上場!ステムリム(4599)のIPOの初値予想

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ステムリム

ステムリム(4599)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2019年7月25日(木)~7月31日(水)、上場日は2019年8月9日(金)です。

新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は3,050円(2,370円~3,730円)です。仮条件は1,000円~1,700円と恐ろしい程に下振れました。

公開価格は仮条件の下限である1,000円となりました。予想PERは赤字です。

初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。

900〜1,800円(仮条件の上限比-47.1%~+5.9%)→ 900~1,050円(公開価格比-10.0%~+5.0%)

ステムリムは、「再生誘導医薬」の実現を目指し研究開発に取り組み、怪我や病気により損傷し機能を失った生体組織の機能的再生・治癒を促進する、新しい作用メカニズムにもとづく医薬品を展開しています。

監査法人はEY新日本有限責任監査法人で、本社所在地は大阪府茨木市彩都あさぎ 7丁目7-15 彩都バイオインキュベータ 3階です。

ステムリムとは

再生誘導医薬は、従来型の再生医療/細胞治療とは異なり、生きた細胞の投与を必要とせず、物質=医薬品の投与によって、患者自身の体内に存在する幹細胞を活性化する方法で、より簡便かつ安全に、治療効果の高い再生医療を実現します。

再生誘導医薬開発により、生きた細胞製剤では難しい安定した品質による迅速な再生医療を実現する製品供給が可能となることから、広く普及可能な新しい再生医療となり得ます。

再生誘導医薬の投与によって患者の体内で誘導される幹細胞は、血液循環を介して体内を巡り、損傷した組織特異的に集積します。

損傷部位に集積した幹細胞は、神経や皮膚、骨、軟骨、筋肉、血管など、様々な種類の組織に分化する能力を有します。

したがって、再生誘導医薬という共通のプラットフォームによって、組織損傷をともなう数多くの難病に対して幅広い治療効果をもたらすことが期待されます。

  • 脳梗塞や脊髄損傷などの中枢神経系疾患
  • 心筋梗塞や心筋症などの循環器系疾患
  • 難治性皮膚潰瘍などの上皮系疾患、難治性骨折などの間葉系疾患

ステムリムで最も開発の進む開発品は、現在、大阪大学医学部附属病院・慶應義塾大学病院・東邦大学医療センターにおいて難治性遺伝性皮膚疾患(表皮水疱症)を対象とした臨床試験(医師主導治験)第Ⅱ相試験を実施中です。

当該開発品をはじめとして、ステムリムはこれまでの研究開発活動を通じて、複数の疾患に対する複数の研究開発パイプライン(医薬品候補群)を保有しており、再生誘導医薬の実現に向けた多面的・多層的な創薬研究開発事業を展開しています。

事業収入の形態

  • 契約一時金
  • マイルストーン収入
  • ロイヤリティ収入
  • 共同研究収入

マイルストーン収入とは、医薬の開発段階毎に設定した目標(開発マイルストーン)を達成するごとに得られる一時金収入です。

また、製品上市後に、売上高に対する目標値(販売マイルストーン)を達成するごとに得られる一時金収入もあります。

ロイヤリティ収入は製品が上市された後に、ライセンス許諾の契約を締結した製薬会社より当該製品の売上高に対して予め契約によって設定した一定割合を得られる収入です。

従業員数は20名、平均年齢は39.0歳、平均勤続年数は3.3年、平均年間給与は530.4万円です。

ステムリムのIPOの諸データ

新規発行による手取金の使途については、「再生誘導医学研究所」及び「動物実験施設」の設立資金、継続して研究開発を行うための運転資金、事業拡大に伴う人件費に充当する予定です。

ステムリムの業績推移

業績面では売上高は美しい右肩上がりです。経常利益・純利益は減益の年度も目立っており、収益は道半ばとなっています。

営業キャッシュフローは純利益を上回っている年度と下回っている年度があります。

前期の自己資本利益率(ROE)は赤字であり、自己資本比率は97.3%です。主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。

回次第9期第10期第11期第12期第13期
決算年月2014年7月2015年7月2016年7月2017年7月2018年7月
事業収益(千円)228,352268,719596,777300,000200,000
経常利益(千円)-63,693-125,625239,600-157,140-327,338
当期純利益(千円)-43,983-115,347201,290-123,936-323,822
資本金(千円)90,00090,00090,00090,00090,000
発行済株式総数(株)108,667118,167118,167118,167131,554
純資産額(千円)229,150913,8021,115,093991,1561,872,163
総資産額(千円)353,629987,9821,256,8571,043,5211,924,782
BPS(円)2,1097,7339,43727.9647.44
1株配当(円)
EPS(円)-397.97-976.141,703.44-3.5-8.47
自己資本比率(%)64.892.588.79597.3
自己資本利益率(%)19.8
営業CF(千円)-285,347-260,976
投資CF(千円)-403
財務CF(千円)1,200,057
現金等(千円)904,3191,843,404
従業員数(名)7891820

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

東証マザーズ指数は2016年2月以降は長らく上昇トレンドが続き、2006年の高値を目指して爆進中となっていましたが、2018年1月下旬をピークとして下降トレンドが続いていました。

ここ数ヶ月はボックスでの推移となっていた中で5月に崩れました。

下降トレンドになったら向かい風となり、底打ちして堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となります。

