リビン・テクノロジーズ(4445)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2019年6月12日(水)~6月18日(火)、上場日は2019年6月28日(金)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は3,820円(1単元38.2万円)です。公募価格は6月19日(水)に決まります。
仮条件は3,700円~3,900円と上限が上振れました。予想PERは23.3~24.6倍です。
初値予想は大幅なプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
7,800〜9,000円(仮条件の上限比+100.0%~+130.8%)
リビン・テクノロジーズは「インターネットを利用して、人々の生活に密着した手放せないサービスを提供し、世の中に必要不可欠な企業になる」という企業理念のもと、「不動産プラットフォーム事業」として、不動産・住宅業界に特化したインターネットマーケティングサービスを展開しています。
監査法人はEY新日本有限責任監査法人で、本社所在地は東京都中央区日本橋堀留町1-8-12さくら堀留ビル8階です。
リビン・テクノロジーズとは
リビン・テクノロジーズは、「不動産プラットフォーム事業」において、運営する不動産会社比較バーティカルメディア「リビンマッチ」を軸にマッチングサービスを展開しています。
「バーティカルメディア」とは、ある専門領域・専門分野に特化したメディアという意味です。
「リビンマッチ」は、不動産取引における会社比較という専門領域に特化したサービスをインターネット上で提供しています。
具体的には、「売りたい」「管理してほしい」「建てたい」「土地を活用したい」といった不動産に関するエンドユーザーのさまざまなニーズと、リビン・テクノロジーズのクライアントである不動産会社の集客に関するニーズの双方を充足しています。
マッチングサービスでは、主にエンドユーザーと加盟企業をマッチングするインターネットサービスを提供しています。
エンドユーザーは、不動産会社比較バーティカルメディア「リビンマッチ」の提供する各サービスについて、無料で複数の加盟企業に一括で問い合わせを行うことが可能となっています。
一方、加盟企業は、エンドユーザーからの問い合わせの獲得を通じて、エンドユーザーを見込客として営業活動を行うことが可能となります。
不動産会社比較バーティカルメディア「リビンマッチ」へのエンドユーザーの訪問数は、年間1,600万を超えており、年間9万件を超える問い合わせがある状況です。
マッチングサービスでは、反響課金型または定額課金型の利用料体系を採用しています。
反響課金型の利用料体系では、加盟企業はエンドユーザーからの問い合わせの獲得数等の一定の成果に応じて利用料を支払うため、初期費用・月額固定費用ゼロでエンドユーザーからの問い合わせを獲得することが可能となっています。
マッチングサービスでは、「リビンマッチ」のバーティカルメディアとしての価値を向上させるとともに、エンドユーザー及び加盟企業の期待に添えるよう、今後もサービスの拡充を続ける方針です。
従業員数は55名、平均年齢は32.5歳、平均勤続年数は2.2年、平均年間給与は458.3万円です。
リビン・テクノロジーズのIPOの諸データ
新規発行による手取金の使途については、以下に充当する予定です。
- リビン・テクノロジーズサービス「リビンマッチ」の認知度アップ及びエンドユーザーを獲得するための広告宣伝費の一部
- 「リビンマッチ」の新機能の開発費用及びセキュリティ強化対策のための投資資金
- 事業拡大に伴い、開発プログラマーや営業人員等の優秀な人材を確保するための採用費、教育費の一部
リビン・テクノロジーズの業績推移
業績面では売上高は美しい右肩上がりとなっています。経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
営業キャッシュフローは純利益を上回っている年度と下回っている年度があります。
前期の自己資本利益率(ROE)は80.6%であり、自己資本比率は30.9%です。主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第11期 | 第12期 | 第13期 | 第14期 | 第15期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 平成26年9月 | 平成27年9月 | 平成28年9月 | 平成29年9月 | 平成30年9月 | |
営業収益 | (千円) | 513,449 | 655,731 | 1,349,333 | 1,557,173 | 1,825,897 |
経常利益 | (千円) | 1,248 | -2,524 | 65,821 | 61,613 | 251,064 |
当期純利益 | (千円) | 667 | -5,166 | 45,557 | 42,075 | 176,258 |
資本金 | (千円) | 31,000 | 31,000 | 31,000 | 31,000 | 31,000 |
発行済株式総数 | (株) | 3,100 | 3,100 | 3,100 | 3,100 | 1,240,000 |
純資産額 | (千円) | 48,175 | 43,009 | 88,566 | 130,642 | 306,900 |
総資産額 | (千円) | 263,847 | 251,150 | 608,456 | 678,623 | 993,682 |
BPS | (円) | 15,541 | 13,874 | 28,570 | 105.36 | 247.5 |
配当 | (円) | - | - | - | - | - |
EPS | (円) | 215 | -1,667 | 14,696 | 33.93 | 142.14 |
自己資本比率 | (%) | 18.3 | 17.1 | 14.6 | 19.3 | 30.9 |
自己資本利益率 | (%) | 1.4 | - | 69.2 | 38.4 | 80.6 |
営業CF | (千円) | - | - | - | 12,129 | 302,282 |
投資CF | (千円) | - | - | - | -12,005 | -11,789 |
財務CF | (千円) | - | - | - | 24,870 | -35,174 |
現金等 | (千円) | - | - | - | 317,660 | 572,979 |
従業員数 | (人) | 20 | 29 | 40 | 50 | 46 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数は2016年2月以降は長らく上昇トレンドが続き、2006年の高値を目指して爆進中となっていましたが、2018年1月下旬をピークとして下降トレンドが続いていました。
ここ数ヶ月はボックスでの推移となっていた中で5月に崩れました。
