ブロードエンタープライズ(4415)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2021年11月29日(月)~12月6日(月)、上場日は2021年12月16日(木)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は2,790円(1単元27.9万円)です。公募価格は2021年12月7日(火)に決定。
仮条件は2,390円~2,790円と下振れました。予想PERは17倍~19.3倍です。
初値予想は初値予想は「公開価格近辺で手数料を考慮するとマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。
2,750〜3,250円(仮条件の上限比-1.4%~+16.5%)
ブロードエンタープライズはマンションオーナー、不動産管理会社、ハウスメーカー等が建築・管理する集合住宅を対象にインターネットサービスを展開しています。
監査法人は東陽監査法人で、本社所在地は大阪府大阪市北区太融寺町5-15 梅田イーストビル9階です。
ブロードエンタープライズとは
ブロードエンタープライズのインターネットサービスは、集合住宅に光回線を敷設するインターネットシステムの導入工事からインターネットシステム導入後のインターネット接続環境の維持、保守サービスまでを「B-CUBIC」というブランドで総合的に提供しています。
なお、「B-CUBIC」は、直販、取扱店、代理店、OEMの4つの販売方法があります。
ブロードエンタープライズは、インターネットサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。
マンションオーナーや不動産管理会社、ハウスメーカーは、入居率を向上させる手段として物件の付加価値を高めたいというニーズがあります。
ブロードエンタープライズはこの物件のクオリティUPのニーズに対応するため、「B-CUBIC」の提供と併せてIoT(Internet of Things)商材である顔認証付きIoTインターフォンシステム「BRO-LOCK」、セキュリティカメラやスマートロックやスマート宅配ボックス(2022年ローンチ予定)といった、周辺設備を同時提供しています。
また、入居者からの問い合わせに対応するヘルプデスクを設置しており、導入後のアフターフォローはブロードエンタープライズが直接対応しています。
従業員数は104名、平均年齢は27.3歳、平均勤続年数は2.9年、平均年間給与は468.4万円です。
ブロードエンタープライズのIPOの諸データ
ブロードエンタープライズの業績推移
業績面では売上高・経常利益・純利益は、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第17期 | 第18期 | 第19期 | 第20期 | 第21期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2016年12月 | 2017年12月 | 2018年12月 | 2019年12月 | 2020年12月 | |
売上高 | (千円) | 855,504 | 1,155,941 | 1,248,682 | 1,421,416 | 1,588,854 |
経常利益 | (千円) | △54,060 | 86,307 | 112,080 | 204,159 | 196,108 |
当期純利益 | (千円) | △66,271 | 98,135 | 122,543 | 115,631 | 135,512 |
資本金 | (千円) | 90,000 | 90,000 | 90,000 | 90,000 | 90,000 |
発行済株式総数 | (株) | 1,192 | 1,192 | 1,192 | 2,384,000 | 2,384,000 |
純資産額 | (千円) | 5,056 | 96,560 | 202,935 | 318,566 | 454,078 |
総資産額 | (千円) | 520,107 | 670,225 | 898,916 | 1,396,087 | 2,049,512 |
BPS | (円) | 4,241.90 | 81,006.93 | 170,247.65 | 133.63 | 190.47 |
1株配当 | (円) | - | - | - | - | - |
EPS | (円) | △55,597.12 | 82,328.64 | 102,804.60 | 48.5 | 56.84 |
自己資本比率 | (%) | 1 | 14.4 | 22.6 | 22.8 | 22.2 |
自己資本利益率 | (%) | △198.2 | 193.1 | 81.8 | 44.3 | 35.1 |
株価収益率 | (倍) | - | - | - | - | - |
配当性向 | (%) | - | - | - | - | - |
営業CF | (千円) | - | - | - | 196,549 | △129,056 |
投資CF | (千円) | - | - | - | △174,372 | △260,300 |
財務CF | (千円) | - | - | - | 254,834 | 545,065 |
現金等 | (千円) | - | - | - | 439,505 | 595,214 |
従業員数 | (人) | 34 | 37 | 53 | 53 | 68 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数はここ数ヶ月ボックスでの推移となっています。
軟調な推移になるとIPOにおいて向かい風となり、堅調な展開に回帰すれば追い風となります。
上場規模
ブロードエンタープライズのIPOの規模は最大で約23.4億円であり、東証マザーズとしては中型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は515,000株、売出株式数は213,000株、オーバーアロットメント(OA)は109,200株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約29%と標準的です。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は29%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
中西良祐 | 93.39% | ◯ |
中西美津代 | 0.62% | ◯ |
上田大介 | 0.49% | ◯ |
山本和生 | 0.49% | ◯ |
鈴木崇史 | 0.39% | ◯ |
(株)ウォーターウィッシュ | 0.39% | ◯ |
DOORCOM(株) | 0.39% | ◯ |
金子俊二 | 0.30% | ◯ |
山口哲央 | 0.30% | ◯ |
畑江一生 明治崇 末吉勝幸 林雅浩 武田宗一郎 | 0.30% | ◯ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
ブロードエンタープライズの事業はマンションオーナー、不動産管理会社、ハウスメーカー等が建築・管理する集合住宅を対象とするインターネットサービスということで、IPOにおける業種の人気度は高くありません。
予想PERは17倍~19.3倍であり、類似企業と比較すると割安感はありません。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
3834 | 朝日ネット | 13.00 | 1.56 | 3.14% |
4423 | アルテリア・ネットワークス | 13.53 | 3.24 | 3.69% |
9449 | GMOインターネット | 18.62 | 4.55 | 1.77% |
9450 | ファイバーゲート | 19.67 | 6.39 | 0.35% |
上位株主にはVCがなく、万遍なくロックアップがかかっています。
約23.4億円という上場規模は東証マザーズとしては中型です。
東証マザーズの15億~25億円の中型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- レナサイエンス:+45.7%
- モビルス:+43.0%
- ブレインズテクノロジー:+134.0%
- ラキール:+77.1%
- i‐plug:+129.0%
- ファンペップ:+10.0%
- いつも:+134.4%
- ココペリ:+125.6%
- スタメン:+133.1%
- さくらさくプラス:+47.4%
- rakumo:+204.0%
- 日本情報クリエイト:+70.0%
- MacbeePlanet:+28.3%
- NexTone:-2.4%
- ヴィス:-8.0%
- ドラフト:-22.7%
- フォースタートアップス:-8.0%
- Kids Smile Holdings:+20.9%
- AI inside:+250.0%
- global bridge HOLDINGS:+49.4%
- HENNGE:+42.9%
- サイバー・バズ:+73.9%
- Link-U:+104.3%
- ピアズ:+51.9%
- トビラシステムズ:+125.8%
- NATTY SWANKY:+20.2%
- 日本ホスピスホールディングス:+46.6%
- ギークス:+50.3%
- カオナビ:+100.5%
- サーバーワークス:+276.6%
- フロンティアインターナショナル:+12.7%
- スマレジ:+135.4%
- テクノスデータサイエンス・エンジニアリング:+98.4%
- リーガル不動産:+42.9%
- ギフト:+77.5%
- イーソル:+138.1%
- CRGホールディングス:+63.6%
- and factory:+56.0%
- GA technologies:+130.3%
- キャンディル:+52.5%
- ライトアップ:+32.1%
- アイペット損害保険:+57.9%
- RPAホールディングス:+207.7%
- フェイスネットワーク:+128.6%
- ジーニー:+98.1%
- SKIYAKI:+147.1%
- シルバーライフ:+85.2%
- ロードスターキャピタル:+37.4%
- シェアリングテクノロジー:+86.9%
- GameWith:+133.9%
- オロ:+129.5%
- ジャパンエレベーターサービスHD:+61.8%
- イントラスト:+35.6%
- スタジオアタオ:+25.7%
- ユーザーベース:+15.9%
- シンクロ・フード:+41.4%
- 串カツ田中:+13.5%
- デファクトスタンダード:+41.1%
- ベガコーポレーション:+25.0%
- エボラブルアジア:+48.3%
- LITALICO:+88.0%
- フィット:-7.9%
- ソネット・メディア・ネットワークス:+139.1%
- マイネット:+19.3%
- ダブルスタンダード:+128.8%
- インベスターズクラウド:+93.3%
- AppBank:+45.8%
- デザインワン・ジャパン:+50.9%
- リンクバル:+27.9%
- モバイルファクトリー:+99.4%
- イード:+46.4%
- KeePer技研:+49.1%
- インターワークス:+16.7%
- クラウドワークス:+73.2%
- GMOTECH:+135.2%
- 弁護士ドットコム:+215.4%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で手数料を考慮するとマイナスリターンの可能性がある」です。
主幹事はみずほ証券です。その他は、SBI証券、SMBC日興証券、楽天証券、松井証券、マネックス証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、岡三証券、岩井コスモ証券、東洋証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
みずほ証券 | 582,900 | 80.07% |
SBI証券 | 36,400 | 5.00% |
SMBC日興証券 | 36,400 | 5.00% |
楽天証券 | 14,500 | 1.99% |
松井証券 | 14,500 | 1.99% |
マネックス証券 | 14,500 | 1.99% |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 7,200 | 0.99% |
岡三証券 | 7,200 | 0.99% |
岩井コスモ証券 | 7,200 | 0.99% |
東洋証券 | 7,200 | 0.99% |
岡三グループの岡三オンラインでも取扱いを期待できます。

