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新規上場!冨士ダイスのIPOの初値予想

更新日: IPO

冨士ダイス

冨士ダイス(6167)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は6月9日(火)~6月15日(月)です。上場日は6月25日(木)です。

新規上場する市場は東証2部です。想定価格は500円(1単元5万円)です。仮条件は500〜530円と上振れました。公募価格は仮条件の上限である530円となりました。

初値予想は「マイナスリターンの可能性が高い」です。大手初値予想会社の初値予想は500~550円となっています。

冨士ダイスは昭和24年の創業以来、超硬合金を用いた高精度かつ耐摩耗性に優れた工具・金型、その素材である超硬合金チップの製造販売を主たる事業としています。

監査法人は新日本有限責任監査法人です。本社所在地は東京都大田区下丸子2-17-10です。


冨士ダイスのIPO

冨士ダイスとは

冨士ダイスの耐摩耗工具は、生産工程の製造加工用装置等に装着され、主として塑性(切屑の出ない)加工に用いられる、耐摩耗性に優れた工具・金型です。

工具や金型は、加工工程における摩擦・圧力・熱等の影響により摩耗します。

しかし、超硬合金を用いた耐摩耗工具(超硬耐摩耗工具)は、一般的に用いられる鋼製の工具等よりも耐摩耗性が優れていることから、被加工材を加工する速度や精度が向上します。

そのため、超硬耐摩耗工具を生産工程に効果的に用いることにより、顧客の生産性改善が可能となります。

従業員数は883名、平均年齢は39.9歳、平均勤続年数は16.7年、平均給与は53.9.7万円です。典型的な従来型日本企業という数字です。

主要な取扱製品

ダイス、プラグ

ダイス、プラグは、様々な部品や製品の材料となる線材や棒、パイプを引抜き、押出し加工することで、寸法(外径、内径、肉厚)や硬さ、強度を決めるために用いられる耐摩耗工具です。

外径の寸法を決める工具をダイス、内径を決める工具をプラグといい、この工具は鉄鋼、非鉄金属、自動車、電機・電子部品等といった幅広い業界で使用される線材、パイプを生産するために使用されています。

超硬合金を使用したダイス、プラグは、創業当時から現在まで冨士ダイスグループの主力製品であり、特にダイスは、冨士ダイスの社名の由来にもなっている製品です。

自動車部品生産用金型

安全性のために強度と精度が求められ、かつ大量生産が必要な自動車部品を作るための金型には、高精度、高強度および耐摩耗性を有した超硬合金が多く用いられています。

自動車部品生産用金型は、エンジン、トランスミッション、サスペンション、ステアリング、シートベルト等の保安部品、燃料電池車等に組み込まれるクリーンエネルギーシステムなどの部品の生産に用いられています。

製缶金型

アルミ、鉄系の板材から、抜き、絞り、しごき、曲げ加工により容器および蓋を製造するために用いられる耐摩耗工具です。

この金型で作られた製品としてはビール缶、ジュース缶、食缶、エアゾール缶、一斗缶などがあります。

特に飲料缶については、非常に生産量が多く、原材料からの歩留まりや製品精度が重要視され、非常に高い精度および耐摩耗性が求められることから超硬合金の製缶金型が使用されることが多くなっています。

超硬合金チップ

丸棒、板材、ニアネット形状の原料を焼結し、超硬合金とした、塑性加工用の工具、金型の素材です。

超硬合金チップは冨士ダイスグループのうち冨士ダイスでのみ製造しており、冨士ダイスグループの製品の中では海外への販売比率が高い製品であります。

鋼製品

超硬合金の精密加工で培った高い加工技術、検査技術を活かし、超硬合金製の耐摩耗工具と重なる使用分野において鋼製品の提供を行っています。

顧客の生産ラインの各工程では、使用環境や加工材、加工方法等によって、耐摩耗性、耐衝撃性、コスト等、求められる工具・金型の性能がそれぞれ異なるのが一般的です。

求められる工具性能に応じて超硬合金と鋼の両方の材料を使い分けることで顧客の多様なニーズに応えています。


冨士ダイスの特徴と強み

工具・金型に関する顧客固有の使用環境を十分把握し、最適な工具・金型を提供するため、約100名の営業担当者や、超硬合金に関する専門的な知識を持つ技術サービス員を配置し、直接顧客へ販売する「直販方式」を採用しています。

