙台・新潟エリアに在住していると、Suicaのオートチャージが極めて便利です。
Apple Payでオートチャージを活用する場合は、ビューカードを保有しましょう。オートチャージでも1.5%のポイントを得られます。
Apple PayでSuicaを使うなら、ビューカードの活用がおすすめです。詳細は以下で徹底解説しています。
エクスプレス設定でスイスイと改札を通過可能!
Apple Payに設定したカードを利用する際は、Touch ID(指紋認証)/Face ID(顔認証)が必要です。
しかし、Suicaに限っては「エクスプレスカードに設定」した1枚に限って、改札通過時のTouch IDを不要にできます。
AndroidやガラケーのモバイルSuica、Suicaカードと同じように改札の読取機にタッチするだけでOKです。iPhone・Apple Watchの電源はつけておく必要があります。
Apple Payに2枚以上のSuicaを設定する場合、1枚目が自動的に「エクスプレス設定」されます。
2枚目以降に登録したSuicaに設定したい場合は、簡単な操作で他のSuicaにエクスプレス設定を移せます。一度設定すれば、それ以降はずっとかざすだけでOKになります。
iPhone7端末で「設定」→「WalletとApple Pay」の画面で「エクスプレスカード」を選択します。Walletに設定したSuicaから「エクスプレス」に設定する1枚を選び、Touch IDで完了します。
Suicaを使って改札を通る時は、iPhone 7やApple Watch Series 2を改札機の読み取り部にかざすだけになります。
スリープ状態からボタンを押したり持ち上げて復帰させたり、アプリケーションを開く必要はありません。Suicaカードと同様にスイスイと通過できます。利便性が高いです。
Suica加盟店でのお買い物・サービス利用の代金を、Suicaで支払う時も、改札を通過する時と同様に、iPhoneかApple Watchを端末にかざすだけでOKなのが原則です。
Walletのメインカードが他のカードの場合でも、端末がスリープ状態で改札にタッチすると、Suicaのエクスプレス設定が優先されます。ただし、店舗によってはTouch IDを求められる場合があります。
iPhoneやApple Watchのバッテリーが完全になくなった状態、電源を切った状態では、Apple PayでSuicaを使えません。
鉄道の利用中(改札内・電車の中)でバッテリーが切れたり、端末を無くした場合は、利用区間の運賃等を現金で支払う必要が生じます。
Suicaの場合、iD・QUICPayとは異なり、Touch IDに指を載せたり、サイドボタンをダブルクリックする手間は不要です。よりスムーズで快適な支払いが可能です。
改札を通過したら、Suica残高から引き落とされた金額が表示されます。
iPhoneやApple Watchのバッテリーが切れた場合でも、しばらくは利用可能とのことです。ただし、そのまま放置すると使えなくなるので充電することが推奨されています。
Suicaが使えない、反応しない場合は、エクスプレス設定が正しくされているか、Touch IDが求められていないのかを確認しましょう。
鉄道以外の利用(バス等)では、エクスプレス設定を行っていても、Touch IDが必要な場合があります。改札、チャージ機、レジ等でSuicaが反応しない場面では、以下の操作を試しましょう。
- Wallet上で使用するSuicaを選択してiボタン
- ヘルプモードをオンにする
- Touch ID
ただし、エクスプレスカードに設定したSuicaでも、店舗や自動販売機によってはTouch ID/Face IDを求める場合があります。
その場合はWalletアプリを起動して、利用するSuicaを選択して決済することになります。
一例として、コカ・コーラのSuicaが使える自販機で支払おうとしたところ、決済端末に当てるだけではダメでした。
おそらく支払う方法(iDかQUICPayかSuica)が確定しないと、Walletアプリが起動しない仕様になっているんだと思います。
自販機の場合は電子マネーを選ばずにそのまま近づけるため、アップルペイが自動起動しないと推測しています。
電車・バス乗車だけではなく、お買い物もサクサク!
Apple PayをSuicaとして使う場合、Suicaで電車・バスに乗ることができますね。
PASMO、ICOCAなど全国の交通系ICカードと相互利用できるので、全国中の幅広い店舗で利用できます。以下はICOCAの改札を通過した写真です。
また、Suicaは電車・バスの乗車のみならず、駅の中や街の中の対応店舗での決済にも使えます。
駅構内の店舗だけではなく、街の一般店でも幅広く利用できます。nanacoや楽天Edy、WAONのようにワン・タッチで支払いができるので便利ですね!
