アースインフィニティ(7692)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2020年9月30日(水)~10月6日(火)、上場日は2020年10月16日(金)です。
新規上場する市場は東証JASDAQスタンダードで、想定価格は1,970円(1単元19.7万円)です。公募価格は2020年10月7日(水)に決定。
仮条件は1,820円~1,970円と下振れました。予想PERは12.9~14.0倍です。
初値予想は大幅なプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
3,800〜5,800円(仮条件の上限比+92.9%~+194.4%)
アースインフィニティはエネルギー事業(小売電気)、電子機器事業(電子ブレーカーの製造・販売・設置によるエネルギーコスト削減提案・コンサルティング)を展開しています。
監査法人は仰星監査法人で、本社所在地は大阪府大阪市北区堂島浜2-2-28 堂島アクシスビル2Fです。
アースインフィニティとは
アースインフィニティは、2002年7月の設立よりインバーター及びブレーカー(ノーマルブレーカー)の販売を開始しました。
2004年4月には電子ブレーカー(2010年2月に特許取得)を製造・販売し、需要家の電気料金の削減に寄与してきました。
電子ブレーカー(コンピューター内蔵式ブレーカー)は、アースインフィニティの特許技術に基づき、協力会社で製品を製造し、販売・設置を行うファブレス(工場を持たない)メーカーとして事業活動を展開しています。
2015年3月に特定規模電気事業者の届出、2016年4月に小売電気事業者の登録を行い小売電気に参入しました。
電気の契約は、特別高圧(2,000kW以上:大規模工場やオフィスビル等)、高圧(50kW以上2,000kW未満:中小規模工場や中小ビル等)、低圧(50kW未満(電灯100V・動力200V):一般家庭や小規模店舗、工場等)に分類されています。
アースインフィニティにおいては大口と一般家庭との中間にあたる小規模工場、商店、飲食店等を中心にBtoBの営業を行っています。
また、官公庁などの入札案件にも参加し、契約獲得を行うBtoGの営業も行っています。
低圧の中でも1件あたりの電気料金が低い一般家庭は利益幅が小さいのが特徴です。
逆に特別高圧・高圧などの1件あたりの電気料金が高い大口の客層は、売上ボリュームが大きいものの、解約に至った場合や市場価格高騰の際は業績への影響が大きくなります。
そのため、アースインフィニティは、中間層を中心に営業を行うことで利益率を高め、安定的な利益確保に努めています。
また、アースインフィニティでは2019年6月にガス小売事業者の登録を行い、2019年10月にガスの小売に参入し、電力とのセット販売を行っています。
エネルギー事業は、電気及びガスを継続的に販売するストック型ビジネスです。
競争激化により、他社への切り替えによる解約が毎年一定割合発生しますが、顧客との契約が継続されている限り、サービスを提供できるため、継続的な収入及び収益を見込むことができます。
アースインフィニティでは、小売電気において、長年培ってきた電気の知識や営業ノウハウを活かし、堅調に契約数を積み上げてきました。
また、ガス小売にも参入し、電気とガスとのセット販売を行うことにより、競争力を高め、業績の向上に努めています
従業員数は46名、平均年齢は34.2歳、平均勤続年数は4.0年、平均年間給与は431.7万円です。
アースインフィニティのIPOの諸データ
アースインフィニティの業績推移
業績面では売上高は減収、純利益・経常利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向です。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第14期 | 第15期 | 第16期 | 第17期 | 第18期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2015年7月 | 2016年7月 | 2017年7月 | 2018年7月 | 2019年7月 | |
売上高 | (千円) | 584,827 | 652,725 | 1,362,564 | 2,481,681 | 3,465,186 |
経常利益 | (千円) | 25,228 | 4,724 | 61,101 | 101,408 | 229,761 |
当期純利益 | (千円) | 23,718 | 14,606 | 38,143 | 64,784 | 166,738 |
資本金 | (千円) | 84,600 | 84,600 | 87,250 | 87,250 | 87,250 |
発行済株式総数 | (株) | 1,944 | 1,944 | 998,500 | 998,500 | 998,500 |
純資産額 | (千円) | 25,917 | 40,523 | 81,316 | 146,101 | 311,939 |
総資産額 | (千円) | 193,639 | 244,727 | 550,774 | 841,426 | 1,150,984 |
BPS | (円) | 13,332 | 20,845 | 81 | 48.77 | 104.77 |
1株配当 | (円) | - | - | - | - | - |
EPS | (円) | 12,201 | 7,513 | 39 | 21.63 | 55.68 |
自己資本比率 | (%) | 13.4 | 16.6 | 14.8 | 17.4 | 27.1 |
自己資本利益率 | (%) | 168.7 | 44 | 62.6 | 57 | 72.8 |
配当性向 | (%) | ― | ― | ― | ― | ― |
営業CF | (千円) | ― | ― | ― | △4,357 | 122,296 |
投資CF | (千円) | ― | ― | ― | △2,574 | △1,020 |
財務CF | (千円) | ― | ― | ― | 70,924 | 85,276 |
現金等 | (千円) | ― | ― | ― | 128,441 | 334,993 |
従業員数 | (名) | 31 | 24 | 29 | 45 | 45 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
JASDAQ指数はここ数ヶ月はボックス相場となっており、現在はボックスの上限レンジをブレイクするか否かの分水嶺となっています。
高値ブレイクして堅調な推移が続くとIPOにおいて追い風となり、反落して再び軟調な相場に回帰すれば向かい風となります。
追い風となり、反落して再び軟調な相場に回帰すれば向かい風となります。
上場規模