また、冨士ダイスグループでは、商社を通じて主要原料であるタングステンカーバイド他原材料等を仕入れ、超硬合金を用いた工具・金型の製造に必要な工程を全てグループ内で完結できる、一貫生産体制を整備しています。

  1. 原料となる粉末の混合(調粉工程)
  2. 混合した粉末の成形・焼結による超硬合金(素材)の生産(冶金工程)
  3. 超硬合金の工具・金型等への加工(加工工程)
  4. 工具・金型等の寸法形状の測定検査(検査工程)

その結果、顧客の使用条件に最も適合した超硬合金(素材)を選択でき、かつ各工程の有機的な連携によって、ニーズに応じた様々なサイズ・形状の工具・金型を効率的に生産することが可能となっています。

さらに、研究開発においては、粉末冶金技術を基軸とした素材開発、超硬合金素材の加工精度や加工効率を向上させるための加工開発、新たな市場を作り出すための製品開発を行っており、様々な顧客のニーズに柔軟に対応できる体制を整備しています。

冨士ダイスグループの製品は、様々な顧客の製造用途に対応できることから、輸送用機械、鉄鋼、非鉄金属、飲料缶に代表される金属製品から、電機・電子部品、生産・業務用機械等に至るまで、幅広い業種で使用されています。

販売面においては、国内17箇所、アジア5箇所(中国、タイ、インドネシア、インド、マレーシア)の営業拠点に約100名の営業担当者を配置し、直接顧客を訪問することによって緊密なコミュニケーションを図っています。

また、生産拠点は、国内に12箇所、海外に2箇所(タイ、インドネシア)を設けておりますが、そのほとんどが営業拠点と近接しており、生産部門と営業部門の緊密な連携が可能となっています。


業績推移

業績面では売上高は緩やかな右肩上がりとなっています。経常利益・純利益は減益の年度もあり、横ばいでの推移となっています。

営業キャッシュフローは常に純利益を上回っています。一般論としては安心感があります。

前期の自己資本利益率(ROE)は3.8%であり、自己資本比率は73.6%です。

冨士ダイスの業績推移

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

東証2部指数は美しい右肩上がりとなっています。

東証2部指数のチャート(2015年3月2日~2015年6月2日)
(※マネックス証券より)

上場規模

冨士ダイスのIPOの規模は最大で約25.3億円であり、東証2部としては標準的です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

公開比率(オファリングレシオ)は最大で約25%と標準的です。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は100%です。

役員であり株主である木下德彦、長野秀之助、西嶋守男、井出剛、久保井恒之、千葉理彦および茨木登には、原則として90日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。

また、売出人かつ貸株人である矢作玲子、新庄美智子、新庄由美子および木下美佐子並びに冨士ダイス株主である新庄敦子、矢作恒雄、相沢洋一、木下智博、木下晴義、稲垣珠子、矢作尚久、矢作知三および相沢有紀には、原則として90日間のロックアップがかかっています。ロックアップは1.5倍で解除されます。

このほか、冨士ダイスは、取引所の定める上場前公募等規則の規定に基づき、上場前の第三者割当等による募集株式等の割当等に関し、割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています(制度ロックアップ)。

株主名保有割合ロックアップ
社員持株会18.29% 
(株)TSK16.08% 
木下美佐子11.48%
新庄美智子11.40%
新庄由美子11.38%
矢作玲子10.65%
新庄敦子4.28%
木下德彦1.25%
矢作恒雄0.71%
市田忠昭0.60% 

まとめ

業種面では地味な製造業ということで、IPOにおいては人気度は高くありません。成長性も高くはありません。売出100%という点も嫌気されがちです。

東証2部のIPOはパフォーマンスが悪く、2014年は4勝6敗と負け越しとなりました。今年もホクリヨウが+8.9%、シーアールイーが-7.3%と1勝1敗です。

しかも冨士ダイスのIPOは3社同時上場となり、前日は2社同時上場となっています。過密日程はマイナスポイントです。

以上を総合考慮して、初値予想は「マイナスリターンの可能性が高い」です。

主幹事は野村證券です。その他、三菱UFJモルスタ証券、みずほ証券、SMBC日興証券、SMBCフレンド証券で申し込めます。

カブドットコム証券でも取扱いが期待できます。

<投資スタンス>
弱気
(※強気・やや強気・中立・弱気の4段階)

