レオクラン(7681)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2019年9月13日(金)~9月20日(金)、上場日は2019年10月2日(水)です。
新規上場する市場は東証2部で、想定価格は3,070円(1単元30.7万円)です。仮条件は2,480円~2,700円と窓を開けて下振れました。
公開価格は仮条件の上限である2,700円となりました。予想PERは11.7倍です。
初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。以下のレンジを想定しています。
2,700〜3,050円(仮条件の上限比±0%~+13.0%)
レオクランは新築・メディカルトータルソリューション事業、遠隔画像診断サービス事業、給食事業を展開しています。
監査法人は有限責任監査法人トーマツで、本社所在地は大阪府摂津市千里丘2丁目4番26号です。
レオクランとは
レオクランは、同社、連結子会社5社で構成されています。
事業内容
- 移転時の医療機関や福祉施設等に対して、企画段階から開設に至るまでの総合的なコンサルティングを行い、医療機器・医療設備・医療情報システムを販売する「メディカルトータルソリューション事業」
- 医療機関で撮影されたCTやMRI等の医用画像を遠隔で診断し、情報提供するサービスを行う「遠隔画像診断サービス事業」
- 介護・福祉施設向け給食サービスを行う「給食事業」
従業員数は107名、平均年齢は35.5歳、平均勤続年数は6.7年、平均年間給与は759.6万円です。
メディカルトータルソリューション事業
医療機関、予防・検診施設及び介護・福祉施設等に対して、医療機器の選定等のコンサルティングをベースに、医療機器、医療設備及び医療情報システムの受注販売、付帯する保守・メンテナンスサービス並びに建築内装工事及び医療設備工事の請負も行っています。
特に病院の新築・移転、再編・統合におけるコンサルティング及び医療機器等の販売を主要業務とした「狩猟型」商社を標榜しています。
具体的には、医療機関や福祉施設等の新築、増改築、移転等のプロジェクトに対し、計画の根幹に係わる重要なファクターである医療機器、医療設備、医療情報システム等の選定・運営について、設計的な技術支援、プロジェクト全体の予算管理及びスケジュール管理をワンストップで提供する「トータルソリューション事業」を展開しています。
顧客とのウィン-ウィンの関係の中で医療機器、医療設備、医療情報システム及び医療材料・消耗品の受注販売を行っています。
また、ライフサイクルコストの観点から、保守・メンテナンスサービスにも注力し、継続したサービスの提供体制を整えています。
尚、コンサルティング及び医療機器等販売の主要業務が当事業売上高に占める割合は、直近5期平均で95.1%、医療材料・消耗品の割合は4.9%です。
遠隔画像診断サービス事業
遠隔画像診断サービスとは、依頼元の医療機関で撮影されたCTやMRIなどの医用画像を、放射線診断専門医により遠隔で診断し、情報を提供するサービスです。
当サービスは、現在の医療環境全般の課題となっている医師不足や、医師の偏在に対応するものです。
情報通信技術を活用することで医療機関を直接訪問せずとも、診断行為や医師同士の意見交換が可能であり、医療機関内で行われる画像診断と遜色ない環境で診断を実施することができます。
京都大学医学部との連携により、高度な知識と豊富な経験を持つ放射線診断専門医を安定的に確保し、常時5~6人の専門医が常駐する読影センターを有し、緊急の画像診断にも対応できる体制を維持しています。
また、自社SEによる依頼元医療機関とのシステム連携や、専任の受付スタッフによるスムーズな受付管理を常に心がけ、よりよいサービスの提供と業容拡大に努めています。
給食事業
「クックチル」という新調理システムにより、セントラルキッチン(給食センター)にて、料理を一括集中生産しています。
チルド状態にした料理を、サテライト厨房(現地厨房)と連携して、日々の食事を提供する「おかず販売」と、施設から委託を受け、委託元の厨房に職員を配置し、日々の食事を提供する「業務受託サービス」を行っています。
セントラルキッチンで調理された商品をお届けする「おかず販売」は、食事準備の簡素化及び時間短縮が図れるため、介護職員の業務負担を削減することができます。
また、調理技術のある人材(有資格者含む)の確保が困難な状況にも柔軟に対応することが可能です。
㈱ゲイトで提供するクックチル料理は、管理栄養士が栄養バランスを考慮して献立・レシピを作成し、専門の調理師がマニュアルに従って調理を行い、均一な味の提供を行っています。
いわゆるクックフリーズ(調理済みの冷凍食品)とは違い、彩りや風味の損傷を最小限に抑えており、添え野菜など一部の商品を生野菜で納品することで、現地調理に近い仕上がりを再現しています。
レオクランのIPOの諸データ
新規発行による手取金の使途については、システム投資資金、営業強化のための採用費、借入金の返済資金、社債の償還資金に充当する予定です。
レオクランの業績推移
業績面では売上高は減収、経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
営業キャッシュフローは純利益・包括利益を上回っている年度と下回っている年度があります。
前期の自己資本利益率(ROE)は11.2%であり、自己資本比率は27.9%です。主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第17期 | 第18期 | |
---|---|---|---|
決算年月 | 2017年9月 | 2018年9月 | |
売上高 | (千円) | 19,060,958 | 25,715,941 |
