AViC(9554)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2022年6月14日(火)~6月20日(月)、上場日は2022年6月30日(木)です。
AViCが新規上場する市場は東証グロースで、想定価格は970円(1単元9.7万円)です。公募価格は2022年6月21日(火)に決定。
仮条件は920~1,020円と上限が上振れました。予想PERは25.3~28.0倍です。
初値予想は「プラスリターン」です。以下のレンジを想定しています。
1,250~1,550円(仮条件の上限比+22.5%~+52.0%)
AViCはインターネット広告サービス、SEOコンサルティングサービスを展開しています。
監査法人はひびき監査法人です。
AViCとは
AViCは広告予算が中・小規模のクライアントに対しても高品質のデジタルマーケティングサービスを提供することを目的に、「マーケティングで人・企業・社会をより良くする」をミッションに掲げ、メディア運営会社から広告枠を仕入れ、広告効果を計測した上で、クライアントに対し広告運用代行を行う等のインターネット広告サービスを行っています。
加えて、対象となるWebサイトの内部構造の最適化、掲載するコンテンツの作成等、SEO対策の効果を計測した上で、総合的なソリューションの提供・適切なクライアントの情報発信を行うSEOコンサルティングサービスを提供しています。
AViCは両サービス提供において、提供サービスの付加価値を維持した上で生産性を高めることを目的に、作業時間短縮及び自動化による効率化のための、自社開発のマーケティングDXツールを積極的に活用しています。
従業員数は47名、平均年齢は30.1歳、平均勤続年数は1.58年、平均年間給与は628.0万円です。
AViCのIPOの諸データ
AViCの業績推移
業績面では売上高・経常利益・純利益は、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第5期 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | 第9期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2017年9月 | 2018年9月 | 2019年9月 | 2020年9月 | 2021年9月 | |
売上高 | (千円) | 11,195 | 38,049 | 236,302 | 696,577 | 1,329,789 |
経常利益 | (千円) | -9,397 | 3,034 | -8,701 | 122,276 | 111,638 |
当期純利益 | (千円) | -9,467 | 1,521 | -2,294 | 86,391 | 78,759 |
資本金 | (千円) | 10,000 | 16,000 | 31,000 | 98,564 | 98,564 |
発行済株式総数 | (株) | 200 | 500 | 530 | 5,541,300 | 5,541,300 |
純資産額 | (千円) | 3,582 | 12,436 | 40,142 | 265,028 | 344,452 |
総資産額 | (千円) | 10,680 | 26,610 | 118,265 | 475,531 | 645,039 |
BPS | (円) | 17,912 | 24,874 | 75,741 | 47.22 | 61.43 |
1株配当 | (円) | - | - | - | - | - |
EPS | (円) | -47,339 | 4,243 | -4,335 | 16.3 | 14.21 |
自己資本比率 | (%) | 33.5 | 46.7 | 33.9 | 55 | 52.8 |
自己資本利益率 | (%) | - | 19 | - | 57.2 | 26.2 |
配当性向 | (%) | - | - | - | - | - |
営業CF | (千円) | - | - | - | 171,460 | 15,238 |
投資CF | (千円) | - | - | - | -27,884 | -25,653 |
財務CF | (千円) | - | - | - | 146,065 | 9,375 |
現金等 | (千円) | - | - | - | 329,554 | 328,514 |
従業員数 | (人) | - | 5 | 10 | 21 | 31 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数はここ数ヶ月、ボックス相場が続いており、足元ではボックス下限で揉みあっています。
軟調な推移になるとIPOにおいて向かい風となり、堅調な展開に回帰すれば追い風となります。
上場規模
AViCのIPOの規模は最大で約13.2億円であり、東証グロースとしてはやや小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は150,000株、売出株式数は977,400株、オーバーアロットメント(OA)は169,100株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約23%とやや低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は87%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
市原創吾・ミダス投資事業有限責任 組合 | 44.07% | ◯ |
岩田匡平・ミダス投資事業有限責任 組合 | 27.80% | ◯ |
吉村英毅・ミダスA投資事業有限責 任組合 | 8.23% | ◯ |
みずほ成長支援第3号投資事業有限 責任組合 | 4.45% | ◯ |
MICイノベーション5号投資事業有 限責任組合 | 4.45% | ◯ |
コタエル信託(株) | 4.00% | ◯ |
笹野誠 | 1.33% | ◯ |
瓜生翔 | 1.05% | ◯ |
静岡キャピタル8号投資事業有限責 任組合 | 0.87% | ◯ |
高野英樹 | 0.87% | ◯ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
AViCの事業はインターネット広告サービス、SEOコンサルティングサービスということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。
平常時は訴求力の高い東証グロースネット企業の範疇に属しています。
予想PERは25.3~28.0倍であり、類似企業と比較すると中間的です。
