マイクロアド(9553)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2022年6月13日(月)~6月17日(金)、上場日は2022年6月29日(水)です。
マイクロアドが新規上場する市場は東証グロースで、想定価格は1,380円(1単元13.8万円)です。公募価格は2022年6月20日(月)に決定。
仮条件は1,300~1,410円と上限が上振れました。予想PERは83.9~91.0倍です。
初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。
1,350~1,750円(仮条件の上限比-4.3%~+24.1%)
マイクロアドはデータプラットフォーム事業を展開しています。
監査法人は有限責任監査法人トーマツです。
マイクロアドとは
マイクロアドはデータソリューションサービス、海外コンサルティングサービス、デジタルサイネージサービスの3つのサービスによって事業展開しています。
また、3つのサービスに対して、労働集約的なビジネスモデルである「コンサルティング」と、プロダクト販売による収穫逓増型のビジネスモデルである「データプロダクト」の二つに分類することで、それぞれのビジネスモデルに応じた経営戦略の立案や収益性の分析を行っています。
特にマイクロアドでは収益性の高い「データプロダクト」のビジネスモデルに属する「UNIVERSE」へ注力しており、当該領域のプロダクト開発への投資を積極的に行うことで、データプラットフォーム事業の拡大を目指していく方針です。
従業員数は195名、平均年齢は30.7歳、平均勤続年数は4.7年、平均年間給与は648.1万円です。
マイクロアドのIPOの諸データ
マイクロアドの業績推移
業績面では売上高・経常利益・純利益は、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第14期 | 第15期 | |
---|---|---|---|
決算年月 | 2020年9月 | 2021年9月 | |
売上高 | (千円) | 10,917,603 | 11,671,312 |
経常利益 | (千円) | 258,182 | 153,562 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (千円) | 43,468 | △38,864 |
包括利益 | (千円) | 74,956 | 116,315 |
純資産額 | (千円) | 873,256 | 1,472,679 |
総資産額 | (千円) | 3,733,496 | 4,229,232 |
1株当たり純資産額 | (円) | 67.07 | 112.93 |
1株当たり当期純利益 | (円) | 5.3 | △4.73 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | (円) | - | - |
自己資本比率 | (%) | 14.7 | 22 |
自己資本利益率 | (%) | 8.1 | - |
株価収益率 | (倍) | - | - |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 620,147 | 31,410 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 13,325 | △185,561 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 51,455 | 300,544 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (千円) | 1,932,263 | 2,161,152 |
従業員数 | (人) | 324 | 348 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数はここ数ヶ月、ボックス相場が続いており、足元ではボックス下限で揉みあっています。
軟調な推移になるとIPOにおいて向かい風となり、堅調な展開に回帰すれば追い風となります。
上場規模
マイクロアドのIPOの規模は最大で約37.5億円であり、東証グロースとしてはやや大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は669,000株、売出株式数は1,645,000株、オーバーアロットメント(OA)は347,100株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約30%とやや高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は71%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
(株)サイバーエージェント | 57.45% | ◯ |
ソフトバンク(株) | 18.00% | ◯ |
(株)SWAY | 7.18% | ◯ |
SCSK(株) | 4.54% | ◯ |
田中宏幸 | 1.83% | ◯ |
渡辺健太郎 | 1.66% | ◯ |
マイクロアド従業員持株会 | 1.58% | |
穴原誠一郎 | 0.97% | ◯ |
榎原良樹 | 0.66% | ◯ |
瀧本岳 | 0.51% |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
マイクロアドの事業はデータプラットフォーム事業ということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。
平常時は訴求力の高い東証グロースネット企業の範疇に属しています。
予想PERは83.9~91.0倍であり、類似企業と比較すると割安感はありません。
上位株主にはVCはなく、万遍なくロックアップがかかっています。
約37.5億円という上場規模は東証グロースとしてはやや大型です。
東証マザーズの35億~50億円未満のやや大型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- Institution for a Global Society:+16.4%
- サスメド:+6.4%
- ニフティライフスタイル:-10.0%
- THECOO:-15.3%
- YCPホールディングス(グローバル)リミテッド:-7.2%
- JDSC:+0.1%
- ジェイフロンティア:-15.0%
- サーキュレーション:+77.1%
- Enjin:+55.8%
- ステラファーマ:+54.8%
- Fast Fitness Japan:+33.3%
- モダリス:+110.0%
- ビザスク:-12.7%
- きずなホールディングス:-4.3%
- マクアケ:+74.8%
- トゥエンティーフォーセブン:+11.1%
- ダブルエー:-0.2%
- ツクルバ:±0%
- Delta-Fly Pharma:-8.1%
- マネーフォワード:+93.5%
- ティーケーピー:+74.3%
- ソレイジア・ファーマ:+26.5%
- うるる:+11.0%
- MS-Japan:+5.8%
- グローバルグループ:+60.0%
- オープンドア:+23.3%
- 中村超硬:+11.8%
- U-NEXT:+31.7%
- ムゲンエステート:+10.0%
- GABA:-6.0%
- ネクスト:+35.5%
- エムケーキャピタルマネージメント:+157.8%
- ナノ・メディア:+62.7%
- クリエイト・レストランツHD:+28.6%
- フィンテック グローバル:+103.0%
- ディー・エヌ・エー:+210.0%
- コスモス薬品:+5.5%
- シコー技研:+66.7%
- ディップ:+100.0%
- 日本ケアサプライ:+23.1%
- 日本ベリサイン:+108.3%
- メディネット:+260.0%
- トランスジェニック:+30.6%
- ウォーターダイレクト:+200.0%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。
主幹事はSBI証券です。その他は、下表の証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
SBI証券 | 1,967,100 | 85.01% |
大和証券 | 231,400 | 10.00% |
楽天証券 | 23,100 | 1.00% |
マネックス証券 | 23,100 | 1.00% |
松井証券 | 23,100 | 1.00% |
岩井コスモ証券 | 11,600 | 0.50% |
東海東京証券 | 11,600 | 0.50% |
アイザワ証券 | 4,600 | 0.20% |
極東証券 | 4,600 | 0.20% |
丸三証券 | 4,600 | 0.20% |
水戸証券 | 4,600 | 0.20% |
むさし証券 | 4,600 | 0.20% |
SBIグループのSBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券、大和証券グループの大和コネクト証券、野村證券ルートでLINE証券、みずほ証券ルートのPayPay証券も、各証券が幹事に入っている場合は取り扱いを期待できます。
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マイクロアドのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
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岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの小型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
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<投資スタンス>
やや弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)