ANAの上級会員を制度変更がない限り維持できるクレジットカードがあります。「ANAスーパーフライヤーズカード」という名前で「SFC」と略されています。
飛行機に乗る機会がある方にとって珠玉の特典が満載となっており、航空ファン垂涎のクレジットカードです。
ANAラウンジ、スターアライアンスゴールド、特典航空券の予約優遇、優先保安検査場、専用チェックインカウンター、預け荷物の優遇、手荷物の優先受け取りなど、至れり尽くせりのベネフィットを享受できます。
SFCは豊富な種類が揃っており、多様なラインナップの中から好きなカードを1枚選択することになります。
入会資格がある場合は別のカードに申し込むことも可能ですが、審査落ちのリスクもあるので最初の選択肢が重要となります。
カード切り替えも可能ですが、基本的にはずっと保有し続けるクレジットカードになるため、SFC選びは重要な選択・岐路となります。
そこで63枚のクレジットカードを保有した経験があり、年会費の最高額は118万円の私が、数多くのSFCを徹底的に比較して、おすすめのANAスーパーフライヤーズカードをご提案します。
目次
ANAスーパーフライヤーズカードとは
ANAスーパーフライヤーズカード(SFC)は、ANAマイレージクラブの上級会員制度で、毎年の更新制ではなくSFCを発行して保有する限り、特典が生涯有効なのが特徴です。
1年間に50,000 プレミアムポイント獲得という条件をクリアして、ANAプレミアムメンバーのプラチナステータスになると、SFCを発行することが可能になります。
クレジットカードのSFCを更新し続ける限り、ANA上級会員(ANAスーパーフライヤーズ)の資格がずっと続き、生涯に渡って上級会員の特典を享受し続けられるのが大きなメリットです。
他国のクレジットカードには類似の制度は皆無となっており、主要な航空会社では上級会員資格を維持するためには、毎年飛行機に搭乗し続ける必要があります。
デルタ航空・ユナイテッド航空など米系航空会社から、カタール・エミレーツなどの中東御三家、ブリティッシュ・エアウェイズやエールフランス等の欧州組、キャセイパシフィック航空などのアジア勢まで、いずれのエアラインにもSFCのような制度はありません。
ANA・スターアライアンスで大きなメリット
SFC会員なら特典航空券やエコノミークラスでの搭乗時も、豊富なベネフィットを利用できるため、全日空・スターアライアンスのVIP待遇を享受できます。
- ANAラウンジ
- スターアライアンス ゴールド
- 国際線特典航空券・アップグレード特典の優先
- アップグレードポイント(席のアップグレード・同伴者のラウンジ・ANA SKYコインに交換可能)
- フライトボーナスマイル積算率35~50%
- スーパーフライヤーズデスク専用サービスデスク
- SFC専用カウンターでのチェックイン
- ファストレーンでの専用保安検査場、優先搭乗
- 手荷物許容量の優待、優先手荷物引き渡し
- 国内線の先行予約、座席指定の優先
- 空席待ち優先(プレミアムクラスへの当日アップグレード希望時に便利)
- 国内線特典航空券・いっしょにマイル割の先行予約
- スーパーフライヤーズ会員限定手帳、カレンダーを毎年プレゼント
- プレミアムメンバー限定オンラインメディア
- プレミアムメンバー限定ANAセレクション(マイルで交換可能)
- IHG・ANA・ホテルズグループジャパンでの優待
- 東急ホテルズ、ダイワロイネットホテルズ、オークウッド、グランバッハ、ゆがわらホテルでのチェックアウト延長
- ANA SKY コインへ最大1マイル1.6円で交換可能
- 入会時にノベルティのプレゼント(オリジナルネームタグ)
- 香港国際空港の出入国手続き時に、優先レーン(フリークエントビジターeチャンネル)
- 羽田空港駐車場の優先予約
- 羽田空港国内線T2サテライト(搭乗口46~48番)から出発するANAグループ運航便搭乗時、ANA FESTAが1,000円無料
- マイカー・バレーの優待(成田空港)
- ハーツレンタカーのハーツGoldプラス・リワーズ・ファイブスター会員資格
- ロンドンヒースローエクスプレスのアップグレード
予約時は国際線特典航空券・アップグレード特典の優先があり、一般会員よりもマイルを使える機会が拡大します。
空港では待ち時間が少ないカウンターでチェックインでき、スタートダッシュを図れます。
以下のような大混雑に巻き込まれてひたすら並んで立ちつすく必要がありません。
非上級会員でエコノミー搭乗時には果てしない行列ができ、カウンターまで距離が遠大な通路まで並ぶ必要があることも。
ANA・スターアライアンス搭乗時には、ANAラウンジだけではなく、スターアライアンスの航空会社運営ラウンジを利用できるので、地上での時間を快適に過ごせます。
一つの空港にスターアライアンス加盟の航空会社のラウンジが複数ある場合、はしごすることも可能!
