ラキール(4074)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2021年6月30日(水)~7月6日(火)、上場日は2021年7月16日(金)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は1,300円(1単元13.0万円)です。公募価格は2021年7月7日(水)に決定。
仮条件は1,300円~1,400円と上振れました。予想PERは39.5~42.5倍です。
初値予想は「やや大きめのプラスリターン」です。以下のレンジを想定しています。
2,000〜2,600円(仮条件の上限比+42.9%~+85.7%)
「ラキール」はシステム開発サービス、システム保守サービス、業務アプリケーション・基盤などの提供・販売、コンサルティングサービスを展開しています。
監査法人は太陽有限責任監査法人で、本社所在地は東京都港区愛宕2-5-1 愛宕グリーンヒルズMORIタワー33階です。
ラキールとは
ラキールはプロフェッショナルサービス及びプロダクトサービスを行っており、アプリケーション開発を効率的に行うための環境「LaKeel DX」を開発しました。
LaKeel DXを活用することで、ユーザー企業はサーバーやネットワーク機器を準備することなく、アマゾン、マイクロソフト、グーグル等の大手クラウド事業者が提供する、主にサーバー運用のためのクラウドプラットフォームの上で、アプリケーションの開発・運用を行うことができます。
ラキールのLaKeel DXはさまざまなクラウド事業者のサービスに対応しています。
したがって、ユーザー企業は大手クラウド事業者のサービス(安価なコンピュータリソース、安全な環境など)を享受しつつも、他の大手クラウド事業者への乗り換えが困難になることなく、状況に応じて最適な選択肢を得ることが可能になります。
ラキールはデジタルトランスフォーメーションを加速する仕組みを事業で展開しています。
LaKeel DX上で運用されているシステムで生成されたデータに加え、ユーザー企業が開発・運用しているシステムで生成されたデータ、インターネット上に存在するオープンデータ等を収集・管理・分析する基盤を備えられます。
従業員数は399名、平均年齢は35.5歳、平均勤続年数は8.6年、平均年間給与は561.6万円です。
ラキールのIPOの諸データ
ラキールの業績推移
業績面では売上高・経常利益・純利益のいずれも、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第3期 | 第4期 | |
---|---|---|---|
決算年月 | 2019年12月 | 2020年12月 | |
売上高 | (千円) | 5,665,680 | 5,331,307 |
経常利益 | (千円) | 182,075 | 243,105 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (千円) | 86,309 | 139,620 |
包括利益 | (千円) | 76,204 | 142,526 |
純資産額 | (千円) | 909,345 | 1,129,889 |
総資産額 | (千円) | 2,872,027 | 3,736,614 |
1株当たり純資産額 | (円) | 143.8 | 173.87 |
1株当たり当期純利益 | (円) | 13.94 | 22.45 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | (円) | - | - |
自己資本比率 | (%) | 30.99 | 29.73 |
自己資本利益率 | (%) | 10.14 | 13.96 |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 140,057 | 486,187 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △325,915 | △493,942 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △136,523 | 583,639 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (千円) | 744,497 | 1,323,648 |
従業員数 | (人) | 453 | 460 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数はここ数ヶ月ボックスでの推移となっており、足元では復調の兆しがあります。
軟調な推移が続くとIPOにおいて向かい風となり、堅調な展開に回帰すれば追い風となります。
上場規模
ラキールのIPOの規模は最大で約18.8億円であり、東証マザーズとしては中型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は840,000株、売出株式数は420,000株、オーバーアロットメント(OA)は189,000株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約20%とやや低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は33%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
久保努 | 46.24% | ○ |
KST有限責任事業組合 | 14.96% | ○ |
ラキール従業員持株会 | 9.85% | ○ |
(同)シングル・マインド | 5.44% | ○ |
平間恒浩 | 5.34% | ○ |
(株)Kコーポレーション | 3.34% | ○ |
西村浩 | 2.62% | ○ |
川上嘉章 | 2.01% | ○ |
雄谷淳 | 1.75% | ○ |
川西幹 金子英樹 | 1.36% |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
ラキールの事業はシステム開発サービス、システム保守サービス、業務アプリケーション・基盤などの提供・販売、コンサルティングサービスということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。
訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。
予想PERは39.5~42.5倍であり、類似企業と比較すると中間的です。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2317 | システナ | 33.68 | 7.62 | 0.99% |
3853 | アステリア | 13.75 | 2.48 | 0.55% |
3919 | パイプドHD | 15.99 | 2.99 | 1.45% |
