ANAが国内線で片道3,000マイルからフライトできる「今週のトクたびマイル」を2019年4月から導入しました。JALの「どこかにマイル」のANA版サービスです。
当初は2019年度限定のキャンペーンとなっていましたが、2025年1月の最新の状況でも毎週定期的に継続しています!
最低でも1区間片道5,000マイルからのANA国内線特典航空券を、3,000マイルから利用できるのが大きなメリットです(最低2,500マイルだった時期あり)。
一例として40%少ないANAマイルでフライト可能で、お得な特典航空券となっています(家族の分も予約可能)。
ANAのトクたびマイルについて、注意点を網羅してわかりやすく徹底的に解説します。
目次
トクたびマイルの内容
今週のトクたびマイルは、ANAが選定する対象路線のみ、3,000マイル~で特典航空券を利用可能となります(ハイシーズンは4,500マイル~)。
「特典利用者登録」を行った家族の分も、まとめて予約可能です。
毎週水曜日~翌週の火曜日まで予約できる対象路線が、今週のトクたびマイルキャンペーンのWebページで火曜の12時(正午)に発表されます。
トクたびマイルの対象搭乗期間の2~8日前に対象路線が発表されるので、フライトの直前にならないと、対象路線が分からないのがデメリットです。
他方、好きな路線を選ぶことができ、行きたいところに行けるのがメリットです。
ライバルのJALは国内線にディスカウントのマイルでフライトできる「どこかにマイル」という制度を導入しています。
全日本空輸のトクたびマイル、日本航空のどこかにマイルの違いを比較すると下表の通りです。
会社 | ANA | JAL |
---|---|---|
サービス名 | トクたびマイル | どこかにマイル |
メリット | 好きな路線を選択可能 片道から利用可能 3,000マイルで払い戻し可能 直前予約は有償が高価なのでとてもお得 | 1カ月前から予約可能 毎日利用可能 一部JRのフリーきっぷにマイルを交換可能 |
デメリット | 直前まで予約不可能 前もって計画を確定したい旅行には不向き | 行き先を選択不可能 往復のみ マイル払い戻し不可能 |
ANAのサービスは路線が自由で日程が不便、JALの方は日程が自由で路線が不自由となっています。
今週のトクたびマイルは、直前にふとフライトしたくなった時に便利です。片道3,000マイル~はブラボーですね!
通常よりも圧倒的に少ないマイル数でフライトすることが可能になります。
全旅程の 距離 | 対象路線 | 片道マイル数 | ||
---|---|---|---|---|
0~600マイル区間 | 東京 | ⇔ | 秋田、庄内、仙台、新潟、大島、八丈島、富山、小松、能登、名古屋、大阪 | L 5,000 R 6,000 H 7,500 |
大阪 | ⇔ | 萩・石見、松山、高知、福岡、大分、熊本、宮崎 | ||
名古屋 | ⇔ | 新潟、松山 | ||
札幌 | ⇔ | 利尻、稚内、女満別、根室中標津、オホーツク紋別、釧路、函館、青森、秋田 | ||
仙台 | ⇔ | 小松 | ||
福岡 | ⇔ | 対馬、五島福江、宮崎 | ||
長崎 | ⇔ | 壱岐、五島福江、対馬 | ||
沖縄 | ⇔ | 宮古、石垣 | ||
宮古 | ⇔ | 石垣 | ||
601~1,600マイル区間 | (上記・下記以外の往復同区間旅程) | L 6,000 R 7,500 H 9,000 | ||
1,601~2,000マイル区間 | 東京 | ⇔ | 沖縄 | L 7,000 R 9,000 H 10,500 |
大阪 | ⇔ | 石垣 | ||
大阪 | ⇔ | 宮古 | ||
静岡 | ⇔ | 沖縄 | ||
名古屋 | ⇔ | 沖縄 | ||
札幌 | ⇔ | 福岡 | ||
2,001~4,000マイル区間 | 東京 | ⇔ | 石垣 | L 8,500 R 10,000 H 11,500 |
東京 | ⇔ | 宮古 | ||
名古屋 | ⇔ | 石垣 | ||
札幌 | ⇔ | 沖縄 | ||
沖縄 | ⇔ | 仙台、新潟 |
おそらく直前に空席が多い路線が選抜される可能性が高いので、人気路線では設定がない可能性が高いでしょう。
とはいえ、ふらっと旅に出たくなって「絶対にここに行きたい」という強力な希望がない場合に極めて便利です。
ANA側は空席を埋められて、ユーザーは少ないマイル数で旅行に行けるので、お互いにとってウィン・ウィンですね!