アースインフィニティのIPOの規模は最大で約6.9億円であり、JASDAQスタンダードとしても小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は55,000株、売出株式数は251,000株、オーバーアロットメント(OA)は45,900株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約12%とかなり低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は82%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
濵田幸一 | 73.76% | ◯ |
坂本守孝 | 4.06% | ◯ |
上田朝雄 | 3.04% | |
浅原香織 | 2.54% | ◯ |
津田真奈美 | 2.03% | |
一氏亮佑 | 1.72% | ◯ |
亀田純 | 1.72% | |
西村雄治 | 1.62% | |
松田ありさ | 1.12% | |
菰田寛 星名敏雄 藤山勝敏 | 1.01% |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
アースインフィニティの事業はエネルギー事業(小売電気)、電子機器事業(電子ブレーカーの製造・販売・設置によるエネルギーコスト削減提案・コンサルティング)ということで、IPOにおける業種の人気度は標準的です。
予想PERは12.9~14.0倍であり、類似企業と比較すると中間的です。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
1407 | ウエストホールディングス | 21.00 | 4.83 | 1.64% |
3150 | グリムス | 22.22 | 6.93 | 0.92% |
3825 | リミックスポイント | 赤字 | 1.46 | 0.00% |
4651 | サニックス | 9.10 | 2.02 | 0.00% |
7162 | アストマックス | 53.84 | 0.49 | 0.48% |
8131 | ミツウロコグループ | 17.20 | 1.06 | 1.72% |
9517 | イーレックス | 11.12 | 2.12 | 1.65% |
9532 | 大阪瓦斯 | 17.93 | 0.89 | 2.32% |
約6.9億円という上場規模はJASDAQスタンダードとしても小型です。上位株主にVCはいません。
JASDAQスタンダードの5億~10億円の小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- ゼネテック:-4.7%
- アミファ:+37.9%
- あさくま:+46.7%
- エヌ・シー・エヌ:+51.8%
- 田中建設工業:+7.1%
- ツクイスタッフ:+53.2%
- グッドライフカンパニー:+21.9%
- アクセスグループ・ホールディングス:+161.2%
- ディ・アイ・システム:+157.8%
- ブロードバンドセキュリティ:+166.8%
- マリオン:+59.7%
- 香陵住販:+15.9%
- SIG:+133.3%
- エヌリンクス:+108.8%
- アズ企画設計:+117.8%
- トレードワークス:+518.2%
- シー・エス・ランバー:+84.1%
- ニーズウェル:+130.5%
- SYSホールディングス:+116.0%
- ディーエムソリューションズ:+184.0%
- No.1:+120.4%
- 安江工務店:+4.0%
- 日本モーゲージサービス:+39.8%
- ノムラシステムコーポレーション:+51.0%
- デュアルタップ:+127.0%
- 富士ソフトサービスビューロ:+13.5%
- プロパティエージェント:+115.0%
- ナガオカ:+40.6%
- デジタル・インフォメーション・テクノロジー:+246.2%
- スマートバリュー:+344.9%
- 三機サービス:+37.1%
- エムケイシステム:+332.0%
- 今村証券:+27.4%
- マークラインズ:+77.3%
- 東武住販:+12.0%
- 白鳩:+46.2%
- サイバーリンクス:+172.9%
以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。
主幹事はみずほ証券です。その他は、SBI証券、丸三証券、岡三証券、マネックス証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
みずほ証券 | 284,700 | 93.04% |
SBI証券 | 6,100 | 1.99% |
丸三証券 | 6,100 | 1.99% |
岡三証券 | 6,100 | 1.99% |
マネックス証券 | 3,000 | 0.98% |
岡三グループの岡三オンラインでも取扱いの可能性があります。

岡三オンラインは、当サイト限定タイアップでお得な入会キャンペーンを行なっています。口座開設と1回以上の取引だけで3,500円+特別レポートがプレゼントされます。
ネット証券のキャンペーンとしては破格の内容でおすすめです。まだ口座をお持ちでない方は、ぜひこの機会に開設してみてはいかがでしょうか。
↓
アースインフィニティのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。

SBI証券が幹事団に入っているので、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。

SBI証券は当サイト限定でお得なタイアップ・プログラムを実施しています。なんと口座開設だけで3,000円分のAmazonギフト券がプレゼントされます。口座開設・維持は無料です。
↓
SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。

マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。

野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの大型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
大和証券グループのネット証券である「大和コネクト証券」だと、お手軽にIPOに参加可能です。
SBIネオトレード証券でもIPOの取扱いを開始しています。委託幹事に名を連ねる可能性があります。
現在はお得なキャンペーンを開催しています。
松井証券、楽天証券も委託幹事団に名を連ねる可能性があります。


岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。

東海東京証券は小口個人投資家には嬉しい完全抽選がある証券会社です。

むさし証券もIPOのサービスを提供しています。インターネット口座は売却手数料がリーズナブルです。

<投資スタンス>
強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)