JR東海とJR西日本が、新幹線改札を交通系ICカードだけで通過できるようになるサービス「スマートEX」を導入しました。
スマホ・パソコン等で東海道・山陽新幹線の指定席を予約・クレジット購入して、新幹線の改札では「交通系ICカード」をタッチするだけでOKになります。
また、JR東日本は1回登録するだけでOKの「タッチでGo!新幹線」、都度の事前予約が必要だが割引率が大きいケースもある「新幹線eチケットサービス」をリリースしました。
スピーディーに新幹線に乗車できて便利な制度が登場します。新幹線切符の発券が不要な新サービスについてまとめます。
従来の年会費有料チケットレスサービスの状況
現在は全国相互利用の交通系ICカードがあり、全国各地の在来線は紙の切符の購入無しでスムーズに乗車できます。
これまで新幹線切符の発券なしでチケットレスで乗車できるサービスにはエクスプレス会員向けの「EXサービス」がありました。
指定席のネット予約と会員専用ICカードによるチケットレス乗車が可能であり、料金が安くなるというメリットもあります。
「EXサービス」には、JR東海とJR西日本の「エクスプレス予約」、JR東海の「プラスEX」があります。
エクスプレス予約は「JR東海エクスプレスカード」、JR西日本の「J-WEST カード(エクスプレス)」が必要です。年会費は1,000円(税抜)です。
チケットレスサービスの中では年会費は高いものの、新幹線が最も安価です。
もしくは、ビューカードを保有している場合は、モバイルSuicaでエクスプレス予約が使えます。おサイフケータイ対応のスマホ・ケータイ等が必要です。
ビューカードは新幹線の切符購入時の還元率が1.5%と高いので、モバイルSuicaが使える場合は、ビューカードを登録したモバイルSuicaでエクスプレス予約をするとお得です。
プラスEXはビューカード&モバイルSuica、エクスプレスカード、J-WESTカードがなくても、主要カード会社8社のクレカがあれば利用できます。
- JCB
- 三井住友カード
- イオンフィナンシャルサービス(おすすめのイオンカード)
- クレディセゾン(おすすめのセゾンカード)
- アメックス
- 三井住友トラストクラブ
- 三菱UFJニコス(三菱UFJカード・VIASOカード・JALアメックス等)
- セディナカード
- トヨタファイナンス
クレカの枚数を増やしたくない場合、メインカードで新幹線代を決済したい場合に便利です。
「プラスEX」の年会費は500円(税抜)です。エクスプレス予約よりは年会費が低い代わりに、割引率も低くなっています。
ただし、3日前までの予約&のぞみ(早朝)かひかりという縛りがある「IC早特」なら、エクスプレス予約とプラスEXで価格差がありません。
エクスプレス予約とプラスEXは、予約の変更が何度でも無料で可能で、直前のキャンセルでも、払戻手数料がお得なのも大きなメリットです。好きな座席も選べます。
新幹線切符の発券が不要な新サービス
新しいチケットレスサービスでは、Suica・PASMOなどの交通系ICカードで、気軽に新幹線をチケットレスで利用できるようになります。年会費無料です。
- スマートEX:東海道・山陽新幹線
- タッチでGo!新幹線:JR東日本の一部新幹線(登録作業は1回のみ)
- 新幹線eチケットサービス:JR東日本の新幹線(都度の事前予約が必要だが割引率が大きいケースも)
東海道・山陽新幹線のサービスは「スマートEX」という名前です。詳細については、以下で徹底解説しています。
スマートEXをモバイルSuicaで使う手順、留意点については、以下にまとめています。
JR東日本の新幹線では、利用開始の登録をするだけで在来線のようにSuica・PASMOをタッチするだけでOKのサービスが開始しました。
2020年3月14日からはインターネットで予約するとJR東日本の新幹線にSuica・PASMO・Kitaca・ICOCA等の交通系ICカードで乗車できるサービスが開始しました。
スマートEXの対象は東海道・山陽新幹線(東京~博多間)です。新サービスはJR東海とJR西日本が運営しており、JR東日本の新幹線は対象外です。
東北・山形・秋田・上越・北陸新幹線にはSuicaやPASMOでは乗れません。
