ANAは2020年6月19日からコロナウイルス対策の一環として、国内線搭乗時の優先搭乗を一時的に休止し、後方座席から順番に搭乗する制度を一時的に導入。2021年11月15日からは優先搭乗を再開しました。
以下、一時的に導入されていた国内線の優先搭乗の仕組みについて解説します(最新の国内線優先搭乗)。
スターアライアンスゴールドは各搭乗グループごとに優先レーンが設けられているので、少ない待ち時間でスムーズに改札を通過できます。
ただし、ANAステータス最上級であるダイヤモンド会員専用の優先搭乗タイムはありません。
ANA広報・多くのメディアが集結した羽田空港だけではなく、ANAの最新の優先搭乗を2つの空港で体験しましたので、メリット・デメリットを解説します。
ANAの搭乗順序・優先搭乗の仕組み(特別対応期間中)
ANAは東京大学西成研究室との共同研究の過程で得た知見にもとづき、よりコロナウイルスの感染リスクが低い搭乗制度を導入しました。
国内線と国際線共通で、子供連れの方やお手伝いが必要な方向けの事前改札サービスの後、機内のシートエリア別に設定されたグループ番号順に搭乗する仕組みです。
搭乗順序は最大で6段階となっており、サイズが小さい飛行機では4段階などになるケースもあります。
- Group1:後方窓側席
- Group2:後方中央(間)席
- Group3:後方通路側席
- Group4:前方窓側席
- Group5:前方中央(間)席
- Group6:前方通路側席
前方と後方の境目は飛行機の機種によって異なります。基本的には中央付近の列番号が境目となるのが原則です。
中央付近にドア・ギャレー・非常口などが設置されており、明確にエリアが分かれている機種はその位置で分割されるのが基本なので、わかりやすくなっています。
各グループ内でスターアライアンスゴールドメンバー専用レーンが設置されるので、上級会員はスムーズに搭乗できる仕組みが残ります。
ただし、利用客が少ない空港・機材によっては設置しない場合もあります。沖縄行きの羽田空港、羽田行きの那覇空港ではどちらも設置されていました。
家族のうち一部がスターアライアンス ゴールドの場合、並んだ席を予約している場合は、その旨を伝えることで一緒に搭乗していいルールとなっています。
グループごとの優先レーンは、デルタ航空のように最初から最後まで確保されているわけではなく、グループごとに優先搭乗者がみんな通過した雰囲気になったら、そのレーンも一般向けに開放する運用でした。
まずは一般レーン・優先レーンともにズラッと列ができますが、優先レーンの方が人数は少ないので、そちらが圧倒的に早く終了します。
するとスタッフの方が誘導して全員がどちらのレーンも使えるようになります。
ANAでは新型コロナウイルス対策として「ANA Care Promise」を導入!
ラウンジの食事・ドリンクコーナーの入り口や、搭乗直前の場所に消毒液を設置しており、機内では除菌シートを配布してくれます。
このようなきめ細やかな対応はさすがですね!
メリット
ANAの新しい搭乗システム・優先搭乗のメリットは、コロナウイルスだけではなく、各種ウイルス・風邪などの感染リスクが低下する方向性である点です。
ユーザーが機内の廊下で立ち尽くして行列ができるシーンを、できる限り抑制できるようです。
また、各グループ内でスターアライアンス ゴールド会員用の優先レーンが設けられるので、前方の座席を予約している場合、搭乗口に行くのがギリギリでも優先搭乗が可能になります。
ANAスイートラウンジ・ANAラウンジは秀逸な空港ラウンジですので、ついついまったりしてしまい、搭乗口へ向かうのがギリギリになってしまうのが個人的には多々あります。
ANAスイートラウンジ(国際線)は、オーダー式料理もあるなど上質。特に羽田空港のディナータイムにある「DINING h」は充実の内容となっています。
実際に利用したところ、高い満足感がありました。
開放的な窓際の重厚なソファー席、プライベート感あふれる半個室の席があり、まったりとくつろぐことが可能です。
フード・ドリンクのいずれも、ANAラウンジよりも格段に豪華。オードブルは牡蠣や鯛など充実のラインナップでアンティパスト・チーズ・フルーツが豊富です。
わが国を代表するエアラインらしく和食も充実しており、酒類では響ブレンダーズチョイス、日本酒、焼酎、珍しい梅酒も用意されています。
ANA名物のヌードルバーもあり、11時以降はカニトマトクリームパスタ、ビーフバーガー、海鮮丼など充実のオーダー料理が光臨します。
もちろんシャワー、マッサージ機もあるので、飲食して体をほぐし、シャワーでさっぱりすることが可能。フライト前の待ち時間が素晴らしく快適です!