駅ナカでは、コンビニ、弁当、カフェ、飲食店、デパート、本屋、ホテルなど、幅広い店舗が対応しています。
2016年3月からは「Suica電子マネー専用自販機」が山手線に順次設置され、山手線以外にも中央線などに拡大しています。
Suicaだけでしか買えない代わりに、お茶・ミネラルウォーター・コーヒー・ジュース等が1本あたり全品一律5円引きになります。
現金払いが可能な場合は、釣り銭の準備・回収などのコストが発生します。Suica払いですとこのコストがないので、その分、利用者に還元しています。
Apple Payを持っていたら、Suica機能を使うことで自動販売機でお得に買えます!
ベックス(BECKS)のモーニングでもSuicaは利用可能です。ベックスはクレジットカードでの支払いができないのでSuicaがお得です。
駅ナカに入店しているダイソー(100円ショップ)ではSuicaが使えます。路面店では使えないのでお得です。
駅構内の飲料の自販機やロッカーでもSuicaで決済できる場合が多いです。
街ナカの加盟店では、主要コンビニ、イオン・イトーヨーカドー、大手ドラッグストア、すかいらーくグループ、ドトールなどで利用可能ですので普段使いにも便利です。
公式サイトSuicaが使えるお店一覧
Suicaグリーン券も利用可能
Suicaアプリで会員登録すると、Suicaグリーン券、Suica定期券も使えるようになります。通学定期券の新規購入も可能です。
グリーン車、新幹線・特急列車にもiPhoneで乗ることができますし、日々の通勤・通学に使う定期券も搭載可能です。
東海道・山陽新幹線向けのチケットレスサービス「エクスプレス予約」も利用可能。AndroidのモバイルSuicaと同様に、Apple Payで東海道新幹線には乗れます。
既存のモバイルSuica会員でビューエクスプレス会員の方がiPhone等に変更する場合には、EX-ICは自動退会となります。年会費は返金されません。
Apple PayのSuicaは、おサイフケータイのモバイルSuicaとほぼ同等の機能を利用可能です。
Suicaグリーン券
Suicaグリーン券は、券売機に並ぶことなく、どこでもグリーン券が購入できます。しかも、Apple Payで購入すると、乗車前に購入するときの料金と同額の「モバイルグリーン料金」が適用されます。
Apple Payで買う場合は、Suicaグリーン券の利用料金は電子マネーではなく、Suicaアプリに登録したクレジットカードで決済されます。残高が少なくても大丈夫です。
料金種別 | 50kmまで (平日/ホリデー) | 51km以上 (平日/ホリデー) |
---|---|---|
モバイルグリーン料金 | 780円/580円 | 1,000円/800円 |
事前料金 | 780円/580円 | 1,000円/800円 |
車内料金 | 1,040円/840円 | 1,260円/1,060円 |
※土休日および12月29日から1月3日は「ホリデー料金」
Suicaグリーン券の有効期間は、購入当日1回限りです。ただし、日付が変わる場合でも終電までは利用できます。
「チケット購入・Suica管理画面」から購入できます。履歴から購入することも可能なので、よく使う路線がある場合は便利です。
Apple Payの場合、乗車前に買わなくても、車内でグリーン車の乗務員(グリーンアテンダント)の車内改札までに、Suicaグリーン券を購入しておけばOKです。
それまでに買っていないと、グリーン車の乗務員からグリーン券(車内料金適用)を買う必要が生じます。
新幹線eチケットサービスで新幹線がお得!
JR東日本の新幹線にチケットレスで乗車できる「新幹線eチケットサービス」が使えます。改札は「タッチ&ゴー」で通過可能!
新幹線の切符を買うには、時として恐ろしい程の行列に並ぶ必要が生じます。その必要がなくなるのは大きなメリットです。
新幹線のきっぷ売り場が長蛇の列になっているのはよくあります。貴重な時間を浪費してしまいます。
早期予約の「えきねっとトクだ値」、更にお得な「お先にトクだ値」で安く購入できる場合があるのも魅力的です。
新幹線の購入費用はSuica残高から引き落とされるのではなく、後日クレジットカードから請求されます。
iPhone一つで在来線から新幹線までスムーズに乗ることができて便利です。
ただし、利用区間(新幹線区間)と、在来線の特急列車を乗り継ぐ場合、在来線の特急料金に対する乗継割引は適用されません。
また、「大人の休日倶楽部割引」や「学生割引」などの各種割引は適用されません。
大人の休日倶楽部を活用する場合は専用カードがお得です。50歳以上だとミドルカードを発行できます。
男性は65歳以上、女性は60歳以上だとより一層お得なジパングカードを作れます。大人の休日倶楽部の詳細については、以下で精緻に分析しています。
JR東海の「エクスプレス予約」がお得に使える!
