悲しい現実が飛び込んできました。漢方スタイルクラブカード、Extreme Card(エクストリームカード)の新規募集・入会受付が停止しました。コメントで教えていただきました。
漢方スタイルクラブカードは現金同様のJデポが1.5%還元で高還元クレジットカードの代名詞でした。
エクストリームカードはジャックスの高還元カードであり、1.5%でVポイントが貯まりました。Vポイントが貯まるクレジットカードとしては最高還元でした。
毎月20日にウエルシアで使う場合は還元率2.25%という最強カードでした。
また、ソラチカカードとの併用でANAマイル付与率が1.35%とお手軽に高還元にすることができました。
エクストリームカードの申し込みが停止になった2017年現在、代替候補のクレジットカードについて、精緻に分析します。
目次
募集停止の背景
漢方スタイルクラブカードは還元率1.5%でJデポで現金還元でした。
年会費は1,500円(税抜)ですが、年間で約116万8千円以上使うとボーナスポイントが得られるので、現金還元のクレカでは最高還元でした。
エクストリームカードは、還元率1.5%でポイントが貯まり、Gポイント経由でVポイントに還元率1.5%で交換可能でした。3,000円(税抜)の年会費がありましたが、年30万円以上の利用で無料となりました。
一ヶ月あたり25,000円ですので、固定費をクレカ払いにすれば難なくクリアーできる方がほとんどです。
実質的には年会費無料で還元率1.5%(ウエルシアなら20日は2.25%)、ANAマイル付与率1.35%でした。
しかし、この度は漢方スタイルクラブカード、エクストリームカードが無念の新規発行停止となりました。
空前の低金利が長期化しており、短期金利から長期金利まで0%近辺に張り付いています。
金利、右肩上がりのイールドカーブが利益の源泉となる金融業界にとっては、強烈な逆風が続いており、クレジットカード各社の体力は、ボディーブロー被弾が続いているように減退しています。
ここ最近はクレジットカードの改悪・新規募集停止が相次いでいます。
- REXカードの改悪:還元率-0.25%
- 漢方スタイルクラブカードの改悪:還元率-0.25%
- リーダーズカードの改悪:還元率-0.48%
- リクルートカードプラスの改悪&新規募集停止 :nanacoチャージはポイント対象外
- アメックスの改悪 :ANA以外のマイル付与率が-0.2%
- JAL東急カードの改悪:PASMOチャージは一律TOKYUポイント0.5%に
- ダイナースの改悪 :ダイナースクラブ ポイントモールのポイントの基本付与単位が5,000円に
- ダイナースプレミアムの改悪:リボ払いでのポイントUPの終了
- 楽天ゴールドカードの改悪:空港ラウンジの無料回数が年2回に
- デルタアメックスゴールドの改悪:ゴールドメダリオンは年150万円以上が条件に
- デルタアメックスの改悪:シルバーメダリオンは年100万円以上の利用が条件に
- ライフカードの改悪 :誕生月ポイントが-1.0%、ETCポイント対象外など幾多の改悪
- 漢方スタイルクラブカード等の改悪:新規募集停止→リーダーズカードに
- JCBの改悪:キャッシュバックのポイント還元率-0.15%
- ライフカードの改悪 :誕生月ポイントが-1.0%、ETCポイント対象外など幾多の改悪
- JCBの改悪:Oki Dokiポイントのキャッシュバックの還元率-0.15%
ただし、各社は改悪とはいえ、新規入会受付の停止は、還元率2%のリクルートカードプラスのみでした。
共通ポイントのPontaポイントと1対1で交換できるリクルートポイントが2%還元であり、これは流石に無理があったので、この時点ではまだ余裕がありました。
漢方スタイルクラブカード「ククク…奴は四天王の中でも最弱…」
REXカード「低金利ごときにやられるとは我ら四天王の面汚しよ」
しかしエクストリームカード、漢方スタイルクラブカードも新規募集停止に追い込まれました。収支は厳しいのでやむを得ないでしょうが、残念な措置です。
なお、ジャックスは還元率1.32%のリーダーズカードも新規入会受付をストップしています。
リクルートカードプラスとエクストリームカード亡き今、約1.5%の高還元をキープしているのは、Delight JACCS CARD、P-one Wiz、DCカードJizileのみとなりました。
リーダーズカードに変更
エクストリームカードは2017年10月請求分から、漢方スタイルクラブカードは2018年3月以降の有効期限更新時から、リーダーズカードに切り替わります。
カードフェイスは2017年9月以降の更新日または再発行の時から変更されます。リーダーズカードは当面は存続する方向性となっています。
リーダーズカードもカードスペックが変更となりました。
- 年会費:税抜2,500円(年30万円以上の利用で無料)
- ポイント:1,000円ごとに11ポイント付与
- ポイント交換:3,500ポイント→4,000円分のJデポ or 4,000 Gポイント or 2,400 ANAマイル
- Amazon限定デポジットは2017年9月27日で廃止
- 還元率(Jデポ):約1%
- 還元率(ANAマイル):約0.75%(JQセゾンルートだと約0.8799%)
- nanacoチャージ:1,000円ごとに3ポイント付与
- nanacoチャージの還元率:約0.34%(ANAマイルは約0.21%、ソラチカルートは約0.27%)
リーダーズカードの詳細については、以下で徹底的に解説しています。