スケジュールと申込み方法
今週のトクたびマイルは毎週、定期的に開催されています。ただし、コロナウイルスが深刻化した時期など、中止する場合もあります。
スケジュール
- 対象路線・マイル発表:毎週火曜日12時
- 予約・発券期間:水曜日~翌週火曜日
- 搭乗期間:木曜日~翌週水曜日
ただし、繁忙期はトクたびマイルの対象外となります。
除外期間
- 2024年1月4日~1月10日
- 2023年3月30日~4月5日
- 2022年3月31日~4月6日
- 2022年4月28日~5月11日
- 2022年12月22日~2023年1月11日
- 2021年2月25日~3月17日
- 2021年4月22日~2021年5月5日
- 2021年12月23日~2022年1月5日
- 2020年4月23日~5月13日
- 2020年8月6日~8月26日
- 2020年11月26日~12月2日(水)
- 2020年12月24日~2021年1月6日
対象路線、必要なマイル数は予約開始期間の前日12時に発表されて、予約は0時から開始します。
今週のトクたびマイルの予約はインターネット限定となっており、通常の特典航空券とは異なり電話での申し込みはできません。
ANAウェブサイト、ANAアプリ、ANAマイレージクラブ アプリにログイン後、特典航空券予約から申し込めます。
対象期間中は、キャンペーン適用マイルと通常マイルの両方を選択することが可能です。
対象旅程のみ、申し込みの最後に選択画面が表示されます。具体的には「キャンペーン情報」という欄があるので、「特典予約(キャンペーン適用マイル)」を選択すればOKです。
実際に利用したところ、通常の特典航空券と同様、サクッと簡単にフライト予約が可能でした。
もちろん座席指定も可能であり、ANAステータス会員の特典である良席も指定できます。
トクたびマイルの必要マイル数・対象路線(最新)
最新の対象路線
過去の例
2019年5月は片道3,000マイル、4,500マイル、6,000マイルの3種類が登場しました。
マイル数 | 路線 |
---|---|
3,000 | 羽田-秋田 名古屋-新潟 伊丹-福岡 伊丹-高知 関西-福岡 |
4,500 | 羽田-釧路 羽田-帯広 羽田-岩国 羽田-鳥取 羽田-福岡 羽田-徳島 成田-福岡 名古屋-仙台 名古屋-福岡 伊丹-秋田 伊丹-那覇 関西-那覇 神戸-那覇 |
6,000 | 羽田-那覇 成田-那覇 中部-那覇 |
2019年6月13日~6月19日は片道3,000マイル、4,500マイルの2種類でした。
マイル数 | 路線 |
---|---|
3,000 | 千歳-釧路 羽田-秋田 羽田-八丈島 中部-新潟 伊丹-高知 伊丹-熊本 福岡-対馬 |
4,500 | 羽田-帯広 羽田-広島 羽田-岡山 羽田-宮崎 羽田-徳島 成田-広島 伊丹-青森 伊丹-新潟 福岡-那覇 広島-那覇 |
2019年6月20日~6月26日も二段階。
マイル数 | 路線 |
---|---|
3,000 | 羽田-能登 成田-新潟 中部-松山 中部-新潟 伊丹-松山 福岡-宮崎 |
4,500 | 羽田-千歳 羽田-大館能代 羽田-米子 羽田-鳥取 羽田-松山 羽田-佐賀 羽田-鹿児島 成田-千歳 中部-熊本 伊丹-秋田 伊丹-仙台 伊丹-長崎 広島-那覇 |
2020年7月9日~7月15日は、4段階とバリエーションが豊富でした。
マイル数 | 路線 |
---|---|