Apple PayのSuicaは、東海道・山陽新幹線(東京~博多間)のチケットレスサービス「EX-IC(エクスプレスIC)サービス」を利用できます。
2017年10月23日の4時以降にSuicaアプリをアップデートすると利用可能になりました。東海道・山陽新幹線がお得に乗れます。関東と関西の移動がはかどります。
エクスプレス予約に登録した後、Apple PayのSuicaアプリ「チケット購入・Suica管理」→「エクスプレス予約(JR東海)」と進んで手続きできます。
事前にパソコンや携帯情報端末で予約した切符を受け取る必要なく、新幹線改札機にタッチすることで、東海道・山陽新幹線(東京~博多間)を利用できます。
事前にJR東海の「エクスプレス予約」(年会費1,000円/税抜)への入会しておくことが必要です。
ビューカードで入会すると利用実績に応じてグリーン車に乗れる制度も利用でき、フルにエクスプレス予約が使えます。
Apple PayのSuicaで「JR東海エクスプレスカード」、JR西日本の「J-WESTカード エクスプレス」と同じ機能が使えます。どちらもポイント還元率はビューカードよりも低いです。
ビューカードは新幹線の切符購入時の還元率が1.5%と高いので、東海道新幹線を利用する場合は、ビューカードを登録したモバイルSuicaでエクスプレス予約をするとお得です。
それ以外のクレジットカードでも、旧・プラスEXに対応してるクレカを持っていれば、エクスプレス予約を使えます。
ビュー・エクスプレス特約は、1,000円(税抜)の年会費がかかりますが、料金がお得になるので、新幹線を利用する方ならすぐに取り戻せます。
予約変更が発車直前まで手数料なしで何度でもでき、直前のキャンセルでも、払戻手数料が安価というメリットもあります。その他詳細は以下で徹底解説しています。
Apple PayのSuicaでエクスプレス予約を利用する場合、在来線との乗り換えがiPhone一つで済むので非常にスムーズです。
カードタイプだとEX-ICカードとSuicaカードを重ね合わせて通過する必要があり、2枚のカードを管理する手間が面倒です。
なお、Apple PayのSuicaとカードタイプのエクスプレス予約専用ICカードを重ねても、エラーが発生して新幹線と在来線の乗り継ぎはできません。
自動改札機の脇にいるスタッフに声をかけて手続きするか、機械できっぷを受け取って通過する必要があります。
したがって、Apple PayのSuicaでエクスプレス予約を使う場合は、ビューカードで入会すると便利です。
EX予約専用ICカードの代わりとしてApple PayのSuicaをエクスプレス予約で登録すると、スマホ1つで東海道・山陽新幹線と在来線の乗り継ぎができるようになります。
Apple PayのSuicaは、削除(サーバ退避)、移動(iPhone/Apple Watch間)、再発行等の手続きを行うと、Suica ID番号が変わります。
エクスプレス予約で予約した後にこれら操作を行った場合、改めてSuicaアプリからエクスプレス予約専用サイトにログインし、機種変更の操作を行う必要があります。
乗車日当日に上記の操作を行われた場合、当日の予約についてApple PayのSuicaでは乗車できないので、駅できっぷを受け取って乗車する必要が生じます。
Apple PayのSuicaで東海道・山陽新幹線の改札に入場中は、上記の操作を行わないようにしましょう。
スマートEXも利用可能
2017年9月からはSuicaなどの交通系ICカードだけで、東海道・山陽新幹線(東京~博多間)に乗れる「スマートEX」が開始しました。
カードタイプの交通系電子マネーだけではなく、Apple PayのSuica、モバイルSuicaも利用可能です。
新幹線の費用はクレジットカードでの支払いとなります。Visa・Mastercard・JCB・アメックス・ダイナースクラブであればOKです。年会費は無料で簡単にスマホやPCで予約できます。
Apple PayのSuicaで簡単に新幹線にスムーズに乗車できるのがメリットです。しかし、料金面での割引は小さいのがエクスプレス予約と比較したデメリットです。特定都区市内制度の適用もありません。
スマートEXをモバイルSuicaで使う手順、留意点については、以下にまとめています。
JR東日本の新幹線では、利用開始の登録をするだけで在来線のようにSuica・PASMOをタッチするだけでOKのサービスが開始しました。
2020年3月14日からはインターネットで予約するとJR東日本の新幹線にSuica・PASMO・Kitaca・ICOCA等の交通系ICカードで乗車できるサービスが開始しました。
バス特も適用される
首都圏のバスには、「バス特」(バス利用特典サービス)という制度があります。1ヶ月間で一定金額以上、対象バスを乗車すると、最大で17.4%の割引が受けられる仕組みです。
利用金額 | バスポイント累計 | 付与バス特チケット | バス特チケット累計 |
---|---|---|---|
1,000円 | 1,000P | 100円分 | 100円分 |
2,000円 | 2,000P | 100円分 | 200円分 |
3,000円 | 3,000P | 160円分 | 360円分 |
4,000円 | 4,000P | 160円分 | 520円分 |
5,000円 | 5,000P | 330円分 | 850円分 |
6,000円 | 6,000P | 170円分 | 1,020円分 |
7,000円 | 7,000P | 180円分 | 1,200円分 |
8,000円 | 8,000P | 180円分 | 1,380円分 |
9,000円 | 9,000P | 180円分 | 1,560円分 |
10,000円 | 10,000P | 180円分 | 1,740円分 |
カードタイプのSuica・PASMO、モバイルSuicaと同様に、Apple PayのSuicaもバス特が適用されます。
JRE POINTがザクザク貯まる!