ちなみに漢方スタイルクラブカードで貯めたポイントは、300ポイント→1,500円相当のJデポに交換できます。
漢方スタイルクラブカードのポイントは5倍のリーダーズカードポイントになって移行されて、切り替わった後は3,500ポイントを4,000円分のJデポに交換できます。
つまり、漢方スタイルクラブカードのポイントの価値は1ポイント5円ですが、リーダーズカードに切り替わった後に使えば1ポイント5.71円(700pt→4,000円)となります。
今お持ちの漢方スタイルクラブカードのポイントは、リーダーズカードに切り替わった後に交換するのがお得です。
代替候補(現金還元)
漢方スタイルクラブカードで1.5%現金還元を享受していた方ですと、代替候補はREXカード、P-one Wiz、DCカードJizileとなります。
REXカード
漢方スタイルクラブカードとエクストリームカードはどちらもジャックスのクレジットカードです。
REXカードもジャックスが発行しているクレカですので、募集停止が懸念されるところでしたが、改悪となりました。
2017年9月まで年会費は2,500円(税抜)でしたが、前年に年間50万円以上カードを使えば、2年目以降も年会費が無料になりました。初年度の年会費は無料です。
年間50万円という金額は、1ヶ月あたり約41,667円でした。電気代、ガス水道料金、インターネットや携帯電話の利用料金、NHK受信料・新聞代などの固定費用を REXカードで支払えば、残りプラスαで年間50万円に到達する方が多いと思いました。
ポイントが現金還元で利便性が高いのがメリットです。かつては1.75%という還元率で人気を博しましたが、改悪によって2015年12月からは1.5%に還元率が減少しました。
2017年10月からは再改悪となり、年会費が無料で還元率が1.25%になり、ショッピング保険が選択不可になりました。
実質的にはREXカードライトと同等になりました。

現金同様で利便性が高いポイント還元があり、1.25%と高めの還元率となっています。その他、詳細は以下で徹底的に解説しています。

2018年8月9日からはMastercardが加わり、より一層便利になりました。

浮いた分で美味しいものを食べたり旅行したり、貯金したり色んなことができますね。高還元カードならではのメリットです。
家計が頑健化して、日々の生活を豊かに彩ることができます。
クレジットカードの専門家・岩田昭男さんも、おすすめの「年会費無料カード」としてDelight JACCS CARDを挙げられていました。

また、クレジットカード界のレジェンドであり、キャッシュレス決済のカリスマ・菊地崇仁さんも、おすすめの年会費無料カードとしてREX CARDを挙げていらっしゃいました。
REX CARDはクレジットカードのレジェンドも高く評価しているクレジットカードです。

REXカードは年会費無料であるにもかかわらず、現金同様のポイント還元率が1.25%と現金還元ではトップの還元率である点にエッジ・優位性があります。
従来のREXカード ライトと同一スペックであり、非マイラーで現金還元に魅力を感じる方ですと候補となる一枚です。
国内外の旅行傷害保険も付帯しており、ネット通販がお得な「ジャックスモール」、優待特典サービス「J’sコンシェル」も利用できます。
卓越した魅力がある年会費無料カードです。お得な入会キャンペーンも開催されています。
P-one Wiz
年会費無料で還元率が約1.5%です。1.5%のうち1%は自動的に請求額から1%割引となるので利便性が高いです。残り0.4%はポケットポイントです。
厳密には1%OFFされた利用金額に対してポケットポイントが付与されます。99%×0.5%になるので、ポイントの還元率は0.396%。合計で1..396%還元となります。
例えば、1年間に100万円使ったとしたら、なんと14,950円もお得になります。13,960円あったら、あんなこともこんなこともできちゃいますね!
ただし、リボ払い専用カードとなっています。初回のリボ手数料は無料なので、全額を一括払いする設定(毎月のリボ支払額=利用限度額)を行えば、通常のクレカと同様に手数料無料で使えます。
P-one Wizについては以下で徹底解説しています。