※過去1年間のIPO初値予想の履歴

銘柄名発表時BB直前結果
インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人中立中立5.7%
ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング中立中立-7.7%
ムゲンエステート中立中立10.0%
フリークアウト強気強気250.0%
ポバール興業中立中立6.6%
OATアグリオ中立中立-6.3%
メドピア強気強気131.3%
レアジョブ強気強気169.7%
VOYAGE GROUP強気強気40.0%
鳥貴族やや強気やや強気120.7%
イグニス強気強気342.1%
日本ビューホテルやや弱気やや弱気-2.3%
ジャパンインベストメントアドバイザーやや強気やや強気126.3%
ロックオン強気強気284.6%
リアルワールド強気強気79.8%
AMBITIONやや強気強気62.0%
ジェネレーションパス強気強気119.2%
リボミック中立やや強気-20.4%
FFRI強気強気176.5%
ホットランド中立中立-1.7%
ヤマシンフィルタ中立中立19.6%
すかいらーく中立中立0.0%
リクルートホールディングス中立中立2.3%
GMOリサーチ強気強気133.3%
セレス強気強気55.4%
オプティム強気強気260.0%
アルファポリス強気強気93.2%
エランやや強気やや強気70.3%
日本ヘルスケア投資法人やや強気やや強気48.1%
SHIFT強気強気361.5%
CRI・ミドルウェア強気強気462.5%
日本PCサービス中立やや強気67.7%
トーセイリート投資法人やや弱気中立11.6%
積水ハウス・リート投資法人やや強気やや強気22.7%
弁護士ドットコム強気強気215.4%
クラウドワークス強気強気73.2%
スノーピークやや強気やや強気134.3%
ビーロット強気強気422.4%
GMO TECH強気強気135.2%
テクノプロ・ホールディングス中立中立-5.0%
アトラやや強気やや強気77.4%
マークラインズ強気強気77.3%
メディカル・データ・ビジョン強気強気135.9%
U-NEXTやや強気中立31.7%
SFPダイニングやや弱気やや弱気-16.5%
今村証券中立中立27.4%
フルッタフルッタ強気やや強気51.5%
竹本容器中立中立2.0%
gumi中立中立0.0%
大冷やや弱気やや弱気-6.7%
アドベンチャー強気強気127.2%
メタウォーターやや弱気やや弱気-6.0%
サイジニア強気強気125.8%
インターワークスやや強気やや強気16.7%
イーレックス中立中立11.2%
データセクション強気強気73.1%
綿半ホールディングスやや弱気やや弱気6.3%
ヨシックス中立中立29.4%
東京ボード工業やや弱気やや弱気-8.0%
カヤック強気強気222.0%
エクストリーム強気強気296.4%
MRT強気強気309.4%
Keeper技研やや強気やや強気49.1%
ケネディクス商業リート投資法人中立やや強気13.3%
ファーストロジック強気強気52.5%
ファーストブラザーズやや弱気やや弱気2.5%
ホクリヨウ中立中立8.9%
ALBERT強気強気115.7%
シリコンスタジオやや強気やや強気102.0%
コラボス強気強気137.6%
エムケイシステム強気強気332.0%
ショーケース・ティービー強気強気193.9%
ヘルスケア&メディカル投資法人やや強気やや強気54.5%
エスエルディー強気強気15.3%
ヒューマンウェブやや強気やや強気11.7%
イード強気強気46.4%
ファーストコーポレーションやや強気やや強気25.0%
RS Technologies中立中立-23.6%
シンデン・ハイテックスやや強気やや強気12.2%
ハウスドゥやや強気やや強気47.2%
Aiming中立中立12.2%
モバイルファクトリー強気強気99.4%
日本動物高度医療センターやや強気やや強気44.2%
プラッツやや強気やや強気70.2%
sMedioやや強気やや強気58.7%
サンバイオ弱気弱気-14.5%
海帆やや強気やや強気76.5%
Hameeやや強気やや強気67.2%
日本スキー場開発中立中立9.9%
シーアールイー弱気弱気-7.3%
三機サービス中立中立37.1%
レントラックス強気強気53.1%
リンクバルやや強気やや強気27.9%
ジグソー強気強気236.4%
Gunosy中立中立0.0%
デザインワン・ジャパンやや強気やや強気50.9%
テラスカイ強気強気350.0%
ヘリオス中立弱気 
スマートバリュー強気強気 
マーケットエンタープライズ強気強気 
中村超硬弱気  
エコノス弱気  
メニコンやや強気  
ファンデリー強気  
ナガオカ中立  
サムティ・レジデンシャル投資法人中立  

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