三井住友トラストHDの中核子会社である三井住友信託銀行が2015年12月14日に、シティカードジャパンの全株式を取得して買収しました。
この度、買収後の社名を「三井住友トラストクラブ」に変更することが発表されました。シティが発行している「ダイナースクラブカード」を意識した社名ですね^^
三井住友トラストクラブへの移管後のダイナースクラブカードの手続きについてまとめます。
英語名は「Citi Cards Japan, Inc.」から「SUMITOMO MITSUI TRUST CLUB CO., LTD.」に変わります。
ダイナースクラブカードとシティカードの会員数は約70万人であり、年齢は30~50代、年収は1000万円以上の層が厚いです。
ダイナースクラブカードについては以下で徹底解説しています。銀座でお得な優待特典がある「銀座ダイナースクラブカード」もあります。
以前にダイナースの五十嵐 幸司 代表取締役社長に取材しました。充実の特典、高いステータスの秘訣、クラブメンバーシップ・哲学など多様な角度で聞き倒しています!
年収1000万円以上の会員が多いとはいえ、中間層が没落しつつある2010年代半ばにおいては、審査基準もかつてと比較すると非常に緩くなってきています。
年収400万円以上であれば、多くの場合、ダイナースクラブカードは発行できます。
1年以内にクレジットカードの支払いの遅延履歴があっても、直近3ヶ月間の利用実績があれば発行可能です。ダイナースクラブカードの審査の詳細は以下で徹底解説しています。
三井住友トラストクラブにカード発行体が変わったとしても、ダイナースクラブのメンバーは特に手続きをする必要はありません。
社名変更に伴い、いくつかの変更事項が生じます。カードのデザイン、名称が変わります。次回の更新のタイミングで順次新しいデザイン・名称のカードが届きます。
利用代金の引き落とし会社名が、「シテイカードジヤパン(カ」から「ミツイスミトモトラストクラブ(カ」になり、ウェブサイトURL、メールマガジンの差出人名、アドレスも変わりました。
カード券面のデザインは変わりますが、カード番号の変更はありません。お手元のカードは有効期限まで今までどおり利用でき、期限到来後はTRUST CLUBカードに切り替わります。
また、サービスの名称が変わります。
変更内容
- シティカード オンライン→クラブ・オンライン
- シティ リワードプログラム→TRUST CLUB リワードプログラム
- シティ リワードポイント→TRUST CLUB リワードポイント
- シティ ダイニングセレクション→TRUST CLUB ダイニングセレクション
譲渡日の前後にシステムメンテナンスが行われ、会員専用オンラインサービス「シティカード オンライン/クラブ・オンライン」、「オンライン申し込みフォーム」が利用できません。
メンテ期間:2015年12月13日(日)午前0時00分から2015年12月14日(月)午前9時00分
ダイナースクラブカードのデメリットの一つが、右上にある「citi」の巨大なロゴでした。
これがリーダーズカードや漢方スタイルクラブカードにおける「JACCS」と同様に、無駄に悪目立ちしていてデザインが今ひとつです。
かつてであればシティのイメージ・ブランド力はあったかもしれませんけれども、サブプライム後の金融危機で破綻寸前まで追い詰められブランド・イメージは地に堕ちました。
三井住友トラストクラブへの移管後はこのロゴが変わるでしょう。できればセゾンプラチナ・アメックスの「SAISON CARD」のように、主張し過ぎないシンプルでおしとやかなロゴになるといいですね。
結果は三井住友信託銀行のロゴが全く入っていないシンプルなロゴとなりました!
