上場!Sansan(4443)のIPOの初値予想

更新日: IPO

Sansan

Sansan(4443)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2019年6月3日(月)~6月6日(木)、上場日は2019年6月19日(水)です。

新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は4,075円(1単元40.75万円)です。公募価格は6月7日(金)に決まります。

仮条件は4,000円~4,500円と上限が上振れました。予想PERは赤字です。

初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。

4,300〜5,000円(仮条件の上限比-4.4%~+11.1%)

直前初値予想は以下の通りです。

4,650円(公開価格比+3.3%)

Sansanは「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションを掲げ、「クラウドソフトウェア」に「テクノロジーと人力による名刺データ化の仕組み」を組み合わせた新しい手法を軸に、名刺管理をはじめとした企業やビジネスパーソンが抱えるさまざまな課題の解決につながるサービスを展開しています。

監査法人は有限責任 あずさ監査法人です。本社所在地は東京都渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル 13Fです。

Sansanとは

Sansanは、名刺をデータ化し、人と人のつながりを情報として可視化・共有できる、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」を展開するSansan事業と、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの仕組みを取り入れ、名刺をビジネスのつながりに変える名刺アプリ「Eight」を展開するEight事業を運営しています。

また、両事業共通の基盤として、名刺のデータ化等をデータ統括部門「DSOC(Data Strategy & Operation Center)」が担っており、新技術の開発とデータ入力オペレーションの改善を追求し続けています。

Sansanの提供する「Sansan」と「Eight」は、数多くの企業やビジネスパーソンが利用するサービスとなっています。

名刺管理という極めて基本的なビジネスニーズと、そこに蓄積されるデータや情報が土台となっていることから、他のサービスやデータベースとの連携可能性が高く、ビジネスにおけるプラットフォームになり得る要件を兼ね備えています。

従業員数は475名、平均年齢は32.6歳、平均勤続年数は2.6年、平均年間給与は608.5万円です。

Sansan事業

Sansan事業では、「Sansan, Where Business Starts 名刺管理から、ビジネスがはじまる」をコンセプトに、クラウド型の名刺管理サービス「Sansan」を法人向けに展開しています。

「Sansan」の活用により、例えば、企業が抱える「名刺交換情報が社内で共有されていない」、「社内コミュニケーションが円滑にできていない」、「名刺情報が持つ価値に気付けていない」といった課題を解決できます。

企業に眠る名刺を事業活動に使える資産に変えることで、ビジネスの「出会い」の価値を最大化することができる可能性が生じます。

ユーザー企業は名刺をスキャンするだけで、名刺情報はSansan及び外部の情報処理パートナーの入力オペレーター等により正確にデータ化され、クラウド型アプリケーションを通じて「AI名刺管理」を利用することができます。

本機能では、各社員単位での名刺管理だけではなく、組織内での名刺情報の共有も可能となります。

また、最新の人物情報が通知される人事異動ニュースの配信や一括メール配信機能等の幅広い顧客管理機能を備えています。

更に、これらの基本的機能に加えて、同僚とスムーズな情報共有を可能にする社内電話帳や同僚の強みや知見を可視化する機能を備えた「同僚コラボレーション」、社内のデータベース連携や複雑な顧客データの高度な名寄せが可能な「顧客データHub」といった機能も提供しています。

クラウド上の名刺データにはパソコンやスマートフォンから素早くアクセスが可能であり、検索機能や電話・メッセージ機能等の活用を通じて、ビジネスパーソンに生産性向上、業務改善、コストの削減といった効果を提供しています。

また、組織内で名刺情報の共有や企業内の顧客データの名寄せ等が行えることで、ユーザー企業のビジネス機会の創出につながる高度なマーケティング活動、顧客管理等が可能になると考えています。

これらは、ユーザー企業が働き方改革を行う上でも重要な「労働生産性の向上」にも寄与すると考えています。

ビジネスモデルとしては、ユーザー企業の全社員によるサービス利用(全社利用)を前提としたライセンスへの月額課金を推進しています。

ユーザー企業にて取り込まれる(データ化される)名刺の枚数を基に算出されるライセンス費用に、オプション機能の利用料やスキャナレンタル料等が加算されたものが月額利用料となります。

また、サービス導入時には、紙で保管されている大量の名刺のデータ化や導入支援等の付加サービスを有料で提供しています。

「Sansan」は、2019年5月期第3四半期末時点で契約件数5,738件、名刺管理サービス市場で81.9%のシェアを獲得しています。

また、その利便性が評価され、継続的に利用されるサービスとなっており、直近12か月平均の月次解約率は1.0%以下に留まっています(2019年5月期第3四半期末時点では0.73%)。

Eight事業

「名刺でつながる、ビジネスのためのSNS」をコンセプトに、単なる名刺管理だけではなく、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの仕組みを取り入れた新しいビジネスネットワークサービスとして名刺アプリ「Eight」を運営しています。

2017年には、初のテレビコマーシャルを含む広告宣伝活動を展開し、ビジネスネットワークとしての価値を強く訴求してきた結果、手軽に名刺管理ができるサービスとして2019年5月期第3四半期末時点で、235万人のユーザーを有しています。