ファストセキュリティレーンを利用でき、優先保安検査でサクサクと通過できます。
特に大きなメリットがあるのは、羽田空港国際線などビジネスクラス利用時も普通レーンの空港です。
その他の空港でも、混雑している時間帯絶大な効力を発揮します。どこまで続いているか目では確認できないほどの大行列の際には、並ぶのが恐ろしくなります。
一般レーンはメガトン級の混雑なのに、優先レーンは誰もいなくてスタッフが手持ち無沙汰にしている時もあるほど!
また、優先搭乗で一般客より早く機内に入れるので、近くに手荷物の収納スペースがないという事態を回避できます。
預け荷物許容量の優待もあり、より多くの荷物を預けられます。
到着時はプライオリティバッゲージサービスがあり、いち早く手荷物を受け取ることが可能で混雑に巻き込まれて出発が遅れる心配がありません。
フライトボーナスマイルの積算率が35~50%となり、手帳・カレンダーを毎年もらえるのも利点です。
ANAスーパーフライヤーズの特典については、以下で精緻に分析しています。
最大のデメリットは10,250円(税抜)以上の維持コストが毎年発生する点ですが、年1回、特典の4アップグレードポイントを使って、エコノミーからプレエコにアップグレードするだけで元を取れます。
このようにSFCは、至れり尽くせりの贅沢な特典を享受することが可能となっています。
まさに前代未聞の超コスパ・ジャパンという様相を呈しており、羨望の的となっている航空系カードです。
新規申し込み・切り替えの両方が可能
ANAプラチナになってからSFCを新規で発行することもできます。この場合は申込時に審査通過が必要になります。
また、既に保有しているANAカードからスーパーフライヤーズカードに切り替えることも可能です。
この場合は審査ではなく所定の確認のみとなり、支払い遅延を起こしていたり、暴力団などの反社会的勢力に転じていない限りは原則として切り替えられます。
ANA一般カードはSFCの対象外
ANA スーパーフライヤーズ一般カードは、ANAワイドカードがベースとなります。ANA一般カードにはSFCがありません。
以下のANAカードはSFCに切り替えことが不可能です。
スーパーフライヤーズカードは1人1枚のみ
1人で複数枚のSFCを同時に保有することはミッション・インポッシブルです。
ライバルの日本航空のJALグローバルクラブの場合、複数枚のJGCカードを保有できます。実際に私は3枚を同時保有した経験があります。
しかし、ANA SFCの場合は1枚のみとなっているので、どれかに絞る必要が生じます。
なお、スーパーフライヤーズカードではない、ANAカードなら、別ブランドであれば、複数枚保有可能です。
なお、SFCを保有する場合でも、ANA JCB一般カード、ソラチカカードは保有をおすすめします。
スマリボを利用すると、ANA JCB一般カードとソラチカカードはそれぞれ毎年750円(税抜)のコストで1,000マイルを獲得できます。これら2枚を持つと毎年1,500円(税抜)で2,000マイルをもらえちゃいます。
つまり、1マイル0.75円+税で購入できることになるので、ANAマイラーであれば発行して保有しなければ損といって過言ではありません。
入会キャンペーンも充実しており、大量のANAマイルを得ることができます。
公式サイトANA JCB / ソラチカカード 公式キャンペーン
グレード・国際ブランドの変更は可能
JGCカードとは異なり、SFCは1人1枚が原則となります。発行後やはり別のカードランク・国際ブランドがよくなった場合、いつでも切り替えられます。
ただし、改めて審査が発生するので、審査落ちのリスクは存在しています。
SFCの家族カード会員は無条件で上級会員に!
SFCのユニークな点は、家族カードを発行すれば、家族もSFCに入会できてANAの上級会員資格を得られる点です。
私もANAのSFCには、家族カードで入会することができました。なんと一度たりとも全日本空輸の搭乗実績がない状態で、SFC会員になれました!
家族も一緒の資格を得られるので、一度も利用していないのにVIP待遇の上級会員という反則技のようなことが可能になります。家族の絆が重視される日本ならではの制度ですね!
