トヨクモ(4058)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2020年9月4日(金)~9月10日(木)、上場日は2020年9月24日(木)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は1,800円(1単元18.0万円)です。公募価格は2020年9月11日(金)に決定。
仮条件は1,800円~2,000円と上振れました。予想PERは71.2~79.1倍です。
初値予想は大幅なプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
6,000〜9,000円(仮条件の上限比+200.0%~+350.0%)
トヨクモは「情報サービスをとおして、世界の豊かな社会生活の実現に貢献する」ことを企業理念とし、法人向けクラウドサービスの開発・販売を展開しています。
監査法人はPwCあらた有限責任監査法人で、本社所在地は東京都品川区西五反田二丁目27番3号 A-PLACE五反田9階です。
トヨクモとは
トヨクモは、一過性のブームで終わるものではなく、顧客に継続的に利用してもらえるようなサービスを開発し提供することを目指しています。
簡単な操作、シンプルな機能と分かりやすいデザインで、日常的にパソコンやスマートフォンを利用していないIT初心者にも、安心して利用できるサービスを提供することが事業コンセプトです。
企業における情報活用の第一歩を支援することを事業ドメインとして、「法人向けクラウドサービス事業」の単一のセグメントで業務を運営しています。
具体的には以下2つのサービスにおいて事業を展開しています。
- 緊急時に簡単に情報共有できるように設計したシンプルなクラウドサービス「安否確認サービス」の開発・販売
- サイボウズ株式会社の提供する業務アプリケーション構築サービス「kintone」と連携し、より便利に利用するためのクラウドサービス「kintone連携サービス」の開発・販売
従業員数31名、平均年齢は31.4歳、平均勤続年数は2.25年、平均年間給与は649.8万円です。
トヨクモのIPOの諸データ
トヨクモの業績推移
業績面では売上高は美しい右肩上がりです。経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | 第9期 | 第10期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2015年12月 | 2016年12月 | 2017年12月 | 2018年12月 | 2019年12月 | |
売上高 | (千円) | 128,981 | 230,128 | 271,497 | 482,595 | 761,226 |
経常利益 | (千円) | 31,389 | 55,932 | 5,440 | 137,231 | 98,464 |
当期純利益 | (千円) | 31,099 | 50,424 | 41,341 | 91,585 | 72,220 |
資本金 | (千円) | 50,000 | 50,000 | 50,800 | 50,800 | 57,300 |
発行済株式総数 | (株) | 4,200 | 4,200 | 4,264 | 4,264 | 4,702 |
純資産額 | (千円) | 105,716 | 156,140 | 199,081 | 290,666 | 375,887 |
総資産額 | (千円) | 114,398 | 184,257 | 323,060 | 507,688 | 692,451 |
BPS | (円) | 25,171 | 37,176 | 46,689 | 68.17 | 79.94 |
1株配当 | (円) | - | - | - | - | - |
EPS | (円) | 7,856 | 12,006 | 9,699 | 21.48 | 16.45 |
自己資本比率 | (%) | 92.4 | 84.7 | 61.6 | 57.3 | 54.3 |
自己資本利益率 | (%) | 44.3 | 38.5 | 23.3 | 37.4 | 21.7 |
株価収益率 | (倍) | - | - | - | - | - |
配当性向 | (%) | - | - | - | - | - |
営業CF | (千円) | - | - | - | 210,721 | 179,869 |
投資CF | (千円) | - | - | - | △3,757 | △8,473 |
財務CF | (千円) | - | - | - | - | 13,000 |
現金等 | (千円) | - | - | - | 427,040 | 611,437 |
従業員数 | (人) | 3 | 9 | 12 | 18 | 28 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数はここ数ヶ月ボックス相場が続いていましたが、高値レンジをブレイクしています。
このまま堅調な推移が続くとIPOにおいて追い風となり、反落して再び軟調な相場に回帰すれば向かい風となります。
上場規模
トヨクモのIPOの規模は最大で約9.9億円であり、東証マザーズとしても小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は300,000株、売出株式数は200,000株、オーバーアロットメント(OA)は50,000株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約11%とかなり低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は40%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
(株)ナノバンク | 47.44% | ◯ |
サイボウズ(株) | 11.63% | ◯ |
インキュベイトファンド2号 投資事業有限責任組合 | 6.78% | |
田里友彦 | 6.40% | ◯ |
山本裕次 | 5.81% | ◯ |
落合雄一 | 5.62% | ◯ |
片岡寛 | 3.10% | |
(株)サムライキャピタル | 2.91% | ◯ |
石井和彦 | 2.52% | ◯ |
木下正則 | 1.94% | ◯ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
トヨクモの事業は法人向けクラウドサービスの開発・販売ということで、IPOにおける業種の人気度は最上級です。
