ZEALS(9255)のIPOが決定していましたが、「最近の株式市場の動向など諸般の事情」で、上場が中止となりました。以下、公表されていたIPOに関する情報を掲載します。
ブック・ビルディング期間は2021年12月8日(水)~12月14日(火)、上場日は2021年12月23日(木)です。
ZEALSが新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は1,530円(1単元15.3万円)です。公募価格は2021年12月15日(水)に決定。
仮条件は1,220~1,420円と窓を開けて下振れました。予想PERは赤字です。
初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。
1,350円~1,600円(仮条件の上限比-4.9%~+12.7%)
ZEALSは「コミュニケーションを科学し、おもてなしに革命を」をミッションに、チャットボットを通じておもてなしを提供する顧客エンゲージメントプラットフォームを展開しています。
監査法人はEY新日本有限責任監査法人で、本社所在地は東京都目黒区下目黒 1-8-1 アルコタワー6Fです。
ZEALSとは
ZEALSの提供するサービスは、チャットボット技術を用いることで、クライアントがユーザーに対してLINEやFacebook messengerなど身近なプラットフォームを通じ、従来は実店舗でしか受けられなかった接客体験を提供するサービスです。
サービス提供に当たっては、商品購入・来店予約・会員登録など、クライアントそれぞれの目的に合わせた最適なコミュニケーションの流れをZEALSが設計しています。
個々のユーザーに合わせた接客体験をチャットボットによって自動で提供することが可能となっています。
ZEALSサービスでは、チャットボットがユーザーの検討フェーズに応じて、ユーザーのニーズのヒアリングや診断、商品・サービスの説明や口コミ情報の提供、不安要素のヒアリング・不安要素の解消対応等を行います。
また、プッシュ配信機能を用いて、商品購入までの間継続的に、かつ商品の購入以降も継続購入に向けて、新たな提案やメンテナンス等の連絡を行うことで、顧客との継続的かつ持続的なエンゲージメントの構築につなげることができます。
従業員数は179名、平均年齢は31.4歳、平均勤続年数は1.1年、平均年間給与は624.1万円です。
ZEALSのIPOの諸データ
ZEALSの業績推移
業績面では売上高は、大局的には右肩上がりの傾向となっています。経常利益・純利益は減益の年度も目立っています。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第3期 | 第4期 | 第5期 | 第6期 | 第7期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | |
売上高 | (千円) | 9,795 | 65,485 | 306,415 | 742,512 | 1,377,805 |
経常利益 | (千円) | △11,019 | △78,943 | △245,037 | △328,066 | 194,539 |
当期純利益 | (千円) | △11,089 | △79,233 | △246,938 | △328,876 | 190,799 |
資本金 | (千円) | 5,500 | 254,250 | 427,050 | 427,050 | 100,000 |
発行済株式総数 (株) | ||||||
普通株式 | 13,940 | 12,130 | 12,130 | 12,130 | 1,213,000 | |
A種優先株式 | - | 4,930 | 4,930 | 4,930 | 493,000 | |
B種優先株式 | - | 8,880 | 8,880 | 8,880 | 888,000 | |
C種優先株式 | - | - | 3,200 | 3,200 | 320,000 | |
D種優先株式 | - | - | - | - | 271,000 | |
純資産額 | (千円) | △1,548 | 416,718 | 515,379 | 186,503 | 1,377,293 |
総資産額 | (千円) | 3,907 | 446,908 | 592,775 | 338,316 | 1,972,123 |
BPS | (円) | △111.05 | △12,899.56 | △33,257.22 | △150.93 | △111.60 |
1株配当 | (円) | - | - | - | - | - |
EPS | (円) | △802.52 | △4,071.22 | △9,509.96 | △28.22 | 16.34 |
自己資本比率 | (%) | △39.6 | 93.2 | 86.9 | 55.1 | 69.8 |
自己資本利益率 | (%) | - | - | - | - | 24.4 |
株価収益率 | (倍) | - | - | - | - | - |
配当性向 | (%) | - | - | - | - | - |
営業CF | (千円) | - | - | - | △351,639 | 278,917 |
投資CF | (千円) | - | - | - | △26,347 | △13,906 |
財務CF | (千円) | - | - | - | 33,480 | 1,314,453 |
現金等 | (千円) | - | - | - | 155,058 | 1,734,522 |
従業員数 | (人) | 1 | 9 | 25 | 55 | 102 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数はここ数ヶ月ボックスでの推移となっていましたが、足元では崩れています。
軟調な推移になるとIPOにおいて向かい風となり、堅調な展開に回帰すれば追い風となります。
上場規模
ZEALSのIPOの規模は最大で約130.4億円であり、東証マザーズとしてはかなりの大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は2,500,000株、売出株式数は4,912,800株、オーバーアロットメント(OA)は1,111,900株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約56%とかなり高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は66%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
清水正大 | 32.75% | ○ |
(株)フリークアウト・ホールディングス | 22.47% | ○ |