下降トレンドになったら向かい風となり、底打ちして堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となります。
(※マネックス証券より)
上場規模
リビン・テクノロジーズのIPOの規模は最大で約14.6億円であり、東証マザーズとしてはやや小型~中型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は90,000株、売出株式数は242,500株、オーバーアロットメント(OA)は49,800株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約29%とやや高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は73%です。
売出人かつ貸株人である川合大無並びに株主である川合商会株式会社には、原則として180日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。
上記のほか、リビン・テクノロジーズは、取引所の定める有価証券上場規程施行規則の規定に基づき、上場前の第三者割当等による募集株式等の割当等に関し、割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
川合大無 | 66.64% | ◯ |
川合商会(株) | 31.73% | ◯ |
小櫻耕一 | 0.26% | 制度 |
佐藤慎也 | 0.19% | 制度 |
辻準 | 0.16% | 制度 |
田中靖宏 | 0.13% | 制度 |
平石英皓 | 0.10% | 制度 |
新藤正幸 | 0.10% | 制度 |
栗林正樹 | 0.09% | 制度 |
國藤直樹 | 0.09% | 制度 |
初値予想
リビン・テクノロジーズの事業は「不動産プラットフォーム事業」として不動産・住宅業界に特化したインターネットマーケティングサービスということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。
訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。
予想PERは23.3~24.6倍であり、類似企業と比較すると割安感があります。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2120 | LIFULL | 25.93 | 2.46 | 0.92% |
4399 | くふうカンパニー | 赤字 | 3.13 | 0.00% |
4437 | GOODDAYSHLDGS | 26.44 | 4.58 | 0.00% |
6037 | ファーストロジック | 11.77 | 2.11 | 0.00% |
約14.6億円という上場規模は東証マザーズとしてはやや小型です。
上位株主にVCはおらず、万遍なくロックアップがかかっています。
東証マザーズの10億~15億円のやや小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
- ヴィッツ:+130.2%
- 東名:+27.8%
- フレアス:+118.6%
- リックソフト:+126.3%
- リンク:+112.8%
- ベルトラ:+33.9%
- ピアラ:+97.3%
- フロンティア・マネジメント:+121.2%
- アイリックコーポレーション:+25.8%
- システムサポート:+128.6%
- エクスモーション:+49.7%
- マネジメントソリューションズ:+114.3%
- アイ・ピー・エス(銘柄名:IPS):+71.0%
- ヒューマン・アソシエイツ・ホールディングス:+207.7%
- ファイバーゲート:+127.4%
- SERIOホールディングス:+130.3%
- グローバル・リンク・マネジメント:+134.0%
- クックビズ:+134.7%
- テンポイノベーション:+93.5%
- テックポイント・インク:+64.9%
- UUUM:+226.8%
- トランザス:+170.0%
- ツナグ・ソリューションズ:+112.0%
- ユーザーローカル:+325.2%
- ピーバンドットコム:+113.9%
- レノバ:+50.0%
- エイトレッド:+133.9%
- シンシア:-7.1%
- JMC:+89.2%
- インソース:+55.8%
- セラク:+160.0%
- キャリア:+98.5%
- ジェイリース:+34.5%
- アトラエ:+135.6%
- PR TIMES:+59.0%
- ベネフィットジャパン:+67.2%
- フェニックスバイオ:-2.1%
- ブラス:+6.4%
- バルニバービ:+130.0%
- GMOメディア:+101.1%
- ブランジスタ:+43.8%
- アイビーシー:+251.0%
- STUDIOUS:+20.0%
- PCIホールディングス:+169.6%
- Hamee:+67.2%
- sMedio:+58.7%
- ファーストコーポレーション:+25.0%
- ファーストロジック:+52.5%
- データセクション:+73.1%
- サイジニア:+125.8%
- フルッタフルッタ:+51.5%
- メディカル・データ・ビジョン:+135.9%
- セレス:+55.4%
- オプティム:+260.0%
以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。
主幹事はみずほ証券です。その他は、SBI証券、SMBC日興証券、楽天証券、マネックス証券、いちよし証券、東海東京証券、丸三証券、岩井コスモ証券、エース証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
みずほ証券 | 296,400 | 89.14% |
SBI証券 | 11,600 | 3.49% |
SMBC日興証券 | 6,600 | 1.98% |
楽天証券 | 4,900 | 1.47% |
マネックス証券 | 3,300 | 0.99% |
いちよし証券 | 3,300 | 0.99% |
東海東京証券 | 1,600 | 0.48% |
丸三証券 | 1,600 | 0.48% |
岩井コスモ証券 | 1,600 | 0.48% |
エース証券 | 1,600 | 0.48% |
リビン・テクノロジーズのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
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<投資スタンス>
強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券で申込、対面証券では原則申込(回数制限やS級狙いで回避することも)
- 中立:ネット証券、回数制限・S級銘柄の当落に影響がない対面証券(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)