サンケイリアルエステート投資法人(2972)のIPOが決定しています。
ブック・ビルディング期間は2019年2月25日(月)~3月4日(月)です。上場予定日は2019年3月12日(火)です。
新規上場する市場は東証REITで、想定価格は100,000円(1単元10.0万円)です。仮条件は98,000円~100,000円と下振れました。
公開価格は仮条件の上限である100,000円となりました。巡航分配金利回りは4.38%、セイムボート出資率(スポンサーによる出資比率)は5.0%以内です。
初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。
95,000〜102,000円(仮条件の上限比-5.0%~+2.0%)
直前初値予想は以下の通りです。
96,500円(公開価格比-3.5%)
初値の結果は97,000円(公開価格比-3.0%)でした。
サンケイリアルエステート投資法人は、フジサンケイグループのサンケイビルグループがスポンサーのオフィスREITです。
監査法人はEY新日本有限責任監査法人です。信用格付業者から信用格付を取得する予定はなく、日銀のREIT買入れの対象にはなりません。
サンケイリアルエステート投資法人とは
サンケイリアルエステート投資法人のメインスポンサーはサンケイビルグループです。
サンケイビルはフジ・メディア・ホールディングスの「都市開発・観光」事業を担う中核会社として、不動産開発を積極的に推進しています。
- ハイグレードミッドサイズオフィスビル「S-GATE」シリーズ
- 価値体験型ホテル「インターゲートホテルズ」シリーズ
本投資法人は、サンケイビルグループが有する幅広いアセットタイプの開発・運営管理機能を網羅するプラットフォームを活用し、以下の外部成長サポートを受けることで持続的成長を目指します。
- 自社保有物件の売却情報提供
- 第三者保有物件の売却情報提供
- ウェアハウジング機能の提供
- 物件共同取得又は共有の検討
サンケイビルは、東京 大手町に位置する「東京サンケイビル」、大阪 梅田に位置する「ブリーゼタワー」等の開発をはじめとする、豊富な大規模再開発実績及び運営管理実績を有しています。
上場時ポートフォリオの概要・投資方針
サンケイリアルエステート投資法人の取得予定資産のポートフォリオは、オフィスビル79.4%、サブアセット20.6%です。
「サブアセット」とは、循環的な不動産市場に対応できる収益の安定性と成長性を兼ね備えた強固なポートフォリオを構築することを目的として取得する、「オフィスビル」と異なる特性を有し、かつポートフォリオ収益の安定性に資する用途の不動産を総称します。
エリア別比率は中央区47.5%、千代田区24.0%、その他23区8.7%、大阪市19.8%です。
上場後の投資方針はオフィスビル80%程度、サブアセット20%程度であり、東京圏・大阪市・名古屋市70%、その他政令指定都市・中核市及び地方主要都市30%以下です。
上場時ポートフォリオ一覧
財務運営の基本方針
サンケイリアルエステート投資法人は、投資主価値向上に向けた機動的かつ安定的な財務運営を目指します。
平常時の運用においてLTVは原則として60%を上限として、巡航水準では40~50%程度を維持していく方針です。
ただし、新たな投資資産の取得に伴い、一時的に超えることがあり得ます。
LTV
(借入金額+投資法人債発行残高+敷金・保証金-敷金・保証金の返還等のために留保されている現預金) / (総資産額-敷金・保証金の返還等のために留保されている現預金)
サンケイリアルエステート投資法人は、 国内有力金融機関を中心としたバンク・フォーメーションの構築、長期比率及び固定比率のバランスへの配慮、 返済期限や借入先の分散により財務の安定化を図ります。
みずほ銀行、三井住友銀行をアレンジャーとする協調融資団より借入れを行う予定となっています。
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証REIT指数は2018年12月に急落したものの、それ以降は反発して右肩上がりの傾向となっています。
サンケイリアルエステート投資法人のIPOにおいては、このまま上昇トレンドが続いたら追い風となります。
(※楽天証券より)
上場規模
サンケイリアルエステート投資法人のIPOの規模は最大で238.6億円と東証リートとしては中型です。
公募口数は227,238口、売出口数が0口、オーバーアロットメントは11,362口です。
初値予想
2018年の東証REITはなんと5戦5敗で完敗となりました。フルボッコという様相を呈しています。
REITのIPOは日銀の投資対象となる格付けがあるREITは堅調、それ以外は軟調な傾向となっています。
また、「三菱地所」「三井不動産」「森トラスト」など大手不動産会社が冠に入ったREITは堅調な傾向となっています。
- 東京インフラ・エネルギー投資法人:-4.5%
- 伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人:-3.6%
- タカラレーベン不動産投資法人:-4.2%
- ザイマックス・リート投資法人:-1.0%
- CREロジスティクスファンド投資法人:-5.0%
- カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人:-5.0%
- 三菱地所物流リート投資法人:+5.4%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。
主幹事は大和証券(引受比率55%)です。その他では、みずほ証券(28%)、野村證券(13%)、SMBC日興証券(2%)、三菱UFJモルスタ証券(2%)で購入できます。
三菱UFJグループのauカブコム証券でも取り扱いが期待できます。カブドットコムのIPOは、公平性と機密性を確保したシステムによる抽選で当選者が決まります。
サンケイリアルエステート投資法人のIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
SMBC日興証券のダイレクトコース(ネット口座)は個人投資家でもIPOが当たるチャンスがあるオンライン証券です。
特にREITは当たる可能性が高く、主幹事の今回はネット口座でも当選が期待できると考えます。ほしい場合は口座開設をおすすめします。
今回は幹事団に入っていませんが、SBI証券が幹事に入っている時は、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
なんといっても野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの大型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
今回は幹事団に入っていませんが、
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
SBIネオトレード証券でもIPOの取扱いを開始しています。委託幹事に名を連ねる可能性があります。
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東海東京証券は口座開設数が少ない穴場の証券です。しかも、小口個人投資家には嬉しい完全抽選がある証券会社です。
<投資スタンス>
やや弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券で申込、対面証券では原則申込(回数制限やS級狙いで回避することも)
- 中立:ネット証券、回数制限・S級銘柄の当落に影響がない対面証券(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:SBI証券以外は原則回避(マイナス覚悟で勝負することも)
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)