FUJIジャパン(1449)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2018年11月28日(水)~12月4日(火)、上場日は12月13日(木)です。
新規上場する市場は札証アンビシャスで、想定価格は730円(1単元7.3万円)です。仮条件は720円~740円と上限が上振れました。
公開価格は仮条件の上限である740円となりました。予想PERは11.0倍です。
初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。以下のレンジを想定しています。
780〜1,000円(仮条件の上限比+5.4%~+35.1%)
直前初値予想は以下の通りです。
830円(公開価格比+12.2%)
FUJIジャパンは外壁リフォーム工事、エクステリア及び水廻り等のリフォーム工事を行うその他リフォーム工事を展開しています。寒冷地である北海道で実績を積み上げ東北・関東まで事業エリアを拡げています。
監査法人は太陽有限責任監査法人で、本社所在地は札幌市中央区大通東4丁目4番地18 FJ-1st.BLDです。
FUJIジャパンとは
FUJIジャパンは、企画提案から施工、メンテナンスまで一貫した、外壁リフォーム工事の販売並びに施工を目的とし北海道でスタートした企業です。
外壁リフォーム工事の際に使用する建材は、OEM先製造会社と協力して開発したFUJIジャパンオリジナルの外壁材・施工資材です。
これらのFUJIジャパンのオリジナル外壁材・施工資材等は耐久性、耐熱性、防汚性等を備えています。
外壁リフォーム工事で使用することに留まらず、FUJIジャパンが直接工務店等に卸販売する材料販売でも使用しています。
従業員数は55名、平均年齢は35.6歳、平均勤続年数は5.4年、平均年間給与は430.4万円です。
外壁リフォーム工事
FUJIジャパンのオリジナル外壁材「ハッピーエンドシリーズ」を使った外壁リフォームの提案、施工、メンテナンスを行っています。
「ハッピーエンドシリーズ」の外壁材は耐久性、断熱性等の外壁材に求められる機能を追求したものとなっています。
また施工に関しては、寒さの厳しい寒冷地において10年以上にわたる施工実績に裏付けされた技術力を有しています。
オリジナル外壁材の多くは、ガルバリウム鋼板という金属を使用した金属サイディングであり、その特性として、美観性、経済性、施工性、耐久性、耐震性、断熱性、防水性、防火性に優れていると言われています。
その中でも、FUJIジャパンのオリジナル外壁材には、「フルフッ素樹脂塗装」を使用した耐久性を備えた製品や、「インクジェット3D印刷」で表現した重厚感のある外観を「セルフクリーン機能」によって汚れを防ぎ、美しい外観を永く保つことができる製品等があります。
また、金属サイディングの他にも、タイルを1枚1枚貼り合わせた重厚感のある趣の「乾式タイル」など、耐久性を備えたものを取り揃えています。
FUJIジャパンの施工体制については、指定工事店に対する外注によって対応しています。
外注する指定工事店の開拓にあたっては、外壁リフォーム工事の施工実績や一定の技術水準、顧客満足度に対する高い意識など、FUJIジャパンが定める基準を満たした工事店に限定しており、平成30年9月末現在31社となっています。
また、取引開始後も施工方法の改善、現場CS(顧客満足度)ルールの周知・徹底に取り組み、施工に関する顧客からのアンケート内容を指定工事店にフィードバックするなどサービス及び技術向上にも取り組んでいます。
外壁リフォーム工事の営業方法としては、FUJIジャパン営業部が各支店において直販営業を行っています。
FUJIジャパンのアポインターが顧客宅を一軒一軒戸別訪問し、訪問の趣旨を伝え商談時間の設定を行います。
設定された日時にアポインターと共に地区責任者が顧客宅へ訪問して、材料説明と商談を行います。
なお、材料説明と商談の際は、塗装などの従来の外壁メンテナンスとの違い、オリジナル外壁材の施工方法等を写真資料や材料サンプルを用いて、丁寧に解りやすく説明します。
その後、商談が成立となり外壁工事に入ると、施工現場を中心とした現場周辺の住宅に再度営業を行い、オリジナル外壁材の拡販を行って行く方針です。
各支店は、このような現場作りを、現場周期や季節性などを考慮して行い、担当地区を周期的に網羅しています。
その他リフォーム工事
その他リフォーム工事は、一般住宅に対して、外壁以外の塗装やエクステリア、内装工事などの総合的なリフォーム工事を行う事業です。
既に外壁リフォーム工事を施工した顧客に対し、FUJIジャパン施工管理担当者が塗装やエクステリア、水廻りなどといったリフォーム工事を提案し、下請け工事店が施工しています。
また、工務店やハウスメーカーなどからリフォーム工事を請負い、一般住宅に施工する業務も行っています。
主な工事内容は、防水塗り壁材「ラコスタ」を使用して施工した塗り壁工事などを中心としたエクステリア工事となっています。
防水塗り壁材「ラコスタ」は、風力や地震など建物の動きに対応し、ひび割れを防ぎます。防寒性、防水性を備えており、冬場に施工することも可能な製品です。
材料販売
材料販売は、FUJIジャパンがOEM先製造会社と協力して開発したFUJIジャパンオリジナルの外壁材・施工資材等を直接、工務店などの法人に対して卸販売をしています。
FUJIジャパンのIPOの諸データ
新規発行による手取金の使途については、主に新規出店にかかる費用と営業部の高校新卒社員の人件費に充当する予定です。
FUJIジャパンの業績推移
業績面では売上高はボックスでの推移となっています。経常利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向で、純利益は美しい右肩上がりとなっています。
営業キャッシュフローは純利益を大きく上回っています。一般論としては安心感があります。
主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。前期の自己資本利益率(ROE)は3.6%であり、自己資本比率は33.1%です。
回次 | 第9期 | 第10期 | 第11期 | 第12期 | 第13期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 平成25年12月 | 平成26年12月 | 平成27年12月 | 平成28年12月 | 平成29年12月 | |
売上高 | (千円) | 1,065,304 | 1,045,916 | 1,079,182 | 1,053,513 | 1,235,978 |
経常利益 | (千円) | 162 | 10,752 | 37,642 | 31,946 | 47,883 |
当期純利益 | (千円) | 2,434 | 6,035 | 19,151 | 21,076 | 31,594 |
資本金 | (千円) | 45,000 | 45,000 | 45,000 | 45,000 | 45,000 |