3,000 | 羽田-大館能代 羽田-庄内 伊丹-福岡 伊丹-高知 |
4,500 | 羽田-佐賀 羽田-函館 羽田-鳥取 羽田-松山 羽田-福岡 羽田-長崎 名古屋-札幌 名古屋-熊本 伊丹-秋田 伊丹-新潟 福岡-那覇 |
6,000 | 名古屋-那覇 |
7,000 | 仙台-那覇 |
2020年9月3日~9日は羽田-伊丹というビジネスでの人気路線や、那覇〜宮古・石垣線が3,000マイル。
2020年12月は2,500マイルも登場しており、よりお得にフライトできて風雅です。また、5,500マイルという路線も出ました。
2022年1月5日~1月11日は3,000マイル(羽田-千歳、伊丹-那覇など)、4,000マイル(関西-石垣)、5,500マイル(羽田-宮古、中部-石垣)の三段階です。
2022年4月7日~4月13日は、羽田-石垣、中部-石垣が5,500マイルでした。
ANAのトク旅マイルの注意点
対象期間に成約
全旅程がトクたびマイルのキャンペーン対象路線で、かつ対象搭乗期間内に完了する場合に限り、ディスカウントされたマイルで利用可能です。
往路はキャンペーン期間中で、復路はキャンペーン期間外という場合はNGです(この場合は往路のみ予約すれば対象、復路は対象外)。
キャンペーンで発券された航空券は当該予約便に限り有効で、予約変更はキャンペーン期間内&同一区間のみOKです。
キャンセル・変更
払い戻しは全区間が未使用の場合は可能ですが、1名あたり3,000マイルが払戻手数料として没収されます。
通常の必要マイル数で既に予約・発券している特典航空券については、対象搭乗期間・路線であっても、トクたびマイルの割引マイルへの変更はできません。
特典航空券の空きがないと予約不可
ANAトクたびマイルの予約可能な残数は、通常のANA特典航空券の空席と連動しています。
したがって、特典航空券の枠が空いていないと、トクたびマイルも予約できません。
トクたびマイルの対象に選ばれるのは基本的に空いている路線が多いですが、便が少ない路線、土日・連休などの繁忙期は、満席のケースも多々あります。
ファミリーマイルでの予約はインターネットで変更は不可能
今週のトクたびマイルはANA国内線特典航空券の一種なので、所定の期間内なら手数料なしで日時・便の変更が可能です。
ただし、ANAファミリーマイルで交換した予約は、ANAウェブサイトで変更ができません。電話が必要です。
ANAマイレージクラブ・サービスセンターの電話番号
- ナビダイヤル:0570-029-767
- 東京:03-6741-6683
- 大阪:06-7637-6673
- 札幌:011-726-6100
- 名古屋:052-586-1717
- 福岡:092-731-5700
- 沖縄:098-867-4560
ANA「今週のトクたびマイル」まとめ
ANAマイルの使い道として「今週のトクたびマイル」という制度があります。
通常のマイル数より少ないマイルでANA国内線特典航空券を利用でき、片道3,000マイルからフライトが可能です(2,500マイル~という時期もあり)。
ANAが選定した路線なら自由に行き先を選べるのが大きなメリットです。他方、発表が搭乗期間の2~7日前と直前なので、計画的な旅行には使えないのがデメリットです。
使いづらい側面もありますが、ユーザーの選択肢が増えるのは良い点です。
「今週は仕事が思ったより忙しくなくて体力が余っており、週末に出かけたい」といった時に便利です!