訴求力の高い東証マザーズネット企業であり、クラウドというキラーワードを事業に内包しています。
予想PERは71.2~79.1倍であり、類似企業と比較すると割安感はありません。ただし、PERは成長性に大きく左右されます。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
3919 | パイプドHD | 22.44 | 3.28 | 1.34% |
4348 | インフォコム | 32.83 | 5.49 | 0.86% |
4768 | 大塚商会 | 23.64 | 3.98 | 2.12% |
4776 | サイボウズ | 148.62 | 33.35 | 0.34% |
9686 | 東洋テック | 25.04 | 0.51 | 2.91% |
約9.9億円という上場規模は東証マザーズとしても小型です。上位株主にVCが名を連ねており、一部ロックアップがかかっていません。
東証マザーズの5億~10億円未満の小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- ティアンドエス:+150.4%
- KIYOラーニング:+133.0%
- アイキューブドシステムズ:+202.2%
- グッドパッチ:+299.6%
- コマースOneホールディングス:+335.6%
- 松屋アールアンドディ:-7.9%
- ミクリード:-8.1%
- リグア:-2.1%
- スポーツフィールド:+211.4%
- ユナイトアンドグロウ:+152.4%
- ALinkインターネット:+136.5%
- ジェイック:+117.3%
- インティメート・マージャー:+110.5%
- AI CROSS:+65.1%
- パワーソリューションズ:+155.5%
- フィードフォース:+140.0%
- インフォネット:+130.2%
- バルテス:+175.8%
- グッドスピード:+25.0%
- エードット:+121.0%
- Welby:+246.7%
- gooddaysホールディングス:+128.1%
- 識学:+152.8%
- テノ.ホールディングス:+25.0%
- AmidAホールディングス:+6.3%
- Kudan:+276.3%
- アルー:+46.7%
- 霞ヶ関キャピタル:+133.7%
- VALUENEX:+133.7%
- ブリッジインターナショナル:+92.6%
- イーエムネットジャパン:+133.3%
- アズーム:+113.3%
- チームスピリット:+101.4%
- アクリート:+100.3%
- ロジザード:+177.8%
- エーアイ:+250.0%
- プロパティデータバンク:+130.3%
- ログリー:+149.2%
- ベストワンドットコム:+242.5%
- HEROZ:+988.9%
- コンヴァノ:+135.4%
- ブティックス:+137.8%
- 和心:+167.9%
- Mマート:+333.9%
- すららネット:+113.0%
- ナレッジスイート:+150.5%
- イオレ:+169.8%
- エル・ティー・エス:+313.2%
- 一家ダイニングプロジェクト:+173.5%
- サインポスト:+287.7%
- エスユーエス:+116.1%
- ユニフォームネクスト:+137.1%
- Fringe81:+133.1%
- ビーブレイクシステムズ:+361.1%
- アセンテック:+197.5%
- 旅工房:+173.7%
- テモナ:+215.7%
- 力の源ホールディングス:+271.7%
- ファイズ:+220.8%
- フォーライフ:+31.6%
- グレイステクノロジー:+130.0%
- イノベーション:+214.1%
- リネットジャパングループ:+92.9%
- G-FACTORY:+54.3%
- シルバーエッグ・テクノロジー:+191.3%
- チェンジ:+149.9%
- バリューデザイン:+111.5%
- カナミックネットワーク:+186.7%
- デジタルアイデンティティ:+88.3%
- ストライク:+125.9%
- ハイアス・アンド・カンパニー:+189.5%
- はてな:+278.1%
- ソーシャルワイヤー:+56.9%
- アークン:+262.1%
- 鎌倉新書:+180.6%
- ネオジャパン:+401.7%
- パートナーエージェント:+217.5%
- ピクスタ:+34.8%
- べステラ:+25.0%
- パルマ:+70.5%
- 富士山マガジンサービス:+126.4%
- ファンデリー:+102.1%
- マーケットエンタープライズ:+167.0%
- ジグソー:+236.4%
- レントラックス:+53.1%
- 海帆:+76.5%
- プラッツ:+70.2%
- 日本動物高度医療センター:+44.2%
- ハウスドゥ:+47.2%
- ショーケース・ティービー:+193.9%
- ヒューマンウェブ:+11.7%
- コラボス:+137.6%
- ALBERT:+115.7%
以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。
主幹事はいちよし証券 です。その他は、大和証券、SMBC日興証券、岩井コスモ証券、SBI証券、極東証券、東洋証券、マネックス証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
いちよし証券 | 375,000 | 75.00% |
大和証券 | 35,000 | 7.00% |
SMBC日興証券 | 30,000 | 6.00% |
岩井コスモ証券 | 15,000 | 3.00% |
SBI証券 | 15,000 | 3.00% |
極東証券 | 10,000 | 2.00% |
東洋証券 | 10,000 | 2.00% |
マネックス証券 | 10,000 | 2.00% |
トヨクモのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
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野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの大型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
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<投資スタンス>
強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)