大正8年創業の歴史がある「むさし証券」という証券会社があります。もうすぐ100周年です。顧客に支持されて、大正・昭和・平成と時をかけてきた老舗証券です。
むさし証券は対面取引に加えて、時代に対応してインターネット証券サービスも提供しています。ネット口座は「トレジャーネット」という名前です。
現物株式手数料の引き下げで、GMOクリック証券、SBIネオトレード証券と比較してリーズナブルな最低水準の手数料となっています。
また、信用取引の金利が1.35%と驚異的に低いのがメリットです。IPOの取扱いもあります!
むさし証券のメリット、デメリット、お得な使い方について、注意点を完全網羅して個人的口コミとしてまとめます。
現物取引
2016年11月21日から少額手数料を最大65%引き下げたことにより、他のネット証券と比較してもエッジ・優位性がある手数料体系となりました。
トレジャーネットの売買手数料は現物株取引・信用取引を区分しません。成行・指値など、どの注文方法でも、また取引市場に関係なく同じ手数料体系です。
1回での注文の約定金額 | 税抜手数料 |
---|---|
10万円まで | 75円 |
10万円超~20万円まで | 95円 |
20万円超~50万円まで | 175円 |
50万円超~100万円まで | 320円 |
100万円超~150万円まで | 380円 |
150万円超~300万円まで | 440円 |
300万円超~600万円まで | 750円 |
600万円超~900万円まで | 1,320円 |
900万円超~1,200万円まで | 1,760円 |
1,200万円超~1,500万円まで | 2,200円 |
1,500万円超~1,800万円まで | 2,640円 |
1,800万円超~2,100万円まで | 3,080円 |
2,100万円超~3億円まで | 3,520円 |
注文毎の約定代金に応じた現物株式の取引手数料は、むさし証券にはエッジ・優位性があります。
他のネット証券と比較しても最低水準となっています。5万円超~600万円以下の約定代金が小さいゾーンはむさし証券が圧巻のNo.1となっています。
埼玉地盤で埼玉県では店舗数No.1のむさし証券は、インターネット口座の手数料は著しくリーズナブルです。知名度は高くありませんけれども、キラリと光る魅力があります。
約定代金 | 1位 | 2位 | 3位 |
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5万円 | SBI証券 楽天証券 DMM 株 | むさし証券 | GMOクリック証券 |
10万円 | むさし証券 | SBIネオトレード証券 DMM 株 | SBI証券 楽天証券 |
20万円 | むさし証券 | SBIネオトレード証券 DMM 株 | GMOクリック証券 |
30万円 | むさし証券 | SBIネオトレード証券 DMM 株 | GMOクリック証券 |
50万円 | むさし証券 | SBIネオトレード証券 DMM 株 | GMOクリック証券 |
100万円 | むさし証券 | SBIネオトレード証券 DMM 株 | GMOクリック証券 |
200万円 | SBIネオトレード証券 | むさし証券 | SBIネオトレード証券 DMM 株 |
300万円 | むさし証券 | SBIネオトレード証券 DMM 株 | GMOクリック証券 |
400万円 | むさし証券 | SBIネオトレード証券 DMM 株 | GMOクリック証券 |
500万円 | むさし証券 | SBIネオトレード証券 DMM 株 | GMOクリック証券 |
1000万円 | SBIネオトレード証券 DMM 株 | GMOクリック証券 | SBI証券 楽天証券 |
むさし証券には、1日の約定代金合計で決まる手数料体系もあります。ニーズに応じて選択できます。
銘柄数と売買回数に関係なく現物・信用、売・買全ての約定代金合計で決まるヘビーユーザー向けの手数料プランです。
1日の約定代金合計 | 税抜手数料 |
---|---|
300万円まで | 1,200円 |
300万円超~600万円まで | 2,400円 |
600万円超~900万円まで | 3,600円 |
900万円超~1,200万円まで | 4,800円 |
1,200万円超~1,500万円まで | 6,000円 |
