バルミューダ(6612)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2020年11月30日(月)~12月4日(金)、上場日は2020年12月16日(水)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は1,780円(1単元17.8万円)です。公募価格は2020年12月7日(月)に決定。
仮条件は1,780円~1,930円と上振れました。予想PERは14.1~15.3倍です。
初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。以下のレンジを想定しています。
2,400〜3,000円(仮条件の上限比+24.4%~+55.4%)
バルミューダは、製品の企画、デザイン、設計、開発、国内外での製品等の販売を軸に、「家電事業」を展開しています。
監査法人は太陽有限責任監査法人で、本社所在地は東京都武蔵野市境南町5-1-21です。
バルミューダとは
バルミューダはファブレスメーカーで、自社工場を保有せず、外部の製造工場に製品の生産を委託しています。
消費者に製品のコンセプトをできるだけ的確に伝えるために、製品のプロモーションに係る写真、動画等のコンテンツについては社内で制作しています。
主なバルミューダ製品は下表のとおりです。
空調関連 | 扇風機(GreenFanシリーズ) |
---|---|
加湿器(Rain) | |
空気清浄機(BALMUDA The Pure) | |
ポータブルサーキュレーター(GreenFan C2) | |
キッチン関連 | スチームトースター(BALMUDA The Toaster) |
電気ケトル(BALMUDA The Pot) | |
炊飯器(BALMUDA The Gohan) | |
オーブンレンジ(BALMUDA The Range) | |
その他 | 太陽光LEDデスクライト(BALMUDA The Light) |
ポータブルLEDランタン(BALMUDA The Lantern) | |
ワイヤレススピーカー(BALMUDA The Speaker) | |
ホバー式クリーナー(BALMUDA The Cleaner) |
なお、バルミューダ製品はふるさと納税でも提供されています。
従業員数は109名、平均年齢は41.1歳、平均勤続年数は3.5年、平均年間給与は755.6万円です。
バルミューダのIPOの諸データ
バルミューダの業績推移
業績面では売上高は減収、経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。
連結経営指標等 | |||
---|---|---|---|
回次 | 第16期 | 第17期 | |
決算年月 | 2018年12月 | 2019年12月 | |
売上高 | (千円) | 11,191,662 | 10,849,927 |
経常利益 | (千円) | 1,634,738 | 1,047,870 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (千円) | 39,924 | 632,984 |
包括利益 | (千円) | 40,499 | 633,050 |
純資産額 | (千円) | 1,099,387 | 1,732,438 |
総資産額 | (千円) | 4,756,021 | 5,070,060 |
1株当たり純資産額 | (円) | 169.14 | 266.53 |
1株当たり当期純利益 | (円) | 6.14 | 97.38 |
自己資本比率 | (%) | 23.1 | 34.2 |
自己資本利益率 | (%) | 3.7 | 44.7 |
株価収益率 | (倍) | ― | ― |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △354,878 | 307,361 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △250,696 | △317,370 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 219,153 | 83,527 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (千円) | 1,176,054 | 1,248,407 |
従業員数 | (名) | 96 | 99 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数は美しい右肩上がりとなっていましたが、足元ではスピード調整の局面となっています。
反発して堅調な推移が続くとIPOにおいて追い風となり、軟調な相場が続けば向かい風となります。
上場規模
バルミューダのIPOの規模は最大で約29.4億円であり、東証マザーズとしてはやや大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は1,235,000株、売出株式数は200,000株、オーバーアロットメント(OA)は215,200株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約21%とやや低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は14%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
寺尾玄 | 85.11% | ○ |
Limotech Korea Co., Ltd. | 3.55% | ○ |
佐藤弘次 | 2.28% | |
(株)ミツバ | 1.77% | ○ |
(株)ベニヤ | 1.77% | ○ |
佐藤雅史 | 0.70% | |
鞍田直子 | 0.39% | |
池田英智 | 0.29% | |
南修二 | 0.29% | |
進藤剛 | 0.28% |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
