ASNOVA(9223)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2022年4月6日(水)~4月12日(火)、上場日は2022年4月21日(木)です。
新規上場する市場は名証ネクストで、想定価格は1,530円(1単元15.3万円)です。公募価格は2022年4月13日(水)に決定。
仮条件は1,430円~1,630円と上限が上振れました。予想PERは8.9~10.2倍です。
初値予想は「公開価格近辺で大幅なマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。
1,450〜1,750円(仮条件の上限比-17.2%~+7.4%)
私はIPOチャレンジポイント目当てのSBI証券100株以外はスルーです。
ASNOVAはクサビ緊結式足場を主要とした「仮設機材レンタル」、新品の仮設機材を販売する「仮設機材販売」、足場架払工事を展開しています。
監査法人は有限責任監査法人トーマツです。
ASNOVAとは
ASNOVAは工事業者による『仮設機材をレンタル・購入したい』というニーズにワンストップで対応出来る体制整備を図っています。
ASNOVAは戸建住宅や中低層マンション向けに普及しているクサビ式足場を主要としたレンタルサービスを全国の中小足場施工業者に提供しています。
近年の改修需要の増加や工事の繁忙期と閑散期の変動幅の拡大等により、足場施工業者の仮設機材在庫負担が増大しているため、投資負担を軽減し、繁閑に応じて仮設機材数量の調整弁となる仮設機材レンタルに対するニーズは高く、取引業者数は拡大を続けています。
ASNOVAの仮設機材レンタルを利用する顧客に最適だと考える数量の仮設機材を確保してもらえるよう、主軸のレンタルサービスだけでなく、販売も含めた提案を行うなどワンストップのサービスを提供することにより、安定的に発生する更新需要を取り込んでいます。
ASNOVAは、顧客の現場で足場の架け払いを行う工事の受注(ASNOVA受注後、外部業者へ委託)を行っています。
従業員数は108名、平均年齢は38.6歳、平均勤続年数は3.1年、平均年間給与は402.6万円です。
ASNOVAのIPOの諸データ
ASNOVAの業績推移
業績面では売上高・経常利益・純利益はボックスでの推移となっています。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第4期 | 第5期 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | |
売上高 | (千円) | 1,756,221 | 1,910,951 | 2,132,592 | 2,724,224 | 2,241,557 |
経常利益 | (千円) | 266,169 | 85,996 | 184,288 | 282,527 | 11,767 |
当期純利益 | (千円) | 175,627 | 151,747 | 61,871 | 265,722 | 15,915 |
資本金 | (千円) | 80,000 | 83,330 | 88,017 | 88,017 | 88,017 |
発行済株式総数 | (株) | 45,000 | 45,180 | 45,430 | 1,362,900 | 1,362,900 |
純資産額 | (千円) | 1,684,620 | 1,843,027 | 1,914,273 | 2,179,996 | 2,195,912 |
総資産額 | (千円) | 5,525,030 | 5,108,951 | 5,661,577 | 6,081,234 | 5,171,987 |
BPS | (円) | 37,436.00 | 40,793.00 | 42,136.78 | 1,599.53 | 1,611.21 |
1株配当 | (円) | 1,000.00 | - | - | - | - |
EPS | (円) | 4,249.09 | 3,371.04 | 1,368.81 | 194.97 | 11.68 |
自己資本比率 | (%) | 30.5 | 36.1 | 33.8 | 35.8 | 42.5 |
自己資本利益率 | (%) | 11.3 | 8.6 | 3.3 | 13 | 0.7 |
株価収益率 | (倍) | - | - | - | - | - |
配当性向 | (%) | 23.5 | - | - | - | - |
営業CF | (千円) | - | - | - | 1,138,926 | 821,220 |
投資CF | (千円) | - | - | - | △1,387,955 | 40,467 |
財務CF | (千円) | - | - | - | 241,307 | △887,516 |
現金等 | (千円) | - | - | - | 513,921 | 488,092 |
従業員数 | (人) | 44 | 102 | 88 | 96 | 89 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
名古屋ネクスト上場企業のチャートは以下のとおりです。
上場規模
ASNOVAのIPOの規模は最大で約4.2億円であり、名証ネクストとしては標準的です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は177,000株、売出株式数は45,000株、オーバーアロットメント(OA)は33,300株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約19%とやや低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は約20%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
(一社)ニチレン | 52.48% | ◯ |
上田桂司 | 46.51% | ◯ |
ASNOVA従業員持株会 | 0.94% | |
森下哲 | 0.07% | ◯ |
初値予想
ASNOVAの事業は首都圏を中心に、原状回復工事や住まいの不具合に対応する修繕工事といったリフォーム工事の施工管理業ということで、IPOにおける人気度は高くありません。
予想PERは8.9~10.2倍であり、類似企業と比較すると中間的です。
約4.2億円という上場規模は名証ネクストとしては標準的です。上位株主にはVCはなく、万遍なくロックアップがかかっています。
旧・名証セントレックスの単独IPOの初値結果は以下のとおりです。
上場年 | 銘柄名 | リターン | 上場規模 |
---|---|---|---|
2020年 | ニッソウ | -25.3% | 約3.2億円 |
2019年 | 名南M&A | 45.0% | 約8.1億円 |
2015年 | アートグリーン | 46.2% | 約1.0億円 |
2014年 | 日本PCサービス | 67.7% | 約1.4億円 |
2008年 | ゲオエステート | -16.9% | 約2.2億円 |
2007年 | 日本商業開発 | -6.5% | 約3.0億円 |
中広 | -26.7% | 約2.3億円 | |
2006年 | JBイレブン | -4.8% | 約4.4億円 |
ギガプライズ | 94.4% | 約2.2億円 | |
セルシス | 37.5% | 約7.2億円 | |
KFE JAPAN | -41.6% | 約5.9億円 | |
メンバーズ | -39.7% | 約10.1億円 | |
オプトロム | -16.7% | 約3.8億円 | |
ゼットン | 8.7% | 約4.6億円 | |
フラクタリスト | -12.5% | 約7.2億円 | |
三栄建築設計 | 4.8% | 約9.3億円 | |
メディカル・ケア・サービス | 9.5% | 約4.1億円 | |
オウケイウェイヴ | 22.6% | 約13.3億円 | |
ティア | 14.3% | 約3.5億円 | |
ゴルフ・ドゥ | 139.4% | 約3.7億円 |
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で大幅なマイナスリターンの可能性がある」です。
主幹事は東海東京証券です。その他は以下で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
東海東京証券 | 199,900 | 90.05% |
SMBC日興証券 | 6,700 | 3.02% |
SBI証券 | 4,400 | 1.98% |
丸三証券 | 2,200 | 0.99% |
マネックス証券 | 2,200 | 0.99% |
松井証券 | 2,200 | 0.99% |
水戸証券 | 2,200 | 0.99% |
岡三証券 | 2,200 | 0.99% |
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ASNOVAのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。

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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
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<投資スタンス>
弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
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