ジョジョで喩えると「キラークイーン」のような一撃必殺の威力を秘めており、「スタープラチナ」のような時間を超越する凄さがあります。
ただし、SFCの家族カードの年会費は大きなメリットがある代償として、通常のANAカードよりもかなり高くなっています。
したがって、SFCを選ぶ際には年会費も重要な要素となっています。とはいえライバルのJALのJGCカードと比較すると、家族カードの年会費が格段に低いのが利点です。
ANAスーパーフライヤーズカードの種類と年会費
SFC(ANAスーパーフライヤーズカード)はワイドカード以上のANAカードがベースで、全部で3ランク12種類となっています。
- ANAワイドカード→ANAスーパーフライヤーズ一般カード
- ANAワイドゴールドカード→ANAスーパーフライヤーズ ゴールドカード
- ANAプラチナ プレミアムカード→ANAスーパーフライヤーズカード プレミアム
SFCの本会員・家族会員の基本年会費は下表のとおりです。
カードの種類 | 税抜年会費(カッコ内は家族会員) | ||
---|---|---|---|
SFC一般カード | SFCゴールド | SFCプレミアム | |
ANA Visaカード | 10,250円 (5,100円) | 15,000円 (7,500円) | 80,000円 (4,000円) |
ANA Mastercard | 10,250円 (5,100円) | 15,000円 (7,500円) | - |
ANA JCBカード | 10,250円 (5,100円) | 15,000円 (7,500円) | 70,000円 (4,000円) |
ANA アメックス | - | 31,000円 (15,500円) | 150,000円 (4名無料) |
ANA ダイナースカード | - | 28,000円 (10,500円) | 155,000円 (無料) |
各種割引適用後の最低年会費は下表のとおりです。
カードの種類 | 割引後の税込年会費 (カッコ内は家族会員) ※本会員+家族カード1名 | ||
---|---|---|---|
SFC一般カード | SFCゴールド | SFCプレミアム | |
ANA Visaカード | 10,202円 (5,032円) ※15,234円 | 12,550円 (6,600円) ※19,150円 | 88,000円 (4,400円) ※92,400円 |
ANA Mastercard | 10,202円 (5,032円) ※15,234円 | 12,550円 (6,600円) ※19,150円 | - |
ANA JCBカード | 9,900円 (5,610円) ※15,510円 | 11,500円 (8,250円) ※19,750円 | 77,000円 (4,400円) ※81,400円 |
ANA アメックス | - | 34,100円 (17,050円) ※51,150円 | 165,000円 (4名無料) |
ANA ダイナースカード | - | 30,800円 (11,550円) ※42,350円 | 170,500円 (無料) |
SFC一般カードの場合、3年に1回1%でマイルを移行する場合は、年2,200円(税込)のコストが上乗せされます。
ANAスーパーフライヤーズ 一般カード、ゴールドカード、プレミアムカードのいずれかを持っている限り、SFC会員資格は自動更新されます。他カードへの切り替えは可能です。
数多くの種類があるSFCの中で1枚をピックアップすることになります。
ANAスーパーフライヤーズカードの主な選択基準としては、以下の3つを挙げられます。
- カードランク(ワイド・ワイドゴールド・プレミアム)
- 一般加盟店での還元率、ANA搭乗時の還元率
- 国際ブランド
以下、SFCの選び方の重要ポイントについて、ブレイク・ダウンした上で、おすすめのANAスーパーフライヤーズカードをレコメンドします。
各カードランクの特徴
SFCには、ワイドカード、ワイドゴールドカード、プレミアムカードの三段階のランクがあります。
項目 | ワイドカード | ワイドゴールドカード | プレミアムカード | |
---|---|---|---|---|
本会員の年会費 (税抜) | 10,250円 | 15,000~31,000円 | 70,000~155,000円 | |
家族会員 (税抜) | 5,100円 | 7,500~15,500円 | 無料~4,000円 | |
10マイルコース手数料 | 5,000~6,000円 | 無料 | 無料 | |
マイル還元率(一般加盟店) | 0.5%~1% | 1% | 1%~1.5% | |
マイル還元率 (ANAカード特約店) | 1.0~2% | 2% | 2%~2.5% | |
マイル還元率(ANA航空券) | 1%~2% | アメックス:3% その他:2% | 3.3%~4.5% | |
