楽天カードというお得に楽天ポイントが貯まるクレジットカードがありますね。基本1%還元で、SPUで楽天市場ではポイント3倍~13.5倍となります。
しかし、楽天カードにはポイントが貯まらない時があります。ポイント付与の対象外の項目については、いくら楽天カードで支払っても1円も得しません。
ポイントを獲得できないに得られると勘違いして使い続けるのは勿体なくて切ないですね。そこで楽天カードでポイント付与対象外となる支出内容について、徹底的に解説します。
楽天カードはカードショッピングで貯まるポイントを「カード利用獲得ポイント」と呼んでいます。
以下の利用については「カード利用獲得ポイント」の付与対象外となり、還元率は0%です。
ポイント対象外
- 電子マネーチャージ
- 楽天バーチャルプリペイドカードの利用分
- 明細書発行費用
- カード年会費(楽天ETCカード・楽天ゴールドカード・楽天プレミアムカードなど)
- カードショッピングの手数料(3回以上の分割払い、リボ払いなど)
- キャッシング利用分
- 提携ATM・CDでのキャッシングによるATM利用手数料
- 楽天Edy発行費用
- 楽天クラッチ募金
- auかんたん決済利用による楽天Edyチャージ分
- 楽天PINKカードカスタマイズサービス月額料金
- カード切替手数料
また、楽天キャッシュチャージ、楽天Edyチャージ、モバイルSuica(楽天Pay)チャージなど、200円につき1ポイントの利用先があります(還元率0.5%)。
さらに、電気・ガス・水道料金、税金、国民年金保険料、Yahoo!公金支払いなど、500円ごとに1ポイント(0.2%還元)の使い道もあります。
以下、各項目についてブレイク・ダウンします。
目次
電子マネーチャージ
楽天カードで以下の決済サービスにチャージしたとしても、楽天ポイントの還元対象外です(Apple Pay、Google Pay経由のチャージを含む)。
対象外
- WAON
- nanaco
- ファミペイ
- スマートICOCA (ICOCA発行・再発行等も)
- モバイルPASMO
- モバイルSuica (モバイルSuicaで購入するモバイルSuica特急券・定期券・Suicaグリーン券、モバイルSuica年会費なども)
以前は対象の電子マネーもありましたが、現在は原則として排除されています。
ただし、楽天カード→MIXI M→各電子マネーとチャージすれば、1%の楽天ポイントを得られます。
楽天バーチャルプリペイドカードの利用分
楽天はインターネット上のMastercard加盟店での決済に使えるバーチャルカードのサービスを提供しています。「楽天バーチャルプリペイドカード」という名前です。
楽天カードでチャージした楽天バーチャルプリペイドカードを利用した時にはポイントは付与されません。ポイント二重取りは不可となっています。
2013年11月1日(金)からは、楽天カードで楽天バーチャルプリペイドカードを購入した時は、ポイント付与の対象です。1%還元となります。
以下は楽天カードで楽天バーチャルプリペイドカードを3,000円購入した時に、1%の30ポイントが付与された明細です。
楽天カードで直接購入した場合でも、楽天カードで楽天バーチャルプリペイドカードを購入して、楽天バーチャルプリペイドカードで支払っても、ポイント還元率は同じです。
独自のメリットしては、万が一楽天バーチャルプリペイドカードの情報が漏れても、本体の楽天カードの情報漏えいはないことです。
セキュリティ・信頼性に不安が残るネット通販サイトでの決済に便利です。端数を使い切りたい場合は、15円以上1円単位で購入できるAmazonギフト券(チャージタイプ)が便利です。
その他、楽天バーチャルプリペイドカードの詳細については、以下で徹底的に解説しています。
明細書発行費用
楽天カードは紙の利用明細を発行するのに120円(税抜)の手数料がかかります。毎月利用明細が出ると、1年間で1,440円(税抜)の手数料が発生します。
この明細書発行費用は楽天カードのポイント付与の対象外となります。
有料なのはもったいないので、無料で使えるWeb明細サービスを利用しましょう。Web明細を使うと、利用明細は会員サイト「楽天e-NAVI」で、過去13ヵ月分を確認できます。
個人事業主の場合でも、Web明細なら経費算入が否認されるということはありません。
PDFファイルを保存しておくか、プリントアウトしてファイリングしておけばOKです。
年会費・手数料(3回以上の分割払・リボ払いなど)
一部の楽天カードは年会費が発生します。年会費(税抜)に対しては1%の楽天ポイントは付与されません。
カード名 | 本会員 | 家族会員 |
---|---|---|
楽天カード | 無料 | 無料 |
楽天PINKカード | 無料 | 無料 |
楽天ANAマイレージクラブカード | 無料 | 無料 |
楽天ゴールドカード | 2,000円 | 500円 |