ジャフコSV5共有投資事業有限責任組合 | 19.63% | ○ |
(株)サイバーエージェント | 6.65% | ○ |
ジャフコSV5スター投資事業有限責任組合 | 3.54% | ○ |
YJ3号投資事業組合 | 2.34% | |
遠藤竜太 | 1.85% | ○ |
FreakOut Shinsei Fund 1号投資事業有限責任組合 | 1.57% | ○ |
(株)ウィルグループ | 1.53% | ○ |
伊東秀男 | 0.58% |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
ZEALSの事業は「コミュニケーションを科学し、おもてなしに革命を」をミッションに、チャットボットを通じておもてなしを提供する顧客エンゲージメントプラットフォームということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。
訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。
予想PERは赤字であり、類似企業と比較すると割高です。
上位株主にはVCが名を連ねていますが、万遍なくロックアップがかかっています。
約130.4億円という上場規模は東証マザーズとしてはやや小型です。
東証マザーズの50億円以上の大型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- AB&Company:-6.0%
- Photosynth:-6.0%
- セーフィー:+37.9%
- アシロ:+27.6%
- デコルテ・ホールディングス:-8.0%
- 全研本社:+11.6%
- プラスアルファ・コンサルティング:18.343.0%
- 日本電解:±0
- ペイロール:-6.5%
- ビジョナル:+43.0%
- スパイダープラス:+48.4%
- Appier Group:+26.9%
- ココナラ:+91.7%
- coly:+104.6%
- アクシージア:+41.4%
- QDレーザ:+134.4%
- ウェルスナビ:+50.0%
- ヤプリ:+65.8%
- プレイド:+99.4%
- Kaizen Platform:+1.7%
- クリーマ:+35.9%
- Retty:+36.5%
- プレミアアンチエイジング:+37.0%
- 日通システム:+83.3%
- I-ne:+12.5%
- ロコガイド:+130.3%
- SREホールディングス:-6.6%
- ランサーズ:+15.3%
- JTOWER:+63.8%
- フリー:+25.0%
- JMDC:+32.5%
- メドレー:-2.3%
- BASE:-6.9%
- HPCシステムズ:-6.0%
- ギフティ:+25.3%
- ステムリム:-7.0%
- ブシロード:+16.6%
- 新日本製薬:+13.2%
- Sansan:+5.8%
- EduLab:+2.2%
- ポート:-37.2%
- 自律制御システム研究所:-16.8%
- SBIインシュアランスグループ:±0%
- MTG:+21.6%
- メルカリ:+66.7%
- ラクスル:+9.7%
- SOU:+24.2%
- 神戸天然物化学:+56.6%
- HANATOUR JAPAN:+10.0%
- ウェルビー:+28.1%
- MS&Consulting:-2.3%
- PKSHA Technology:+128.3%
- ビーグリー:+0.1%
- アイモバイル:-6.8%
- ベイカレント・コンサルティング:-6.5%
- アカツキ:-8.0%
- ビジョン:+10.7%
- グリーンペプタイド:-8.0%
- メタップス:-7.9%
- イトクロ:+4.1%
- ヘリオス:+22.5%
- Gunosy:±0%
- サンバイオ:-14.5%
- Aiming:+12.2%
- ファーストブラザーズ:+2.5%
- イーレックス:+11.2%
- リボミック:-20.4%
- VOYAGE GROUP:+40.0%
- CYBERDYNE:+130.0%
- アキュセラ・インク:+27.8%
- シグマクシス:+0.3%
- オンコリスバイオファーマ:+34.6%
- じげん:+191.7%
- ペプチドリーム:+216.0%
- UMNファーマ:-8.0%
- ライフネット生命:-7.0%
- ダブル・スコープ:-8.0%
- テラプローブ:-7.5%
- エフオーアイ:-9.4%
- グリー:+51.5%
- カービュー:+5.5%
- ユー・エス・ジェイ:-4.9%
- ゲームオン:-8.0%
- GCA:+28.1%
- ミクシィ:+90.3%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。
主幹事は大和証券、クレディスイス証券です。その他は、下表の証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
大和証券 | 5,263,100 | 71.00% |
クレディスイス証券 | 1,853,200 | 25.00% |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 74,100 | 1.00% |
SBI証券 | 74,100 | 1.00% |
松井証券 | 74,100 | 1.00% |
楽天証券 | 37,100 | 0.50% |
マネックス証券 | 37,100 | 0.50% |
SBIグループのSBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券、大和証券グループのCONNECT、野村證券ルートでLINE証券、みずほ証券ルートのPayPay証券も、各証券が幹事に入っている場合は取り扱いを期待できます。
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ZEALSのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
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SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などのやや小型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
岡三オンラインでも取扱いを期待できます。
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↓
<投資スタンス>
やや弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)