ダイナースクラブカードのカードフェイスが、かなりかっこよくなりました。これは改善だと考えます。英断です。質実剛健な機能美を放っています。
三井住友トラストクラブになり、ダイナースクラブカードにはICチップが搭載されるなどのメリットが出てきました。
ダイナースクラブ プレミアムカード、ビジネスアカウントカードも同様です。
ダイナースクラブカードのICチップ対応については、以下で徹底解説しています。
ダイナースのブラックカードである「ダイナースクラブ プレミアムカード」については、以下で徹底的に解説しています。
ダイナースのブラックカードの入手方法については、体験に基づいて以下で精緻に分析しています。インビを待たずに獲得することも可能です。
おすすめのダイナースについては、以下で丹念に分析しています。
その他、以下のシティカードが三井住友トラストクラブへと移管されます。
対象カード
- シティ プラチナカード
- シティ ゴールドカード
- デルタ スカイマイル シティ プラチナVISAカード
- デルタ スカイマイル シティ ゴールドVISAカード
- シティ エリートカード
- シティ リワード ワールド カード
- シティ リワードカード
- シティ キャッシュバックカード
デルタ スカイマイルはダイナースクラブカードと同様に右上にcitiのロゴがあります。これは三井住友信託銀行のマークに変わります。
それ以外のカードは全面的にロゴが「citi」全開だったので、デザインが大幅に変わります。現在のデザインがお好きな方は注意が必要です。
2015年11月1日からは、シティバンク銀行がSMBC信託銀行となりました。例えば以下のようにカード名が変わります。
- シティバンク ダイナースクラブカード→SMBC信託銀行 ダイナースクラブカード
- シティバンク プラチナカード→TRUST CLUB プラチナ Visaカード
- シティ ゴールドカード→TRUST CLUB ゴールドカード
- シティ エリートカード→TRUST CLUB エリートカード
- シティ リワード ワールドカード→TRUST CLUB ワールドカード
- シティ リワードカード→TRUST CLUB プラチナ マスターカード
- シティ キャッシュバックカード→TRUST CLUB キャッシュバックカード
- シティ クリアカード→TRUST CLUB クリアカード
- デルタ スカイマイル シティ プラチナVISAカード→デルタ スカイマイル TRUST CLUBプラチナVISAカード
- デルタ スカイマイル シティ ゴールドVISAカード→デルタ スカイマイル TRUST CLUBゴールドVISAカード
- シティ ETCカード→TRUST CLUB ETCカード
各TRUST CLUBカードの相違点については、以下で精緻に比較しています。
ややこしいことに旧シティバンクは三井住友FG(三井住友銀行)が買収して、「SMBC信託銀行」のプレスティア(PRESTIA)になりました。
シティ時代はダイナースクラブカードとシティバンクは同じグループで密接な関係がありましたが、現在は別企業となっており、サービス等で少しずつ距離が出始めてきました。
三井住友信託銀行と三井住友銀行は同じ住友グループ(旧・住友財閥)であり、両社ともに白水会(住友グループの主要会社の社長が参加する会)の構成企業です。
しかし、仲が今ひとつであることで有名であり、三菱UFJ銀行・信託銀行とは大きく異なった状況です。
三井住友信託銀行とダイナースクラブカードの提携カードを発行するなど、同じグループ内の連携を強化する動きを出しています。
当初はSMBC信託銀行との提携カードのサービスの変更はありません。
シティカードの年会費等の改悪も心配されていますが、当面はサービス内容が維持されました。
中長期的なスパンでも現行のサービス内容の維持を期待したいところでしたが、2016年7月31日に数多くの三井住友トラストクラブとSMBC信託銀行提携クレジットカードで特典が終了。
SMBC信託銀行(旧シティバンク)の銀行取引特典と口座維持手数料無料特典、三井住友トラストクラブ(旧シティカードジャパン)のキャッシュバックとカード年会費特典が終焉となります。
特典終了の提携クレジットカード
- SMBC信託銀行 ゴールドカード
- SMBC信託銀行 プラチナカード
- SMBC信託銀行 デルタ スカイマイル ゴールドVISAカード
- SMBC信託銀行 デルタ スカイマイル プラチナVISAカード
- SMBC信託銀行 ダイナースクラブカード
- SMBC信託銀行 ダイナースクラブカード フューチャーポジティブ
- SMBC信託銀行 ANAダイナースカード
- SMBC信託銀行 ダイナースクラブ プレミアムカード
2017年2月28日には、SMBC信託銀行 ドルカードの口座維持手数料無料、外貨現金取扱手数料免除、次年度年会費にリワードポイントを充当(8,000ポイント)、キャッシュバックの特典が終わります。
2017年7月請求分(2017年8月引落し分)から、SMBC信託銀行 ダイナースクラブカードの年会費の優遇特典が変更されました。
これまでは年間利用額が30万円以上なら、次年度の本会員・家族会員の年会費が無料となりましたが、年間で60万円以上のカード利用が必要となりました。
SMBC信託銀行 ダイナースクラブカード以外のタイプについては、以下で徹底的に解説しています。