上場!エスコンジャパンリート投資法人(2971)のIPOの初値予想

更新日: IPO

エスコンジャパンリート投資法人

エスコンジャパンリート投資法人(2971)のIPOが決定しています。

ブック・ビルディング期間は2019年1月28日(月)~2月1日(金)です。上場予定日は2018年2月13日(水)です。

新規上場する市場は東証REITで、想定価格は105,000円(1単元10.5万円)です。仮条件は100,000~105,000円と下振れました。

公開価格は仮条件の下限近辺である101,000円となりました。分配金利回りは6.37%、セイムボート出資率(スポンサーによる出資比率)は約7.75%です。

初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性が高い」です。以下のレンジを想定しています。

98,000〜101,000円(公開価格比-3.0%~±0%)

直前初値予想は以下の通りです。

97,200円(公開価格比-3.8%)

初値は97,200円という結果に終わりました。

エスコンジャパンリート投資法人は、日本エスコンがスポンサーの商業REITです。

監査法人は三優監査法人です。信用格付業者から信用格付を取得する予定はなく、日銀のREIT買入れの対象にはなりません。

エスコンジャパンリート投資法人とは

エスコンジャパンリート投資法人は、スポンサーである日本エスコンの有する不動産開発力・運営力の優位性とスポンサーサポート、中部電力グループのサポートによって持続的な成長を目指します。

エスコンジャパンリート投資法人は、今後も継続的な人口集中が予想される四大都市圏に位置する地域コミュニティに根差した暮らし密着型商業施設(底地を含む)に重点投資を行うことで、収益の長期安定性と成長性を追求します。

底地が有する以下の4つの魅力・優位性に着目し、商業施設が立地する底地への投資を
積極的に推進することで、安定性の高いポートフォリオの構築を図る方針です。

  • 長期にわたる安定した賃料収入
  • 減価償却及び保守・修繕等がないことに基づく低保有コストの実現
  • 底地流通市場の拡大
  • 災害等による資産価値の下落リスクが低い

日本エスコンは、2018年8月28日開催の同社取締役会において、中部電力(東京証券取引所第1部上場)との間で資本業務提携を行うことを決定しました。

かかる資本提携の結果、中部電力は、日本エスコンの総株主の議決権の33.29%を有する筆頭株主となり、日本エスコンは中部電力の持分法適用会社となります。

電力

中部電力は2018年3月に策定した「中部電力グループ経営ビジョン」において、エネルギー事業と親和性がある不動産事業を収益基盤として貢献する中核事業とすることを目指しています。

中部電力グループは、主に中部圏での不動産賃貸事業に強みがあります。

今後中部電力グループは不動産事業において、事業規模及び事業領域の拡大だけでなく、街づくり事業や地域再生等社会貢献性の高い事業にも積極的に取り組む方針です。

ポートフォリオ構築方針

エスコンジャパンリート投資法人は、今後も継続的な人口集中が予想される首都圏、近畿圏、中京圏及び福岡圏の四大都市圏の商業施設に重点を置きます。

そして、地域住民の生活に根差した暮らし密着型商業施設を主要な投資対象とするポートフォリオを構築する方針です。

ケーズデンキのあんしんパスポート

用途別投資比率は、暮らし密着型商業施設を中心とする商業施設に80%以上、その他用途(ホテル・住居・物流施設等及びそれらの底地)には20%未満の投資を行います。

また、底地と土地建物に対する投資は、それぞれ50%程度とする方針です。

ただし、物件取得に際し、一時的にその比率と異なる比率(概ね10%以内の乖離)となることがあります。

エリア別投資比率は、四大都市圏75%以上、その他地域には25%未満以下です。

エスコンジャパンリート投資法人は、投資判断に際しては、地域に根差した利便性及び競争力の高い立地が重要な判断要素となると考えています。

国勢調査及び国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30(2018)年推計)」によると、四大都市圏の人口が日本の総人口に占める割合は年々増加しており、2045年には約69%に達すると推計されています。

また、経済産業省の「商業統計調査」によると、四大都市圏における小売業の年間商品販売額の合計額は日本全国における四大都市圏以外の地域合計額を上回り、かつ堅調に推移しています。

こうした背景から、エスコンジャパンリート投資法人は、立地が四大都市圏であることを前提とし、商業施設に求められる重要な要素である交通利便性、周辺商圏の確保、高い視認性による集客効果等に着目します。

駅直結、住宅密集地又は幹線道路に面するなど、視認性に優れ、自ら高い集客力を持ち、多用途での利用が可能な魅力的な立地にある商業施設又はそれらに付随する商業施設を取得します。

上場時ポートフォリオの概要

エスコンジャパンリート投資法人の取得予定資産は25物件となっており、上場時ポートフォリオの概要は以下のとおりです。

  • 物件数:25物件
  • 取得予定価格合計:416億円
  • 鑑定評価額合計:450億円
  • 平均鑑定NOI利回り:5.1%
  • 償却後鑑定NOI利回り:4.6%
  • 平均稼働率:99.5%
  • 平均賃貸借契約期間:11.9年

平均鑑定NOI利回りは5.1%であり、伊藤忠ロジスティクスREITの5.0%とほぼ同一の水準です。

NOI利回り
Net Operating Incomeの略であり、賃料から、管理費、固定資産税などの直接的経費をマイナスしたもの。減価償却費のような支出を伴わない費用、支払利息のような金融費用、修繕費などの資本的な支出は考慮しないため、事業によって生み出される単純なキャッシュフロー