バルミューダの事業は、製品の企画、デザイン、設計、開発、国内外での製品等の販売を軸とした「家電事業」であり、IPOにおける業種の人気度は標準的です。
上位株主にはVCはなく、万遍なくロックアップがかかっています。
予想PERは14.1~15.3倍であり、類似企業と比較すると中間的です。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
6501 | 日立 | 12.79 | 1.31 | 2.39% |
6502 | 東芝 | 12.83 | 1.36 | 0.71% |
6503 | 三菱電機 | 26.43 | 1.29 | 2.44% |
6752 | パナソニック | 25.65 | 1.19 | 1.82% |
6753 | シャープ | 15.72 | 2.46 | 1.52% |
6839 | 船井電機 | 赤字 | 0.28 | 0.00% |
6897 | ツインバード工業 | 238.88 | 2.14 | 0.73% |
7483 | ドウシシャ | 11.30 | 0.94 | 2.63% |
7965 | 象印マホービン | 42.81 | 1.86 | 1.33% |
8144 | 電響社 | 9.60 | 0.27 | 3.39% |
約29.4億円という上場規模は東証マザーズとしてはやや大型です。
東証マザーズの25億~35億円のやや重量感があるIPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- Sun Asterisk:+72.7%
- コプロ・ホールディングス:+14.6%
- ミンカブ・ジ・インフォノイド:+33.3%
- プロレド・パートナーズ:+68.7%
- ジェイテックコーポレーション:+331.1%
- ソウルドアウト:+76.1%
- ロコンド:+41.9%
- キャリアインデックス:+1.5%
- WASHハウス:+40.9%
- アイドママーケティングコミュニケーション:-14.6%
- 日本スキー場開発:+9.9%
- RS Technologies:-23.6%
- シリコンスタジオ:+102.0%
- イグニス:+342.1%
- 日本アクア:+24.9%
- エナリス:+156.1%
- メドレックス:+120.0%
- ポールトゥウィン・ピットクルーHD:+21.3%
- クックパッド:+101.1%
- タケエイ:+12.1%
- アジア・メディア・カンパニー・リミテッド:+5.0%
- ジャパンインベスト・グループ:-1.5%
- マガシーク:+24.5%
- 日本M&Aセンター:+27.8%
- アドウェイズ:+5.0%
- ファーマフーズ:+36.5%
- 比較.com:+500.0%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。
東証マザーズの市況が好調に回帰したら、アップサイドの可能性もあります。
主幹事はみずほ証券です。その他は、SBI証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、丸三証券、エース証券、極東証券、岩井コスモ証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
みずほ証券 | 1,248,400 | 87.00% |
SBI証券 | 86,100 | 6.00% |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 28,700 | 2.00% |
丸三証券 | 21,500 | 1.50% |
エース証券 | 21,500 | 1.50% |
極東証券 | 14,400 | 1.00% |
岩井コスモ証券 | 14,400 | 1.00% |
三菱UFJグループのauカブコム証券でも取り扱いが期待できます。カブドットコムのIPOは、公平性と機密性を確保したシステムによる抽選で当選者が決まります。
バルミューダのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
SBI証券が幹事団に入っている場合は、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
SBI証券は当サイト限定でお得なタイアップ・プログラムを実施しています。なんと口座開設だけで3,000円分のAmazonギフト券がプレゼントされます。口座開設・維持は無料です。
↓
SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの中型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
SBIネオトレード証券でもIPOの取扱いを開始しています。委託幹事に名を連ねる可能性があります。
口座開設キャンペーンでは、約2ヶ月間も売買手数料が無料となります。
岡三オンライン証券でも取扱いの可能性があります。
岡三オンライン証券は、当サイト限定タイアップでお得な入会キャンペーンを行なっています。口座開設と1回以上の取引だけで3,500円+特別レポートがプレゼントされます。
ネット証券のキャンペーンとしては破格の内容でおすすめです。まだ口座をお持ちでない方は、ぜひこの機会に開設してみてはいかがでしょうか。
↓
岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
東海東京証券は小口個人投資家には嬉しい完全抽選がある証券会社です。
むさし証券もIPOのサービスを提供しています。インターネット口座は売却手数料がリーズナブルです。
楽天証券、松井証券も委託幹事団に名を連ねる可能性があります。
<投資スタンス>
中立
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)※回数制限やS級狙いで回避することも
- やや弱気:SBI証券以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも)
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)