リボ払い専用カードに抵抗がある場合、還元率は落ちますが、1%還元で自動キャッシュバックのクレジットカードであるP-one カード Standardがおすすめです。
DCカードJizile
DCカード Jizile(ジザイル)とは、三菱UFJニコス株式会社が発行しているクレジットカードです。還元率1.5%で、年会費が完全無料のカードとしては日本最高峰です。
Vポイントへの交換でも1.2%還元で、Vポイントがお得に貯まるクレジットカードの筆頭です。
DCカード Jizileはリボ払い専用のカードですが、月5万円までリボ払いの金額を設定できます。初回はリボ手数料はかからないので、月5万円迄であれば、普通のクレカと同じように手数料無料で使えます。
また、5万円超の場合も会員サイト「DC Webサービス」で手続きするか、サポートデスクに連絡すれば、リボ払いの金額を上げて手数料無料にできます。
更に、限度額-5万円を常に支払に加算して、常に利用額=リボ払いの金額(全額一括払い)にする手続きが可能でした。
ポイントの還元率も1.5%で変わらず、毎月の手続きも不要になります。この手続きを行えば、常に手数料無料で利用限度額まで一回払いの形で利用できます。
ただし、コールセンターの方ですと「できない」と言われることもあるようです。その場合は「上に確認して」旨を伝えましょう。
また、これは特例措置なので、全額一括払いの設定は受付停止となる可能性があります。
auユーザーは、DCカード Jizile(ジザイルカード)でau PAYにチャージすると日本屈指の高還元率を享受できます。

DCカード JizileのMastercardブランドは、auかんたん決済でのau PAYへのチャージなら、ポイントが付与されます。クレジットカードのチャージはポイント付与の対象外です。

DCカード Jizileでチャージすると、チャージ時の1.5%+利用時の0.5~3.5%で合計2~5%還元となります。
年会費が完全無料で還元率2~5%という驚異的な還元率となります。DCカード Jizileは貯めたポイントをau WALLETのWALLETポイントに移行して、1ポイント1円でMastercard加盟店にて使えます。
DCカード Jizileは、au WALLETと非常に相性が良いクレジットカードです。auユーザーなら作成するとお得です。詳細は以下で徹底解説しています。

利用額ごとの還元額比較
漢方スタイルクラブカード、エクストリームカードの代替候補である3種類のクレジットカードの還元額について、比較を表にまとめます。REXカードは2017年10月以降は0.25%還元率が低下します。
利用金額 | REXカード | DCカードJizile | P-one Wiz |
---|---|---|---|
月1万(年12万) | -900 | 1,800 | 1,794 |
月2万(年24万) | 900 | 3,600 | 3,588 |
月3万(年36万) | 2,700 | 5,400 | 5,382 |
月4万(年48万) | 4,500 | 7,200 | 7,176 |
月5万(年60万) | 9,000 | 9,000 | 8,970 |
月6万(年72万) | 10,800 | 10,800 | 10,764 |
月7万(年84万) | 12,600 | 12,600 | 12,558 |
月8万(年96万) | 14,400 | 14,400 | 14,352 |
月9万(年108万) | 16,200 | 16,200 | 16,146 |
月10万(年120万) | 18,000 | 18,000 | 17,940 |
月15万(年180万) | 27,000 | 27,000 | 26,910 |
月20万(年240万) | 36,000 | 36,000 | 35,880 |
月30万(年360万) | 54,000 | 54,000 | 53,820 |
月50万(年600万) | 90,000 | 90,000 | 89,700 |
年50万円未満はDCカード Jizileが最も高還元であり、50万円以上はREXカードとDCカードJizileが同額となります。
Vポイント還元を重視する場合の代替カード
エクストリームカードでVポイント1.5%還元を狙っていた方ですと、同じ還元率のクレジットカードは残念なことに存在しません。
最もVポイント還元率が高いのは、1%のYahoo! JAPANカードです。年会費は完全無料で、nanacoチャージでも0.5%のVポイントが得られます。
モバイルSuica、Apple PayのSuicaへのチャージでも1%のポイントが得られるので使い勝手が良好なクレジットカードです。
定期的にお得なキャンペーンが開催されているのが特徴です。Yahoo! JAPANカードでお買い物すると、通常1%の還元率が2%~3%になるキャンペーンが開催されたことがあります。
リアル店舗はもちろん、Yahoo!ショッピングのライバルのAmazonや楽天市場でも3%還元になるので極めてお得です。
キャンペーン期間中はYahoo! JAPANカードも高還元となります。また、Vポイント獲得を最優先にするならば、有力候補です。

実際に発行して使い倒したところ、諸々の特典の賜物で大量のVポイントを得られたのが嬉しかったです。Vポイントがお得に貯まるクレジットカードの筆頭です。

Yahoo! JAPANカードはお得な入会キャンペーンも魅力的です。

TSUTAYAをよくお使いになる方ですと、カード提示だけで1.5%Vポイント還元のTカードプラスは持たないと損です。

ニッセンをよくお使いになる方ですとn,カードJCBが2.5%還元でお得です。

ちなみにVポイントカードの種類については、以下にまとめています。

なお、かつてファミリーマートでお得になるクレジットカードの筆頭は、「ファミマTカード」でした。
しかし、2019年6月~7月にかけて、相次いでポイント3倍のカードの日・ファミランク等の特典が終了して妙味はなくなりました。
今後は各共通ポイントと、別のクレジットカード・Pay・クオカード等の組み合わせがお得です。

