クレジットカードにはカード盗難・紛失補償、インターネットでの不正利用の補償が付帯しているクレカが大多数であり、基本的には損失が生じることはありません。
ただし、やはり一時的にも不正利用の利用明細が計上されると、気分が大変よくないですね。できればそのような事態は避けたいのが人情です。
そこでクレジットカードのセキュリティ対策における注意点について、読者様の実体験に基づいて徹底的に解説します。
カードの紛失・盗難はリカバリーに膨大な手間が発生
読者様が朝の通勤途中で置き引きの盗難に遭い、タブレットの入った鞄を盗まれました。
タブレットの中には銀行口座やクレジットカード等(デビット、プリペイド)の情報がギッシリ入っていました。
急いで金融機関のキャッシュカード・デビットカード・クレジットカード・電子マネー・プリペイドカード等の緊急利用停止。時間との戦いでした。
その後は警察への被害届の提出・取り調べ・調査、暗証番号の変更、ネットバンキングの再開、カード再発行など、膨大な事務手続きが発生。
銀行・信金などは平日の昼間しか窓口が空いていないことから、仕事は休みを取らざるを得ず、面倒な手間・労力が必要となりました。
カードの再発行手数料が無料のケースもありますが、多くは1枚1,000円(税抜)程度の手数料が発生。10枚なら10,000円(税抜)、20枚なら20,000円(税抜)と痛い出費ですね。
幸い銀行やクレジットカードは、すぐに緊急停止の手続きが可能で、不正利用・引き出しの被害はゼロだったそうです。
利用明細は毎月必ず確認
紛失・盗難・インターネットでの不正利用については、ほぼあらゆるクレジットカードに補償・保険があります。
したがって、不正利用から60日以内などに届け出れば、暗証番号を紙に書いてカードと一緒にお財布に入れていた等の重大な過失がない限りは、100%補償されます。
注意すべきなのは利用明細を毎月チェックして、不正利用が紛れていないか確認することです。
多くのカード会社は届け出時から60日間さかのぼって補償してくれるので、逆に言うとそれを過ぎてから気がついた場合は補償を受けることはできません。
毎月利用明細が確定したら、紙や会員サイトで不正利用がないか確認しましょう。
少々の手間はかかりますが、月1回チェックするだけなので負担感は大きくありません。
私は生活のほぼ全ての支出がクレジットカード払いなので、1ヶ月あたり数百の利用履歴がありますが、それほど面倒ではなく許容範囲と感じています。
紙の利用明細書が届くか利用確定メールが送られてきた後に、ザーッとチェックしています。慣れると流れ作業で合間にサクッと行えます。
置き引きに注意
クレジットカードの不正利用というと、リアル店舗でのお会計時にスキミングされたり、クレジットカード番号・氏名・有効期限・セキュリティコード等の情報を記録されて不正に使われるイメージがあります。
しかし、これは特に席でクレジットカードを店員さんに渡してバックオフィスで決済するような店舗だと防ぎようがない側面があります。
せいぜい「信頼性が定かではない店舗では使わない」くらいしか対策は打てません。
自己にできる対策としては、紛失・盗難には注意して、電車やバス等で荷物を棚に置く場合は、細心の注意を払うのが無難です。
数年前はリュックを背負って歩いていたところ、後ろのポケットをこっそり開けているような気配がして振り返ったら、一目散に逃げた人がいました。
このような古典的な犯罪は依然としてあるので、世界の中では抜群に治安が良いとはいえ油断は禁物です。
クレジットカード、キャッシュカード類は、盗難に遭うと全て再発行が必要になって手間ですね。
このリスクを抑制するためには、必要最低限のカードを持ち運ぶことでリスクヘッジできますが、複数枚のカードを色々と使い分けていると利便性が損なわれるので、痛し痒しで切ないです。
クレジットカードは不正利用時の補償がありますが、電子マネー、プリペイドカードは紛失・盗難時の補償がないので、悪意がある者に奪われたらまず戻ってきません。
電子マネーは連絡をした段階で利用停止でき、それ以降の残高は補償されるものもあります。
nanaco、WAON、Suica(記名式)、PASMOは紛失や盗難に遭った場合、利用停止の連絡と所定の再発行手続きを行うと、新しいカード/モバイルに電子マネー・ポイント残高を引継げます。
したがって、万が一の紛失・盗難の際には、真っ先に連絡しましょう。不正利用されたら戻ってこないので、クレジットカードよりも緊急性は高いです。
楽天Edyは紛失・盗難時に利用を止めたり、Edy残高の返金や新カード・ケータイへの移行ができません。
お財布をなくした時の緊急連絡先の一覧はリストにしておくと便利です。
スマホ・タブレット・PCは遠隔操作で初期化もしくは暗号化