事前にJR東日本の共通ポイントであるJRE POINTの会員サイトで、Apple PayのSuica情報を登録しておくと、JRE POINT加盟店でのSuica払いでポイントが貯まります。
Suicaは電車乗車時のポイント付与はありませんけれども、JRE POINTを活用するとお買い物がお得になります。
2017年半ばまでは旧・SuicaポイントクラブでSuicaポイントが貯まりましたが、JRE POINTに統合されました。
利用範囲・貯まるシーンがより一層拡大して、便利なポイントへと進化しました。
JRE POINT加盟店で最大1%還元
キオクス、ニューデイズ、エキュートなどJRE POINT加盟店にて、登録したApple PayのSuicaでお買い物すると、100円~200円で1ポイントが貯まります。還元率0.5%~1.0%です。
現金払いだと何もなしなのに、JRE POINTにSuica情報に登録しているだけでお得になるのは嬉しいですね^^
Apple Payにビューカードを登録した場合、ビューカードによるチャージ時のJRE POINT(1.5%)と、Suica利用時のポイント(0.5%~1.0%)は二重取りできます。
合計で2.0~2.5%となります。将棋において飛車だけよりは、飛車・角の方が強いのと同様に、ポイントも一つだけよりは二つ獲得できる方が嬉しいですね。
貯めたJRE POINTは1ポイント単位で1ポイント1円で加盟店で使ったり、Suicaにチャージすることが可能です。
Suicaにチャージして電車に乗れますし、再び加盟店で使うこともできます。現金同様に便利に使えますね。
なお、Wallet内に複数枚のSuicaを設定している場合、JRE POINTに登録できるのは1枚となります。
JRE POINTに登録していたカードをiPhoneに取り込んだ場合は、Suicaの固有番号が変わるので、再登録が必要です。
SuicaでのJR東日本の電車利用で貯める
JRE POINTに登録したApple Pay SuicaでJR東日本の鉄道に乗車すると、2%のJRE POINTが貯まります。
定期券区間は対象外であり、有償で乗車した金額に対して、一定割合のポイントが翌月中旬に付与されます。
しかも素晴らしいことに、1回の利用の2.0%が1ポイントに満たない場合でも1ポイントを得られます。
ビューカードならSuicaチャージで1.5%還元なので、合計で3.5%還元と質実剛健な還元率に昇華します。
携帯電話で定期券が買える
Apple Payなら、Suica定期券をiPhoneで買うことができます。長蛇の列に並ばなくてもよくなります。定期券の期限が迫っても、気づいたその場で買えます。
新規購入・継続購入・区間変更・定期券の種類変更が可能です。「チケット購入・Suica管理」画面から手続きができます。
利用可能な定期券は幅広く、2023年3月18日から中学生・高校生の通学定期券も購入可能です。
定期券の種類 | 大人用 | 小児用運賃 |
---|---|---|
通勤定期券(割引のもの以外) | ◯ | × |
通学定期券 | ◯ | × |
グリーン定期券 | ◯ | × |
新幹線定期券(FREX・FREXパル) | ◯ | × |
R線と他の鉄道会社線との「連絡定期券」もApple PayのSuicaで使えます。他の鉄道会社線のみの定期券は取扱い対象外です。
Apple PayのSuicaで買える定期券のパターンは以下のとおりです。ごく一部の区間では使えない定期券があります。
- 「JR線」のみの定期券
- 「JR線」+「他社線」の定期券
- 「JR線」+「他社線1」+「他社線2」の定期券
- 「JR線」+「他社線」+「JR線」の定期券
- 「JR線」+「他社線1」+「JR線」+「他社線2」の定期券
Apple PayのSuicaで買えない定期券のパターンは以下のとおりです。
- 「他社線」のみの定期券
- 「他社線1」+「他社線2」の定期券
定期券の決済はWalletアプリに登録したクレジットカードか、Suicaアプリに登録したクレジットカードのいずれかを選択できます。Suicaアプリに登録したカードの場合、ダイナースクラブでも決済できます。
通学定期券の申込みには、パソコンとプリンタが必要になります。事前の作業として、パソコンの会員メニューから申込書をプリントアウトします。
その申込書に必要事項を記入し、通学証明書等を合わせて、Suicaアプリケーション専用窓口まで郵送します。その後、「購入準備完了メール」が到着次第、購入が可能となります。
定期券の決済はWalletアプリに登録したクレジットカードか、Suicaアプリに登録したクレジットカードのいずれかを選択できます。
購入した定期券の情報は「Suicaの詳細」画面に表示されます。電車の振替輸送時などは、この画面を見せれば振替輸送の紙をもらえます。
定期券の期限切れの防止
