サイバー・バズ(7069)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2019年9月3日(火)~9月9日(月)、上場日は2019年9月19日(木)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は2,000円(1単元20.0万円)です。仮条件は2,000円~2,300円と上振れました。
公募価格は仮条件の上限である2,300円となりました。予想PERは31.2倍です。
初値予想は大幅なプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
3,900〜5,100円(仮条件の上限比+69.6%~+121.7%)
サイバー・バズは、「コミュニケーションを価値に変え、世の中を変える。」をビジョンとし、インターネット市場における、ブログやTwitter、Facebook、Instagram等のソーシャルメディアを通した広告・マーケティングを主たる業務としています。
監査法人は有限責任監査法人トーマツで、本社所在地は東京都渋谷区桜丘町20-1 渋谷インフォスタワー 7階です。
サイバー・バズとは
サイバー・バズは、、ソーシャルメディア上で影響力を持つインフルエンサー(ソーシャルメディアにおいて、他のユーザーへのクチコミ等の影響力が強い者)を自社会員として組織化しています。
会員に対しクライアント企業の商品・サービス体験やイベント招待などの機会を提供しており、その感想を会員がソーシャルメディア上で発信することで、情報を目にした消費者にクライアント企業の商品・サービス等の価値を伝えるという、マーケティング活動の支援を行っています。
ソーシャルメディアを通じたマーケティング手法は、ユーザー目線での魅力的な写真や体験談等により消費者が企業の商品をより身近に感じることができます。
クライアント企業の商品のブランディングや認知度の向上が期待できるため、その手法の活用に関するニーズが高まっています。
株式会社デジタルインファクトの「インフルエンサーマーケティング市場調査」によれば、インフルエンサーマーケティング市場は、2018年において219億円と推計され、同市場規模は、2019年に267億円、2020年に327億円と拡大していくことが予測されています。
また、サイバー・バズは、クライアント企業のソーシャルメディアのアカウントの運用支援やインフルエンサーが愛用している商品をおすすめするメディア「to buy」の運営、ソーシャルメディア関連広告を中心とした他社の広告商品の代理販売も行っています。
クライアント企業が広告を打ちたい商品の性質や広告宣伝の目的等に応じ、自社サービス・他社広告商品を組み合わせつつ最適な広告商品を提供する体制を整えています。
従業員数は95名、平均年齢は28.6歳、平均勤続年数は2.4年、平均年間給与は572.8万円です。
NINARY
主にInstagramにおいて、フォロワー数3万人以上を有する読者モデル等のインフルエンサーによる広告・マーケティングを行うサービスです。
クライアント企業の要望に基づきサイバー・バズが選定したNINARY会員が、クライアント企業の商品、サービス体験やイベント招待などの機会を受け、その感想をソーシャルメディア上で発信することで、フォロワーを中心とした一般消費者への情報の拡散や宣伝の支援を行っています。
NINARY会員は20代から30代の世代を中心に構成されており、マーケティングのターゲット層も同世代となります。
NINARY会員は、Ripre会員やポチカム会員と比較して、フォロワー数や知名度の点でサイバー・バズのインフルエンサー会員の中で最も強い影響力を持っており、ソーシャルメディア上での投稿についてサイバー・バズから報酬を支払っています。
また、会員の獲得については、サイバー・バズからのスカウトによる募集が9割、会員登録希望者による応募が1割であり、審査、登録を経て活動してもらっています。
Ripre
主にブログ、Twitter、Instagram等のソーシャルメディアにおいて、一定数の読者やフォロワーを有するインフルエンサーによる広告・マーケティングを行うサービスです。
クライアント企業がRipre会員に対し、クライアント企業の商品、サービス体験やイベント招待などの機会を提供しています。
それに応募・参加したRipre会員が感想等をソーシャルメディア上で発信することで、フォロワーを中心とした一般消費者への情報の拡散や宣伝の支援を行っています。
Ripre会員は30代から40代の世代を中心に構成されており、マーケティングのターゲット層も同世代となります。
Ripre会員は、ソーシャルメディアのユーザーの中でも読者やフォロワーを多く抱えており、ポチカム会員と比較すると強い影響力を持ちます。
なお、ソーシャルメディア上での投稿についてサイバー・バズから報酬は支払っていません。
ポチカム
「日常をワクワクにかえる」をテーマに、ブログやTwitter、Facebook、Instagram等のソーシャルメディアを利用していれば誰もが参加できるモニターサイトを運営しています。
クライアント企業は、同サイトを通して自身の商品・サービス体験やイベント招待などの機会を提供しています。
それに応募・参加したポチカム会員が感想等をソーシャルメディア上で発信することで、多数のクチコミを創出し、一般消費者への情報の拡散や宣伝の支援を行っています。
ポチカム会員は、NINARY会員やRipre会員と異なりフォロワー数等の会員審査基準はなく、原則としてソーシャルメディアを利用していれば誰でも会員登録可能です。
to buy
インフルエンサーが独自の記事として、自身の愛用品やサービスを紹介するwebメディアを運営しています。
主要なECメディアやクライアント企業サイトへ送客し購入が発生した場合、購入額の一部が手数料としてサイバー・バズに支払われます。
また、Google Inc.等よりアドセンス収益を得ています。
SNSアカウント運用
クライアント企業が公式に運用するTwitter、Facebook、Instagram等のソーシャルメディアのアカウントの運用支援を行っています。
原則半年間以上の契約にて、サービス内容に応じた月額課金モデルを採用しており、インフルエンサーやカメラマンが撮影した写真等のコンテンツを、クライアント企業のアカウント上でサイバー・バズが投稿を代行するサービスを展開しています。
