上場!ギックス(9219)のIPOの初値予想

更新日:   IPO

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ギックス

ギックス(4261)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2022年3月14日(月)~3月17日(木)、上場日は2022年3月30日(水)です。

ギックスが新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は1,070円(1単元10.7万円)です。公募価格は 2022年3月18日(金)に決定。

仮条件は980~1,070円と下振れました。予想PERは753.8~823.1倍です。

日本市場のIPOは「国策に買いなし」という情勢に陥っており、IPO市場は冷え込んでいます。

初値予想は「公開価格近辺で手数料を考慮するとマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。

1,050円~1,500円(仮条件の上限比-1.9%~+40.2%)

私は主幹事の野村證券を回避して、SBI証券のみでブックします。

ギックスはData-Informed事業(個別課題解決・共通課題解決)を展開しています。

監査法人は有限責任監査法人トーマツです。

ギックスとは

ギックスは、戦略コンサルティングの“データを用いて考える”という思考法と“データを考える材料に昇華する”高度なアナリティクス能力を組み合わせた、新しいタイプのプロフェッショナルサービス集団です。

クライアント企業の経営課題解決、競争力強化のために、データを用いて物事を理解・判断する「データインフォームド」を推進しています。

データインフォームド、すなわち、DI/Data-Informedは、データを用いて考える思考態度です。Data-Driven(データドリブン)という言葉が広く知られていますが、この用語には「データによって(自動的に)答えが導かれる」という期待が込められています。

ギックスは、データ“だけ”で物事を判断するのではなく、人間の思考にデータ“も”加えることによって、その判断がより一層高度なものになることが理想であると考えています。ギックスは「あらゆる判断を、Data-Informedに。」をパーパス(企業の目的)として掲げ、クライアント企業の判断業務の変革を支援しています。

昨今、DXという単語も非常に注目を集めていますが、その定義は曖昧です。Digital Transformationという言葉を字義通りに捉えれば、デジタル技術による変革、ということになります。ここで変革すべき対象はUX(User experience)です。

ユーザーの体験、経験を、デジタル技術を用いることで変化させていくことが、DXの本質であるとギックスは考えています。

しかしながら、UXに影響を与えない単なるデジタル化も、DXと呼ばれてしまっているのが実情です。ギックスの提唱するDIは、人間が判断を行うというシーンにおけるUXを大きく変化させます。デジタルは強力なツールです。

しかし、あくまでも手段にすぎません。ギックスは、デジタルという手段・手法に目を向けるのではなく、AIやクラウド技術などの最新のデジタル技術を活用しながら人間の思考能力を拡張し、より高度で精度の高い判断を可能とする環境を築き上げたいと考えています。

ギックスは、クライアント企業の事業課題を理解し、競争力強化の道筋を検討する「Strategy」、膨大なデータを用いて網羅的体系分析や高度な予測、数理最適化を行う「Analytics」、仕組みに実装していく「Technology」、の3つのケイパビリティ(能力)を保有しています。

これらを有機的に連携させ、各業界の東証プライム上場企業をはじめとする大手企業のDI変革を支援しています。

また、その中で得られた課題への深い理解、解決のためのノウハウや独自開発されたツール群を活用することで、幅広いユーザーに活用いただけるプロダクトを開発し、DIの思想の浸透を加速させていると考えています。

事業はData-Informed事業の単一セグメントで、提供するサービスの特徴から大きく「個別課題解決」と「共通課題解決」に分類しています。

また、「個別課題解決」は、個別の企業・事業の状況に応じた、データを活用した判断の在り方を検討する「DIコンサルティング」と、その判断を継続的に行うために必要な、データ活用の仕組み(基盤)を構築・運用する「DIプラットフォーム」の2つのサービスで構成されます。

「共通課題解決」は、先述したDIコンサルティング、DIプラットフォームの中で得られたノウハウや独自のツール群を活用し、ソフトウェア・サービスである「DIプロダクト」を提供しています。