ポイント・マイル 有効期間の最長 | 5年 | JCB:6年 VISA:6年 ダイナース:無期限 アメックス:無期限 | JCB:8年 VISA:7年 ダイナース:無期限 アメックス:無期限 | |
ANA SKY コイン獲得プログラム | - | アメックス:年1万 | - | |
フライトボーナス | 25% | 25% | 50% | |
継続ボーナス | 2,000 | 2,000 | 10,000 | |
カード会社空港ラウンジ | - | ○(アメックスのみ同伴者1名無料) | ○(同伴者1名無料) | |
海外空港ラウンジ | - | ダイナースのみ 国内外1,000ヵ所以上 | プライオリティ・パス (JCB以外は家族会員も) ダイナースは国内外1,000ヵ所以上のラウンジも | |
手荷物無料宅配 | - | アメックス・ダイナースのみ (帰国時1個) | アメックス・ダイナースのみ (往復2個) | |
JCB限定特典 | - | JCB Gold Basic Service | 関西有名テーマパークのJCBラウンジ 京都JCBラウンジ JCBプレミアムステイプラン | |
アメックス限定特典 | - | アメックスオファー オーバーシーズ・アシスト ゴールドワインクラブ 京都ラウンジ | フリー・ステイ・ギフト アメックススペシャルリザーブ エアポート送迎サービス | |
ダイナース限定特典 | - | ダイナースクラブカード共通特典 | ダイナースのブラックカード共通特典 | |
コンシェルジュ | - | - | ◯ | |
国内線ANAラウンジ | - | - | ◯ | |
コース料理1名無料 | - | ダイナースのみ | ダイナース・Visa・JCB | |
付帯保険 | ◯ | ◎ | ◎◎ | |
楽天Edyチャージでのマイル還元 | - | JCBとダイナースは0.5% | アメックス以外は0.5% | |
ANAワイドカード特典 | ◯ | ◯ | ◯ |
このうち多くの方が選択する傾向にあるSFC一般カード、SFCゴールドカード(Visa/Mastercard/JCB)は、慎重に選択しないとむしろ損してしまうので注意が必要です。
SFC一般カードとSFCゴールドカードの年会費の差は、JCBは4,750円(税抜)、Visa/Mastercardは最低1,275円(税抜)です。
カード名 | SFC一般カード (Visa / Mastercard) | SFCゴールドカード (Visa / Mastercard) | |
---|---|---|---|
本会員 | 通常 | 10,250円 | 15,000円 |
マイ・ペイすリボ | 9,275円 | 11,500円 | |
家族会員 | 通常 | 5,100円 | 7,500円 |
マイ・ペイすリボ | 4,575円 | 6,000円 |
SFC一般カードにはなくてゴールドカードにある特典は以下の通りです。
- マイル移行手数料が無料(JCBは税別5,000円、Visa/Mastercardは6,000円が無料)
- フライトボーナスマイルが40%(SFC一般カードは35%)
- 国内主要空港のカードラウンジ
- 旅行傷害保険、ショッピング保険が充実
- JCBは航空機遅延費用保険が付帯
メインカードとして活用するのは他のクレジットカードで、SFCは寝かしてほとんど使わない場合、最も年会費が安いSFC一般カード(ANAワイドカード)がおすすめです。
しかし、SFCを決済用カードとして使う場合、よほど利用金額が少なくない限り、マイル移行手数料を支払う方がお得です。
2年に1回ポイントをマイルに1%のレート(10マイルコース)で移行する場合、ゴールドカードの方に妙味が出てきます。
国際ブランド | 本会員の年会費(税抜) | |
---|---|---|
SFC一般カード | SFCゴールドカード | |
JCB | 12,750円 | 15,000円 |
Visa / Mastercard (マイ・ペイすリボ+Web明細) | 12,275円 | 11,500円 |
Visa / Mastercardに至っては、マイ・ペイすリボ+Web明細をフル活用すれば、SFCゴールドカードの方が安いという逆転現象すら発生します。
マイ・ペイすリボは初回のリボ払いの手数料がないので、毎月のリボ払いの金額を、カード利用限度額の全額に設定しておけば、全く手数料はかかりません。クレカの通常の1回払いと同じように使えます。
手数料が高いのでリボ払いはNGが基本ですけれども、SFC VISA/マスターカードに関してはほぼ無料で使えるため問題ありません。
年1回だけ手数料を発生させれば、年会費を割り引いてお得に使えます。
移行手数料を支払わずあくまで一般カードがいい場合、還元は100円あたり0.5マイルとなります。
通説に則って1マイル2年と考える場合、JCBは年250,000円(税抜)、Visa/Mastercardは年300,000円(税抜)以上使う場合は、移行手数料を支払った方がお得になります。
SFC一般カード VS ゴールドのまとめ