予約変更も、発車前まで何度でもOKです。サービス開始時期は、2017年の夏が予定されています。
都市圏の鉄道、バスなどでも利用可能な交通系ICカードで、東海道・山陽新幹線はもちろん、在来線との乗り換えにも使えます。
在来線との乗換も1枚のカードでOKなので、スムーズに電車から新幹線に乗ることができます。
一日は24時間しかなく、時間は非常に貴重です。切符を発行したりする手間と時間はもったいないですね。
自販機か窓口が空いていればいいのですが、混雑していると時間がかかってしまいます。スマホの普及で待つ際にやることは増えましたが、待つ手間がないに越したことはありません。
対応している特定のクレジットカードを用意したり、年会費が有料の会員制度に登録する必要がありません。Suica・PASMOなどさえあればOKです。
EXサービスの便利さはそのままとなっています。利用に際しての手続きは更に簡単になっています。
スマートフォンやパソコン等から、お持ちのクレジットカードと交通系ICカードを登録できます。クレジットカード会社への申し込みは不要です。
利用できる交通系ICカードは、Suica、PASMOなど、全国相互利用対象の交通系電子マネーです。
具体的には、Suica、PASMO、TOICA、manaca、ICOCA、PiTaPa、SUGOCA、nimoca、はやかけんです。
簡単な操作で、東海道・山陽新幹線の指定席を予約でき、そのまま登録したSuicaやPASMOで新幹線の改札をスイスイと通過できます。
交通系ICカードを改札機にタッチして、スピーディーにチケットレスで乗車することが可能です。
自販機やみどりの窓口などで新幹線の切符を発行する手間がかかりません。新サービスの支払いはクレジットカードとなります。予約時に決済されます。
利用できるクレジットカードは、Visa、Mastercard、JCB、アメックス、ダイナースクラブです。
世界5大クレジットカード国際ブランドをカバーしているので、大多数のクレカでは利用できます。
在来線を利用した時には、当該区間の運賃はクレジットカードではなく、ICカードの残額から引き去ります。
新幹線分はクレジットカード、在来線分はICカードの残高で支払うことになります。
まとめ
新しいチケットレスサービスは手持ちのメインのクレジットカードで決済でき、専用のICカードが不要で、普段使っている交通系ICカードを持っていけばOKなのが嬉しいです。
手間がかからずに時間を節約できるのが大きなメリットです。予約変更も発車前まで何度でも可能です。
他方、料金面での割引は特にない予定なのがデメリットです。新幹線に安く乗るためには、エクスプレス予約、プラスEX、金券ショップなどの活用が必要になります。
最後に新サービスと既存のチケットレスサービスの比較を表にまとめました。
項目 | スマートEX | プラスEX | エクスプレス予約 | |
---|---|---|---|---|
区間 | 東海道・山陽新幹線 (東京~博多間) | 東海道新幹線 (東京~新大阪間) | 東海道・山陽新幹線 (東京~博多間) | |
対象 クレカ | 国際ブランドが以下ならOK Visa Mastercard JCB アメックス ダイナースクラブ | 以下の会社の発行カード JCB 三井住友カード 三菱UFJニコス イオン銀行 アメリカン・エキスプレス セディナ 三井住友トラストクラブ トヨタファイナンス | ビューカード (モバイルSuica) エクスプレスカード J-WESTカード エクスプレス | |
年会費 | 無料 | 500円(税抜) | 1,000円(税抜) | |
特典 | - | - | グリーンプログラムあり | |
モバイル | モバイルSuica対応(?) | - | モバイルSuica対応 | |
割引 | - | ○ | ◎ |
おすすめの電子マネーの一角であるSuica、PASMOでお手軽に新幹線に乗れるのは便利です。
その他のニュースとしては、2018年3月17日から、SuicaとPASMOは改札に入る時だけではなく、出場する時もオートチャージが発動するようになりました。
2020年からはPASMOもAndroidスマホで利用できます。