経常利益 | (千円) | 28,463 | 652,381 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (千円) | 242,509 | 357,645 |
包括利益 | (千円) | 290,524 | 396,399 |
純資産額 | (千円) | 2,905,240 | 3,682,163 |
総資産額 | (千円) | 12,047,141 | 12,875,910 |
1株当たり純資産額 | (円) | 2,870.05 | 2,016.04 |
1株当たり当期純利益 | (円) | 246.95 | 323.64 |
自己資本比率 | (%) | 23.4 | 27.9 |
自己資本利益率 | (%) | 9 | 11.2 |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △718,460 | 962,625 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 107,722 | △52,847 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △7,334 | 203,275 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (千円) | 2,589,499 | 3,702,552 |
従業員数 | (名) | 147 | 153 |
提出会社の経営指標等の推移は以下のとおりです。
回次 | 第14期 | 第15期 | 第16期 | 第17期 | 第18期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2014年9月 | 2015年9月 | 2016年9月 | 2017年9月 | 2018年9月 | |
売上高 | (千円) | 18,941,462 | 25,705,441 | 20,521,030 | 17,223,128 | 23,368,499 |
経常利益 | (千円) | 504,024 | 868,300 | 600,103 | △7,559 | 707,474 |
当期純利益 | (千円) | 8,205 | 514,661 | 391,391 | 77,560 | 475,981 |
資本金 | (千円) | 123,000 | 123,000 | 123,000 | 123,000 | 331,507 |
発行済株式総数 | (株) | 2,460 | 4,920 | 4,920 | 4,920 | 1,784,000 |
純資産額 | (千円) | 1,452,686 | 2,068,419 | 2,451,309 | 2,541,475 | 3,422,558 |
総資産額 | (千円) | 9,443,647 | 6,359,753 | 7,385,322 | 11,129,390 | 12,036,609 |
BPS | (円) | 658,099 | 418,935 | 496,916 | 2,576.40 | 1,920.63 |
1株配当 | (円) | 2,500 | 2,000 | 4,000 | 4,000 | 40 |
EPS | (円) | 3,746.89 | 116,412.90 | 79,713.23 | 78.98 | 430.72 |
自己資本比率 | (%) | 15.3 | 32.3 | 33 | 22.7 | 28.4 |
自己資本利益率 | (%) | 0.6 | 29.4 | 17.4 | 3.1 | 16 |
配当性向 | (%) | 66.7 | 1.7 | 5 | 25.3 | 9.3 |
従業員数 | (名) | 98 | 98 | 96 | 102 | 105 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証2部指数は2016年7月以降は長らく上昇トレンドが続いていましたが、2018年1月23日をピークに調整局面に突入し、下落相場が続いていました。
再度堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となり、反落したら向かい風となります。
(※マネックス証券より)
上場規模
レオクランのIPOの規模は最大で約14.9億円であり、東証二部としては標準的です。
公募株式数は163,000株、売出株式数は260,000株、オーバーアロットメント(OA)は63,400株です。
公開比率(オファリングレシオ)は約25%と標準的です。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は約62です。
貸株人かつ売出人である杉田昭吾、株主かつ役員である八上重明、竹内興次、廣川隆、山田寿夫、筒井照己、中野正和、尾﨑健治、松本淳一、山村誠人、株主かつ子会社役員である後藤さとみ、鳥本茂己、河上聡、平野吉則、株主である株式会社A&M、レオクラン従業員持株会、大阪中小企業投資育成株式会社、吉川謹司、医療法人藤井会、ファスキアホールディングス株式会社、株式会社東洋美装、株式会社ユニティ建築企画、セントラルメディカル株式会社、株式会社ウイン・インターナショナル、和田公良、古川國久、上古殿吉郎、矢木礼子、矢部博、杉立市兵衛、株式会社花屋敷エンタープライズ、早瀬哲督、早瀬博美、加藤吉隆、医療法人宝持会、植木洋子、飯塚美也子、川口弘美、稲葉秀、木村吉男、泉和子、杉田和男、中川内敏雄、田川芳和、多々良俊英、谷口博克、吉田純一、矢木亮吉、西尾和浩、奥平櫻子、村田高穂、坂本嗣郎、松本昊一、辻本厚生、小村哲也、竹原潤、有岡久一、坂口克史、宇塚惠子、濱本幸孝、阪本弘彦、新屋敷康、近森伶子、藤井庸司、池田秀一、山田泰司、吉田徹也、柴本茂樹、浅野元和、大塚久喜、櫻井卓哉、小泉貴司、鈴木幹郎、中江幸司、西村英樹、並びに新株予約権者である泉尾昌男、佐藤耕一、小林昌弘、渡辺英雄、望月昌実、竹村喜雄、北村玲子、清川透、吉田宏行、田上誠二、山田敏史、九之池一浩、十代竜一、仁久丸拓平、廣野和行、江口和哉、川勝俊幸、小濵顕一、粟飯原千鶴、中村仁、辻村純一、水島啓吾、與坂和重、門脇智也、近藤謙次、秋庭正和、宮川佳代、中出匡彦、宮本忠司、坂口省司、横部達也、平山桂、高橋直文夫には原則180日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