岡三オンラインは、当サイト限定タイアップでお得な入会キャンペーンを行なっています。口座開設と1回以上の取引だけで3,500円+特別レポートがプレゼントされます。
ネット証券のキャンペーンとしては破格の内容でおすすめです。まだ口座をお持ちでない方は、ぜひこの機会に開設してみてはいかがでしょうか。
↓
三菱UFJグループの三菱UFJ eスマート証券でも取り扱いが期待できます。カブドットコムのIPOは、公平性と機密性を確保したシステムによる抽選で当選者が決まります。
また、SBIグループのSBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券、大和証券グループの大和コネクト証券、野村證券ルートでLINE証券、みずほ証券ルートのPayPay証券も幹事に入っている場合は同様です。
SBIネオモバイル証券ではWealthNaviに当選して手堅いリターンを獲得しました。
ブロードエンタープライズのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。

SBI証券が幹事団に入っているので、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。

SBI証券は当サイト限定でお得なタイアップ・プログラムを実施しています。なんと口座開設だけで3,000円分のAmazonギフト券がプレゼントされます。口座開設・維持は無料です。
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SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。

岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。

マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。

野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの中型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
大和証券グループのネット証券である「大和コネクト証券」だと、お手軽にIPOに参加可能です。


<投資スタンス>
やや弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)