インターネットで不正ログインされての不正利用については、事前に対策を講じることでセキュリティの堅牢性をアップさせることができます。
当たり前の話ですが、不正ログインを防ぐために、金融機関やクレジットカード情報を保存しているサイトのパスワードは、半角・全角の英語、数字、記号を入り混ぜた複雑なものにするのがベターです。
定評があるパスワード管理ソフトを利用するのも一考。ただし、この場合はソフト側から流出するリスクも考慮する必要があります。
スマホ・タブレット・PCを持ち運ぶ場合は、金融機関の情報、その他重要なログインID・パスワードが詰まっている場合が多いので、気をつけなければなりませんね。
iPhoneやAndroid、Windowsやmacには遠隔操作でロック・初期化できる端末もあり、その機能がある場合、気がついた後は迅速にリモートロック・初期化したら被害を最小限にできます。
また、GPSを使って誤差1m以内位の精度で場所を特定することも可能です。
事前に置き引きにあったら行う作業を準備して、心構えを取っておくことが重要だと思います。
ただし、ネットから切断された状態で電源を落とされたら、遠隔操作による初期化が機能せず、場所を特定することもできません。
オンラインから遮断した後に、記憶媒体を抜き取って解析されたら、データが流出するリスクがあります。
それを防ぐためにはパソコンの場合はデータ全体を暗号化すれば、HDD・SSD等の記憶媒体を抜き取られていてもセキュリティが向上します。
パソコンの場合はハッキングされると、過去に入力した文字の全てを解析する方法があるそうです。
つまり、過去の文字入力を解析することで、パスワードを抽出できるので、クレジットカード情報を登録しているサイトがあったら不正利用のリスクがUPします。
まとめ
キャッシュカード、デビットカード、クレジットカード、電子マネー、プリペイドカードを持ち歩く場合は、紛失・盗難のリスクが伴います。
クレジットカードは60日以内に連絡すれば、原則として不正利用は補償されるので安心・安全です。ただし、面倒な事務手続きが発生します。
暗証番号を紙に書いていたり、サインがないようなケースでは補償対象外となるので、注意が必要です。
また、補償を渋るカード会社もある言われており、年会費無料カードでは顧客サポート体制に難があります。

電子マネー・プリペイドカードは利用停止できるタイプでも、停止までに不正利用された分は補償されないので注意が必要です。
万が一の紛失・盗難・不正アクセスに備えた対策・事前準備を行っておくのがベターです。
ジャンル | 対策 |
---|---|
紛失・盗難防止 | ・荷物を手から離す場合は要注意 ・棚に置いた荷物を忘れないよう注意 |
不正アクセス防止 | ・パスワードは記号、英大文字・小文字、数字を混在させて複雑に ・二段階認証の仕組みがあるサイトはすべて導入 ・データは暗号化して保存 ・できればサイト内にカード情報は保存しない ・パソコンは必ずセキュリティソフトを導入 |
紛失・盗難時の対策 | ・リモートロック・データ初期化の手続き方法を事前に把握 ・画面ロックはできれば生体認証を導入(パスコードは複雑に) ・緊急連絡先の一覧をリスト化 |
不正利用が心配な方は、補償があるクレジットカードを利用しましょう。ただし、全額戻ってくるとはいえ、一時的に犯罪者の利用額が膨らむのは気分が悪いですね。
そうしたリスクを回避するためには、利用限度額を10万円など低めに設定しておけば、万が一の紛失・盗難時も不正利用が膨らむ心配はありません。
利用限度額50万円や100万円で発行された場合でも、希望すれば限度額を引き下げてくれるカード会社が多いです。
キャッシュレス決済を取り入れると、不正利用の可能性が生じるのは避けられません。ただし、それは事前に準備しておくことでリスクヘッジすることが可能です。
クレジットカードは補償が付帯しているので、不正利用されたら終わりの現金・電子マネー・プリペイドカードよりもセキュアと評価することも可能です。
自動車を利用すると事故のリスクが生じますが、注意してうまく付き合うと非常に便利で効用が高く、満足度が高いアイテムです。
クレカもそれと同様であり、賢く利用することでリスクを抑制することができて、家計に大きな手助けとなります。
年間で数万円といった金額がお得になり、その分、外食したり旅行したり貯金したり、色んなことができるようになります。
家計が頑健になり、生活を豊かに彩ることが可能となります。セキュリティの側面は考慮しつつ、自分の状況や好みに応じて上手にクレジットカードを選び、楽しい生活を送りましょう!
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