ANAスイートラウンジの「ANA SUITE DINING」では、季節や時間帯によって異なる和食・洋食メニューを堪能できます。ビュッフェ形式の料理に加えて、セット形式の食事も楽しめます。
メニュー例
- ~11時:和定食(鮭の塩焼き/ブリ西京焼セット等)、スクランブルエッグセット・キッシュセット・フレンチトースト等
- 11時~:寿司5貫セット、ANAオリジナルビーフハンバーグステーキセット
寿司、ハンバーグ、海鮮丼は大満足のクオリティでした。
このようにANAのラウンジは快適ですので、つい搭乗ギリギリまでラウンジにいがちです。そのような場合、従来は優先搭乗を利用するのが不可能でした。
しかし、今後は前方の座席を予約している場合、搭乗口に行くのが遅くても優先搭乗が可能になる可能性が広がります。
デメリット
ANAの新しい搭乗制度の目立ったデメリットは、ダイヤモンド会員の場合、最優先の仕組みがなくなった点が挙げられます。
2020年6月18日まではダイヤモンドが最優先の搭乗でした。
旧・国内線の搭乗順序
- ダイヤモンド会員
- プラチナ、SFC、スターアライアンスゴールド、プレミアムクラス
- 後方席か窓側席
- 全ての乗客
旧・国際線の搭乗順序
- ダイヤモンド、ファーストクラス
- プラチナ、SFC、スターアライアンスゴールド、ビジネスクラス
- プレミアムエコノミー、エコノミークラス
今後はスターアライアンスゴールドの優先レーンのみとなり、ダイヤモンド専用レーンはありません。
この点はダイヤモンド会員で一番早く搭乗するのが好きな方にとってはデメリットです。ただし、プラチナ以下の方の場合は特に無関係の話です。
まとめ
ANAが国内線・国際線の搭乗方法を変更して、ウイルス感染のリスクが低下する方式を導入しました。
事前改札の後、機内のシートエリア別に設定されたグループ番号順に搭乗する仕組みです。
最大で6つのグループに分割されて、機材・路線によっては4段階などグループが少なくなる場合もあります。
- Group1:後方窓側席
- Group2:後方中央(間)席
- Group3:後方通路側席
- Group4:前方窓側席
- Group5:前方中央(間)席
- Group6:前方通路側席
密を防止して、コロナウイルスの感染リスクを低下させられるのがメリットです。もちろん、その他のウイルス・風邪がうつるのも予防できる効果があります。
また、ギリギリまでラウンジでまったりして、搭乗口に向かうのが遅くなっても、グループ内の優先搭乗を利用できる可能性が広がります。
他方、主なデメリットはダイヤモンド会員の場合、最優先の仕組みがなくなった点です。
また、前方シートで早めに搭乗口に行った上級会員、ファーストクラス・ビジネスクラス・プレミアムクラス利用者の場合、搭乗までの待ち時間が長くなります。
海外などで慣れていない空港の場合、早めに搭乗口に行くのが無難ですので、前方シートの場合は待ち時間が長くなります。
ANAステータス、SFC、スターアライアンスゴールド会員ではなく、ファーストクラス・ビジネスクラス・プレミアムクラスに乗ることがない方にとっては、特に影響はありません。
総合的にはダイヤモンド会員、ファースト・ビジネス・プレミアムクラス利用者で優先搭乗にこだわる方にとっては短所もありますが、多くの方にとってはよりリスクが低下する点ではよいリニューアルです。
前例踏襲にとらわれることなく、情勢の変化に応じて積極的に新しい仕組みを取り入れるANAの新進気鋭の取り組みは素晴らしいと感じました。
ANAはLCCと比較すると高いイメージがありますが、ハワイ 4泊6日が79,900円~といった格安パッケージツアーのタイムセールなど、お得な運賃も時として開放されます。
ANAのフライトを更にお得にするためには、ANAカードの活用がおすすめです。
ANAマイルが最強に貯まるクレジットカードの一角で、陸でのANAマイル獲得の真髄を極めるスペックを備えています。
ANAカードには、ショッピングマイル、フライトボーナス、継続ボーナス、ボーナスマイルなど、カード利用でザクザクとANAマイルがたまる仕組みがあります。