- SFCは会員資格維持用で寝かすだけ→SFC一般カードがおすすめ
- SFCを決済する機会がある→SFCゴールドカードがおすすめ
チャージでマイルを得たい電子マネー
カードランク以外には、クレジットカードでANAマイルを獲得したい電子マネーを軸に選択するのも重要です。
国際ブランドごと、またカードグレードごとに、チャージ・利用で還元を得られる電子マネーが異なっています。
カード名 | マイル付与対象 電子マネー | チャージ可能だが マイル付与の対象外 |
---|---|---|
JCB | QUICPay、PiTaPa 楽天Edy(ゴールド以上のみ) | nanaco モバイルSuica SMART ICOCA 楽天Edy(一般) |
Visa Mastercard | iD、PiTaPa 楽天Edy(プレミアムのみ) | nanaco モバイルSuica SMART ICOCA 楽天Edy(プレミアム以外) |
DinersClub | 楽天Edy | モバイルSuica SMART ICOCA |
AMEX | QUICPay | モバイルSuica SMART ICOCA 楽天Edy |
ダイナース以外の国際ブランドの場合、Apple Payに登録して利用することも可能です。
国際ブランド
SFCの選択において、国際ブランドを切り口に選ぶことも考えられます。
JCBは一部でJCBオリジナルシリーズなどおすすめのJCBカードと同一の特典も使えて、JCB PLAZAなどのJCBカード特典が充実しています。
VISAとMastercardの方は、世界中で加盟店が多いのがメリットです。地球上で幅広く使える決済力があります。
クレジットカードの売上高の世界シェアは、Visaが約39%で1位、Mastercardが約29%で2位です(NILSON REPORT 2023年5月)。この2つで約68%と圧倒的なビッグ2となっています。飛車角です。
- Visa:38.73%
- Mastercard:28.97%
- UnionPay(銀聯):23.45%
- Amex:4.61%
- JCB:2.53%
- DinersClub/DISCOVER:1.72%
アメックス、ダイナースクラブのいずれもステータス性が高いラグジュアリー・国際ブランドです。
価格.comの「クレジットカードでもっともステータスを感じる国際ブランドは?」というアンケートでは、1位アメリカン・エキスプレス、2位ダイナースクラブ、3位VISAとなりました。
アメックスが35.7%、ダイナースクラブが31.5%と拮抗しており、どちらもステータス性が高いと評価されています。
- アメリカン・エキスプレス:35.7%
- ダイナースクラブ:31.5%
- VISA:14.6%
- JCB:8.0%
- Mastercard:7.0%
無難なのは世界中で加盟店が幅広いVisa、Mastercardです。この2つのうちではMastercardがおすすめです。
海外で外貨建て決済した場合の為替手数料がVisaよりもマスターカードが安い傾向にあります。また、Priceless Citiesという特典もあります。
SFCの中でおすすめの1枚
これまでSFCの種類、選択基準について解説してきました。
63枚のクレジットカードを保有した経験があり、年会費の最高額は118万円の専門家がおすすめするSFCは5種類です。
机上の空論ではなく、数多くのクレジットカードを実生活において徹底的に活用した経験を活かして分析しました。
ライフスタイルによっておすすめのカードが変わるため、タイプ別に5枚を厳選。まさに五人囃子です!
- 寝かすならJCBの一択
- メインカードとして利用でコスパ重視ならSFC ゴールドカード VISA / Mastercard
- 無期限でマイルを貯めたいならANAダイナース スーパーフライヤーズカード
- アメックスオファーを活用、兄弟姉妹にも家族カードを発行したい場合や、航空券購入額が大きいならANAアメックス スーパーフライヤーズ・ゴールド・カード
- 最高峰ならANAダイナース スーパーフライヤーズ プレミアムカード
以下、おすすめの理由についてブレイク・ダウンします。
SFCは寝かす方
他にメインカードがある方で、SFCはほとんど使わず寝かす方の場合、ANA スーパーフライヤーズ ゴールドカード JCBがおすすめです。
スマリボを設定すると、一般カードは1,350円、ゴールドカードは5,000円の割引を受けられます。
- SFC一般カード JCB:11,500円→10,150円(税込)
- SFCゴールドカード JCB:16,500円→11,500円(税込)
マイ・ペイすリボを使ったVisa/Mastercardよりも安くなります。
国際ブランド | 本会員の最低年会費(税込) | |
---|---|---|
SFC一般カード | SFCゴールドカード | |
JCB | 10,150円 | 11,500円 |