利益超過分配を実施することなく、長期的に安定した分配金を確保する方針です。

上場時ポートフォリオ一覧

取得予定資産の一覧には、ケーズデンキ、ニトリ、山陽マルナカ、TSUTAYA、マックスバリュなど知名度が高い店舗が入っています。

エスコンジャパンリート投資法人の取得予定資産

財務運営の基本方針

計算機を手にしてOKポーズをとる女性

エスコンジャパンリート投資法人は、保守的な財務運営を基本とし、成長性に配慮してLTVコントロールを行うとともに、効率的なキャッシュマネジメントにより投資主価値の向上を目指します。

平常時の運用においてLTVは原則として50%以下で運用します。新たな投資資産の取得に伴い、一時的に超えることがあり得ます。

LTV
 (借入金額+投資法人債発行残高+敷金・保証金-敷金・保証金の返還等のために留保されている現預金) / (総資産額-敷金・保証金の返還等のために留保されている現預金)

有利子負債の金利の長期固定化や返済期限及びバンクフォーメーションの分散化を通じて財務基盤の安定化を図ります。

取得予定資産の取得に先立ち、三井住友銀行をアレンジャーとする協調融資団より、以下の借入れを行う予定です。

借入予定金額 利率 返済期限
合計204.51億円 基準金利+0.2% 2020年1月末
基準金利+0.4% 2022年1月末
基準金利+0.5% 2023年1月末

返済方法は期限一括返済、使途は新規取得予定資産の取得資金・関連諸費用支払資金・既存借入れのリファイナンス資金、有担保・無保証です。

市場トレンド

右肩上がりのグラフと喜ぶ女性のイラスト

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

東証REIT指数は2018年2月中旬以降、一時的な中だるみがあったものの、概ね上昇トレンドでした。しかし、12月に入ってからは急落しています。

エスコンジャパンリート投資法人のIPOにおいては、このまま下降トレンドが続いたら向かい風で、反発して再び上昇局面に回帰したら追い風となります。

東証REITのチャート(2018年9月25日~2018年12月25日)
(※楽天証券より)

上場規模

大きさ

エスコンジャパンリート投資法人のIPOの規模は最大で207.4億円と東証リートとしては小型です。

ザイマックス・リート投資法人、CREロジスティクスファンド投資法人の85%強程度です。

公募口数は188,351口、売出口数が0口、オーバーアロットメントは9,189口です。

初値予想

現在の情勢下ではNOI利回りが高めである点は魅力です。日銀の異次元緩和でイールド・カーブが盛大に潰されており、僅かな利回りでも貴重な情勢となっている側面はあります。

REITのIPOは資産インフレの波に乗って2013年半ばから9連勝中でした。

しかし、2015年はREIT全体が軟調になったのに伴い、年後半は3連敗となって2勝3敗と負け越しました。2016年は3勝6敗でした。

  • ラサールロジポートREIT:+5.0%
  • スターアジア不動産:-0.9%
  • タカラレーベン・インフラ:+9.9%
  • マリモ地方創生リート:-3.8%
  • 三井不動産ロジREIT:+0.5%
  • 大江戸温泉リート:-4.1%
  • さくら総合リート:-13.2%
  • いちごグリーンインフラ:-3.9%
  • 投資法人みらい:-3.8%

2017年は森トラスト・ホテルリート投資法人が+1.4%となり、被弾覚悟で貢献目的で日興から引き受けた分が嬉しい利益となりました。

日本再生可能エネルギーインフラ投資法人は-4.1%であり、こちらは何とかセカンダリーでカバーしました。

2018年はインフラリートを含めると、なんと5戦5敗で完敗となりました。フルボッコという様相を呈しています。

三菱地所物流リート投資法人は+5.38%で大きなリターンとなり、完全回避のカナディアン・ソーラー・インフラ投資法人は-5.0%でした。

ザイマックス・リート投資法人、CREロジスティクスファンド投資法人は勝負したものの敗北しました。

ただし、初値では売らずリターンを得ることはできました。タカラレーベン不動産投資法人、東京インフラ・エネルギー投資法人は完全回避。

伊藤忠は日興からのみ、どうしてもということで少量ブックし、セカンダリーでカバーしました。

REITのIPOは日銀の投資対象となる格付けがあるREITは堅調、それ以外は軟調な傾向となっています。

また、「三菱地所」「三井不動産」「森トラスト」など大手不動産会社が冠に入ったREITは堅調な傾向となっています。

  • 東京インフラ・エネルギー投資法人:-4.5%
  • 伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人:-3.6%
  • タカラレーベン不動産投資法人:-4.2%
  • ザイマックス・リート投資法人:-1.0%
  • CREロジスティクスファンド投資法人:-5.0%
  • カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人:-5.0%
  • 三菱地所物流リート投資法人:+5.4%

地銀などの稟議において、エスコンジャパンリート投資法人はパンチ力不足であり、6連敗中のREIT・インフラファンドの連敗ストッパーになるかというと厳しいと考えます。

以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性が高い」です。

REITということで機関投資家などの大口投資家の参戦がどの程度あるのかに要注目です。


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<投資スタンス>
弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)

  1. 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
  2. やや強気:ネット証券で申込、対面証券では原則申込(回数制限やS級狙いで回避することも)
  3. 中立:ネット証券、S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
  4. やや弱気:SBI証券以外は原則回避、対面証券はバーター取引ならOK
  5. 弱気:SBI証券以外は回避

過去のIPO初値予想の履歴

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