セレコーポレーション(5078)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2022年2月24日(木)~3月2日(水)、上場日は2022年3月11日(金)です。
新規上場する市場は東証2部で、想定価格は2,100円(1単元21.0万円)です。
仮条件は1,800円~1,900円と窓を開けて下振れました。公募価格は2022年3月3日(金)に決定。予想PERは実質7.7~8.1倍です。
日本市場のIPOは「国策に買いなし」という情勢に陥っており、IPO市場は冷え込んでいます。
初値予想は「公開価格近辺で大幅なマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。
1,550〜2,050円(公開価格比-13.9%~+7.9%)
セレコーポレーションは、アパート経営に関するコンサルティング・ソリューション、不動産の開発・販売、アパートの管理受託によるプロパティマネジメント業務を展開しています。
監査法人はEY新日本有限責任監査法人です。
セレコーポレーションとは
セレコーポレーションは、アパート経営に関するコンサルティング及びソリューション提供を行う賃貸住宅事業、不動産の開発・販売を行う賃貸開発事業、アパートの管理受託によるプロパティマネジメント業務を行う賃貸経営事業の3事業を展開しています。
1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)で運営し、東京都に事業所1か所と千葉県に工場を1か所展開しています。
賃貸住宅事業では、賃貸不動産のオーナーのそれぞれの人生設計における課題(収益獲得、事業承継、相続・贈与等)をヒアリングし、そのソリューションとして、空間設計を重視した設計を基に、自社製造の鋼材と自社施工によるアパートの建築を行っています。
セレコーポレーションはの賃貸開発事業は、2020年10月より事業を開始しました。
不動産購入資金に対する家賃収入の投資利回りを重視した収益性物件よりも、駅近など地価の下落しづらい資産性を重視した物件の組成及び販売に特化しています。
価値の高い資産の承継を検討している富裕層のうち、特に土地を保有されていない方に対し、相続対策だけでなく資産承継に貢献できるようなアパート経営の提案を行っています。
賃貸経営事業では、アパートの管理受託によるプロパティマネジメント業務をはじめとするストック事業(賃貸管理手数料など継続的に収入を得ることができる事業)を行っています。
従業員数は153名、平均年齢は45.3歳、平均勤続年数は11年4ヵ月、平均年間給与は631.5万円です。
セレコーポレーションのIPOの諸データ
セレコーポレーションの業績推移
業績面では売上高・経常利益・純利益は大局的には横ばいの傾向となっています。
主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第29期 | 第30期 | |
---|---|---|---|
決算年月 | 2020年2月 | 2021年2月 | |
売上高 | (千円) | 18,815,100 | 17,084,586 |
経常利益 | (千円) | 1,648,779 | 1,118,460 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (千円) | 1,135,107 | 576,773 |
包括利益 | (千円) | 1,070,443 | 593,292 |
純資産額 | (千円) | 7,235,006 | 7,515,447 |
総資産額 | (千円) | 13,316,311 | 12,806,887 |
1株当たり純資産額 | (円) | 2,214.44 | 2,305.71 |
1株当たり当期純利益 | (円) | 347.37 | 176.6 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | (円) | - | - |
自己資本比率 | (%) | 54.3 | 58.7 |
自己資本利益率 | (%) | 16.6 | 7.8 |
株価収益率 | (倍) | - | - |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 1,485,968 | 1,342,919 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △714,377 | △88,274 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △469,714 | △783,731 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (千円) | 6,620,462 | 7,090,168 |
従業員数 | (人) | 224 | 175 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証2部指数はここ3ヶ月は下降トレンドとなっています。
このまま軟調だとIPOにおいて向かい風となり、堅調な相場に回復すれば追い風となります。
上場規模
セレコーポレーションのIPOの規模は最大で約10.7億円であり、東証二部としてはやや小型です。
公募株式数は206,200株、売出株式数は284,000株、オーバーアロットメント(OA)は73,500株です。
