関通(9326)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2020年3月3日(火)~3月9日(月)、上場日は2020年3月19日(木)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は470円(1単元4.7万円)です。公募価格は2020年3月10日(火)に決定。
仮条件は470円~490円と上振れました。予想PERは8.0~8.3倍です。
初値予想は大幅なプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
850〜1,150円(仮条件の上限比+73.5%~+134.7%)
関通は主にEコマース・販売事業者の販売商品の入庫・在庫管理・出庫等の配送センター業務を代行するEC・通販物流支援サービス(物流サービス事業)を展開しています。
監査法人は太陽有限責任監査法人で、本社所在地は大阪府東大阪市長田1丁目8-13です。
関通とは
関通のEC・通販物流支援サービスは2000年頃のインターネット通販の黎明期からスタートし、センター運営のノウハウを蓄積してきました。
EC・通販物流支援を行う中で、受注管理業務代行サービス、倉庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)「クラウドトーマス」やチェックリストシステム「アニー」などのソフトウエア販売・利用サービス、また外国人技能実習生教育サービス等、サービスを拡充。
2019年2月には楽天株式会社と資本・業務提携し、同年3月に「Rakuten Fulfillment Center Amagasaki」(兵庫県尼崎市)を開設し、サービス提供を開始しました。
楽天株式会社が主に楽天市場の出店者向けに提供する物流サービスである「楽天スーパーロジスティクス」の業務を受託しています。
EC・通販物流支援サービスで培ったノウハウを活用して、楽天株式会社の顧客に楽天スーパーロジスティクスサービスを提供しています。
業員数は296名、平均年齢は47.62歳、平均勤続年数は2.62年、平均年間給与は374.2万円です。
関通のIPOの諸データ
関通の業績推移
業績面では売上高は美しい右肩上がりです。経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第29期 | 第30期 | 第31期 | 第32期 | 第33期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2015年2月 | 2016年2月 | 2017年2月 | 2018年2月 | 2019年2月 | |
売上高 | (千円) | 3,255,779 | 3,739,486 | 4,263,414 | 5,254,794 | 6,468,296 |
経常利益 | (千円) | 15,228 | 223 | 30,776 | 139,563 | 103,944 |
当期純利益 | (千円) | 12,074 | 2,009 | △25,344 | 55,980 | 78,583 |
資本金 | (千円) | 20,000 | 20,000 | 20,000 | 20,000 | 110,750 |
発行済株式総数 | (株) | 40,000 | 40,000 | 40,000 | 40,000 | 45,500 |
純資産額 | (千円) | 183,002 | 185,012 | 130,829 | 202,334 | 466,788 |
総資産額 | (千円) | 2,314,130 | 2,696,574 | 3,713,493 | 3,744,532 | 5,327,225 |
BPS | (円) | 4,575.07 | 4,625.31 | 3,270.75 | 101.17 | 205.18 |
1株配当 | (円) | - | - | - | - | - |
EPS | (円) | 301.87 | 50.24 | △633.62 | 27.99 | 38.88 |
自己資本比率 | (%) | 7.91 | 6.86 | 3.52 | 5.4 | 8.76 |
自己資本利益率 | (%) | 6.82 | 1.09 | - | 33.61 | 23.49 |
株価収益率 | (倍) | - | - | - | - | - |
配当性向 | (%) | - | - | - | - | - |
営業CF | (千円) | - | - | - | 278,024 | 150,031 |
投資CF | (千円) | - | - | - | △99,290 | △1,338,633 |
財務CF | (千円) | - | - | - | △194,398 | 1,198,364 |
現金等 | (千円) | - | - | - | 1,527,679 | 1,538,305 |
従業員数 | (人) | 111 | 149 | 167 | 199 | 229 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数はここ数ヶ月はボックス相場となっていますが、足元では崩れています。
このまま軟調になるとIPOにおいて向かい風となり、底打ちして再び堅調な相場に回帰すれば追い風となります。
上場規模
関通のIPOの規模は最大で約4.6億円であり、東証マザーズとしてはやや小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は600,000株、売出株式数は250,000株、オーバーアロットメント(OA)は127,500株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約34%とやや高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は29%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
ロジ・エステート(株) | 50.72% | ○ |
達城久裕 | 20.29% | ○ |
楽天(株) | 9.13% | ○ |
達城利卓 | 2.33% | ○ |
達城利元 | 2.23% | ○ |
達城裕佳 | 2.23% | ○ |
達城太貴 | 2.13% | ○ |
朝倉寛士 | 2.03% | ○ |
松岡正剛 | 2.03% | ○ |
(株)紀陽銀行 | 1.42% | ○ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
関通の事業は主にEコマース・販売事業者の販売商品の入庫・在庫管理・出庫等の配送センター業務を代行するEC・通販物流支援サービス(物流サービス事業)ということで、IPOにおける業種の人気度は標準的です。
3社同時上場となり、過密日程のIPOである点がマイナスポイントとなっています。
予想PERは8.0~8.3倍であり、類似企業と比較すると割安感があります。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
9325 | ファイズホールディングス | 142.67 | 7.75 | 0.00% |
約4.6億円という上場規模は東証マザーズとしてもかなりの小型です。上位株主にVCはなく、満遍なくロックアップがかかっています。
東証マザーズの5億円未満の超小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
- ウィルズ:+372.4%
- ブランディングテクノロジー:+177.3%
- ハウテレビジョン:+209.5%
- Amazia:+33.0%
- バンク・オブ・イノベーション:+108.3%
- ZUU:+246.9%
- ビープラッツ:+354.5%
- 日本リビング保証:+189.8%
- アジャイルメディア・ネットワーク:+415.7%
- みらいワークス:+230.4%
- ウォンテッドリー:+401.0%
- インターネットインフィニティー:+281.8%
- ユナイテッド&コレクティブ:+177.8%
- シャノン:+320.7%
- エルテス:+263.7%
- フィル・カンパニー:+205.3%
- リファインバース:+62.9%
- AWSホールディングス:+235.3%
- 農業総合研究所:+78.1%
- ホープ:+130.0%
- グローバルウェイ:+373.0%
- ヨシムラ・フード・ホールディングス:+50.0%
- バリューゴルフ:+151.2%
- ラクス:+228.7%
- アクアライン:+21.7%
- アイリッジ:+429.2%
- テラスカイ:+350.0%
- エクストリーム:+296.4%
- ビーロット:+422.4%
- レアジョブ:+169.7%
- フィックスターズ:+162.0%
- シンプロメンテ:+135.3%
- サンワカンパニー:+268.4%
- フォトクリエイト:+126.0%
- ウォーターダイレクト:+200.0%
以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。
主幹事はみずほ証券です。その他は、SBI証券、SMBC日興証券、エース証券、マネックス証券、岡三証券、極東証券、岩井コスモ証券、むさし証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
みずほ証券 | 765,000 | 90.00% |
SBI証券 | 17,000 | 2.00% |
SMBC日興証券 | 17,000 | 2.00% |
エース証券 | 8,500 | 1.00% |
マネックス証券 | 8,500 | 1.00% |
岡三証券 | 8,500 | 1.00% |
極東証券 | 8,500 | 1.00% |
岩井コスモ証券 | 8,500 | 1.00% |
むさし証券 | 8,500 | 1.00% |
岡三グループの岡三オンライン証券でも取扱いの可能性があります。
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関通のIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
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<投資スタンス>
やや強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)※回数制限やS級狙いで回避することも
- やや弱気:SBI証券以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも)
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)