3921 | ネオジャパン | 33.52 | 5.16 | 0.78% |
4058 | トヨクモ | 80.70 | 17.88 | 0.24% |
4168 | ヤプリ | 赤字 | 22.52 | 0.00% |
4776 | サイボウズ | 赤字 | 16.67 | 0.52% |
上位株主にはVCが名を連ねているものの、満遍なくロックアップがかかっています。
約18.8億円という上場規模は東証マザーズとしては中型です。
東証マザーズの15億~25億円の中型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- i‐plug:+129.0%
- ファンペップ:+10.0%
- いつも:+134.4%
- ココペリ:+125.6%
- スタメン:+133.1%
- さくらさくプラス:+47.4%
- rakumo:+204.0%
- 日本情報クリエイト:+70.0%
- MacbeePlanet:+28.3%
- NexTone:-2.4%
- ヴィス:-8.0%
- ドラフト:-22.7%
- フォースタートアップス:-8.0%
- Kids Smile Holdings:+20.9%
- AI inside:+250.0%
- global bridge HOLDINGS:+49.4%
- HENNGE:+42.9%
- サイバー・バズ:+73.9%
- Link-U:+104.3%
- ピアズ:+51.9%
- トビラシステムズ:+125.8%
- NATTY SWANKY:+20.2%
- 日本ホスピスホールディングス:+46.6%
- ギークス:+50.3%
- カオナビ:+100.5%
- サーバーワークス:+276.6%
- フロンティアインターナショナル:+12.7%
- スマレジ:+135.4%
- テクノスデータサイエンス・エンジニアリング:+98.4%
- リーガル不動産:+42.9%
- ギフト:+77.5%
- イーソル:+138.1%
- CRGホールディングス:+63.6%
- and factory:+56.0%
- GA technologies:+130.3%
- キャンディル:+52.5%
- ライトアップ:+32.1%
- アイペット損害保険:+57.9%
- RPAホールディングス:+207.7%
- フェイスネットワーク:+128.6%
- ジーニー:+98.1%
- SKIYAKI:+147.1%
- シルバーライフ:+85.2%
- ロードスターキャピタル:+37.4%
- シェアリングテクノロジー:+86.9%
- GameWith:+133.9%
- オロ:+129.5%
- ジャパンエレベーターサービスHD:+61.8%
- イントラスト:+35.6%
- スタジオアタオ:+25.7%
- ユーザーベース:+15.9%
- シンクロ・フード:+41.4%
- 串カツ田中:+13.5%
- デファクトスタンダード:+41.1%
- ベガコーポレーション:+25.0%
- エボラブルアジア:+48.3%
- LITALICO:+88.0%
- フィット:-7.9%
- ソネット・メディア・ネットワークス:+139.1%
- マイネット:+19.3%
- ダブルスタンダード:+128.8%
- インベスターズクラウド:+93.3%
- AppBank:+45.8%
- デザインワン・ジャパン:+50.9%
- リンクバル:+27.9%
- モバイルファクトリー:+99.4%
- イード:+46.4%
- KeePer技研:+49.1%
- インターワークス:+16.7%
- クラウドワークス:+73.2%
- GMOTECH:+135.2%
- 弁護士ドットコム:+215.4%
以上を総合考慮して、初値予想は「やや大きめのプラスリターン」です。
主幹事は、野村證券です。その他は、SBI証券、楽天証券、SMBC日興証券、あかつき証券、東洋証券、岩井コスモ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、丸三証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
野村証券 | 1,071,000 | 85.00% |
SBI証券 | 63,000 | 5.00% |
楽天証券 | 37,800 | 3.00% |
SMBC日興証券 | 25,200 | 2.00% |
あかつき証券 | 25,200 | 2.00% |
東洋証券 | 12,600 | 1.00% |
岩井コスモ証券 | 12,600 | 1.00% |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 6,300 | 0.50% |
丸三証券 | 6,300 | 0.50% |
三菱UFJグループのauカブコム証券でも取り扱いが期待できます。カブドットコムのIPOは、公平性と機密性を確保したシステムによる抽選で当選者が決まります。
野村證券ルートでLINE証券、SBIグループのSBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券でも取り扱いの可能性があります。SBIネオモバイル証券ではWealthNaviに当選して手堅いリターンを獲得しました。
ラキールのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
丸三証券はIPOの他、立会外分売も取引可能である点が魅力的です。
SBI証券が幹事団に入っているので、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
SBI証券は当サイト限定でお得なタイアップ・プログラムを実施しています。なんと口座開設だけで3,000円分のAmazonギフト券がプレゼントされます。口座開設・維持は無料です。
↓
SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
楽天証券も幹事団に名を連ねています。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの中型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
岡三オンラインでも取扱いの可能性があります。
岡三オンラインは、当サイト限定タイアップでお得な入会キャンペーンを行なっています。口座開設と1回以上の取引だけで3,500円+特別レポートがプレゼントされます。
ネット証券のキャンペーンとしては破格の内容でおすすめです。まだ口座をお持ちでない方は、ぜひこの機会に開設してみてはいかがでしょうか。
↓
岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
松井証券も委託幹事団に名を連ねる可能性があります。
<投資スタンス>
やや強気+
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)