楽天プレミアムカード | 10,000円 | 500円 |
楽天ブラックカード | 30,000円 | 無料 |
楽天銀行カード | 無料 | 無料 |
楽天カード アカデミー | 無料 | - |
楽天ビジネスカード | 2,000円 | - |
ヴィッセル神戸オフィシャルサポーターズカードV-style | 無料 | - |
楽天カードは1回払い・2回払い・ボーナス一括払いは手数料が発生しません。他方、分割払い、リボ払い、ボーナス2回払いは、手数料・金利が発生します。
この手数料・金利もポイント付与の対象外です。
キャッシングの金利・ATM利用手数料
楽天カードは国内・海外の両方でキャッシングを利用可能です。緊急時には便利なサービスけれども、しっかりと18.0%(実質年率)という金利が発生します。
また、国内・海外の提携ATM・CDでキャッシングする度に利用金額に応じてATM利用手数料が発生します。
- 借り入れ金額1万円以下:100円(税抜)
- 借り入れ金額1万円超:200円(税抜)
これらのコストに対しては、楽天ポイントは貯まりません。楽天カードに発生する費用については、以下で丹念に解説しています。
楽天Edy発行費用
楽天カードは電子マネーEdyの機能を付けることができます。以前は300円(税抜)の発行手数料が発生しましたが、現在は無料となっていることがほとんどです。
もし楽天Edyの発行手数料が発生した場合は、ポイントは得られません。ただし、キャンペーン等で付与対象となる場合があります。
2014年12月1日(月)からは、楽天Edyにチャージした時はポイント付与の対象となっています。ただし、Edyチャージの還元率は0.5%と半減します。
楽天Edyは利用の際にも0.5%のポイント等が貯まるので、合計還元率は1.0%となります。
しかし、楽天カードはポイント付与の単位が100円でEdyは200円です。200円未満の端数に対する切り捨てで、楽天カードよりもEdyが不利になる場合があります。
「クレジットカードは使いすぎるのでプリペイド式の電子マネー以外は使わない」といった事情がない限りは、クレジットカードが使えるお店ではEdy払いよりも楽天カード払いの方がお得です。
ちなみに楽天Edyチャージで最も高還元なのはリクルートカード(VISA)の1.2%です。
リクルートカードで貯まるリクルートポイントはPontaポイントに1ポイント単位で交換できるので、小口でも使いやすいです。
Edyチャージはリクルートカードで行うのがベストです。
専門家がおすすめのJCBカードでもあり、実際に発行して使い倒したところ、日々のお買い物や電子マネーチャージでザクザクとポイントを得られました。
その他、楽天Edyの詳細については、以下で丹念に解説しています。
楽天クラッチ募金
楽天は募金のサービスを提供していますが、楽天カード決済の場合はポイント付与の対象外です。
2017年3月30日までは「楽天政治LOVE JAPAN」というネットでの献金サービスもありましたけれども、これは終了しました。
auかんたん決済利用による楽天Edyチャージ分
楽天Edyにはauかんたん決済でチャージすることができます。
auかんたん決済の支払い方法に楽天カードを指定していた場合は、ポイント付与の対象外となってしまいます。
楽天Edyに楽天カードでチャージしたい場合は、直接クレジットカードでチャージしましょう。
楽天PINKカードカスタマイズサービス月額料金
一般カードの楽天カードには、女性向けの有料オプションを付帯できる「楽天PINKカード」があります。
「楽天PINKカードカスタマイズサービス」という付帯サービスには、以下3種類があります。
- 楽天グループ優待サービス:月額300円(税抜)
- ライフスタイル応援サービス「RAKUTEN PINKY LIFE」:月額300円(税抜)
- 女性のための保険「楽天PINKサポート」
楽天PINKサポートには、女性特定疾病補償プラン(月40円~)が用意されています。楽天PINKカード限定の補償プランです。
楽天が三井住友海上火災保険と団体契約を結ぶことで、個人が保険会社と直接契約するよりも、規模のメリットを活かしてお手頃な価格の実現を企図しています。
これらの料金に対しては、楽天ポイントは付与されません。
カード切替手数料
楽天ポイントカード機能がない楽天カードから、機能付きの楽天カード、楽天ANAマイレージクラブカードに切り替える場合、1,000円(税抜)の切替手数料が発生します。
楽天カードから楽天PINKカードに切り替える場合も本来は1,000円(税抜)ですが、長らく無料となっています。
おそらく楽天PINKカードには有料オプションがあることから、楽天カードにとって収益性が高いため、1,000円(税抜)の切替手数料をとらなくても、審査やカード発送に要するコストがペイしているのでしょう。
