上場!ツクル(2978)のIPOの初値予想

更新日: IPO

ツクルバ

ツクルバ(2978)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2019年7月16日(火)~7月22日(月)、上場日は2019年7月31日(水)です。

新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は2,050円(1単元20.5万円)です。仮条件は1,900円~2,050円と下振れました。

公開価格は仮条件の上限である2,050円となりました。予想PERは20,500.0倍です。

初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。以下のレンジを想定しています。

2,050〜2,300円(仮条件の上限比±0%~+12.2%)

ツクルバは、オンラインメディアを通じた物件情報流通、自社エージェントによる仲介、顧客ニーズや物件のデータを活用した売主・事業者向け支援、コワーキングスペース、オフィススペースのレンタル、ワークスペースの仲介・設計等の受託などを展開しています。

監査法人は有限責任 あずさ監査法人です。本社所在地は東京都目黒区上目黒1-1-5 第二育良ビル 2Fです。

ツクルバとは

ツクルバは「『場の発明』を通じて欲しい未来をつくる。」をミッションに掲げ、情報通信技術、デザインを高次に融合させることで、従来の事業展開においては実現し得なかった価値を提供すべく事業活動を行っています。

具体的には、cowcamo(カウカモ)事業及び、シェアードワークプレイス事業を展開しています。

従業員数は117名、平均年齢は30.1歳、平均勤続年数は1.7年、平均年間給与は460.5万円です。

cowcamo(カウカモ)事業

ITを活用したリノベーション・中古住宅流通プラットフォーム「cowcamo」において、以下を主なサービスとして提供しています。

  • オンラインメディアを通じた物件情報流通サービス
  • 自社エージェントによる仲介サービス
  • 顧客ニーズや物件のデータを活用した売主・事業者向け支援サービス

当事業の特徴は、中古住宅流通のバリューチェーンを、テクノロジーを用いて統合している点にあります。

具体的には、リノベーション・中古マンション購入における一連の顧客体験の統合・刷新、住宅デザイン企画・メディア運営・エージェントサービスの一連のオペレーションの統合・最適化、顧客ニーズや物件のデザイン、物件の取引データなどの独自データの活用にあります。

当事業では、リノベーションマンションに特化した住宅情報メディアサービスおよび自社エージェントによる仲介サービスを提供しています。

主な収益源は、リノベーション・中古マンションの売買に関して売手及び買手から受領する売買仲介手数料、その他付随する手数料等、住宅取引の流通総額に対して課される手数料であり、広告掲載料等は受領しておりません。

また、買主の要望等により、一部取引においては、在庫リスクをコントロールできる場合に限定して、ツクルバが一時的に物件を仕入・販売する取引が発生するケースがありますが(再販取引)、取引は仲介取引の割合が多数を占める状況にあります。

リノベーション・中古マンション購入における一連の顧客体験の統合・刷新

当事業では、オンラインの住宅情報流通メディアを中心に、リノベーション・中古マンションの購入体験の統合・刷新を図っています。

具体的には、従来の店舗やチラシ、物件情報検索サイトを通じた画一的な物件情報流通に対して、ソーシャルメディア等のチャネルに特化し、独自に撮影した画像や取材記事を中心としたコンテンツ型メディアとしての物件情報流通モデルを確立しています。

また、会員向けに、ツクルバ独自の物件情報データベースからユーザーの嗜好にあった物件を選定・提案するネイティブアプリを開発しました。

更に、住宅購入検討プロセスにおけるツクルバエージェントとのコミュニケーションをオンラインチャット上で行うことができるネイティブアプリを相次いで開発し、多数の会員を有する住宅購入サービスへと成長しました。

なお、「cowcamo」における2019年4月時点での会員数は9.0万人に達しています。

住宅デザイン企画・メディア運営・エージェントサービスの一連のオペレーションの統合・最適化

一連の業務フローにおいて自社開発したシステムを活用することにより、高い生産性と顧客満足の両立を図っています。

具体的には、以下の一連の業務フローが全て自社開発によりシステム化されています。

  • 顧客の個別的な嗜好性や住まい探しの状況を一元的に把握・管理することが可能な顧客管理システム
  • エージェントによる顧客への提案支援、顧客とのアポイントメント管理
  • 業務の優先度管理等を支援する業務支援システム
  • 顧客とのコミュニケーションを円滑化・効率化するチャットアプリ

これにより、各々の業務プロセスにおいて高い生産性を実現するとともに、非熟練者でもオペレーションを遂行できることから事業拡大に柔軟に対応可能な組織の拡張性を実現しているとツクルバは考えています。