「Eight」の活用により、ビジネスパーソンが抱える「ビジネスの出会いを活かしきれていない」、「名刺情報に容易にアクセスできていない」、「ビジネスSNSを活用したいが友人を増やすことが目的ではない」といった課題を解決できる可能性があります。

「Eight」では、「Sansan」と同様に、名刺をスキャンするだけで、自分や交換相手の名刺情報が正確にデータ化されます。

「Eight」では、まず利用ユーザーは自分の名刺を登録することで、ビジネスライフを通じて活用できる自身のページが作成され、プロフィール管理が可能となります。

次に、交換相手の名刺を登録することで名刺管理機能が活用でき、クラウド上にデータ化された全ての名刺情報には、スマートフォンやパソコンから、いつでもどこでもアクセスが可能となります。

また、ネットワーキング・サービスを通じてつながった相手の情報に変更があった場合には、登録した名刺情報が自動で最新の状態に更新され、通知が届くようになります。

加えて、ビジネスチャットが送り合えるメッセージ機能も利用ができ、ユーザー自身が持つビジネスネットワークをよりスムーズに活用することが可能となります。

更に、興味のある企業の情報の収集や転職活動等にも活用ができます。

ビジネスモデルとしては、プロフィール管理や名刺管理機能が無料で使用できるアプリをベースとし、以下などを展開しています。

  • 一部利用機能を拡充した個人向け有料サービス「Eightプレミアム」
  • 「Eight」における名刺共有を企業内で可能にする「Eight 企業向けプレミアム」
  • 転職潜在層のユーザーにアプローチ可能な採用関連サービス「Eight Career Design」
  • 「Eight」のユーザーに対して広告配信ができるサービス「Eight Ads」

SansanのIPOの諸データ

新規発行による手取金の使途については、広告宣伝費・販売促進費等のマーケティング投資、人件費、採用費に充当する予定です。

Sansanの業績推移

業績面では売上高は減収、経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。

Sansanの業績推移

営業キャッシュフローは純利益を上回っています。

前期の自己資本利益率(ROE)は赤字であり、自己資本比率は24.8%です。主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。

回次第10期第11期
決算年月2017年5月2018年5月
売上高(千円)4,839,2337,324,098
経常損失(千円)△780,055△3,077,015
親会社株主に帰属する当期純損失(千円)△790,126△3,085,890
包括利益(千円)△792,888△3,081,901
純資産額(千円)172,6271,312,523
総資産額(千円)3,489,5205,299,026
1株当たり純資産額(円)△160.42△311.50
1株当たり当期純損失金額(円)△47.18△168.44
自己資本比率(%)4.924.8
自己資本利益率(%)
株価収益率(倍)
営業活動によるキャッシュ・フロー(千円)198,909△1,609,791
投資活動によるキャッシュ・フロー(千円)△376,927△679,187
財務活動によるキャッシュ・フロー(千円)151,8013,826,486
現金及び現金同等物の期末残高(千円)2,004,4103,546,018
従業員数(人)305402

提出会社の経営指標等の推移は下表のとおりです。

回次第7期第8期第9期第10期第11期
決算年月2014年5月2015年5月2016年5月2017年5月2018年5月
売上高(千円)1,289,3731,963,6163,150,8714,834,2937,318,337
経常損失(千円)-572,782-1,075,321-1,362,593-657,793-3,022,373
当期純損失(千円)-582,329-1,083,064-1,368,063-667,864-3,294,661
資本金(千円)1,107,9481,107,9481,412,6041,053,2303,164,128
発行済株式総数(株)
普通株式2,0402,0402,0402,0402,040
B種株式339339339339339
C種株式236236236
D種株式240
純資産額(千円)1,520,331437,2661,053,230385,3651,312,501
総資産額(千円)2,369,4671,773,0283,273,3953,693,9365,293,188
BPS(円)28,983-501,931-1,172,551-149.99-311.5
配当(円)
EPS(円)-290,437-566,728-728,311-41.18-178.68
自己資本比率(%)64.224.732.210.424.8
自己資本利益率(%)
株価収益率(倍)
配当性向(%)
従業員数(人)110161236304400

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

東証マザーズ指数は2016年2月以降は長らく上昇トレンドが続き、2006年の高値を目指して爆進中となっていましたが、2018年1月下旬をピークとして下降トレンドが続いていました。

ここ数ヶ月はボックスでの推移となっており、下降トレンドになったら向かい風となり、底打ちして堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となります。

東証マザーズのチャート(2019年2月19日~2019年5月17日)
(※マネックス証券より)

上場規模

SansanのIPOの規模は最大で約351.9億円であり、東証マザーズとしてはかなりの大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

公募株式数は500,000株、売出株式数は7,010,000株、オーバーアロットメント(OA)は1,126,500株です。

公開比率(オファリングレシオ)は最大で約29%とやや高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は93%です。

売出人かつ貸株人である寺田親弘並びに売出人である塩見賢治、富岡圭及び常樂諭並びに株主である赤浦徹には、原則として90日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。