Visa / Mastercard (マイ・ペイすリボ) | 10,202円 | 12,550円 |
Visa / Mastercardは年会費の最大限割引に年6回以上の請求が必要ですが、JCBは年1回でOKなのもメリットです。
また、Visa/マスター ワイドゴールドの海外旅行傷害保険は利用付帯に改悪されましたが、ANA JCBは自動付帯でスペックも勝っています。
JCBのSFC一般カードとゴールドカードの年会費の差は、1,350円(税込)です。
寝かすだけなら一般カードも選択肢ですが、ゴールドカードの場合はフライトボーナスマイルがUPし、海外旅行傷害保険・航空機遅延費用保険が自動付帯します。
- フライトボーナスマイルが+5%
- 最高4万円の航空機遅延保険(国内外)
- 海外旅行傷害保険:300万円の傷害・疾病治療、1億円の賠償責任、年100万円の携行品損害が自動付帯(利用付帯は+5000万円の死亡・後遺障害のみ)
したがって、海外旅行の頻度が多い方の場合、ゴールドカードが選択肢です。もし外国にほとんど行かない方は、一般カードがおすすめです。
公式サイトANA JCBカード 公式キャンペーン
メインカードとして利用でコスパ重視
年会費を比較すると当たり前の話ですが、SFC一般カードが最も安くてリーズナブルな印象があります。
一般論としてはゴールドカードにはステータス料金も入っており、一般カードの方がコストパフォーマンスは良いことが多いです。
しかし、SFCの場合、メインカードとしてカードショッピングを使う方、ANA航空券の購入金額が多い方の場合、むしろゴールドカードの方がお得です。
なぜならSFC一般カードは、カード利用で1%のマイルをためるために、年会費の他にJCBは5,000円、Visa/Mastercardは6,000円(税抜)の移行手数料が必要となります。
移行手数料を含めると、一般カードとゴールドカードの維持費の差は更に縮みます。
また、ゴールドカードには空港ラウンジ・充実の付帯保険もあるので、日常的にカードを使う方の場合はゴールドカードがおすすめです。
JCBかVisa/Mastercardは、会員サイトで繰り上げ返済できるマイ・ペイすリボを活用すると、年会費が安くなるVisa/Mastercardの方がおすすめです。
SFCゴールドカードの国際ブランド | 年会費(税込) | マイル還元率 |
---|---|---|
JCB | 16,500円 | 1.0% |
Visa / Mastercard (マイ・ペイすリボ) | 12,550円 | 1.0% +年600マイル |
メインカード利用&コスパ重視の方は、SFC修行の前にANA VISAカード、ANA Mastercardを作成しておきましょう。
なお、JCBの場合は月2回コンビニATMでスマリボの繰り上げ返済を行えば、年会費は11,500円(税込)になって低コストですが、忘れると大ダメージになるので、メインカードとして使う場合はおすすめできません。
無期限でマイルを貯めたい
ANAマイルの有効期限は3年で、一度ポイントを貯める場合でも有効期限は2~5年です。
ビジネスクラス・ファーストクラスに向けてじっくりとマイルを貯めたいという方には、ANAダイナース スーパーフライヤーズカードがおすすめです。
ダイナースのポイントは有効期限がないので、ビジネス/ファーストクラスに向けてじっくりと貯めることができます。
有効期限無期限である点はANAアメックスゴールドと同じですが、ダイナースの方は年会費が3,000円(税抜)安いのが利点です。
ANAダイナースSFCは、ダイナースクラブカードと共通の特典を利用できるのがメリットです。
ジャンル | 優待サービス内容 |
---|---|
グルメ | 所定のコース料理を2名以上利用で1名無料(エグゼクティブ ダイニング) 草喰なかひがし等の名店を予約できる「ダイナースクラブ ごひいき予約」 お子様メニューが家族との食事で1名無料「Family Table」 料亭の予約代行(料亭プラン) おもてなしプラン、ナイトイン銀座 ダイナースクラブのお取り寄せ アラン・デュカスのレストラン優待、ひらまつ優待 |
トラベル | 国内外1,000ヵ所以上の空港ラウンジ (年10回無料) 年2個の手荷物無料宅配 (帰国時) 国内外のホテル・旅館の宿泊優待、Hotels.com割引、クラブホテルズ ハワイ旅行での優待 旅行・出張時の現地でのサポート・各種手配 最高1億円の旅行保険 海外旅行保険プラス ダイナースクラブ共通の優待特典 |
エンタテイメント ・ライフ | コナミスポーツクラブや人間ドック優待 ヘリコプター優待、乗馬優待 ダイナースクラブのイベント ダイナースクラブ チケットサービス ダイナースクラブ ポイントモール |
ゴルフ | プライベートレッスン優待 名門ゴルフ場の優待予約 ダイナースクラブカップ |
保険 | スマホも対象のショッピング保険 |
特にメリットが大きいのはコース料理1名分無料サービスのエグゼクティブ・ダイニングです。アラン・デュカスの「ビストロブノワ」など、ダイナース限定の店舗も存在。