インターネット広告代理販売
サイバー・バズは、自社で運営するサービスの販売の他に、クライアント企業からの要請等により、YouTube、Instagram、Facebook、Twitter、LINE等のソーシャルメディア関連広告を中心とした他社の広告商品の代理販売を行っています。
サイバー・バズのIPOの諸データ
新規発行による手取金の使途については、システムの新機能の開発費用及び業務効率化の開発費用、開発エンジニアや営業人員等の優秀な人材を確保するための採用費及び人件費、教育費及びオフィス家賃及び増床に伴う設営投資に充当する予定です。
サイバー・バズの業績推移
業績面では売上高は減収、経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
営業キャッシュフローは純利益を上回っています。一般論としては安心感があります。
前期の自己資本利益率(ROE)は赤字であり、自己資本比率は53.1%です。主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第12期 | 第13期 | |
---|---|---|---|
決算年月 | 2017年9月 | 2018年9月 | |
売上高 | (千円) | 1,865,885 | 2,446,947 |
経常利益 | (千円) | 147,832 | 234,953 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (千円) | 82,660 | 165,115 |
包括利益 | (千円) | 82,660 | 165,115 |
純資産額 | (千円) | 513,507 | 678,623 |
総資産額 | (千円) | 815,068 | 1,160,907 |
1株当たり純資産額 | (円) | 168.28 | 222.39 |
1株当たり当期純利益金額 | (円) | 27.09 | 54.11 |
自己資本比率 | (%) | 63 | 58.46 |
自己資本利益率 | (%) | 17.51 | 27.7 |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 87,845 | 197,048 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △49,624 | △21,354 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | - | - |
現金及び現金同等物の期末残高 | (千円) | 348,932 | 524,626 |
従業員数 | (人) | 68 | 89 |
提出会社の経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第9期 | 第10期 | 第11期 | 第12期 | 第13期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2014年9月 | 2015年9月 | 2016年9月 | 2017年9月 | 2018年9月 | |
売上高 | (千円) | 1,624,747 | 1,483,478 | 1,832,439 | 1,776,983 | 2,126,163 |
経常利益 | (千円) | 10,028 | 92,513 | 140,352 | 134,585 | 129,872 |
当期純利益 | (千円) | 43,743 | 69,874 | 75,695 | 73,667 | 93,105 |
資本金 | (千円) | 20,150 | 20,150 | 20,150 | 20,150 | 20,150 |
発行済株式総数 | (株) | 61,030 | 61,030 | 61,030 | 61,030 | 61,030 |
純資産額 | (千円) | 285,276 | 355,151 | 430,847 | 504,514 | 597,620 |
総資産額 | (千円) | 583,604 | 656,316 | 751,113 | 787,209 | 996,184 |
BPS | (円) | 4,674.37 | 5,819.30 | 7,059.60 | 165.33 | 195.84 |
1株配当 | (円) | - | - | - | - | - |
EPS | (円) | 716.76 | 1,144.93 | 1,240.31 | 24.14 | 30.51 |
自己資本比率 | (%) | 48.88 | 54.11 | 57.36 | 64.09 | 60 |
自己資本利益率 | (%) | 16.61 | 21.82 | 19.26 | 15.75 | 16.9 |
配当性向 | (%) | - | - | - | - | - |
従業員数 | (人) | 53 | 56 | 59 | 63 | 80 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数は2016年2月以降は長らく上昇トレンドが続き、2006年の高値を目指して爆進中となっていましたが、2018年1月下旬をピークとして下降トレンドが続いていました。
ここ数ヶ月は下降トレンドの傾向となっています。
このまま軟調だと向かい風となり、底打ちして堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となります。
(※マネックス証券より)
上場規模
サイバー・バズのIPOの規模は最大で約13.7億円であり、東証マザーズとしてはやや小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は370,000株、売出株式数は224,500株、オーバーアロットメント(OA)は89,100株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約20%とやや低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は約38%です。