モバイルSuica定期券には、有効期限が切れる前にメールで有効期限を知らせてくれるサービスがあります。有効期限の1週間前にリマインドのメールを送ってくれます。
また、定期券の有効期限が切れたことに気付かなかった時でも、電子マネーを改札で使えないように設定する機能もあります。
私は過去に3度も、定期券の有効期限が切れているのに気付かずに普通にタッチしてしばらくの間乗ってしまい、Suicaの残高が減って現金を支払っていることがありました。
累計で1万円強の損失を被っていますヽ(´ー`)ノ
ついつい定期券の有効期限を忘れてしまうんですよね・・・。個人的には鉄道会社の隠れた収益源ではないかと考えています。
現在は有効期限をGoogleカレンダーに登録しているので、もう忘れることはありません。
Apple PayのSuica定期券なら、定期券の有効期間前または有効期間終了後に、自動改札機で電子マネー利用ができないように設定することも可能です。
こうすれば、定期券の有効期間が切れた後に、現金で乗ってしまう事態を完璧に避けられます。
iPhoneのSuicaアプリのSuica一覧から対象Suica選び、「チケット購入・Suica管理」→「定期券有効期間外のSF利用設定」をタップして、次の画面で「利用しない」を選択すると設定できます。
もしくは、Suicaには、チャージ残額が1,000円以下になった場合や、定期券の有効期限が14日以内になった場合に、改札機の音声案内の応答音を変える機能もあります。
定期券として使う場合、タッチすると通常は「ピッ」と音がなりますが、有効期限14日以内だと「ピッピッ」と二度音がなるので、定期券の有効期限が間近であることに気づくことができます。
ちなみにチャージ残高で支払った場合は通常は「ピピッ」となるところ、残額1,000円以内だと「ピピピッ」となるようになります。
この機能を利用する場合は、改札係員に伝えれば設定してくれます。
区間変更
通勤定期券を利用途中で区間を変更する場合、Suica利用可能エリア内での変更であれば、携帯情報端末の操作だけで変更手続きを済ませることができます。
定期券の任意による払い戻しも、iPhoneの操作だけで手続きを済ませることができます。
Apple Watchでも利用可能
Apple Watchで利用する場合、Suicaの設定はペアリングしたiPhone端末上のWatchアプリケーションで行います。
Suicaアプリケーションをダウンロードし、Suicaを発行する際にApple Watchに発行すれば、Apple WatchでスイスイとSuicaが使えるようになります。
エクスプレス設定も必要です。これを行えば、Apple Watchの場合はTouch IDの代わりに行うダブルクリックが不要になります。
iPhone 5以降のiPhoneであれば、Series 2以降のApple Watchとのペアリングが可能となり、Apple WatchでもSuicaを利用できます。
iPhone 5、5s、6 / 6 Plus、iPhone 6s / 6s Plus、iPhone SEがあれば、7以降のiPhoneがなくても、Apple WatchとペアリングすることでApple Payが使えるようになります。
Apple Watch Series 2では、SuicaカードやSuica定期券の取り込みはできません。一旦、iPhoneで取り込みを行い、Suica情報を移行させる手続きを行う流れとなります。
なお、iPhone 7以外の機種とペアリングした場合には、iPhone側ではSuicaを使用できないため、SuicaアプリケーションからSuicaを新規に発行する際は発行先をApple Watchに指定する方法のみとなります。
Apple WatchでのSuica利用は、基本的にペアリングされているiPhoneの操作により設定を行います。
iPhoneを操作することにより、Apple Watch側にSuicaを発行したり、iPhoneからSuica情報を移行させることが可能です。
iPhoneからApple WatchにSuica情報を移行する場合は、iPhoneの「Watch」アプリから「WalletとApple Pay」に進み、「iPhone上のカード」に表示されているSuicaの右側にある「追加」をタップします。
チャージ等の操作を行う場合にはiPhoneとBluetoothによる通信が必須です。
自動改札機の通過や電子マネーの利用は、iPhoneとBluetoothによる通信できない状態でも使用可能です。
https://www.youtube.com/watch?v=12xYbl-m-ok
利用状況をリアルタイムで確認!PDFでダウンロード可
電子マネーの利用履歴や残額などの情報を、深夜を除いていつでもiPhoneの画面で簡単に確認できます。
Walletアプリ内のApple Payで、SF残高や利用履歴を確認したいSuicaを表示して、画面右側にある黒丸に白の「・・・」を選択します。