東証マザーズのチャート(2019年4月8日~2019年7月5日)
(※マネックス証券より)

上場規模

ステムリムのIPOの規模は最大で約294.6億円であり、東証マザーズとしてはかなりの大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

公募株式数は6,000,000株、売出株式数は2,400,000株、オーバーアロットメント(OA)は1,260,000株です。

公開比率(オファリングレシオ)は最大で約19%と低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は約29%です。

貸株人かつ売出人である冨田憲介、売出人かつ役員である山﨑尊彦、金崎努、株主である玉井克人、玉井佳子、大久保俊幸、大阪バイオファンド投資事業有限責任組合、臼井玲、西巻光平、公益財団法人加藤記念バイオサイエンス振興財団、有限会社イー・シー・エス、JAIC-ブリッジ2号投資事業有限責任組合、新株予約権者かつ役員である横田耕一、久渡庸二、行正秀文、津田和義は、SMBC日興証券には、原則として180日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。

その他、ステムリムは、取引所の定める「有価証券上場規程施行規則」の規定に基づき、上場前の第三者割当等による募集株式等の割当に関し、割当を受けた者との間で継続所有等の確約を行っています。

株主名保有割合ロックアップ
玉井克人19.78%
玉井佳子10.17%
冨田憲介9.47%
大久保俊幸8.76%
(株)SMBC信託銀行 信託口089000275.37%
山﨑尊彦5.09%
みやこ京大イノベーション投資事業有限責任組合4.60%制度
大阪バイオファンド投資事業有限責任組合4.58%
大和日台バイオベンチャー投資事業有限責任組合4.40%制度
金崎努3.98%

初値予想

ステムリムの事業は「再生誘導医薬」の実現を目指し研究開発に取り組み、怪我や病気により損傷し機能を失った生体組織の機能的再生・治癒を促進する、新しい作用メカニズムにもとづく医薬品ということで、IPOにおける業種の人気度は市況に大きく左右されます。

予想PERは赤字であり、類似企業と比較すると標準的です。

コード銘柄名PERPBR配当利回り
2191テラ赤字6.650.00%
4592サンバイオ赤字19.140.00%
4593ヘリオス赤字7.120.00%
7774ジャパン・ティッシュ・エンシ赤字4.870.00%
7776セルシード赤字5.080.00%

約294.6億円という上場規模は東証マザーズとしてはかなりの大型です。

上位株主にVCが名を連ねていますが、万遍なくロックアップがかかっています。

東証マザーズの50億円以上の大型IPOの初値結果は以下のとおりです。

  • Sansan:+5.8%
  • EduLab:+2.2%
  • ポート:-37.2%
  • 自律制御システム研究所:-16.8%
  • SBIインシュアランスグループ:±0%
  • MTG:+21.6%
  • メルカリ:+66.7%
  • ラクスル:+9.7%
  • SOU:+24.2%
  • 神戸天然物化学:+56.6%
  • HANATOUR JAPAN:+10.0%
  • ウェルビー:+28.1%
  • MS&Consulting:-2.3%
  • PKSHA Technology:+128.3%
  • ビーグリー:+0.1%
  • アイモバイル:-6.8%
  • ベイカレント・コンサルティング:-6.5%
  • アカツキ:-8.0%
  • ビジョン:+10.7%
  • グリーンペプタイド:-8.0%
  • メタップス:-7.9%
  • イトクロ:+4.1%
  • ヘリオス:+22.5%
  • Gunosy:±0%
  • サンバイオ:-14.5%
  • Aiming:+12.2%
  • ファーストブラザーズ:+2.5%
  • イーレックス:+11.2%
  • リボミック:-20.4%
  • VOYAGE GROUP:+40.0%
  • CYBERDYNE:+130.0%
  • アキュセラ・インク:+27.8%
  • シグマクシス:+0.3%
  • オンコリスバイオファーマ:+34.6%
  • じげん:+191.7%
  • ペプチドリーム:+216.0%
  • UMNファーマ:-8.0%
  • ライフネット生命:-7.0%
  • ダブル・スコープ:-8.0%
  • テラプローブ:-7.5%
  • エフオーアイ:-9.4%
  • グリー:+51.5%
  • カービュー:+5.5%
  • ユー・エス・ジェイ:-4.9%
  • ゲームオン:-8.0%
  • GCA:+28.1%
  • ミクシィ:+90.3%

東証マザーズの大型IPOは、CYBERDYNEやミクシィのようなテーマ性がある銘柄か、バイオ旋風が吹き荒れている時のバイオ銘柄以外は軟調な傾向があります。

以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。

主幹事はSMBC日興証券です。その他は、大和証券、野村證券、みずほ証券、SBI証券、いちよし証券、岡三証券、楽天証券、西村証券で申し込めます。

証券会社名割当株式数割当比率
SMBC日興証券5,712,00068.00%
大和証券1,008,00012.00%
野村証券672,0008.00%
みずほ証券672,0008.00%
SBI証券210,0002.50%
いちよし証券42,0000.50%
岡三証券42,0000.50%
楽天証券33,6000.40%
西村証券8,4000.10%

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<投資スタンス>
やや弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)

  1. 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
  2. やや強気:ネット証券・対面証券で申込
  3. 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
  4. やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
  5. 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)

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