公開比率(オファリングレシオ)は約16%とやや低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は58%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
(株)ジェイコーポレーション | 62.12% | ○ |
(株)マキテック | 12.39% | ○ |
神農雅嗣 | 11.83% | ○ |
セレコーポレーション社員持株会 | 4.54% | ○ |
阪和興業(株) | 1.55% | ○ |
貝本千世子 | 1.24% | ○ |
貝本富哉 | 1.24% | ○ |
貝本貴哉 | 1.24% | ○ |
SMBCベンチャーキャピタル(株) | 0.74% | |
山口貴載 西本昌善 奥田誠 | 0.62% | ○ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
セレコーポレーションの事業はアパート経営に関するコンサルティング・ソリューション、不動産の開発・販売、アパートの管理受託によるプロパティマネジメント業務ということで、IPOにおける業種の人気度は市況に大きく左右されます。現在は良い状況ではありません。
予想PERは実質7.7~8.1倍であり、類似企業と比較すると割安感がありますが、凍りつくIPO市場・金利上昇懸念・2023年2月期の予想非開示・減収傾向がマイナスポイントです。
約10.7億円という上場規模は東証2部としてはやや小型です。上位株主にはVCが名を連ねています。満遍なくロックアップがかかっていますが、SMBCベンチャーキャピタルは外れています。
東証2部の10億~20億円のIPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- 日本エコシステム:+3.8%
- SANEI:+60.2%
- オーケーエム:+6.6%
- ビーイングホールディングス:+47.9%
- 日本インシュレーション:-7.6%
- ベース:+92.6%
- 恵和:+33.2%
- レオクラン:+8.1%
- ヤシマキザイ:+13.3%
- ユーピーアール:+21.2%
- KHC:-2.1%
- 東海ソフト:+91.5%
- オーウエル:+14.0%
- コーア商事ホールディングス:+49.8%
- 共和コーポレーション:+57.9%
- ジェイ・エス・ビー:+33.8%
- マーキュリアインベストメント:-4.1%
- イワキ(銘柄名:イワキポンプ):+2.5%
- 中本パックス:+0.7%
- JESCOホールディングス:+5.4%
- 土木管理総合試験所:-2.4%
- ホクリヨウ:+8.9%
- 東京ボード工業:-8.0%
- 綿半ホールディングス:+6.3%
- ヤマシンフィルタ:+19.6%
- ダイキアクシス:+3.9%
- エンビプロ・ホールディングス:+48.6%
- サンヨーホームズ:+78.6%
- パンチ工業:-5.4%
- アジュバンコスメジャパン:+4.8%
- 三洋貿易:-3.5%
- 阿波製紙:+0.3%
- ジャパンマテリアル:-7.9%
- AGS:-6.3%
- 大研医器:±0%
- 電算システム:-7.1%
- TAIYO:-6.7%
- ニホンフラッシュ:-7.5%
- リンクアンドモチベーション:+100.0%
- ラサ商事:+25.4%
- 山下医科器械:+0.4%
- デリカフーズ:+35.3%
- サーラ住宅:+24.0%
- ゼロ:+38.2%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で大幅なマイナスリターンの可能性がある」です。
主幹事はみずほ証券です。その他は以下で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
みずほ証券 | 441,300 | 90.02% |
SMBC日興証券 | 24,500 | 5.00% |
SBI証券 | 12,200 | 2.49% |
マネックス証券 | 12,200 | 2.49% |
SBIグループのSBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券、大和証券グループのCONNECT、野村證券ルートでLINE証券、みずほ証券ルートのPayPay証券も、各証券が幹事に入っている場合は取り扱いを期待できます。
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セレコーポレーションのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
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SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
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郵政3社、JR九州などの大型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
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<投資スタンス>
弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:対面証券・ネット証券で申込(回数制限で回避することも)
- 中立:ネット証券、回数制限・S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)