これらの手数料もポイント付与の対象外となります。
楽天キャッシュ購入分は0.5%
楽天キャッシュとは、楽天関連サービスでの支払い代金に使えるオンライン電子マネーです。楽天ポイントと同様に楽天市場でのお買い物や、楽天トラベルでの旅行などに使えます。
楽天ポイントとの違いは、Marriott Bonvoyのポイントのように自分用に購入したり、家族や友人に贈ることができる点です。ただし、自分用の購入機能は現在停止されています。
相手の住所や電話番号などの面倒な入力は不要で、メールアドレスだけあれば簡単に贈ることができます。Amazonギフト券のような贈り方が可能となっています。
楽天キャッシュは10%の手数料が発生してしまいますけれども、楽天銀行の口座があれば換金することも可能です。
楽天キャッシュの上限と手数料は下表のとおりです。
項目 | 上限 | 下限 | 処理単位 | 手数料 (税抜) | |
---|---|---|---|---|---|
月の制限 | 1回の制限 | 1回の制限 | 1回の制限 | ||
購入(楽天カード) | 10万円 | 10万円 | 1000円 | 100円 | 無料 |
購入(楽天銀行デビットカード) | 無料 | ||||
購入(これ以外のクレジットカード等) | 3.00% | ||||
換金 | 100万円 | 10万円 | 1000円 | 1000円 | 10% |
贈る | 100万円 | 10万円 | 54円 | 1円 | 50 |
受取 | 100万円 | 10万円 | - | - | 円 |
利用(キャッシュ) | 100万円 | 10万円 | 市場50円 トラベル100円 | 市場1円 トラベル100円 | 無料 |
充当(ポイント) | 10万ポイント | 3万ポイント |
楽天ペイでは1円単位、楽天市場では50円以上1円単位、楽天トラベルでは100円以上100円単位で使えるので、楽天市場においては現金同様の利便性があります。
楽天ポイントと楽天キャッシュの両方の残高がある場合は、優先的に消化する方を選択することになります。
例えば、3,000円の品物を購入する場合で、3,500 楽天ポイント、5,000楽天キャッシュがある場合、ポイント消化を優先したら、全額ポイント払いとなります。
金額がポイントやキャッシュの残高以下の場合、一部を楽天ポイント、一部を楽天キャッシュという支払い方はできません。
また、楽天証券での投信購入に利用することも可能です。
このような楽天キャッシュを楽天カードで購入した際には、ポイント付与は0.5%となります。
公式サイト楽天キャッシュの詳細
公共料金などは0.2%
電気・ガス・水道料金、税金、国民年金保険料、Yahoo!公金支払いなど、500円ごとに1ポイント(0.2%還元)の使い道もあります。
たったの0.2%に改悪
- 公共料金(電気、ガス、水道)
- 税金(国税、都道府県税など)
- 国民年金保険料
- Yahoo!公金支払い
具体的な事業者名など詳細は以下をご参照ください。
まとめ
楽天カードは大多数の国際ブランド(VISA・Mastercard・JCBのどれか一つ)の加盟店で1%の楽天ポイントが得られます。
しかし、一部には対象外の利用分やポイント還元率が減少する場合があります。これらを使う場合はポイントが付与されないことを把握しておきましょう。
電子マネーチャージについては、楽天カード→MIXI M→各電子マネーとチャージすれば、1%の楽天ポイントを得られます。
auかんたん決済での楽天Edyチャージ、楽天クラッチ募金は、できれば他のクレジットカードを利用するなどの対策を講じるとお得です。
楽天カードは基本還元率が1.0%で楽天ポイントが貯まります。SPUで楽天市場でのお買い物は3倍~13.5倍の高還元なのが魅力的です。家族カードもSPUのポイントUPの対象となるのでユーザーフレンドリーです。その他、多様なキャンペーンが充実しています。
ETCカード利用時もポイントが得られます。ポイント付与対象外のお店はごく一部です。利用限度額は高いので、メインカードとしてガンガン使うことも可能です。
1回払い・ボーナス1回払いなら完全無料で利用できます(※締め日と支払日)。ただし、リボ払いの利用など、僅かに手数料や金利が発生する取引もあります。
楽天カードを保有して、SPUや各種キャンペーン・セールなどを活用していくと、恐ろしい程にザクザクと楽天ポイントが貯まっていきます。
私は楽天関連サービスの活用、キャンペーンによって、毎月大量の楽天ポイントを獲得しています。
2022年7月19日には会員全体で、楽天ポイントの累計付与ポイント数がなんと3兆ポイントに到達しました。
楽天カードは大人気となっており、提携カードを除いた自社発行ベースでの取扱高(2017年4~9月期)では、なんと三菱UFJニコスや三井住友カードを超えてシェア1位に躍り出ています。
