オーケーエム(6229)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2020年12月1日(火)~12月7日(月)、上場日は2020年12月17日(木)です。
新規上場する市場は東証2部で、想定価格は1,090円(1単元10.9万円)です。公募価格は2020年12月8日(火)に決定。
仮条件は1,090円~1,220円と上振れました。予想PERは6.9~7.7倍です。
初値予想は「公開価格近辺で手数料を考慮するとマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。
1,200〜1,400円(仮条件の上限比-1.6%~+14.8%)
オーケーエムは、建築、発電、造船、各種プラント等、幅広い業界における流体配管に使用されるバタフライバルブを中心とした流体制御機器の製造・販売を展開しています。
監査法人はEY新日本有限責任監査法人で、本社所在地は滋賀県蒲生郡日野町大字大谷446-1です。
オーケーエムとは
オーケーエムはバルブ製造販売事業の単一セグメントであるため、市場区分は「陸用」、「舶用」の2種類です。
「陸用」の市場区分においては、工場市場や建築市場のニーズを捉えて市場に喜ばれる製品を販売しています。
「舶用」の市場区分では、船舶市場で多くの販売実績を基盤に、更なる市場が求める環境対策分野のニーズを捉えた製品を販売しています。
オーケーエムの製品は、空調設備、造船、半導体、石油、化学、鉄鋼、電力、水道、食品等の幅広い業界の大手顧客に納入され、高層ビル、工場、空港、船、駅、ドーム、遊園地等の最終需要先において使用されています。
例えば、超高層ビル「あべのハルカス」では、すべての空調設備にオーケーエムのバルブが使用されています。
従業員数は228名、平均年齢は39.6歳、平均勤続年数は10.0年、平均年間給与は555.1万円です。
オーケーエムのIPOの諸データ
オーケーエムの業績推移
業績面では売上高は右肩上がりであり、経常利益・純利益は減益の年度があります。
主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第58期 | 第59期 | |
---|---|---|---|
決算年月 | 2019年3月 | 2020年3月 | |
売上高 | (千円) | 8,646,186 | 8,852,118 |
経常利益 | (千円) | 1,335,461 | 849,447 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (千円) | 891,193 | 573,307 |
包括利益 | (千円) | 795,971 | 555,381 |
純資産額 | (千円) | 5,161,388 | 5,650,465 |
総資産額 | (千円) | 10,884,916 | 10,318,395 |
1株当たり純資産額 | (円) | 1,556.89 | 1,704.41 |
1株当たり当期純利益金額 | (円) | 268.82 | 172.93 |
自己資本比率 | (%) | 47.4 | 54.8 |
自己資本利益率 | (%) | 17.3 | 10.1 |
株価収益率 | (倍) | - | - |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 288,430 | 1,573,930 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △1,389,783 | △819,373 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 545,542 | △859,435 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (千円) | 2,147,524 | 2,015,202 |
従業員数 | (名) | 293 | 316 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証2部指数は2020年3月中旬を底値として反発しましたが、2020年7月上旬をピークとして、ボックス相場での推移となっています。
堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となり、反落したら向かい風となります。
上場規模
オーケーエムのIPOの規模は最大で約16.5億円であり、東証二部としてはやや小型です。
公募株式数は1,000,000株、売出株式数は317,000株、オーバーアロットメント(OA)は197,500株です。
公開比率(オファリングレシオ)は約35%とやや高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は24%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
(有)クローバー通商 | 18.23% | ◯ |
OKM従業員持株会 | 11.19% | ◯ |
奥村晋一 | 8.26% | ◯ |
奥村恵一 | 6.03% | ◯ |
奥村芳柾 | 5.48% | ◯ |
(株)滋賀銀行 | 4.66% | ◯ |
奥村勇樹 | 3.34% | ◯ |
奥村俊慈 | 3.31% | ◯ |
日本生命保険相互会社 | 2.95% | ◯ |
須田美奈子 | 2.38% | ◯ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
オーケーエムの事業は建築、発電、造船、各種プラント等、幅広い業界における流体配管に使用されるバタフライバルブを中心とした流体制御機器の製造・販売ということで、IPOにおける業種の人気度は高くありません。
予想PERは6.9~7.7倍であり、類似企業と比較すると割安感があります。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
4216 | 旭有機材 | 12.43 | 0.63 | 3.42% |
5999 | イハラサイエンス | 8.93 | 0.97 | 2.85% |
6466 | TVE | 7.05 | 0.50 | 2.09% |
6486 | イーグル工業 | 450.00 | 0.59 | 5.56% |
6492 | 岡野バルブ | 23.80 | 0.51 | 0.80% |
6495 | 宮入バルブ | 145.00 | 1.82 | 0.69% |
6497 | ハマイ | 30.66 | 0.59 | 2.17% |
6498 | キッツ | 29.52 | 0.68 | 1.25% |
7250 | 太平洋工業 | 14.77 | 0.68 | 1.82% |
約16.5億円という上場規模は東証2部としてはやや小型です。上位株主にはVCはなく、万遍なくロックアップがかかっています。
プレイド、ビートレンド、リベルタとの4社同時上昇であり、過密日程のIPOである点がマイナスポイントです。
東証2部の10億~20億円のIPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- 日本インシュレーション:-7.6%
- ベース:+92.6%
- 恵和:+33.2%
- レオクラン:+8.1%
- ヤシマキザイ:+13.3%
- ユーピーアール:+21.2%
- KHC:-2.1%
- 東海ソフト:+91.5%
- オーウエル:+14.0%
- コーア商事ホールディングス:+49.8%
- 共和コーポレーション:+57.9%
- ジェイ・エス・ビー:+33.8%
- マーキュリアインベストメント:-4.1%
- イワキ(銘柄名:イワキポンプ):+2.5%
- 中本パックス:+0.7%
- JESCOホールディングス:+5.4%
- 土木管理総合試験所:-2.4%
- ホクリヨウ:+8.9%
- 東京ボード工業:-8.0%
- 綿半ホールディングス:+6.3%
- ヤマシンフィルタ:+19.6%
- ダイキアクシス:+3.9%
- エンビプロ・ホールディングス:+48.6%
- サンヨーホームズ:+78.6%
- パンチ工業:-5.4%
- アジュバンコスメジャパン:+4.8%
- 三洋貿易:-3.5%
- 阿波製紙:+0.3%
- ジャパンマテリアル:-7.9%
- AGS:-6.3%
- 大研医器:±0%
- 電算システム:-7.1%
- TAIYO:-6.7%
- ニホンフラッシュ:-7.5%
- リンクアンドモチベーション:+100.0%
- ラサ商事:+25.4%
- 山下医科器械:+0.4%
- デリカフーズ:+35.3%
- サーラ住宅:+24.0%
- ゼロ:+38.2%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で手数料を考慮するとマイナスリターンの可能性がある」です。
主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券です。その他は、SMBC日興証券、SBI証券、みずほ証券、いちよし証券、西村証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 1,172,000 | 88.99% |
SMBC日興証券 | 65,900 | 5.00% |
SBI証券 | 39,500 | 3.00% |
みずほ証券 | 13,200 | 1.00% |
いちよし証券 | 13,200 | 1.00% |
西村証券 | 13,200 | 1.00% |
三菱UFJグループの三菱UFJ eスマート証券でも取り扱いが期待できます。カブドットコムのIPOは、公平性と機密性を確保したシステムによる抽選で当選者が決まります。

オーケーエムのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。

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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
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<投資スタンス>
やや弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
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