次の画面で「ご利用明細」をタップすると下の方に表示されます。
Walletでは当日分を含めた明細を確認可能。Suicaアプリケーションでは、前日の利用分までを最高50件まで表示できます。
利用日から26週間を経過した利用履歴は表示できません。利用時間帯は5:00~翌日0:50です。電波が届く場所でご利用ください。
利用履歴の確認には通信が発生するため、通信料がかかります。Wi-Fiだともちろん発生しません。
Webサイトでは、26週間(約6ヶ月2週間分)を表示できて、利用履歴をPDFでダウンロードできます。
Suicaのチャージを経費処理するには、利用履歴が必要になりました。四半期に1回程度の頻度でダウンロードしておくと安全です。
モバイルSuicaの会員サイトにログインして、「SF(電子マネー)利用履歴」を選択します。
すると利用履歴を表示できるので、適宜検索して「表示された履歴を印刷」を選択すると、PDFをダウンロード可能です。
チャージして残高が変わらない場合はヘルプモード
Apple PayのSuicaにチャージしたのに残高が変わらない場合は、「ヘルプモード」を利用すれば解決します。
Suicaアプリではなく「Walletアプリ」を起動して、該当のSuicaをタップして黒丸&白の「・・・」をタップする。
「情報」タブをタップして下にスクロールすると「ヘルプモードをオンにする」があるので、それをタップします。
チャージ時と同じように本人認証を済ますと、ヘルプモードがオンになります。
ヘルプモードは1分で元に戻るので放ったらかしにすると、1分経過したら元の画面に戻り残高が正常になります。
iPhoneやApple Watchを紛失・故障した時の手続き
Suica情報の入ったiPhoneやApple Watchを紛失した場合、PCや他のiOSデバイスでiCloudにログインして、紛失した端末を無効にする手続きをします。手続きには以下の3つがあります。
- 「iPhoneを探す」アプリ (紛失モード、iPhoneを消去)
- iCloud.comの「iPhoneを探す」 (消去、ロック)
- iCloud.comの設定 (マイデバイスから削除)
ただし、紛失した端末がオフラインの場合、一定時間端末が無効となりません。
この場合、Suicaアプリケーションに会員登録している場合、モバイルSuica会員メニューサイト(PC)にログインして、再発行登録手続きを行えばOKです。
iPhoneが故障した場合、モバイルSuica会員メニューサイト(PC)から、再発行登録を行えば、他のiPhoneで同じSuica定期券が利用可能になります。
再発行手数料(税抜510円)が発生します。これはおサイフケータイのモバイルSuicaと同一の水準です。
精算・払い戻し
Apple Payで改札に入場したものの、残高が足りなくなった場合、クレジットカードを登録している場合は、チャージすればすぐに通過できます。
クレジットカードを登録していない場合で、精算をする際は、iPhone 7やApple Watch Series 2を駅係員に渡せばOKです。
ただし、エクスプレス設定していないSuicaで入場し、精算する場合は、入場時に使用したSuicaを一旦エクスプレス設定してから、駅係員に渡す必要があります。
処理がうまくいかない場合(無反応等)は、Walletからヘルプモードを設定しましょう。ヘルプモードは、WalletでSuicaを選び、画面右下のインフォメーションボタン(iマーク)から設定できます。
iPhone等に登録したSuicaの払いもどしを行う場合、まずSuicaアプリケーションに会員登録しておく必要があります。
Walletに全てのSuica(サーバーに退避分も)を端末に追加して、Suicaアプリから全てのSuicaを払い戻す手続きが必要です。Walletでは払い戻しはできません、
「Suica一覧」画面から払い戻しを行うSuicaを選択し、「チケット購入・Suica管理」→画面最下部の「このSuicaを払戻す」で手続きが行えます。
ただし、220円の手数料が発生します。残高から220円をマイナスした金額が、指定の銀行口座あてに返金されます。残高が220円未満の場合は、手数料は残高分の額となります。
したがって、使い切ってから返却するようにしましょう。Apple PayのSuica残高+現金の組み合わせで端数を使い切ることが可能です。
例えば、アップルペイのSuica残高が113円の場合、コンビニで128円の品物を買って15円の現金を支払えばOKです。
もしくは、Walletアプリ内では1円単位でチャージできるので、買いたい品物と残高が一致するように不足分をチャージしてもOKです。
ビックカメラでは、ビックポイントとSuica払いを併用できます。ドラッグストアや酒類がある店舗ですと端数の消化がはかどります。
例えば、Suica残高が113円でビックカメラで198円の品物を買う場合、85 ビックポイントと113円の残高で決済することで、きれいに使い切ることができます。