上位株主にはVCが名を連ねているものの、万遍なくロックアップがかかっています。
約13.2億円という上場規模は東証グロースとしてはやや小型です。
旧・東証マザーズの10億~15億円のやや小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- ギックス:+2.8%
- エッジテクノロジー:+98.3%
- アジアクエスト:+130.5%
- ハイブリッドテクノロジーズ:+46.0%
- サクシード:+7.1%
- フレクト:+127.8%
- GRCS:+50.0%
- アスタリスク:+74.5%
- コアコンセプト・テクノロジー:+101.1%
- ユミルリンク:+71.1%
- メディア総研:+7.1%
- シイエヌエス:+55.2%
- デリバリーコンサルティング:+54.9%
- Waqoo:+23.0%
- コンフィデンス:+65.4%
- セレンディップ・ホールディングス:+46.5%
- サイバートラスト:+315.7%
- アールプランナー:+126.2%
- トヨクモ:+351.0%
- インターファクトリー:+429.2%
- GMOフィナンシャルゲート:+157.9%
- コパ・コーポレーション:+126.5%
- リビングプラットフォーム:-9.0%
- AHCグループ:+61.4%
- ジモティー:+130.0%
- WDBココ:+122.2%
- スペースマーケット:+121.4%
- INCLUSIVE:+114.9%
- ランディックス:+124.5%
- BuySell Technologies:+92.7%
- セルソース:+164.0%
- ビーアンドピー:+20.0%
- リビン・テクノロジーズ:+130.8%
- ヴィッツ:+130.2%
- 東名:+27.8%
- フレアス:+118.6%
- リックソフト:+126.3%
- リンク:+112.8%
- ベルトラ:+33.9%
- ピアラ:+97.3%
- フロンティア・マネジメント:+121.2%
- アイリックコーポレーション:+25.8%
- システムサポート:+128.6%
- エクスモーション:+49.7%
- マネジメントソリューションズ:+114.3%
- アイ・ピー・エス(銘柄名:IPS):+71.0%
- ヒューマン・アソシエイツ・ホールディングス:+207.7%
- ファイバーゲート:+127.4%
- SERIOホールディングス:+130.3%
- グローバル・リンク・マネジメント:+134.0%
- クックビズ:+134.7%
- テンポイノベーション:+93.5%
- テックポイント・インク:+64.9%
- UUUM:+226.8%
- トランザス:+170.0%
- ツナグ・ソリューションズ:+112.0%
- ユーザーローカル:+325.2%
- ピーバンドットコム:+113.9%
- レノバ:+50.0%
- エイトレッド:+133.9%
- シンシア:-7.1%
- JMC:+89.2%
- インソース:+55.8%
- セラク:+160.0%
- キャリア:+98.5%
- ジェイリース:+34.5%
- アトラエ:+135.6%
- PR TIMES:+59.0%
- ベネフィットジャパン:+67.2%
- フェニックスバイオ:-2.1%
- ブラス:+6.4%
- バルニバービ:+130.0%
- GMOメディア:+101.1%
- ブランジスタ:+43.8%
- アイビーシー:+251.0%
- STUDIOUS:+20.0%
- PCIホールディングス:+169.6%
- Hamee:+67.2%
- sMedio:+58.7%
- ファーストコーポレーション:+25.0%
- ファーストロジック:+52.5%
- データセクション:+73.1%
- サイジニア:+125.8%
- フルッタフルッタ:+51.5%
- メディカル・データ・ビジョン:+135.9%
- セレス:+55.4%
- オプティム:+260.0%
以上を総合考慮して、初値予想は「プラスリターン」です。
主幹事はみずほ証券です。その他は、下表の証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
みずほ証券 | 909,300 | 80.65% |
SBI証券 | 146,500 | 12.99% |
マネックス証券 | 19,200 | 1.70% |
楽天証券 | 19,200 | 1.70% |
いちよし証券 | 6,800 | 0.60% |
岡三証券 | 6,800 | 0.60% |
岩井コスモ証券 | 3,400 | 0.30% |
東海東京証券 | 3,400 | 0.30% |
松井証券 | 3,400 | 0.30% |
丸三証券 | 3,400 | 0.30% |
あかつき証券 | 1,200 | 0.11% |
極東証券 | 1,200 | 0.11% |
静銀ティーエム証券 | 1,200 | 0.11% |
東洋証券 | 1,200 | 0.11% |
水戸証券 | 1,200 | 0.11% |
SBIグループのSBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券、大和証券グループの大和コネクト証券、野村證券ルートでLINE証券、みずほ証券ルートのPayPay証券も、各証券が幹事に入っている場合は取り扱いを期待できます。
SBIネオモバイル証券ではWealthNaviに当選して手堅いリターンを獲得しました。
AViCのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
SBI証券が幹事団に入っているので、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
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SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの小型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
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岡三オンラインでも取扱いを期待できます。
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<投資スタンス>
やや強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)