コース料理1名分無料サービスの利用可能店舗数は競合サービスと比較すると多く、ダイニングに強みがあるダイナースらしくなっています。
- ダイナース プレミアム エグゼクティブダイニング:約380店舗
- ダイナースのエグゼクティブダイニング:約280店舗
- 招待日和系のサービス(ゴールドダイニング、2 for 1 ダイニング、Taste of Premium等):約250店舗
- ビジネス・ダイニング・コレクション by グルメクーポン:約200店舗
- JCBのグルメ・ベネフィット:約130店舗
- 三井住友プレミアムカードのプラチナグルメクーポン:約100店舗
最高峰のダイニング特典、国内外1,000ヵ所以上の空港ラウンジ、充実の付帯保険を重視する場合は、SFCに向けてANAダイナースカードを作成しましょう。
ANAダイナースカードの入会キャンペーンは、大量のANAマイルを得られる点も魅力的です。
公式サイトANAダイナースカード 公式キャンペーン
兄弟姉妹にも家族カードを発行したい場合や、航空券購入額が大きい方
SFCの家族会員の範囲は、発行するクレジットカード会社によって異なります。
本会員と生計を同一にする配偶者・両親・18歳以上の子供は、確実に家族カードを発行できる点は共通しています。
兄弟姉妹や親戚にも家族カードを発行したい場合、ANAアメックスゴールドSFCがおすすめです。
家族カードの範囲が広いのが特徴となっており、配偶者・両親・子供だけではなく、兄弟姉妹、内縁・事実婚の方も発行できます。
SFCの主要なメリットの一つであるANAラウンジ/スターアライアンスラウンジは、1会員あたり1人まで同伴者が無料なので、夫婦で2枚持てば、子供が2人いても全員ANAラウンジに入れます。
また、航空券の購入金額が大きい場合、合計で3%還元の特典があるので、ANAアメックスゴールドの作成が選択肢です。
さらに、ANAアメックスゴールドは、アメックスオファーで実用的なキャッシュバックを利用できます。
ANA航空券、グローバルホテルのヒルトン・オナーズ、IHG、ワールドオブハイアット等のホテル利用で最大20%といった割引を受けられる例があります。
アメックスのキャッシュバックキャンペーンをフル活用する場合は、年会費が高くてもお得になるケースがあります。
最高峰のSFC
No.1のSFCカードはANAダイナース・プレミアムです。損得勘定に極めて敏感な陸マイラーの中でも保有している方がいる最高峰のSFCとなっています。
- 一般加盟店で1.5%ANAマイル還元
- ANA航空券等は4.5%ANAマイル還元
- 秀逸なコンシェルジュサービス(ネットでの依頼も可能)
- ブランド店でプライベートショッピング・VIPルームのおもてなし・プレゼント
- 一休.comのダイヤモンド会員の資格(一休プライベートセールがお得)
- プリファード ホテルズ&リゾーツ iPrefer のエリート会員
- レストランのコース料理が1名分無料(日本最高の数のプレミアム・エグゼクティブ・ダイニング)
- 有名俳優・アイドルなどスーパーVIPが集うパーティー、プラダのカクテルパーティーなどスペシャルなイベント
- 一見さんお断りの高級料亭も利用可能(優待特典も)
- 希少なダイニングイベントの先々行予約が可能
- ダイナースクラブ プレミアム 銀座ラウンジ
- 大丸東京の「D’s ラウンジトーキョー」
- 乗馬が年4回無料
- プライオリティ・パスのプレステージ会員が無料
- 誕生日プレゼント
- 医療相談と法律・税務相談
- Marriott Bonvoy、アマンの特別優待
- ジュール・ヴェルヌ&ベル エポック、フランス大使公邸ディナーやイタリア大使館でのディナー等の至高のイベント
- LeaLeaトロリーなどハワイ旅行での優待
- 国内クラブホテルズ・旅の宿
- スパ・エステ優待
- H.I.S.エグゼクティブメンバーズクラブ「CLASS ONE」
- 最上級の付帯保険
- 海外旅行先での24時間日本語サポート
- 手荷物無料宅配サービス(往復)
- コートお預かりサービス(成田・羽田・中部・関空)
- ポイントの有効期間が無期限(マイルも無期限で貯められる)
クレジットカードの専門家・菊地崇仁さんは、おすすめのプラチナ/ブラックカード、高還元カードとして、ダイナースクラブ プレミアムカードを挙げていらっしゃいます。
利用額が大きい場合は高い年会費をペイすることも可能になり、卓越したバリューがあります。
ANAダイナース プレミアムカードの詳細については、以下で徹底的に解説しています。
ダイナースのブラックカードの入手方法については、体験に基づいて以下で精緻に分析しています。インビを待たずに獲得することも可能です。
ダイナースのブラックカードであるANAダイナースプレミアムは、コスパの観点では随一のブラックカードです。
お得な有効期限が無期限のクレジットカードの筆頭であり、マイル付与率1.5%~4.5%は日本最高峰ですよ!