売出人かつ貸株人である髙村彰典、売出人である近田哲昌、和田瑞樹、ユナイテッド株式会社、並びに株主である株式会社デジタルガレージ、株式会社サイバーエージェント、株式会社マイナビ及びSBI AI&Blockchain投資事業有限責任組合には、原則として90日間のロックアップがかかっています。ロックアップは1.5倍で解除されます。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
髙村彰典 | 36.70% | ○ |
(株)デジタルガレージ | 20.87% | ○ |
(株)サイバーエージェント | 16.26% | ○ |
(株)マイナビ | 8.13% | ○ |
ユナイテッド(株) | 6.78% | ○ |
近田哲昌 | 3.66% | ○ |
和田瑞樹 | 2.85% | ○ |
SBI AI&Blockchain投資事業有限責任組合 | 0.81% | ○ |
松本浩介 | 0.54% | |
蓮見麻衣子 | 0.47% |
初値予想
サイバー・バズの事業は、ブログやTwitter、Facebook、Instagram等のソーシャルメディアを通した広告・マーケティング事業ということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。
予想PERは27.1倍であり、類似企業と比較すると割安感があります。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
6069 | トレンダーズ | 29.41 | 1.66 | 2.58% |
6573 | アジャイルメディア・ネット | 赤字 | 3.16 | 0.00% |
訴求力の高い東証マザーズネット企業であり、約13.7億円という上場規模は東証マザーズとしてはやや小型です。
上位株主にVCが名を連ねているものの、万遍なくロックアップがかかっています。
東証マザーズの10億~15億円のやや小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
- ビーアンドピー:+20.0%
- リビン・テクノロジーズ:+130.8%
- ヴィッツ:+130.2%
- 東名:+27.8%
- フレアス:+118.6%
- リックソフト:+126.3%
- リンク:+112.8%
- ベルトラ:+33.9%
- ピアラ:+97.3%
- フロンティア・マネジメント:+121.2%
- アイリックコーポレーション:+25.8%
- システムサポート:+128.6%
- エクスモーション:+49.7%
- マネジメントソリューションズ:+114.3%
- アイ・ピー・エス(銘柄名:IPS):+71.0%
- ヒューマン・アソシエイツ・ホールディングス:+207.7%
- ファイバーゲート:+127.4%
- SERIOホールディングス:+130.3%
- グローバル・リンク・マネジメント:+134.0%
- クックビズ:+134.7%
- テンポイノベーション:+93.5%
- テックポイント・インク:+64.9%
- UUUM:+226.8%
- トランザス:+170.0%
- ツナグ・ソリューションズ:+112.0%
- ユーザーローカル:+325.2%
- ピーバンドットコム:+113.9%
- レノバ:+50.0%
- エイトレッド:+133.9%
- シンシア:-7.1%
- JMC:+89.2%
- インソース:+55.8%
- セラク:+160.0%
- キャリア:+98.5%
- ジェイリース:+34.5%
- アトラエ:+135.6%
- PR TIMES:+59.0%
- ベネフィットジャパン:+67.2%
- フェニックスバイオ:-2.1%
- ブラス:+6.4%
- バルニバービ:+130.0%
- GMOメディア:+101.1%
- ブランジスタ:+43.8%
- アイビーシー:+251.0%
- STUDIOUS:+20.0%
- PCIホールディングス:+169.6%
- Hamee:+67.2%
- sMedio:+58.7%
- ファーストコーポレーション:+25.0%
- ファーストロジック:+52.5%
- データセクション:+73.1%
- サイジニア:+125.8%
- フルッタフルッタ:+51.5%
- メディカル・データ・ビジョン:+135.9%
- セレス:+55.4%
- オプティム:+260.0%
以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。
主幹事は大和証券です。その他は、SBI証券、エース証券、マネックス証券、いちよし証券、岩井コスモ証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
大和証券 | 529,500 | 89.07% |
SBI証券 | 23,700 | 3.99% |
エース証券 | 11,800 | 1.98% |
マネックス証券 | 11,800 | 1.98% |
いちよし証券 | 11,800 | 1.98% |
岩井コスモ証券 | 5,900 | 0.99% |
サイバー・バズのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
SBI証券が幹事団に入っているので、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
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SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
今回は幹事団に入っていませんが、野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの大型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
東海東京証券は小口個人投資家には嬉しい完全抽選がある証券会社です。
むさし証券もIPOのサービスを提供しています。インターネット口座は売却手数料がリーズナブルです。
SBIネオトレード証券でもIPOの取扱いを開始しています。委託幹事に名を連ねる可能性があります。
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楽天証券、松井証券も委託幹事団に名を連ねる可能性があります。
<投資スタンス>
強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)