発行済株式総数 | (株) | 6,500 | 6,500 | 6,500 | 6,500 | 6,500 |
純資産額 | (千円) | 63,199 | 69,235 | 88,386 | 109,462 | 141,056 |
総資産額 | (千円) | 325,486 | 371,159 | 400,147 | 370,234 | 417,410 |
BPS | (円) | 9,722 | 10,651 | 13,597 | 168.4 | 217.01 |
1株配当 | (円) | - | - | - | - | - |
EPS | (円) | 374.57 | 928.61 | 2,946 | 32.43 | 48.61 |
自己資本比率 | (%) | 19.4 | 18.7 | 22.1 | 29.6 | 33.8 |
自己資本利益率 | (%) | 4.7 | 9.1 | 24.3 | 21.3 | 25.2 |
株価収益率 | (倍) | - | - | - | - | - |
配当性向 | (%) | - | - | - | - | - |
営業CF | (千円) | - | - | - | 40,373 | 36,562 |
投資CF | (千円) | - | - | - | △6,768 | △4,828 |
財務CF | (千円) | - | - | - | △52,670 | 6,198 |
現金等 | (千円) | - | - | - | 48,669 | 86,602 |
従業員数 | (人) | 46 | 43 | 40 | 42 | 52 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
札幌証券取引所の新興市場であるアンビシャスには7社が上場しています。
- 2928:RIZAPグループ株式会社
- 3802:株式会社エコミック
- 3849:日本テクノ・ラボ株式会社
- 3136:株式会社エコノス
- 2137:株式会社光ハイツ・ヴェラス
- 2172:株式会社インサイト
- 3977:フュージョン株式会社
ここ3ヶ月ほどは、上昇傾向が3社、横ばいが1社、下落傾向が3社となっています。
上場規模
FUJIジャパンのIPOの規模は最大で約0.8億円であり、札証アンビシャスとしても小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は60,000株、売出株式数は50,000株、オーバーアロットメント(OA)は0株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約16%と低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は46%です。
売出人である佐々木忠幸には、原則として180日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。
株主名 | 保有株数 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|---|
佐々木忠幸 | 600,000 | 92.31% | ○ |
FUJIジャパン従業員持株会 | 21,000 | 3.23% | ○ |
樋口俊一 | 10,000 | 1.54% | ○ |
佐賀一郎 | 10,000 | 1.54% | ○ |
大内宏 | 3,000 | 0.46% | ○ |
黒川明則 | 3,000 | 0.46% | ○ |
大高誠 | 2,000 | 0.31% | ○ |
國見政明 | 1,000 | 0.15% | ○ |
初値予想
FUJIジャパンの事業は、外壁リフォーム工事、エクステリア及び水廻り等のリフォーム工事を行うその他リフォーム工事ということで、IPOにおける業種の人気度は低めです。
予想PERは11.0倍であり、類似企業と比較すると中間的です。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
1401 | エムビーエス | 26.94 | 4.40 | 0.00% |
1439 | 安江工務店 | 13.31 | 1.26 | 3.50% |
1757 | クレアホールディングス | 赤字 | 2.05 | 0.00% |
1795 | マサル | 9.38 | 0.70 | 3.40% |
1994 | 高橋カーテンウォール | 7.26 | 0.79 | 2.83% |
7943 | ニチハ | 9.84 | 1.17 | 2.10% |
約0.8億円という上場規模は札幌アンビシャスとしては小型です。上位株主にはVCがなく、ロックアップのカバー率は高めです。
札幌アンビシャスのIPOは機関投資家の参戦がほぼ皆無なので、需給面では個人投資家の動向に大きく左右されます。
2007~2012年は6回連続の公募割れでが続いており、鬼門の市場でしたが、2015年のエコノスが連敗ストッパーとなりました。
その後のフュージョン、エコモットはテーマ性がある事業内容で高騰が期待できるIPOでした。
- 2017年 エコモット:+53.7%
- 2017年 フュージョン:+151.9%
- 2015年 エコノス:+120.0%
- 2012年 北の達人コーポレーション:-15.0%
- 2008年 インサイト:-23.0%
- 2007年 オストジャパングループ:-23.7%
- 2007年 日本テクノラボ:-20.0%
- 2007年 テラネッツ:-25.0%
- 2007年 インネクスト:-28.6%
- 2007年 光ハイツ・ヴェラス:+4.4%
IPOバブルの余波が残る2006年は、イージーユーズ+3.9%、ナノテックス+20.0%、RIZAPグループ+246.4%、エコミック+325.0%と全勝でした。
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。
主幹事は藍澤證券です。その他は、岡三証券、SBI証券、エース証券、上光証券、マネックス証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
藍沢証券 | 90,200 | 82.00% |
岡三証券 | 11,000 | 10.00% |
SBI証券 | 4,400 | 4.00% |
エース証券 | 2,200 | 2.00% |
上光証券 | 1,100 | 1.00% |
マネックス証券 | 1,100 | 1.00% |
岡三グループの岡三オンライン証券での取扱いも期待できます。口座数が少なくてライバルは少なめです。
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FUJIジャパンのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
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