ハードルもそれ程高いわけではありません。入手当時は平凡なサラリーマンだった私でも手が届きました。
ANAダイナースカードを保有して一定程度の金額を利用していくと、ANAダイナース プレミアムカードのインビテーション獲得に着実に近づきます。
1~2年ほど一定金額を利用すれば、たとえインビテーションが来なくても、突撃(自分から電話)での獲得は十分に可能だと考えます。
ANAダイナースカードは豊富なキャンペーンや会員イベントが魅力的なハイ・クオリティ・カードです。人生を豊かに彩ることができ、人生がまばゆい位に煌めきます。
公式サイトANAダイナースカード 公式キャンペーン
SFC修行を行う場合は事前にANAカード作成が無難
自然体でSFCの条件を満たすことが可能な方は別として、達成のために意図的にANAや提携航空会社でフライトする「SFC修行」を行う場合、事前にワイドカード以上のANAカードを作成しておくのが無難です。
手間隙かけてようやくクリアしたのに、「SFCに審査落ちしてANAスーパーフライヤーズに入会できない」という悪夢のような事態に陥るリスクを回避できます。
もちろん属性が良好で審査落ちのリスクは限りなくゼロに近いという方も多いでしょう。
しかし、やはり「転ばぬ先の杖」ということわざがあるように、事前に発行しておくのが無難なのは確実です。
また、審査以外でも事前にANAカードを持っておくと、SFC修行において役立つ特典が満載となっています。
- ANAカードの航空券購入でANAマイルが高還元(2%~4.5%)
- プレミアムカードは50%、その他は25%のフライトボーナスマイル
ANAスーパーフライヤーズ入会時には必ずANAカードが必要になります。
したがって、SFC修行を開始する前に、将来SFCにする予定のワイドカード以上のANAカードを作成しておきましょう。修行の詳細は以下で解説しています。
ANAカードの航空券購入でANAマイルが高還元(1.5%~4.5%)
ANAマイルを貯められるクレジットカードの中でも、ANA謹製のANAカードは、高還元を誇っています。
- ANA ワイドカード:1.5%~2.0%
- ANA ワイドゴールドカード:2%~3%
- ANAプラチナ プレミアムカード:3.3%~4.5%
SFC修行では40万円~70万円程度の費用がかかります。したがって、事前にANAカードを作っておけば、大量のANAマイルを獲得できます。
フライトボーナスでANAマイルを効率的に獲得可能
SFC取得に必要なプレミアムポイントとANAマイルは、基本的に獲得は連動するので、PP獲得時はもれなくANAマイルも得られます。
したがって、SFC修行前にANAカードを持っておくと、フライトボーナスで着実に多くのANAマイルをゲットできます。
- ANA ワイドカード:+25%
- ANA ワイドゴールドカード:+25%
- ANAプラチナ プレミアムカード:+50%
既に保有しているANAカードから切り替える場合、支払い遅延などがなければスムーズに発行されるので簡便です。
ANAカードを保有していなかったり、別のタイプのSFCに申し込む場合は、新規で審査が入るので、SFCが届くまで余計な時間が必要となってしまいます。
ANAのSFCまとめ
SFCを保有すればANAスーパーフライヤーズの会員資格を維持でき、クレジットカードを更新するだけで、全日空・スターアライアンスの上級会員資格が続きます。
ANAマイラー憧れのクレジットカードであり、まさにビロードに包まれた鉄拳。驚くほどの活気に満ち溢れた雄大なベネフィットが満載であり、無類の個性が光っています。
もちろんハワイ 4泊6日が79,900円~といった格安パッケージツアーのタイムセールでも、ANA・スターアライアンス便なら上級会員としての特典を享受できます。
類まれなるゴージャス感・驚異のスケール感があり、手に持つとそびえ立つ摩天楼のようなクレジットカードです。
なお、複数枚のANAカードを持っている場合、全てSFCに切り替えることも可能です。ただし、大多数の方は保有するSFCは1枚のみでしょう。
SFC選びは、年会費・特典を総合考慮してワイドカード~プラチナから1つを選び、電子マネー・国際ブランドで絞っていくと、自分に適した1枚が見つかります。
なお、Visa・Mastercardについては、2022年に改悪がありました。
どれか1枚に厳選すると、アメックスオファーをフル活用する場合は、ANAアメックスゴールドが選択肢となります。
寝かすだけなら、スマリボで年会費を抑えられて、海外旅行傷害保険・航空機遅延費用保険が充実しているANA JCB ワイドゴールドカードがおすすめです。
公式サイトANA JCBカード 公式キャンペーン
ダイニング特典を重視する場合は、ANAダイナースカード→ANAダイナースプレミアムのステップアップも選択肢となります。
無期限でポイントを貯められるので、マイルの有効期限に追われるという事態がありません。
また、プレミアムカードの方は一般加盟店で1.5%、ANA航空券は4.5%という最高峰のANAマイル還元を誇っています。