ひふみ投信という投資信託があります。インデックス投信を上回るパフォーマンスを継続的に残しており、幾多のアクティブ投信の間でも屈指の成績を誇っています。
昔は知る人ぞ知る実力派投信という位置づけでしたが、カンブリア宮殿の出演後は全国的な知名度も向上して、運用資産は増加の一途を辿っています。
ひふみ投信には「ひふみプラス」、「ひふみ年金」という名前の投資信託もあり、どれがいいのか迷う方もいらっしゃるでしょう。
そこでひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金の違いについて、注意点を完全網羅してわかりやすく徹底的に比較します。
主な相違点3つ
ひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金の主な相違点は、以下3点となります。
- 購入できる金融機関
- 保有コスト
- 利用可能な口座タイプ(証券総合口座 or NISA or つみたてNISA)
これらの観点からどれにするのかを選択することになります。
以下、詳細について掘り下げて解説します。
購入できる金融機関
ひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金は、どれも投資先は「ひふみ投信マザーファンド」であり、藤野英人氏がトップのレオス・キャピタルワークスが運用しています。
マザーファンドとは「親ファンド」とも呼ばれており、複数のベビーファンドから集めた資金を一つにまとめて運用する投資信託です。
ファミリーファンド方式で複数の投信で集めた資金を一つの親ファンドで運用して運用効率を高めています。
ひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金はいずれも、組入れ銘柄や運用パフォーマンスなど投資内容に違いはありません。
ベビーファンドのひふみ投信・ひふみプラス・ひふみ年金で集めた資金を、まとめてひふみ投信マザーファンドで運用しています。
ひふみ投信・ひふみプラス・ひふみ年金はそれぞれ購入できる金融機関が異なっています。
- ひふみ投信:レオス・キャピタルワークスが直販している投資信託
- ひふみプラス:証券会社などから購入できる投資信託
- ひふみ年金:証券会社などのiDeCo口座で買える投信
利用できる非課税制度
3つのひふみ関連投資信託は、利用できる非課税制度が異なっています。
直販のひふみ投信、ネット証券等で買えるひふみプラスは、NISA、つみたてNISA、ジュニアNISA口座を利用できます。他方、ひふみ年金はiDeCoを使えます。
NISAは、投資で得た利益(キャピタルゲイン・インカムゲイン)が非課税となる制度です。NISAの非課税期間は5年、年間の上限枠が120万円です(最大600万円)。
つみたてNISAは非課税期間が20年で、毎年の投資上限枠は年40万円です。1年40万円×20年で合計800万円分が非課税となります。
現行のNISAとの併用は不可能であり、NISAとつみたてNISAはどちらかを選択することになります。iDeCoとの併用はOKです。
19歳までの子供限定の非課税投資制度「ジュニアNISA」もあります。年間非課税投資枠は80万円(5年で最大400万円)です。
非課税期間は最長5年間で、18歳までは途中払出しに制限があるのが、NISAにはない制約となっています。ジュニアNISAの詳細については、以下で徹底解説しています。
iDeCo(個人型確定拠出年金)は所得税・住民税の節税メリットが大きい制度です。NISAはあくまで出た利益が無税になる制度であり、不確実性は存在します。
しかし、iDeCo(個人型確定拠出年金)は確実に所得税・住民税が減税されます。リスク・ゼロには大きなメリットがあります。
定期預金などの低リスク資産での運用も可能なので、控除できる所得がある場合は大きな利点があります。詳細は以下で徹底解説しています。
個人型確定拠出年金は、多数の証券会社、銀行、保険会社で口座を開設できます。その中でもおすすめの金融機関については、以下で丹念に分析しています。
中でも特におすすめなのは、SBI証券、マネックス証券、楽天証券、松井証券です。
SBI証券のiDeCoには新しくセレクトプランが登場して、従来のプランが「オリジナルプラン」となってどちらか好きな方を選べるようになりました。
楽天証券とSBI証券のiDeCoの比較については、以下で徹底的に分析しています。
マネックス証券と他2つの比較は以下で丹念に解説しています。
以前にSBI証券、楽天証券、マネックス証券を訪問して、iDeCoについて取材しました。
SBI証券は低コストと商品ラインナップがメリット大となっています。
楽天証券は管理画面のインターフェイスの工夫、シングル・サインオンの仕組みが独自のメリットです。
マネックス証券はロボアドバイザーの仕組みの他、後発の強みを活かして新発の投信を導入しています。
保有コスト
ひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金は、年間のランニングコストである信託報酬、購入時に発生する手数料が異なります。
ファンド名 | 購入時手数料 | 信託報酬(年率) | 信託財産留保額 |
---|---|---|---|
ひふみ投信 | 無料 | 0.6584%~1.0584% | 無料 |
ひふみプラス | 3.24%上限で各販売会社が設定 (ネット証券は無料が多い) | 0.9504%~1.0584% | 無料 |
ひふみ年金 | 3.24%上限で各販売会社が設定 (ネット証券は無料が多い) | 0.8208% | 無料 |
プロパーのひふみ投信は、購入手数料、投信解約時に発生するコストの信託財産留保額のいずれも無料となっています。
ひふみプラス、ひふみ年金は販売会社によって買付手数料が異なりますが、ネット証券は無料という会社が大多数です。信託財産留保額も無料です。
ひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金は、インデックス(株価指数)を上回る運用成績を目指すアクティブ投信の中では、信託報酬が低めとなっています。
確定拠出年金向けのファンドであるひふみ年金は、デフォルトの信託報酬が最も安価になっています。
しかし、ひふみ投信は長期保有者の信託報酬を割り引く「資産形成応援団」という独自サービスがあります。
資産形成応援団とは、ひふみ投信を5年以上保有すると資産残高から年0.2%、10年以上なら年0.4%も、保有にかかるコストが低くなる仕組みです。
他の投資信託には類似の例がほとんどないユニークなサービスです。長期保有すれば年0.6584%まで保有コストが低減して、ひふみ年金よりもリーズナブルな保有コストになります。
ひふみプラスの方は純資産総額が500億円以上になると、信託報酬が0.9504%になるサービスとなっています。
基準価格
ひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金は、基準価額が異なります。
しかし、投信の基準価格は株価と同様に高いと割高、安いと割安という意味ではありませんのでご安心ください。
例えば3,000円の株価の銘柄は10,000円の株式より割安かというと、そんなことはありませんよね。重要なのは企業の業績やファンダメンタルに対する時価総額となります。
投信の基準価格も株価に類似しており、単純な基準価格の高低は全く意味のない比較となります。
基準価格が違うのは投資信託の設定日が異なるからです。ひふみ投信は2008年から、ひふみプラスは2012年から運用を開始しています。
投資信託は最初10,000円からスタートするルールがあるので、運用開始日が異なると基準価格が全く違う数字となります。
基準価額が異なっていても、日々の値動きの騰落率(%)はほぼ同じ数値になるため、リターンはほぼ同じになるのでご安心ください。
ひふ投信もひふみプラスのどちらに投資しても、ほぼ同一の運用成果を享受できます。
ひふみ投信とひふみプラスの違いまとめ
ひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金はいずれも運用パフォーマンスは同一です。
したがって、購入したい金融機関、利用したい口座によって選択するのが基本となります。
iDeCoでひふみ投信に投資したい場合は、ひふみ年金で決まります。
通常口座、NISA、つみたてNISAで買いたい場合は、長期保有によるコスト削減効果を重視するか、ネット証券でお手軽に購入したいかによって決まります。
NISAは年120万円(5年)、つみたてNISAは年40万円(20年)、投資で上がった収益が非課税となる制度です。利益が出た場合に約20%の税金がなくなるのがメリットです。
プロパーのひふみ投信はやはり長期保有すれば最も低コストで維持できる点が大きなメリットです。
ひふみプラスは、証券会社によっては100円から購入できて、少額で投資できるのが大きなメリットです。
すべての取引を一つのネット証券で済ませたいという方にもおすすめです。特定口座(源泉徴収あり)の口座なら、確定申告での損益通算の手間が不要になります。
ひふみプラスの購入は、SBI証券、楽天証券がおすすめです。
SBI証券は投信マイレージサービスという制度で、ひふみプラスの保有残高に応じて、0.1%~0.2%のSBIポイントを獲得できるのが大きなメリットです。
SBI証券は投資信託の積立サービスを「貯蓄から資産形成へ」の時代を拓く強力なツールであると位置付けています。
今後もより一層の発展を期待できる卓越したネット証券です。2017年9月22日からは積立NISAの口座申込を開始しました。
SBI証券は、日本におけるネット証券の先駆者として、「顧客中心主義」の経営理念のもと、「業界屈指の格安手数料で業界最高水準のサービス」を提供してきました。
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以前にはSBI証券に取材に行き、株式会社SBI証券 商品開発部の杉本部長、稲場さんにインタビューしました。
杉本部長は以前にSBI証券のIPO引受け部門で活動していたことがある方です。IPOを知り尽くしたプロから、貴重なIPOに関するお話を伺えました!
続いて以下では、IPO以外のあらゆるサービスについても、株式・外国株式から投資信託、FXまで色々と聞き倒しています!
また、iDeCoについても取材しました。低コストと商品ラインナップ、ロボアドバイザーサービスがメリット大となっています。
SBI証券は大手証券会社に引けをとらない幅広い商品ラインナップを取り揃えており、しかもコストは低いです。100万の資産運用でも大活躍します。
特に国内株式の手数料0円、PTS、IPO、立会外分売、つなぎ売りに使える一般信用売り、米国株、投信保有で付与されるSBIポイント、住信SBIネット銀行との連携、CFD、金・プラチナ、銀取引、Tポイント投資には絶大なメリットがあります。
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デイトレーダー、スイングトレーダー、バリュー投資家、グロース投資家、インデックス投資家などありとあらゆる投資家が有効活用できる、総合ネット証券です。
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個人型確定拠出年金(iDeCo)もハイスペックです(楽天証券とSBI証券のiDeCoの比較)。
以前に楽天証券を訪問して、iDeCoについて取材しました。管理画面のインターフェイスの工夫、シングル・サインオンの仕組みが独自のメリットです。
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