すかいらーくグループのファミレスでは、まず電子マネーの残額で支払い、残りの金額をクレジットカードで支払うことが可能です。
払い戻しの手続きが完了したら、メールで案内が届きます。
Suicaを払い戻しても、Suicaアプリ内の「Suica一覧」からは消えません。払い戻した後にWalletアプリ内でSuicaを削除したら、Suicaアプリ内からも消えます。
ちなみに、Suicaアプリ内での払い戻しと、Walletアプリ内でのSuicaカードの削除は意味が異なります。
Wallet内でSuicaを削除すると、そのSuicaはサーバーに退避されることになります。いつでもWalletに戻せる状態であり、残高はそのまま残ります。
Suicaアプリの退会手続きをする前に、iPhoneを解約・初期化・下取りなどした場合は、モバイルSuica会員メニューサイト(PC)から、退会手続きが可能です。
Suicaアプリで退会手続きを行った場合、翌日以降であれば再入会できます。モバイルSuica会員メニューサイト(PC)から行った場合は、翌々日以降になります。
Suicaの定期券部分のみを払い戻すこともできます。SuicaのSF残高はそのままに定期券部分のみが所定の計算を経て返却されます。
Suicaグリーン券は「Suicaグリーン券メニュー」から払い戻し手続きを行えます。
実際にApple Payを使ってみた感想については、以下にまとめています。
Apple PayのSuicaはコールセンターで電話対応
Apple PayのSuicaにはモバイルSuicaと共通の問い合わせ窓口があります。
問い合わせ先はモバイルSuicaサポートポータルをご参照ください。
iPhone XのFace IDでもSuicaは便利
iPhone Xではホームボタンの廃止に伴い、Face IDでの顔認証でApple Payの認証も行うことになりました。ただし、Suica払いの際はこれまで通り認証は不要でかざすだけでOKです。
Face IDの認識は高精度であり、スムーズに爆速で顔認証されることがほとんどなので、操作はより手軽になりました。
ただし、写真やマスク着用によるなりすまし予防技術があり、マスクをつけている場合は顔認証が失敗します。マスクを下にズラして唇を出す必要があります。
顔認証が必要なのはiDかQUICPay払いの時のみです。エクスプレス設定したSuica払いの際はこれまで通り認証は不要でかざすだけでOKです。
iPhone XのApple Payで支払う際にはサイドボタンをダブルクリックする必要があります。顔認証は自然に終わって後は二重押しするというイメージです。
しかし、Suica払いの場合はサイドボタンのダブルクリックも不要なので、引き続きiD/QUICPayよりもスムーズに支払うことが可能になっています。
Face IDによる顔認証が導入されたApple Payの使い方、注意点、感想については以下にまとめています。
iPhoneの機種変更の際、Apple Payの設定を移行する方法については以下で解説しています。
Apple PayのSuicaの残高が正しく表示されない場合
Apple PayのSuicaの残高がおかしい場合は、まずiPhoneのWalletアプリからSuicaを削除します。
正確には「サーバー退避」であり、本来的なチャージ残高はそのままクラウド上に記録されているのでご安心ください。
そしてWalletアプリでSuicaを再登録すると、正しい残高が表示されることが多いです。
スマートEX/エクスプレス予約は機種変更の手続きが必要
Apple PayのSuicaは、Suicaで新幹線に乗車できて若干の割引があるサービス「スマートEX」を利用可能です。
スマートEXをモバイルSuicaで使う手順、留意点については、以下にまとめています。
JR東日本の新幹線では、利用開始の登録をするだけで在来線のようにSuica・PASMOをタッチするだけでOKのサービスが開始しました。
2020年3月14日からはインターネットで予約するとJR東日本の新幹線にSuica・PASMO・Kitaca・ICOCA等の交通系ICカードで乗車できるサービスが開始しました。
私も利用しています。Apple PayのSuicaは機種変更で新しいiPhone・Apple Watchに移した場合、Suica ID番号が変わります。
以下はスマートEXに登録していた機種変更前のSuicaID番号の末尾が8で、機種変更後のSuicaIDの末尾が4の例です。
したがって、スマートEXに登録してある交通系ICカード情報を更新する必要があります。
スマートEXにログインして、「お客様情報の変更・退会」を選択します。
ワンタイムパスワードが必要となるので、「メール送信」を選択して、登録メルアドに送られてきた数字をコピペ等で入寮くして「OK」を選択します。
