交換できるくん(7695)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2020年12月8日(火)~12月14日(月)、上場日は2020年12月23日(水)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は1,890円(1単元18.9万円)です。仮条件は2020年12月4日(金)、公募価格は2020年12月15日(火)に決定。予想PERは21.6倍です。
初値予想は大幅なプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
3,900〜5,000円(仮条件の上限比+106.3%~+164.6%)
「交換できるくん」は、住宅オーナーの住宅設備機器の故障や劣化などによる機器交換時のニーズに対して、住宅設備機器と工事をセットで販売するeコマース事業を展開しています。
監査法人はEY新日本有限責任監査法人で、本社所在地は東京都渋谷区東1-26-20 東京建物東渋谷ビル12Fです。
交換できるくんとは
交換できるくんは、Web媒体を通じた「ITを縦横に駆使したインターネット完結型のビジネスモデル」により、顧客に「透明性のある料金体系を提示し安心施工を約束すること」を事業コンセプトとしています。
大規模リフォームは行わず、住宅設備機器の交換事業に特化しているのが特徴です。
- キッチンまわり:ビルトインガスコンロ、レンジフード、IHクッキングヒーター、ビルトイン食洗機、蛇口・水栓、キッチンカップボード
- トイレ・洗面室・浴室まわり:トイレ、洗面化粧台、浴室暖房乾燥機、ガス給湯器
- その他:換気扇、宅配ボックス
集客の要である「交換できるくん」というWeb媒体において、商品紹介、施工事例及びユーザーレビューといった情報を蓄積し、ユーザーに有益なコンテンツを提供しています。
コンテンツ力が強化されることでサイト流入が増加し、それがユーザーからの見積り依頼の増加に繋がるという循環が交換できるくんの成長サイクルとなっています。
「ITを縦横に駆使したインターネット完結型」については、「交換できるくん」というWeb媒体を通じて、お見積りの依頼から受注・工事日程の調整に至るまでのすべての工程を原則ネットのやりとりで完結させるものです。
「透明性のある料金体系の提示」については、年間工事件数3万件超(2020年3月期実績)の過去データをもとに商品代・工事費などの費用をWebサイト上で「見積り額=お支払総額」と明朗に開示し、料金に関するユーザーの不安を払拭しています。
具体的には、利用者は見積りフォームに「交換できるくん」で指定した写真の送付と必要項目を記入するだけです。
交換できるくんはその受領した情報と過去の類似案件を検索、参照することによって、個別訪問による現地調査を行わず、機器の設置可否・適合の判定、必要部材の有無、オプション工事の有無などを確認し、すべての費用を含んだ見積り作成が可能となっています。
ネットで見積りから受注までを完結することで営業工数を削減し、その分、低価格で提供できると同時にユーザーの利便性の向上に資することができます。
交換工事についての品質に関するユーザーの不安については、交換できるくんは以下の対策を講じています。
- 施工部門の役職者によるスキルチェックを受け、スキルチェック表を用いたスキルの確認を行い、交換できるくんが定める施工水準を満たした正社員もしくは契約パートナーにより施工を実施(施工業務契約に基づく)
- 最長10年間の工事保証(部位により2年間)を提供
また、ユーザーの工事当日の不安を軽減させるため、工事担当者をWebサイト上で紹介したうえで、工事担当者を事前に知らせるなどのきめ細かい施策も講じています。
さらに、最終的な支払いに際しては、クレジットカード払い、分割払い、現金払い、銀行振込といった多様な方法で対応するなど、交換できるくんは常にユーザー本位の事業モデルを構築しています。
従業員数は73名、平均年齢は35.7歳、平均勤続年数は4.3年、平均年間給与は494.5万円です。
交換できるくんのIPOの諸データ
交換できるくんの業績推移
業績面では売上高は減収、経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第18期 | 第19期 | 第20期 | 第21期 | 第22期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2016年3月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | |
売上高 | (千円) | 2,910,946 | 3,411,099 | 3,534,219 | 3,426,571 | 4,008,308 |
経常利益 | (千円) | 178,275 | 189,416 | 98,363 | -81,411 | 171,655 |
当期純利益 | (千円) | 117,708 | -83,269 | 67,558 | -135,769 | 133,542 |
資本金 | (千円) | 80,000 | 80,000 | 113,250 | 113,250 | 113,250 |
発行済株式総数 | (株) | 200 | 200 | 207 | 20,700 | 2,070,000 |
純資産額 | (千円) | 239,862 | 156,593 | 290,652 | 154,882 | 288,424 |
総資産額 | (千円) | 1,025,640 | 1,076,335 | 965,033 | 744,814 | 855,533 |
BPS | (円) | 1,199,313 | 782,967 | 1,404,116 | 74.82 | 139.34 |
1株配当 | (円) | ― | ― | ― | ― | ― |