JCBブランドだとANA JCBプリペイドカード経由なら、モバイルSuicaチャージで1%のポイントが貯まります。楽天Edyにもチャージでき、0.5%のポイントを得られます。
楽天カードの利用限度額は最高300万円とプラチナカード級となっています。メインカードとしてガンガン活用することが可能です。
楽天カードで貯まる楽天ポイントは楽天市場・楽天ブックス・Kobo等で1ポイントから1ポイント単位で使えます。楽天トラベル・楽天GORAは100ポイント以上です。
また、楽天ポイントカードの機能で、マクドナルド、ミスタードーナツ、ファミリーマート、ポプラ・生活彩家、吉野家、すき家、ツルハドラッグ、サンドラッグ、大丸・松坂屋、出光などのリアル店舗でも使えます。
スマホアプリ「楽天ペイ」を活用すると、セブンイレブン・ローソン・ファミマ等のコンビニでも期間限定の楽天ポイントを消化できます。
楽天ポイントは電子マネーの楽天Edyとも交換可能。楽天Edyは利用可能店舗が日本最大級の電子マネーですので、現金同様で極めて便利です。
楽天カードは旅行傷害保険も充実しています。利用頻度が高くて最も重要な疾病治療費用・傷害治療費用が200万円であり、内容が秀逸です。
また、海外旅行時に利用できる優待割引も豊富です。詳細は以下で徹底解説しています。
ハワイのワイキキ・アラモアナには楽天カード会員専用の「楽天カードラウンジ」があり、無料で利用できます。
日本語スタッフが常駐しており、ドリンク、60店以上で使えるクーポン配布、便利なアイテム貸出、手荷物預かり、無料Wi-Fiなど実用的なサービスが揃っています。
海外旅行においても充実した特典が付帯しており、便利に活用できるクレジットカードです。
Visa・Mastercard・JCBブランドですと、お買いものパンダデザインも選択できます。
ディズニー・デザイン、YOSHIKIデザイン、楽天イーグルスデザインもあります。ディズニーはJCBのみです。
便利なモバイル決済サービスのApple Pay、Google Payも利用可能です。
楽天カードは学生、主婦、パート、アルバイトの方でも本会員カードを発行できます。
楽天カードはお得なベネフィットが豊富です。しかも数千ポイントの楽天ポイントが得られるお得な新規入会&利用キャンペーンも開催しています。
楽天カードは完全無料で維持できるにもかかわらず、充実したベネフィットが付帯したハイ・クオリティー・カードです。詳細は以下で徹底解説しています。
女性向けのオプションを付帯できる楽天PINKカード、カード利用でANAマイルを貯めることもできる楽天ANAマイレージクラブカードもあります。
格安ゴールドカードの楽天ゴールドカードは年会費が2,000円(税抜)で、誕生月は楽天市場・楽天ブックスの還元率が+1%、国内主要空港・ホノルル・仁川のラウンジが年2回無料というメリットがあります。
楽天カードと楽天ゴールドカードの比較については、以下で徹底解説しています。
ゴールドカードに相当する「楽天プレミアムカード」は、楽天市場・楽天ブックスでの還元率がいつでも+2%で、低コストインデックス投信の積立が1%です。
また、世界中の148ヶ国、600を超える都市で1,300ヵ所以上の空港ラウンジが利用できるプライオリティ・パスが無料になります。
空港ラウンジを使えるゴールドカードの中でもハイ・クオリティであり、楽天関連サービスでの優遇が受けられるのがメリットです(楽天プレミアムカードの空港ラウンジ特典)。
プライオリティ・パスで世界中のラウンジが無料で使い放題になるので、使わなくてもお得なクレジットカードです。空港ラウンジを無料で使えるクレジットカードの中でもエッジが利いています。
楽天カードと楽天プレミアムカードの違いについては、以下で徹底的に比較しています。
楽天ゴールドカードと楽天プレミアムカードの相違点については、以下にまとめています。
楽天カードの種類は多様です。各カードの比較については、以下で精緻に分析しています。
実際に楽天カードを使い倒したところ、諸々の特典の賜物で大量の楽天ポイントを得られたのが嬉しかったです。
どの楽天カードもお得なベネフィットが豊富なハイ・クオリティー・カードです。
クレジットカードの専門家・岩田昭男さんも、おすすめの「メインカード」として楽天カード、ゴールドカードとして楽天ゴールドカード、空港ラウンジがお得なカードとして楽天プレミアムカードを挙げられていました。
また、クレカの専門家・菊地崇仁さんも、おすすめの年会費無料カードとして楽天カード、ゴールドカードとして楽天プレミアムカードを挙げていらっしゃいました。
クレジットカード界のレジェンドであり、キャッシュレス決済のカリスマも、楽天カードを高く評価しています。
2021年6月に入ってからは、幅広い組み合わせで異なる種類の楽天カードを同時保有することが可能になりました。
また、異なる国際ブランドやデザインカードを追加して2枚持ちできます。