なお、仲介サービスだけでなく、顧客ニーズや物件のデータを活用した売主・事業者向け支援サービスの提供も行っています。

主な収益源は、データに基づくリノベーションマンションの企画提案、情報技術を用いた不動産流通の高度化等に関する助言・支援等に対する対価を業務委託手数料として受領しています。

顧客ニーズや物件のデザイン、物件の取引データなどの独自データの活用

売主・事業者向け支援サービスでは、前述したメディアサービス、エージェントサービスを通じて、顧客ニーズやリノベーションのデザイン、物件、取引情報等の多数のデータを蓄積しています。

これらのデータを解析・活用することで、ユーザーのニーズの分析や、最適なリノベーション企画の立案、販売価格の推計等が可能となります。

当サービスを利用する売主・事業者に対してリノベーション物件の商品企画や販売支援などの業務支援サービスを提供しています。

これにより、本サービスを利用する売主・事業主からの収益機会が拡大するとともに、cowcamoのユーザー・会員に適した物件の供給が増大し、サービス全体の価値向上に寄与するものとツクルバは考えています。

シェアードワークプレイス事業

リノベーションしたオフィス空間に様々なサービスを組み合わせた「働く場」をサブスクリプション型のサービスとして提供するワークスペースのシェアリングサービスを中心とした事業展開を行っています。

  • スタートアップ、個人事業主、クリエイターなどの"チャレンジする人・組織"を主要な顧客としたコワーキングスペース「co-ba(コーバ)」
  • 成長中のスタートアップ向けに企業の成長や変化に合わせて柔軟にオフィススペースをレンタルすることができる「HEYSHA(ヘイシャ)」
  • ワークスペースの仲介・設計等の受託サービス

シェアードワークプレイス事業の特徴は以下の通りです。

サブスクリプション型のビジネスモデル

オフィスの床のみを貸し出して賃料を得る従来のオフィス賃貸と異なり、既に内装や家具が施された空間に様々なソフトサービスを統合した「働く場」を一定期間単位で利用可能としたサブスクリプション型のモデルを採用しています。

なお、「co-ba(コーバ)」は月単位または一日単位でのサービス利用料、「HEYSHA(ヘイシャ)」は月額のサービス利用料という形で収益を得ています。

コミュニティプラットフォーム

「co-ba(コーバ)」「HEYSHA(ヘイシャ)」のメンバーは、オフィススペースの利用に加え、ツクルバが運営する様々なイベントやメンバー向けオンラインサイトにて相互に交流することが可能となっています。


ツクルバのIPOの諸データ

新規発行による手取金の使途については、IPの開発・取得・発展にかかる費用等に充当する予定です。

ツクルバの業績推移

業績面では売上高は美しい右肩上がりです。経常利益・純利益は減益の年度も目立っており、収益は道半ばとなっています。

ツクルバの業績推移

営業キャッシュフローは純利益を上回っている年度と下回っている年度があります。

前期の自己資本利益率(ROE)は赤字であり、自己資本比率は45.6%です。主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。

回次第3期第4期第5期第6期第7期
決算年月2014年7月2015年7月2016年7月2017年7月2018年7月
売上高(千円)99,172217,608223,348346,851531,013
経常利益(千円)9,2174,797-29,862-91,201-486,813
当期純利益(千円)7,1273,830-33,50727,435-401,721
資本金(千円)6,00056,250111,00095,40090,000
発行済株式総数(株)
普通株式60075075,600759,170813,170
A種優先株式5,40054,000
B種優先株式19,000
C種優先株式47,500
純資産額(千円)16,213120,543191,496221,055446,646
総資産額(千円)26,996158,615432,877498,150975,812
BPS(円)27,022160,7251,20415.89-31.8
1株配当(円)
EPS(円)11,8795,639-4443.62-52.19
自己資本比率(%)60.17644.244.445.6
自己資本利益率(%)56.35.613.3
配当性向(%)
営業CF(千円)-81,457-618,340
投資CF(千円)77,454-135,110
財務CF(千円)28,254753,149
現金等(千円)304,603304,302
従業員数(名)813324899

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

東証マザーズ指数は2016年2月以降は長らく上昇トレンドが続き、2006年の高値を目指して爆進中となっていましたが、2018年1月下旬をピークとして下降トレンドが続いていました。

ここ数ヶ月はボックスでの推移となっていた中で5月に崩れました。

下降トレンドになったら向かい風となり、底打ちして堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となります。

東証マザーズのチャート(2019年3月29日~2019年6月28日)
(※マネックス証券より)

上場規模

ツクルバのIPOの規模は最大で約45.1億円であり、東証マザーズとしては大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