売出人であるDCM Ventures China Fund(DCM VII), L.P.、ニッセイ・キャピタル5号投資事業有限責任組合、EEIクリーンテック投資事業有限責任組合、株式会社サイバーエージェント、ニッセイ・キャピタル6号投資事業有限責任組合、salesforce.com, inc.、ジャパン・コインベスト投資事業有限責任組合、DCM VII, L.P.、角川素久、ブログビジネスファンド投資事業有限責任組合、WMグロース3号投資事業有限責任組合及び永井晋平並びに株主であるA-Fund, L.P.及び株式会社光通信には、原則として90日間のロックアップがかかっています。ロックアップは1.5倍で解除されます。

株主名保有割合ロックアップ
寺田親弘38.43%
DCM Ventures China Fund(DCM VII), L.P.23.75%
(株)INCJ16.52% 
(株)SMBC信託銀行(特定運用金外信託口 契約番号12100440)4.23%
Sansan従業員持株会4.23%
ジー・エス・グロース・インベストメント(同)2.65% 
A-Fund, L.P.2.03%
富岡圭2.03%
ニッセイ・キャピタル5号投資事業有限責任組合2.03%
EEIクリーンテック投資事業有限責任組合2.27%

初値予想

Sansanの事業は名刺管理をはじめとした企業やビジネスパーソンが抱えるさまざまな課題の解決につながるサービスということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。

訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。

予想PERは赤字であり、類似企業と比較すると割高感があります。

コード銘柄名PERPBR配当利回り
3991ウォンテッドリー157.7942.500.00%

約351.9億円という上場規模は東証マザーズとしては超大型です。

東証マザーズではユー・エス・ジェイ(USJの運営企業)が307億円で-4.9%、ソニーコミュニケーションネットワークが346億円で+44.7%という実績があります。

上位株主にVCが名を連ねているものの、万遍なくロックアップがかかっています。

東証マザーズの50億円以上の大型IPOの初値結果は以下のとおりです。

  • EduLab:+2.2%
  • ポート:-37.2%
  • MTG:+21.6%
  • メルカリ:+66.7%
  • ラクスル:+9.7%
  • SOU:+24.2%
  • 神戸天然物化学:+56.6%
  • HANATOUR JAPAN:+10.0%
  • ウェルビー:+28.1%
  • MS&Consulting:-2.3%
  • PKSHA Technology:+128.3%
  • ビーグリー:+0.1%
  • アイモバイル:-6.8%
  • ベイカレント・コンサルティング:-6.5%
  • アカツキ:-8.0%
  • ビジョン:+10.7%
  • グリーンペプタイド:-8.0%
  • メタップス:-7.9%
  • イトクロ:+4.1%
  • ヘリオス:+22.5%
  • Gunosy:±0%
  • サンバイオ:-14.5%
  • Aiming:+12.2%
  • ファーストブラザーズ:+2.5%
  • イーレックス:+11.2%
  • リボミック:-20.4%
  • VOYAGE GROUP:+40.0%
  • CYBERDYNE:+130.0%
  • アキュセラ・インク:+27.8%
  • シグマクシス:+0.3%
  • オンコリスバイオファーマ:+34.6%
  • じげん:+191.7%
  • ペプチドリーム:+216.0%
  • UMNファーマ:-8.0%
  • ライフネット生命:-7.0%
  • ダブル・スコープ:-8.0%
  • テラプローブ:-7.5%
  • エフオーアイ:-9.4%
  • グリー:+51.5%
  • カービュー:+5.5%
  • ユー・エス・ジェイ:-4.9%
  • ゲームオン:-8.0%
  • GCA:+28.1%
  • ミクシィ:+90.3%

以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。


主幹事は野村證券です。その他は、SMBC日興証券、大和証券、みずほ証券、SBI証券、三菱UFJモルスタ証券、楽天証券、マネックス証券、極東証券で申し込めます。

証券会社名割当株式数割当比率
野村証券6,023,00080.20%
SMBC日興証券375,5005.00%
大和証券375,5005.00%
みずほ証券375,5005.00%
SBI証券168,9002.25%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券56,3000.75%
楽天証券45,1000.60%
マネックス証券45,1000.60%
極東証券45,1000.60%

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松井証券も委託幹事団に名を連ねる可能性があります。

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<投資スタンス>
やや弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)

  1. 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
  2. やや強気:ネット証券で申込、対面証券では原則申込(回数制限やS級狙いで回避することも)
  3. 中立:ネット証券、S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
  4. やや弱気:SBI証券以外は原則回避、対面証券はバーター取引ならOK(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも)
  5. 弱気:SBI証券以外は回避

過去のIPO初値予想の履歴

  • この記事を書いた人

まつのすけ

14年に渡ってクレカ・電子マネー等のキャッシュレス決済を探求。日本のキャッシュレス化に貢献することが目標です。55枚のクレジットカードを保有し、支払年会費の総額は113万円。実生活において徹底的に活用した経験を活かして、記事を執筆しております。

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