EPS | (円) | 588,544 | -416,346 | 337,794 | -65.59 | 64.51 |
自己資本比率 | (%) | 23.4 | 14.5 | 30.1 | 20.8 | 33.7 |
自己資本利益率 | (%) | 65 | ― | 30.2 | ― | 60.2 |
配当性向 | (%) | ― | ― | ― | ― | ― |
営業CF | (千円) | ― | ― | ― | -108,317 | 123,423 |
投資CF | (千円) | ― | ― | ― | -9,090 | -5,411 |
財務CF | (千円) | ― | ― | ― | -77,010 | -90,610 |
現金等 | (千円) | ― | ― | ― | 317,442 | 344,844 |
従業員数 | (名) | 56 | 53 | 65 | 77 | 77 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数は美しい右肩上がりとなっていましたが、足元ではスピード調整の局面となっています。
反発して堅調な推移が続くとIPOにおいて追い風となり、軟調な相場が続けば向かい風となります。
上場規模
交換できるくんのIPOの規模は最大で約7.6億円であり、東証マザーズとしては小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は100,000株、売出株式数は250,000株、オーバーアロットメント(OA)は52,500株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約19%と低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は71%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
(株)CRESCUNT | 46.11% | ○ |
栗原将 | 28.36% | ○ |
栗原剛 | 11.76% | ○ |
NVCC8号投資事業有限責任組合 | 4.61% | ○ |
酒井克知 | 1.84% | |
(株)ベクトル | 1.38% | ○ |
ジャパンベストレスキューシステム(株) | 1.38% | ○ |
JBRあんしん保証(株) | 1.38% | ○ |
リンナイ(株) | 0.46% | |
吉野登 | 0.46% |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
交換できるくんの事業は、住宅オーナーの住宅設備機器の故障や劣化などによる機器交換時のニーズに対して、住宅設備機器と工事をセットで販売するeコマース事業であり、IPOにおける業種の人気度は高めです。
訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。
予想PERは21.6倍であり、類似企業と比較すると中間的です。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2453 | ジャパンベストレスキューS | 26.17 | 3.79 | 1.72% |
3071 | ストリーム | 11.38 | 2.85 | 0.00% |
3989 | シェアリングテクノロジー | 15.78 | 5.30 | 0.00% |
4658 | 日本空調サービス | 16.92 | 1.42 | 3.27% |
6044 | 三機サービス | 91.74 | 2.05 | 0.00% |
6086 | シンメンテホールディングス | 15.84 | 3.07 | 1.97% |
エネチェンジとの2社同時上場となり、過密日程のIPOである点はマイナス要素です。
上位株主にはVCが名を連ねていますが、万遍なくロックアップがかかっています。
約7.6億円という上場規模は東証マザーズとしては小型です。
東証マザーズの5億~10億円の小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- カラダノート:+320.0%
- アクシス:+432.7%
- ニューラルポケット:+466.7%
- ティアンドエス:+150.4%
- KIYOラーニング:+133.0%
- アイキューブドシステムズ:+202.2%
- グッドパッチ:+299.6%
- コマースOneホールディングス:+335.6%
- 松屋アールアンドディ:-7.9%
- ミクリード:-8.1%
- リグア:-2.1%
- スポーツフィールド:+211.4%
- ユナイトアンドグロウ:+152.4%
- ALinkインターネット:+136.5%
- ジェイック:+117.3%
- インティメート・マージャー:+110.5%
- AI CROSS:+65.1%
- パワーソリューションズ:+155.5%
- フィードフォース:+140.0%
- インフォネット:+130.2%
- バルテス:+175.8%
- グッドスピード:+25.0%
- エードット:+121.0%
- Welby:+246.7%
- gooddaysホールディングス:+128.1%
- 識学:+152.8%
- テノ.ホールディングス:+25.0%
- AmidAホールディングス:+6.3%
- Kudan:+276.3%
- アルー:+46.7%
- 霞ヶ関キャピタル:+133.7%
- VALUENEX:+133.7%
- ブリッジインターナショナル:+92.6%
- イーエムネットジャパン:+133.3%
- アズーム:+113.3%
- チームスピリット:+101.4%
- アクリート:+100.3%
- ロジザード:+177.8%
- エーアイ:+250.0%
