マーキュリーリアルテックイノベーター(5025)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2022年2月8日(火)~2月15日(火)、上場日は2022年2月25日(金)です。
マーキュリーリアルテックイノベーターが新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は1,200円(1単元12.0万円)です。公募価格は 2022年2月16日(水)に決定。
仮条件は1,150円~1,270円と上限が上振れました。予想PERは22.7~25.1倍です。
初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。
1,150円~1,500円(仮条件の上限比-9.4%~+18.1%)
仮条件の上限上振れは額面通り受け取ることは不可能です。残念ながら日本市場には新しい資本主義というキングボンビーが襲来しており、IPO市場は冷え込んでいます。
マーキュリーリアルテックイノベーターは「不動産ビッグデータ×Technology」を事業コンセプトとし、不動産のSaaS型マーケティングシステム、ネット素材の提供、物件サイトの制作等を展開しています。
監査法人はEY新日本有限責任監査法人で、本社所在地は東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル42階です。
マーキュリーリアルテックイノベーターとは
マーキュリーリアルテックイノベーターは不動産マーケティングソリューションの単一セグメントで、その中で「プラットフォーム事業」「デジタルマーケティング事業」の2つの事業とその他サービスを運営しています。
これまでマンションデベロッパーより販売が行われるモデルルームやデベロッパー企業の担当を通じ、物件のパンフレット等の情報収集し、新築分譲マンションのデータベース構築を続けてきました。
マーキュリーリアルテックイノベーターはこうした環境下において、新築分譲マンションの物件概要情報、新築分譲当時の販売価格情報、物件パンフレット情報などの不動産ビッグデータを活用したSaaS型マーケティングシステムの提供を行っています。
新築マンション業界においてはマンションデベロッパーやマンション販売会社などに向け、マンション相場集計や販売事例一覧表示機能等が搭載された「サマリネット」、「リアナビ」というサブスク型収益モデルの不動産マーケティングシステムを提供しています。
マーキュリーリアルテックイノベーターは、中古マンション業界では創業以来新築業界向けに蓄積してきた不動産ビッグデータを活用し、新築販売時の物件パンフレットの画像データや新築時の販売価格などの情報が取得できる「データダウンロードサービス」という従量課金型収益モデルのデータサービスを展開しています。
「デジタルマーケティング事業」では、主にマンション販売の集客に係る周辺マンション相場の把握や人気物件の分析ノウハウ等を活用してリスティング広告のキーワード選定や広告配信エリアの提案など行い、インターネット広告の運用やアクセス解析、Webサイト制作等を行っています。
その他サービスでは、不動産データベースより間取りや販売価格などから世帯属性を想定し広告配布を行うダイレクトメールの配送サービス、システムの受託、リフォームなどのサービスを提供しています。
従業員数は51名、平均年齢は39.2歳、平均勤続年数は9.4年、平均年間給与は525.0万円です。
マーキュリーリアルテックイノベーターのIPOの諸データ
マーキュリーリアルテックイノベーターの業績推移
業績面では売上高・経常利益・純利益は、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第26期 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2017年2月 | 2018年2月 | 2019年2月 | 2020年2月 | 2021年2月 | |
売上高 | (千円) | 1,047,173 | 1,159,285 | 1,259,075 | 1,341,212 | 1,254,860 |
経常利益 | (千円) | 22,213 | 15,301 | 28,270 | 44,575 | 62,506 |
当期純利益 | (千円) | 12,430 | 5,189 | 9,261 | 48,592 | 43,727 |
資本金 | (千円) | 45,400 | 45,400 | 45,400 | 45,400 | 45,400 |
発行済株式総数 | (株) | 24,000 | 24,000 | 24,000 | 24,000 | 24,000 |
純資産額 | (千円) | 74,298 | 79,488 | 88,749 | 137,341 | 182,718 |
総資産額 | (千円) | 659,766 | 587,213 | 563,128 | 592,301 | 607,530 |
BPS | (円) | 3,108.74 | 3,325.87 | 3,713.37 | 57.47 | 75.76 |
1株配当 | (円) | - | - | - | - | - |
EPS | (円) | 520.09 | 217.12 | 387.5 | 20.33 | 18.3 |
自己資本比率 | (%) | 11.26 | 13.54 | 15.76 | 23.19 | 29.8 |