杉田昭吾 | 44.01% | ○ |
(株)A&M | 13.42% | ○ |
レオクラン従業員持株会 | 4.38% | ○ |
大阪中小企業投資育成(株) | 3.63% | ○ |
八上重明 | 1.54% | ○ |
吉川謹司 | 1.38% | ○ |
医療法人藤井会 ファスキアホールディングス(株) (株)東洋美装 (株)ユニティ建築企画 セントラルメディカル(株) (株)ウイン・インターナショナル 和田公良 古川國久 上古殿吉郎 矢木礼子 | 1.32% | ○ |
竹内興次 廣川隆 山田寿夫 | 1.10% | ○ |
後藤さとみ | 0.99% | ○ |
矢部博 | 0.88% | ○ |
初値予想
レオクランの事業は新築・メディカルトータルソリューション事業、遠隔画像診断サービス事業、給食事業ということで、IPOにおける人気度は低めです。
予想PERは11.7倍であり、類似企業と比較すると中間的です。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2689 | カワニシホールディングス | 8.62 | 1.06 | 3.14% |
3079 | ディーブイエックス | 13.54 | 1.10 | 3.14% |
3154 | メディアスホールディングス | 16.65 | 1.13 | 2.13% |
3183 | ウイン・パートナーズ | 16.50 | 1.52 | 3.19% |
3360 | シップヘルスケアHD | 18.79 | 2.32 | 1.61% |
7575 | 日本ライフライン | 17.89 | 2.97 | 1.69% |
9265 | ヤマシタヘルスケアHLDGS | 11.80 | 0.50 | 2.56% |
約14.9億円という上場規模は東証2部としても標準的です。上位株主にはVCはなく、万遍なくロックアップがかかっています。
東証2部の10億~20億円のIPOの初値結果は以下のとおりです。
- ヤシマキザイ:+13.3%
- ユーピーアール:+21.2%
- KHC:-2.1%
- 東海ソフト:+91.5%
- オーウエル:+14.0%
- コーア商事ホールディングス:+49.8%
- 共和コーポレーション:+57.9%
- ジェイ・エス・ビー:+33.8%
- マーキュリアインベストメント:-4.1%
- イワキ(銘柄名:イワキポンプ):+2.5%
- 中本パックス:+0.7%
- JESCOホールディングス:+5.4%
- 土木管理総合試験所:-2.4%
- ホクリヨウ:+8.9%
- 東京ボード工業:-8.0%
- 綿半ホールディングス:+6.3%
- ヤマシンフィルタ:+19.6%
- ダイキアクシス:+3.9%
- エンビプロ・ホールディングス:+48.6%
- サンヨーホームズ:+78.6%
- パンチ工業:-5.4%
- アジュバンコスメジャパン:+4.8%
- 三洋貿易:-3.5%
- 阿波製紙:+0.3%
- ジャパンマテリアル:-7.9%
- AGS:-6.3%
- 大研医器:±0%
- 電算システム:-7.1%
- TAIYO:-6.7%
- ニホンフラッシュ:-7.5%
- リンクアンドモチベーション:+100.0%
- ラサ商事:+25.4%
- 山下医科器械:+0.4%
- デリカフーズ:+35.3%
- サーラ住宅:+24.0%
- ゼロ:+38.2%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。
主幹事はSMBC日興証券です。その他は、みずほ証券、大和証券、野村證券、エース証券、SBI証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
SMBC日興証券 | 338,500 | 80.02% |
みずほ証券 | 16,900 | 4.00% |
大和証券 | 16,900 | 4.00% |
野村証券 | 16,900 | 4.00% |
エース証券 | 16,900 | 4.00% |
SBI証券 | 16,900 | 4.00% |
レオクランのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
SBI証券が幹事に入っているので、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
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<投資スタンス>
中立
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:対面証券・ネット証券で申込(回数制限で回避することも)
- 中立:ネット証券、S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:SBI証券以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも)
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)