直前予約は有償だと料金が高騰している傾向にあるので、直前予約がお得なトクたびマイルはエッジが効いています。
私も数え切れない程利用しており、とてもありがたい制度です。
今週のトクたびマイルを利用するためには、最低でも2,500マイルが必要となります。
ANAマイルを着実に貯めるためには、日々のお買い物をANAカードで決済するのがベスト。ANAマイルが最強に貯まるクレジットカードの一角です。
ショッピングマイル、フライトボーナス、継続ボーナスなどで、陸でも空でもドンドンとANAマイルを貯められて、本気一本槍で新たな地平へフライトできます。
世代を超えて愛される傑出した航空系カード、マイルが貯まるクレジットカードであり、順風満帆・視界良好で新しい世界へ雄飛する機会を手に入れられます。
ANAカードの種類は数多く、ANA一般カード、ANAワイドカード、ANAワイドゴールドカード、ANAプラチナ プレミアムカードまで幅広いラインナップとなっています。
国際ブランドごとのANAカードの一覧は下表の通りです。
カード名 | 運営会社 | 国際ブランド | 独自機能 |
---|---|---|---|
ANA JCB 一般カード等 ANA JCBカード ZERO | JCB | JCB | |
ANA To Me CARD PASMO JCB ソラチカゴールドカード | JCB、To Me CARD | PASMO メトロポイント | |
ANA VISAカード | 三井住友カード | Visa | |
ANA Mastercard | Mastercard | ||
ANA VISA Suicaカード | 三井住友カード ビューカード | Visa | Suica |
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード | 三井住友カード 東急カード | Mastercard | PASMO TOKYU POINT |
ANA VISA nimocaカード | 三井住友カード nimoca | Visa | nimoca |
ANAアメックス | アメックス | Amex | |
ANAダイナース | 三井住友トラストクラブ | Diners Club |
主な特徴
- 利用可能店舗が多い→ANA VISAカード、ANA Mastercard
- 手間はかかるがリボ活用で高還元→ソラチカカード、ソラチカゴールドカード
- 一般/ワイドカードのマイル1%手数料が安価・ゴールド以上は保険が充実→ANA JCBカード
- 入会キャンペーンが豪華→ANAダイナースカード
- トラベル関連のベネフィットが充実→ANA アメックス
ワイドカード以上はSFCとしても活用できます。ANAアメックスは家族カードの範囲が広いので、同居していない既婚の子供などにも発行することが可能です。
これは他社ANAカードにはない利点であり、SFCの家族カード発行時に大きな効力を発揮します。家族がSFC修行なしでANA上級会員の資格を得られます。
ANAカードは入会キャンペーンがお得なのも利点です。
各ANAカードは以下で比較しています。
ANAカードの比較の結果として、グレードごとにおすすめANAカードを厳選した記事は以下になります。
以前ANAに取材して、ANAの安全運航に対する取り組み、搭乗までのサービス、ANAカードのお得な仕組みを伺いました。
なお、ANA一般カードのうち、三井住友カード、JCBが発行しているクレジットカードはリーズナブルな年会費で維持できます。
以下のANAカード7枚を保有すると、1マイル1円弱のコストで毎年7,000マイルを得られます!
マイ・ペイすリボに登録して年1回手数料を発生させれば、年会費がSuica・nimoca・TOKYU POINT ClubQは751円(税抜)、VISA、マスターは1,025円(税抜)まで下げられます。
ANA JCB一般カード・ソラチカはスマリボの活用で年会費負担は750円(税抜)に低下します。
これらのANA一般カードは毎年1,000マイルの継続ボーナスが1枚ごとにもらえるので、これだけで元は取れます。
多くのクレカを保有することに抵抗がなければ、7枚すべてを発行するのも手です。
7枚全て発行したら、1マイル1円弱のコストで毎年7,000マイルが手に入ります。1マイルの価値を2円以上と考えるならお得です。