公募株式数は535,000株、売出株式数は1,380,000株、オーバーアロットメント(OA)は287,200株です。

公開比率(オファリングレシオ)は最大で約24%と標準的です。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は約72%です。

売出人かつ株主である村上浩輝、中村真広、株式会社アカツキ、イーストベンチャーズ投資事業有限責任組合、株式会社シーラホールディングス、及び佐藤道明、並びに株主である株式会社エイチ、合同会社エム、佐藤裕介、北原寛司、小池良平、合同会社PKSHA Technology Capital、電通ベンチャーズ1号グローバルファンド、みらい創造一号投資事業有限責任組合、福島良典、高野慎一、ANRI3号投資事業有限責任組合、中川綾太郎、株式会社ネクストフィールド、遠藤幸一郎、小泉文明、服部景子、手嶋浩己及び松本恭攝、新株予約権を保有する村上浩輝、中村真広、佐藤裕介、北原寛司、小池良平、高野慎一及び服部景子には、原則として90日間のロックアップがかかっています。ロックアップは1.5倍で解除されます。

株主であるツクルバ従業員持株会には、原則として180日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。

株主名保有割合ロックアップ
村上浩輝23.43%
中村真広22.27%
(株)エイチ10.27%
(同)エム10.27%
(株)アカツキ6.41%
イーストベンチャーズ投資事業有限責任組合6.16%
佐藤裕介2.28%
筧智家至2.26%
(株)シーラホールディングス2.26%
北原寛司1.94%

初値予想

ツクルバの事業はオンラインメディアを通じた物件情報流通、自社エージェントによる仲介、顧客ニーズや物件のデータを活用した売主・事業者向け支援、コワーキングスペース、オフィススペースのレンタル、ワークスペースの仲介・設計等の受託ということで、IPOにおける業種の人気度は標準的です。

予想PERは20,500.0倍であり、類似企業と比較すると割高感があります。

コード銘柄名PERPBR配当利回り
3491GATECHNOLOGIES46.7211.540.00%
3929ソーシャルワイヤー32.114.021.38%
4437GOODDAYSHLDGS24.654.270.00%
6037ファーストロジック11.402.240.00%

約45.1億円という上場規模は東証マザーズとしては大型です。

上位株主にVCはおらず、万遍なくロックアップがかかっています。

東証マザーズの35億~50億円未満の大型IPOの初値結果は以下のとおりです。

  • Delta-FlyPharma:-8.1%
  • マネーフォワード:+93.5%
  • ティーケーピー:+74.3%
  • ソレイジア・ファーマ:+26.5%
  • うるる:+11.0%
  • MS-Japan:+5.8%
  • グローバルグループ:+60.0%
  • オープンドア:+23.3%
  • 中村超硬:+11.8%
  • U-NEXT:+31.7%
  • ムゲンエステート:+10.0%
  • GABA:-6.0%
  • ネクスト:+35.5%
  • エムケーキャピタルマネージメント:+157.8%
  • ナノ・メディア:+62.7%
  • クリエイト・レストランツHD:+28.6%
  • フィンテック グローバル:+103.0%
  • ディー・エヌ・エー:+210.0%
  • コスモス薬品:+5.5%
  • シコー技研:+66.7%
  • ディップ:+100.0%
  • 日本ケアサプライ:+23.1%
  • 日本ベリサイン:+108.3%
  • メディネット:+260.0%
  • トランスジェニック:+30.6%
  • ウォーターダイレクト:+200.0%

以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。


主幹事は大和証券です。その他は、みずほ証券、いちよし証券、SBI証券、マネックス証券、楽天証券で申し込めます。

証券会社名割当株式数割当比率
大和証券1,819,50095.01%
みずほ証券38,3002.00%
いちよし証券19,1001.00%
SBI証券19,1001.00%
マネックス証券9,5000.50%
楽天証券9,5000.50%

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<投資スタンス>
中立
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)

  1. 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
  2. やや強気:ネット証券・対面証券で申込
  3. 中立:ネット証券、S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)※回数制限やS級狙いで回避することも
  4. やや弱気:SBI証券以外は原則回避、対面証券はバーター取引ならOK(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも)
  5. 弱気:SBI証券以外は回避

過去のIPO初値予想の履歴

  • この記事を書いた人

まつのすけ

14年に渡ってクレカ・電子マネー等のキャッシュレス決済を探求。日本のキャッシュレス化に貢献することが目標です。55枚のクレジットカードを保有し、支払年会費の総額は113万円。実生活において徹底的に活用した経験を活かして、記事を執筆しております。

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