年会費無料カードの三井住友カード(NL)が特におすすめです。

ANAマイルを得たい場合の代替クレジットカード
エクストリームカードとソラチカカードの併用でANAマイルを貯めようとしていた方ですと、三井住友カード発行のANAカードが最有力候補となります。
ANA VISAカード、ANA Mastercardは特定の支払い方法の活用でザクザクとポイントが貯まる仕組みがあります。
更に年会費も安くなります。安くてお得であり、両方を高い次元で充足しているのは素晴らしいです。
ANA一般カードのうち、三井住友カード、JCBが発行しているクレジットカードはリーズナブルな年会費で維持できます。
以下のANAカード7枚を保有すると、1マイル1円弱のコストで毎年7,000マイルを得られます!
- ANA JCB一般カード
- ANA To Me CARD PASMO JCB
- ANA VISA一般カード
- ANA マスター一般カード
- ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード
- ANA VISA Suicaカード
- ANA VISA nimocaカード
マイ・ペイすリボに登録して年1回手数料を発生させれば、年会費がSuica・nimoca・TOKYU POINT ClubQは751円(税抜)、VISA、マスターは1,025円(税抜)まで下げられます。
ANA JCB一般カード・ソラチカはスマリボの活用で年会費負担は750円(税抜)に低下します。
これらのANA一般カードは毎年1,000マイルの継続ボーナスが1枚ごとにもらえるので、これだけで元は取れます。
多くのクレカを保有することに抵抗がなければ、7枚すべてを発行するのも手です。
7枚全て発行したら、1マイル1円弱のコストで毎年7,000マイルが手に入ります。1マイルの価値を2円以上と考えるならお得です。
ANAマイルが高還元なのは、スマリボの活用で最大1.54%のソラチカカード、最大1.5625%のソラチカゴールドカードです。
Oki Dokiボーナスポイント→メトロポイント→ANAマイルと交換することで、ANAマイル還元率が高還元になります。
スマリボの活用によって、ソラチカ一般カードは最大1.54%、ゴールドカードは最大1.5625%となるので、手間をかけるのも選択肢です。

ただし、毎月ATMで繰り上げ返済が必要なのが難点。お得な入会キャンペーンが開催されています。

ANAアメックスは、年会費を超える還元を受けることも可能なアメックスオファー、お得な入会キャンペーンが魅力的です。
年会費が上がってゴールドカードでもOKで、コンビニATMでの繰り上げ返済に抵抗がある場合は、ANA VISA/マスター ワイドゴールドカードに魅力があります。
会員サイトで手続きできる特定の支払い方法の活用で、年会費は10,500円(税抜)となり、継続ボーナスが2,000マイルもらえます。フライトボーナス・独自特典も充実。

クレジットカード界のレジェンドであり、キャッシュレス決済のカリスマ・菊地崇仁さんは、おすすめのゴールドカードとしてANA VISA/マスター ワイドゴールドカードを挙げていらっしゃいました。
ANA VISA/マスター ワイドゴールドカードは、クレジットカードのレジェンドも高く評価しています。

よりANAに搭乗する機会が多い場合は、ANAプラチナ・プレミアムカードも候補となります。
あらゆるANAカードの比較については、以下で徹底的に解説。ANAマイルが貯まりやすいクレジットカードが揃っています。

ANAカードの比較の結果として、グレードごとにおすすめANAカードを厳選した記事は以下になります。

以前ANAに取材して、ANAの安全運航に対する取り組み、搭乗までのサービス、ANAカードのお得な仕組みを伺いました。以下にまとめています。

単一のクレジットカードとしては、ダイナースのブラックカードが日本最高峰のマイル付与率、還元率を誇ります。
ダイナースプレミアムだと、年会費は高いものの、カード利用だけで国内1.5%・海外2%のANAマイルを得られます。手間が一切かからない点にエッジ・優位性があります。
ANAダイナースプレミアムは一般加盟店は1.5%、ANA航空券等は2.5%還元です。
クレジットカードの専門家・菊地崇仁さんは、おすすめのプラチナ/ブラックカード、高還元カードとして、ダイナースクラブ プレミアムカードを挙げていらっしゃいます。

利用額が大きい場合は高い年会費をペイすることも可能になり、卓越したバリューがあります。

レギュラーカードも含めたダイナースのポイント共通の貯め方・使い方は以下をご参照ください。