- プロパティデータバンク:+130.3%
- ログリー:+149.2%
- ベストワンドットコム:+242.5%
- HEROZ:+988.9%
- コンヴァノ:+135.4%
- ブティックス:+137.8%
- 和心:+167.9%
- Mマート:+333.9%
- すららネット:+113.0%
- ナレッジスイート:+150.5%
- イオレ:+169.8%
- エル・ティー・エス:+313.2%
- 一家ダイニングプロジェクト:+173.5%
- サインポスト:+287.7%
- エスユーエス:+116.1%
- ユニフォームネクスト:+137.1%
- Fringe81:+133.1%
- ビーブレイクシステムズ:+361.1%
- アセンテック:+197.5%
- 旅工房:+173.7%
- テモナ:+215.7%
- 力の源ホールディングス:+271.7%
- ファイズ:+220.8%
- フォーライフ:+31.6%
- グレイステクノロジー:+130.0%
- イノベーション:+214.1%
- リネットジャパングループ:+92.9%
- G-FACTORY:+54.3%
- シルバーエッグ・テクノロジー:+191.3%
- チェンジ:+149.9%
- バリューデザイン:+111.5%
- カナミックネットワーク:+186.7%
- デジタルアイデンティティ:+88.3%
- ストライク:+125.9%
- ハイアス・アンド・カンパニー:+189.5%
- はてな:+278.1%
- ソーシャルワイヤー:+56.9%
- アークン:+262.1%
- 鎌倉新書:+180.6%
- ネオジャパン:+401.7%
- パートナーエージェント:+217.5%
- ピクスタ:+34.8%
- べステラ:+25.0%
- パルマ:+70.5%
- 富士山マガジンサービス:+126.4%
- ファンデリー:+102.1%
- マーケットエンタープライズ:+167.0%
- ジグソー:+236.4%
- レントラックス:+53.1%
- 海帆:+76.5%
- プラッツ:+70.2%
- 日本動物高度医療センター:+44.2%
- ハウスドゥ:+47.2%
- ショーケース・ティービー:+193.9%
- ヒューマンウェブ:+11.7%
- コラボス:+137.6%
- ALBERT:+115.7%
以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。
主幹事はSBI証券です。その他は、SMBC日興証券、楽天証券、エース証券、東洋証券、極東証券、エイチ・エス証券、岩井コスモ証券、藍澤證券、むさし証券、水戸証券、あかつき証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
SBI証券 | 297,200 | 84.91% |
SMBC日興証券 | 17,500 | 5.00% |
楽天証券 | 8,800 | 2.51% |
エース証券 | 5,300 | 1.51% |
東洋証券 | 3,500 | 1.00% |
極東証券 | 3,500 | 1.00% |
エイチ・エス証券 | 3,500 | 1.00% |
岩井コスモ証券 | 3,500 | 1.00% |
藍沢証券 | 1,800 | 0.51% |
むさし証券 | 1,800 | 0.51% |
水戸証券 | 1,800 | 0.51% |
あかつき証券 | 1,800 | 0.51% |
交換できるくんのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
SBI証券が幹事団に入っている場合は、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
SBI証券は当サイト限定でお得なタイアップ・プログラムを実施しています。なんと口座開設だけで3,000円分のAmazonギフト券がプレゼントされます。口座開設・維持は無料です。
↓
SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
楽天証券も幹事団に名を連ねています。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの中型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
SBIネオトレード証券でもIPOの取扱いを開始しています。委託幹事に名を連ねる可能性があります。
口座開設キャンペーンでは、約2ヶ月間も売買手数料が無料となります。
岡三オンライン証券でも取扱いの可能性があります。
岡三オンライン証券は、当サイト限定タイアップでお得な入会キャンペーンを行なっています。口座開設と1回以上の取引だけで3,500円+特別レポートがプレゼントされます。
ネット証券のキャンペーンとしては破格の内容でおすすめです。まだ口座をお持ちでない方は、ぜひこの機会に開設してみてはいかがでしょうか。
↓
岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
東海東京証券は小口個人投資家には嬉しい完全抽選がある証券会社です。
むさし証券もIPOのサービスを提供しています。インターネット口座は売却手数料がリーズナブルです。
松井証券も委託幹事団に名を連ねる可能性があります。
<投資スタンス>
強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)※回数制限やS級狙いで回避することも
- やや弱気:SBI証券以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも)
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)