自己資本利益率 | (%) | 13.72 | 6.75 | 11.01 | 42.98 | 27.47 |
配当性向 | (%) | - | - | - | - | - |
営業CF | (千円) | - | - | - | 79,528 | 97,976 |
投資CF | (千円) | - | - | - | 108,100 | △59,934 |
財務CF | (千円) | - | - | - | △76,298 | △39,178 |
現金等 | (千円) | - | - | - | 225,881 | 224,745 |
従業員数 | (人) | 53 | 53 | 53 | 51 | 53 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数はここ数ヶ月、下降トレンドが続いています。
軟調な推移が続くとIPOにおいて向かい風となり、堅調な展開に回帰すれば追い風となります。
上場規模
マーキュリーリアルテックイノベーターのIPOの規模は最大で約7.4億円であり、東証マザーズとしても小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は335,000株、売出株式数は200,000株、オーバーアロットメント(OA)は80,000株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約23%とやや低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は37%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
陣隆浩 | 51.65% | ○ |
(株)JINX | 22.79% | ○ |
Zホールディングス(株) | 4.56% | ○ |
森山一郎 | 4.18% | ○ |
(株)GA technologies | 3.04% | ○ |
伊藤修一 | 2.96% | ○ |
大寺利幸 | 2.51% | ○ |
アットホームホールディングス(株) | 2.28% | ○ |
島田佳明 | 1.14% | |
米光清史 | 0.46% |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
マーキュリーリアルテックイノベーターの事業は「不動産ビッグデータ×Technology」を事業コンセプトとし、不動産のSaaS型マーケティングシステム、ネット素材の提供、物件サイトの制作等ということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。
訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。ただし、2022年のグロース株崩壊の状況では逆にマイナス要素にすらなり得ます。
予想PERは22.7~25.1倍であり、類似企業と比較すると割高です。
上位株主にはVCはなく、万遍なくロックアップがかかっています。
約7.4億円という上場規模は東証マザーズとしては小型です。
東証マザーズの5億~10億円の小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- セキュア:+130.0%
- HYUGA PRIMARY CARE:+40.0%
- スローガン:+50.0%
- ラストワンマイル:+47.4%
- デジタリフト:+34.4%
- ジィ・シィ企画:+35.4%
- リベロ:+38.6%
- デジタリフト:+34.4%
- ジィ・シィ企画:+35.4%
- フューチャーリンクネットワーク:+74.7%
- オムニ・プラス・システム・リミテッド:+57.3%
- ベイシス:+154.9%
- ワンダープラネット:+60.7%
- メイホーホールディングス:+122.6%
- ブロードマインド:+93.3%
- ジーネクスト:+131.8%
- ベビーカレンダー:+123.8%
- T.S.I:+100.0%
- WACUL:+342.4%
- オンデック:+190.3%
- クリングルファーマ:+48.0%
- 交換できるくん:+125.1%
- かっこ:+290.6%
- ビートレンド:+257.5%
- カラダノート:+320.0%
- アクシス:+432.7%
- ニューラルポケット:+466.7%
- ティアンドエス:+150.4%
- KIYOラーニング:+133.0%
- アイキューブドシステムズ:+202.2%
- グッドパッチ:+299.6%
- コマースOneホールディングス:+335.6%
- 松屋アールアンドディ:-7.9%
- ミクリード:-8.1%
- リグア:-2.1%
- スポーツフィールド:+211.4%
- ユナイトアンドグロウ:+152.4%
- ALinkインターネット:+136.5%
- ジェイック:+117.3%
- インティメート・マージャー:+110.5%
- AI CROSS:+65.1%
- パワーソリューションズ:+155.5%
- フィードフォース:+140.0%
- インフォネット:+130.2%
- バルテス:+175.8%
- グッドスピード:+25.0%
- エードット:+121.0%
- Welby:+246.7%
- gooddaysホールディングス:+128.1%
- 識学:+152.8%
- テノ.ホールディングス:+25.0%