1,500万円超~1,800万円まで | 7,200円 |
1,800万円超~2,100万円まで | 8,400円 |
2,100万円超~2,400万円まで | 9,600円 |
2,400万円超~2,700万円まで | 10,800円 |
2,700万円超 | 12,000円 |
なお、信用取引でもOKならば、他のネット証券では融資銘柄は信用買い&現引きを行うと低コストとなります。貸借銘柄は売りの方も信用売り&現渡しで決済できます。
ネット証券の現物株式取引、信用取引の手数料については、以下で徹底的に比較しています。
信用取引
信用取引は制度信用買い方金利が1.35%と非常にリーズナブルなのがメリットです。他のネット証券と比較して圧巻の低金利となっています。
手数料が高くても金利を考慮すると、トータルコストは圧倒的な低コストとなる場合も多々あります。
特に長期間に渡って建玉を維持したい場合は、むさし証券のトレジャーネットの金利の低さが大きなメリットとなります。
他のネット証券では、東海東京証券も買い方金利が大口優遇が適用されると0.9%とリーズナブルです。
ただし、こちらは1000万円以上などの条件をクリアする必要があり、ハードルは高いのがデメリットです。
IPO・PO
むさし証券のトレジャリーネットでは、IPO・POの取扱いもあるのもメリットです。
IPOでは2016年はグレイステクノロジー、JR九州(九州旅客鉄道)、バリューゴルフ、ジェイリース、リタリコなど多数の取り扱いがありました。
- グレイステクノロジー:+130.0%
- JR九州:+19.2%
- バリューゴルフ:+151.2%
- ジェイリース:+34.5%
- リタリコ:+88.0%
むさし証券に口座を開設して申し込んだら、当選確率を挙げることが可能です。対面取引だけではなく、ネット口座のトレジャーネットでも申し込めるのが便利です。
当選後の売却においても、手数料が非常にリーズナブルなので、低コストで売却可能なのが大手証券、他のネット証券と比較したエッジ・優位性です。
充実の顧客サポート
大手ネット証券は電話をかけてもなかなかつながらず、待ち時間が長いという会社もあります。
しかし、むさし証券はユーザーを長時間待たせることなく、すぐにつながる体制を構築しています。
コールセンターのスタッフは全員が数年~数十年の経験がある正社員です。派遣スタッフやコールセンター専門要員ではありません。
また、証券アナリストやCFPの資格を持つ責任者が控えており、スタッフとお客様の会話をチェックして、適宜サポートに入っています。
電話サポートでは、顧客の困っていることが何なのかを的確に把握し、且つ短時間で分かりやすい説明ができるよう指導されています。
日頃よりスキルアップや知識の習得ができる教育体制も整えられていて、次にどのような質問が出てきやすいか等まで推察して対応しているので、スムーズで効率的に運営できています。
むさし証券は本社機能もバックオフィス機能も一箇所なので、コールセンター自体に本部のバックレベルの知識が備わっており、多様な質問に対してスムーズに回答できています。
まとめ
むさし証券のトレジャーネットは、2016年11月21日の大胆な現物株式手数料の値下げによって、競争力が格段に向上して使いやすくなりました。
信用取引は使いたくなくて、現物一本で取引したいという場合は候補となります。無料で使える情報ツールTNAVIもあり、むさし証券のトレジャーネットに口座を開設したら無料で使えます。
PC・スマホ・タブレットのどこからでも同じ銘柄リストにアクセスできます。それぞれで登録し直すという無駄な作業は皆無です。
また、IPOに申し込むことが可能で、当選の確率を上げられるのもメリットです。口座開設・維持は無料であるにもかかわらず、100万の資産運用でも大活躍します。
手間を許容できるならば、むさし証券のトレジャーネットに口座開設して、IPOに申し込むというストラテジーを検討し得ます。
その他、先物・オプション、投資信託も取扱いがあります。投信ではSBIアセットマネジメントのEXE-iシリーズなどの取扱があります。
以前にむさし証券に訪問してインタビューしました。
手証券と比較すると知名度は高くないものの、キラリと光るエクセレントな魅力が燦然たる輝きを放っていると実感しました。
リーズナブルな取引手数料と金利で、資産形成に八面六臂の活躍を見せてくれます。