世代を超えて愛される傑出した航空系カード、マイルが貯まるクレジットカードであり、順風満帆・視界良好で新しい世界へ雄飛する機会を手に入れられます。
グレードの側面ではANA一般カード、ANAワイドカード、ANAワイドゴールドカード、ANA プラチナ プレミアムカードの4段階となっており、多様なニーズに対応しています。
数多くの種類があるANAカードの相違点は、以下で集約して比較しています。
その中でおすすめのANAカードについては、以下で徹底的に解説しています。
以前ANAに取材して、ANAの安全運航に対する取り組み、搭乗までのサービス、ANAカードのお得な仕組みを伺いました。以下にまとめています。
なお、ANA一般カードのうち、三井住友カード、JCBが発行しているクレジットカードはリーズナブルな年会費で維持できます。
以下のANAカード7枚を保有すると、1マイル1円弱のコストで毎年7,000マイルを得られます!
- ANA JCB一般カード
- ANA To Me CARD PASMO JCB
- ANA VISA一般カード
- ANA マスター一般カード
- ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード
- ANA VISA Suicaカード
- ANA VISA nimocaカード
多くのクレカを保有することに抵抗がなければ、三井住友カード、JCBのANAカード7枚を発行するのも手です。1マイルの価値を2円以上と考えるならお得です。
なお、ANAカードマイルプラス(特約店)以外では、ワイドゴールドカード以下のANAカードのショッピングマイル還元率は、原則として1%です。年間利用ボーナスやリボ払いでの上乗せはあります。
マリオットボンヴォイアメックスプレミアムというクレジットカードは、通常のカードショッピングのみでANAマイル還元率1.25%である点がメリットです。
カードの保有枚数が増えてOKならば、ANAカードの他にマリオットアメックスを保有して使い分けるという選択肢もあります。
しかも付帯特典が充実しており、年会費を上回る価値があります。
主な特典
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- 無料宿泊特典に手持ちのポイントを加えて65,000ポイントのホテルまで宿泊可能(5万ポイント+α)
- ザ・リッツ・カールトンとセントレジス2連泊以上の宿泊で100ドル相当のプロパティクレジット(1米ドル115円だと11,500円)
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なんといっても素晴らしいのは、通常は年50泊必要なプラチナエリート資格をカードショッピングで獲得・維持できる点です。
15泊分の宿泊実績は、ライフタイムプラチナエリート、チタンエリート、アンバサダーエリート獲得に役立ちます。
ウェスティンホテル東京、マリオット東京、セントレジスホテル大阪、クラブラウンジが秀逸なザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町, ラグジュアリーコレクションなどのホテルにお得に宿泊できます。
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国際ブランド |
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電子マネー・Pay・NFC決済 |
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- ETC
- 家族カード
- リボ払い
- ショッピング保険
- 海外旅行保険
- 国内旅行保険
- 航空便遅延費用補償
年会費(税抜) | 発行スピード | |
---|---|---|
本会員 | 家族会員 | |
45,000円 | 1枚無料 | 約1週間 |
基本還元率 | マイル還元率 | ポイント名 |
3.0% | 1.25% | マリオットボンヴォイのポイント |
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