- AmidAホールディングス:+6.3%
- Kudan:+276.3%
- アルー:+46.7%
- 霞ヶ関キャピタル:+133.7%
- VALUENEX:+133.7%
- ブリッジインターナショナル:+92.6%
- イーエムネットジャパン:+133.3%
- アズーム:+113.3%
- チームスピリット:+101.4%
- アクリート:+100.3%
- ロジザード:+177.8%
- エーアイ:+250.0%
- プロパティデータバンク:+130.3%
- ログリー:+149.2%
- ベストワンドットコム:+242.5%
- HEROZ:+988.9%
- コンヴァノ:+135.4%
- ブティックス:+137.8%
- 和心:+167.9%
- Mマート:+333.9%
- すららネット:+113.0%
- ナレッジスイート:+150.5%
- イオレ:+169.8%
- エル・ティー・エス:+313.2%
- 一家ダイニングプロジェクト:+173.5%
- サインポスト:+287.7%
- エスユーエス:+116.1%
- ユニフォームネクスト:+137.1%
- Fringe81:+133.1%
- ビーブレイクシステムズ:+361.1%
- アセンテック:+197.5%
- 旅工房:+173.7%
- テモナ:+215.7%
- 力の源ホールディングス:+271.7%
- ファイズ:+220.8%
- フォーライフ:+31.6%
- グレイステクノロジー:+130.0%
- イノベーション:+214.1%
- リネットジャパングループ:+92.9%
- G-FACTORY:+54.3%
- シルバーエッグ・テクノロジー:+191.3%
- チェンジ:+149.9%
- バリューデザイン:+111.5%
- カナミックネットワーク:+186.7%
- デジタルアイデンティティ:+88.3%
- ストライク:+125.9%
- ハイアス・アンド・カンパニー:+189.5%
- はてな:+278.1%
- ソーシャルワイヤー:+56.9%
- アークン:+262.1%
- 鎌倉新書:+180.6%
- ネオジャパン:+401.7%
- パートナーエージェント:+217.5%
- ピクスタ:+34.8%
- べステラ:+25.0%
- パルマ:+70.5%
- 富士山マガジンサービス:+126.4%
- ファンデリー:+102.1%
- マーケットエンタープライズ:+167.0%
- ジグソー:+236.4%
- レントラックス:+53.1%
- 海帆:+76.5%
- プラッツ:+70.2%
- 日本動物高度医療センター:+44.2%
- ハウスドゥ:+47.2%
- ショーケース・ティービー:+193.9%
- ヒューマンウェブ:+11.7%
- コラボス:+137.6%
- ALBERT:+115.7%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。
主幹事はSBI証券です。その他は、下表の証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
SBI証券 | 481,200 | 89.94% |
みずほ証券 | 13,400 | 2.50% |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 13,400 | 2.50% |
岡三証券 | 5,400 | 1.01% |
マネックス証券 | 5,400 | 1.01% |
松井証券 | 5,400 | 1.01% |
あかつき証券 | 2,700 | 0.50% |
極東証券 | 2,700 | 0.50% |
東海東京証券 | 2,700 | 0.50% |
むさし証券 | 2,700 | 0.50% |
SBIグループのSBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券、大和証券グループのCONNECT、野村證券ルートでLINE証券、みずほ証券ルートのPayPay証券も、各証券が幹事に入っている場合は取り扱いを期待できます。
SBIネオモバイル証券ではWealthNaviに当選して手堅いリターンを獲得しました。
マーキュリーリアルテックイノベーターのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
SBI証券が幹事団に入っているので、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
SBI証券は当サイト限定でお得なタイアップ・プログラムを実施しています。なんと口座開設だけで3,000円分のAmazonギフト券がプレゼントされます。口座開設・維持は無料です。
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SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの小型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
岡三オンラインでも取扱いを期待できます。
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↓
<投資スタンス>
やや弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)