次の画面で「交通系ICカード情報変更」を選択します。
Apple PayのSuicaアプリで確認できる「Suica ID番号」を「交通系ICカード情報」に入力して「OK 完了」を選択して次の画面で確定させます。
注意点としては、OKの上にある「登録済の交通系ICカード情報を削除する」というチェックボタンにチェックは入れたらダメな点です。入れると単純に登録してある情報を削除するだけになります。
年会費が必要な代わりに割引額がスマートEXよりも大きいエクスプレス予約についても、機種変更の登録手続きが必要になります。
以下の再設定操作で機種変更後の新しいiPhone等のSuicaとエクスプレス予約の会員情報が連携されます。
- Suicaアプリケーションを起動
- エクスプレス予約に利用するSuicaを選択
- 「チケット購入・Suica管理」をタップ
- 「エクスプレス予約(JR東海)」をタップ
- 接続確認画面で「同意する(接続)」をタップ
- エクスプレス予約パスワードを入力し「ログイン」をタップ
- 機種変更登録確認画面で「機種変更登録」をタップ
ただし、この操作を完了しても、既に予約済みの当日乗車分チケットは、新しい端末では乗車ができないので、券売機での発券が必要です。この点に注意しましょう。
機種変更登録操作後に予約を行った当日乗車分チケットは、機種変更後の新しいiPhoneやApple Watchで乗車できます。
スマートEX、エクスプレス予約を使っている場合は、新幹線に乗る当日はSuicaの移行作業を行わないのが無難です。
どうしても当日になる場合は、発券作業が必要なので余裕を持って駅に行きましょう。
Google PayのSuicaとの比較
Apple PayはiPhoneのみが対象のSuicaサービスです。Androidの方は「Google Pay」があります。2つのサービスのSuica機能を比較すると下表のとおりです。
機能・サービス | Google PayのSuica | Apple PayのSuica |
---|---|---|
年会費 | 無料 | 無料 |
クレジットカードによるチャージ | ◯ | ◯ |
店頭での現金チャージ | ◯ | ◯ |
オートチャージ | - | ◯ |
電子マネーでの鉄道利用 | ◯ | ◯ |
電子マネーでのお買い物 | ◯ | ◯ |
SF(電子マネー)の残額表示 | ◯ | ◯ |
SF(電子マネー)の利用履歴表示 | ◯ | ◯ |
Suica定期券 | - | ◯ |
Suicaグリーン券 | - | ◯ |
タッチでGo!新幹線 (東北・上越・北陸新幹線の一部区間の自由席) | ◯ | ◯ |
新幹線eチケットサービス (東北・山形・秋田・北海道・上越・北陸新幹線) | ◯ | ◯ |
エクスプレス予約 (東海道・山陽新幹線) | - | ◯ |
スマートEX (東海道・山陽新幹線) | - | ◯ |
JRE POINT・Suicaポケットの受取り | - | ◯ |
ネット決済 | - | ◯ |
再発行 | - | ◯ |
チャージ払い戻し・退会 | - | ◯ |
Google PayのSuicaは、EASYモバイルSuicaにクレジットカードによるチャージ機能を追加したようなサービスで、Apple PayのSuicaと比較すると機能が落ちます。
モバイルPASMOとは併用可能
iOS14.0以降がインストールされたiPhone 8以降、watchOS7.0以降がインストールされたApple Watch Series 3以降の場合、モバイルPASMOとモバイルSuicaの両方を使えます。
モバイルSuicaでは○、 モバイルPASMOでは× | ・Suicaグリーン券の利用 ・エクスプレス予約(東海道・山陽新幹線)の利用 ・JRE POINTの獲得や利用 ・ビューカードでのオートチャージ |
---|---|
モバイルPASMOでは○、 モバイルSuicaでは× | ・JR東日本区間を含まない区間・経路の定期券(PASMO発売範囲内) ・バス定期券のアプリ購入(PASMO発売範囲内) ・メトロポイントの獲得など独自ポイント ・PASMO指定クレジットカードでのオートチャージ ・「バス特」情報のアプリ表示 |
以下のような使い分けが可能です。
- 東京メトロ乗車ポイントを得られる区間:Apple PayのPASMO
- JRE POINT乗車ポイントを得られるJR区間:Apple PayのSuica
JR東日本の乗車ポイント、PASMO関連のポイントの二重取りが可能になるので、効率的にポイントを獲得でき、最大限に家計が助かります。
実際に私はJR東日本乗車時はモバイルSuica、東京メトロ乗車時はモバイルPASMOで改札を通過しています。
エクスプレスカードを切り替えたり、顔認証が面倒な場合で、iPhoneとApple Watchをお持ちなら、例えばiPhoneはSuica、Apple WatchはPASMOという戦略も有効です。