従業員数は31名、平均年齢は33.7歳、平均勤続年数は2.3年、平均年間給与は858.2万円です。

ギックスのIPOの諸データ

ギックスの業績推移

業績面では売上高・経常利益・純利益は、大局的には右肩上がりの傾向となっています。

ギックスの業績推移

主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。

回次 第5期 第6期 第7期 第8期 第9期
決算年月 2017年6月 2018年6月 2019年6月 2020年6月 2021年6月
売上高 (千円) 146,362 247,184 382,924 617,614 722,275
経常利益 (千円) -23,694 45,219 45,631 42,300 50,782
当期純利益 (千円) -23,984 40,417 24,577 36,435 51,435
資本金 (千円) 89,962 89,962 95,000 95,000 95,000
発行済株式総数(株)
普通株式 40,000 40,000 40,000 40,000 40,000
A種優先株式 5,710 5,710 5,710 5,710 5,710
B種優先株式 2,612 2,612 2,612
C種優先株式 3,612
純資産額 (千円) 119,391 159,808 380,212 416,648 1,194,782
総資産額 (千円) 139,332 200,260 505,110 800,145 1,549,837
BPS (円) 2,985 3,995 9,505 104.16 297.62
1株配当 (円)
EPS (円) -599.60 1,010.43 614.43 9.11 12.86
自己資本比率 (%) 85.7 79.8 75.3 52.1 76.8
自己資本利益率 (%) -18.3 29 9.1 9.1 6.4
株価収益率 (倍)
配当性向 (%)
営業CF (千円) 102,705 -88,936
投資CF (千円) -6,550 2,501
財務CF (千円) 219,584 673,955
現金及び現金同等物の期末残高 (千円) 647,289 1,234,810
従業員数 (人) 8 12 12 19 28

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

東証マザーズ指数はここ数ヶ月ボックスでの推移となっていましたが、足元では崩れています。

軟調な推移になるとIPOにおいて向かい風となり、堅調な展開に回帰すれば追い風となります。

東証マザーズのチャート(過去3ヶ月)

上場規模

ギックスのIPOの規模は最大で約12.7億円であり、東証マザーズとしてはやや小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

公募株式数は300,000株、売出株式数は735,500株、オーバーアロットメント(OA)は155,300株です。

公開比率(オファリングレシオ)は最大で約22%とやや低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は71%です。

株主名 保有割合 ロックアップ
網野知博 38.10%
田中耕比古 17.49%
花谷慎太郎 17.49%
FinTech ビジネスイノベーション投資事業有限責任組合 10.70%
(株)JR西日本イノベーションズ 5.83%
日本ユニシス(株) 4.89%
鴨居達哉 1.87%
三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合 0.94%
安藤祐輔 0.90%
岡大勝 0.90%

※制度ロックアップによる継続保有を含む

初値予想

ギックスの事業はData-Informed事業(個別課題解決・共通課題解決)ということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。

訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。

予想PERは753.8~823.1倍であり、類似企業と比較すると割高です。

上位株主にはVCはなく、万遍なくロックアップがかかっています。

約12.7億円という上場規模は東証マザーズとしてはやや小型です。

東証マザーズの10億~15億円のやや小型IPOの初値結果は以下のとおりです。

過去実績

  • エッジテクノロジー:+98.3%
  • アジアクエスト:+130.5%
  • ハイブリッドテクノロジーズ:+46.0%
  • サクシード:+7.1%
  • フレクト:+127.8%
  • GRCS:+50.0%
  • アスタリスク:+74.5%
  • コアコンセプト・テクノロジー:+101.1%
  • ユミルリンク:+71.1%
  • メディア総研:+7.1%
  • シイエヌエス:+55.2%
  • デリバリーコンサルティング:+54.9%
  • Waqoo:+23.0%
  • コンフィデンス:+65.4%
  • セレンディップ・ホールディングス:+46.5%
  • サイバートラスト:+315.7%
  • アールプランナー:+126.2%
  • トヨクモ:+351.0%
  • インターファクトリー:+429.2%
  • GMOフィナンシャルゲート:+157.9%
  • コパ・コーポレーション:+126.5%
  • リビングプラットフォーム:-9.0%
  • AHCグループ:+61.4%
  • ジモティー:+130.0%
  • WDBココ:+122.2%
  • スペースマーケット:+121.4%
  • INCLUSIVE:+114.9%
  • ランディックス:+124.5%
  • BuySell Technologies:+92.7%
  • セルソース:+164.0%
  • ビーアンドピー:+20.0%
  • リビン・テクノロジーズ:+130.8%
  • ヴィッツ:+130.2%
  • 東名:+27.8%
  • フレアス:+118.6%
  • リックソフト:+126.3%
  • リンク:+112.8%
  • ベルトラ:+33.9%
  • ピアラ:+97.3%
  • フロンティア・マネジメント:+121.2%
  • アイリックコーポレーション:+25.8%
  • システムサポート:+128.6%
  • エクスモーション:+49.7%
  • マネジメントソリューションズ:+114.3%
  • アイ・ピー・エス(銘柄名:IPS):+71.0%
  • ヒューマン・アソシエイツ・ホールディングス:+207.7%
  • ファイバーゲート:+127.4%
  • SERIOホールディングス:+130.3%
  • グローバル・リンク・マネジメント:+134.0%
  • クックビズ:+134.7%
  • テンポイノベーション:+93.5%
  • テックポイント・インク:+64.9%
  • UUUM:+226.8%
  • トランザス:+170.0%
  • ツナグ・ソリューションズ:+112.0%
  • ユーザーローカル:+325.2%
  • ピーバンドットコム:+113.9%
  • レノバ:+50.0%
  • エイトレッド:+133.9%
  • シンシア:-7.1%
  • JMC:+89.2%
  • インソース:+55.8%
  • セラク:+160.0%
  • キャリア:+98.5%
  • ジェイリース:+34.5%
  • アトラエ:+135.6%
  • PR TIMES:+59.0%
  • ベネフィットジャパン:+67.2%
  • フェニックスバイオ:-2.1%
  • ブラス:+6.4%
  • バルニバービ:+130.0%
  • GMOメディア:+101.1%
  • ブランジスタ:+43.8%
  • アイビーシー:+251.0%
  • STUDIOUS:+20.0%
  • PCIホールディングス:+169.6%
  • Hamee:+67.2%
  • sMedio:+58.7%
  • ファーストコーポレーション:+25.0%
  • ファーストロジック:+52.5%
  • データセクション:+73.1%
  • サイジニア:+125.8%
  • フルッタフルッタ:+51.5%
  • メディカル・データ・ビジョン:+135.9%
  • セレス:+55.4%
  • オプティム:+260.0%

ただし、新しい資本主義ではこれまでの常識が通じない側面があります。

日本市場のIPOは「国策に買いなし」という情勢に陥っており、IPO市場は冷え込んでいます。

以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で手数料を考慮するとマイナスリターンの可能性がある」です。

主幹事は野村證券です。その他は、下表の証券で申し込めます。

証券会社名 割当株式数 割当比率
野村証券 932,200 90.02%
SBI証券 82,800 8.00%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 10,300 0.99%
楽天証券 5,100 0.49%
いちよし証券 5,100 0.49%

SBIグループのSBIネオモバイル証券SBIネオトレード証券、大和証券グループの大和コネクト証券、野村證券ルートでLINE証券、みずほ証券ルートのPayPay証券も、各証券が幹事に入っている場合は取り扱いを期待できます。

SBIネオモバイル証券ではWealthNaviに当選して手堅いリターンを獲得しました。

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郵政3社、JR九州などのやや小型株に関しては意外な程に当たりやすいです。

大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。

大和証券グループのネット証券である「大和コネクト証券」だと、お手軽にIPOに参加可能です。

岡三オンラインでも取扱いを期待できます。

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<投資スタンス>
やや弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)

  1. 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
  2. やや強気:ネット証券・対面証券で申込
  3. 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
  4. やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
  5. 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)

過去のIPO初値予想の履歴

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