アルマード(4932)のIPOが決定。2020年4月8日に上場する予定でしたが、株式市場の混乱などによって見送り、今回は満を持しての再チャレンジとなります。
ブック・ビルディング期間は2021年6月9日(水)~6月14日(月)、上場日は2021年6月24日(木)です。
新規上場する市場は東証JASDAQスタンダードで、想定価格は840円(1単元8.4万円)です。公募価格は2021年6月15日(火)に決定。
仮条件は840円~880円と上振れました。予想PERは15.2~15.9倍です。
初値予想は「公開価格近辺で手数料を考慮するとマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。
850〜1,050円(仮条件の上限比-3.4%~+19.3%)
アルマードは卵殻膜原料を活用した食品及び化粧品の製造販売を展開しています。食品及び化粧品の製造はすべて外注先に委託し、TVショッピング販売・部間接販売・自社直接販売を行っています。
監査法人はEY新日本有限責任監査法人で、本社所在地は東京都中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビル8階です。
アルマードとは
アルマードは、「世界の人々の人生に健康と美しさをもたらす。卵殻膜とバイオテクノロジーで。」という経営理念を有しています。
今後、先進諸国で深刻な社会問題となる高齢化社会到来に対して、「卵殻膜」という素材の持つ美容・健康効果を科学的に解明しながら、卵殻膜商材をより安心・安全・低価格にて市場に供給することで、アンチエイジングの側面から社会貢献を果たすべく事業を展開しています。
卵殻膜とは鶏卵の殻の内側にある薄い膜で、シスチンを含む18種類のアミノ酸、プロテオグリカン、ヒアルロン酸等で構成されており、美容・健康成分が含まれています。
卵殻膜は、アルマード設立より以前から食品及び化粧品の原料として既に流通しておりましたが、天然素材であるがゆえに品質面でばらつきが存在。
また、加工コストも非常に高く、その効果を科学的に立証できる研究も十分になされていなかったため、一般に広く受容されるレベルの卵殻膜製品を流通させるのが困難な状況でした。
しかしながら、アルマード創業者である長谷部由紀夫が中心となり、大学や他企業等の外部機関との研究開発活動を進め、品質面、コスト面での課題を解決する独自の卵殻膜原料の加工技術を開発しました。
アルマードは、卵殻膜原料を活用した食品及び化粧品の製造販売を、単一事業として行っています。なお、食品及び化粧品の製造はすべて外注先に委託をしています。
従業員数は36名、平均年齢は43.8歳、平均勤続年数は4.7年、平均年間給与は659.9万円です。
アルマードのIPOの諸データ
アルマードの業績推移
業績面では売上高・純利益・経常利益は右肩上がりの傾向となっています。
主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第16期 | 第17期 | 第18期 | 第19期 | 第20期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2016年3月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | |
売上高 | (千円) | 2,134,715 | 1,955,776 | 2,753,920 | 3,788,675 | 5,796,105 |
経常利益 | (千円) | -19,548 | 138,149 | 562,819 | 456,754 | 982,719 |
当期純利益 | (千円) | -17,823 | 100,771 | 205,063 | 333,667 | 651,660 |
資本金 | (千円) | 60,000 | 60,000 | 60,000 | 60,000 | 60,000 |
発行済株式総数 | (株) | 1,200 | 1,200 | 1,200 | 1,200 | 12,000,000 |
純資産額 | (千円) | 607,465 | 708,237 | 1,417,300 | 1,297,611 | 1,949,272 |
総資産額 | (千円) | 1,174,200 | 1,247,183 | 2,309,009 | 2,056,933 | 2,823,166 |
BPS | (円) | 808,875 | 943,059 | 1,413,061 | 129.37 | 194.34 |
1株配当 | (円) | - | - | 452,000 | - | - |
EPS | (円) | -23,797 | 134,184 | 233,690 | 33.27 | 64.97 |
自己資本比率 | (%) | 51.73 | 56.79 | 61.38 | 63.08 | 69.05 |
自己資本利益率 | (%) | - | 15.32 | 19.3 | 24.58 | 40.14 |
配当性向 | (%) | - | - | 193.4 | - | - |
営業CF | (千円) | - | - | - | 117,166 | 223,856 |
投資CF | (千円) | - | - | - | -1,147 | -48,482 |
財務CF | (千円) | - | - | - | -514,506 | -221,390 |
現金等 | (千円) | - | - | - | 589,273 | 543,256 |
従業員数 | (人) | 31 | 21 | 23 | 25 | 31 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
JASDAQ指数は足元ではボックス相場が続いています。
軟調な相場に転落すると向かい風となり、堅調な推移に回帰すればIPOにおいて追い風となります。
上場規模
アルマードのIPOの規模は最大で約51.2億円であり、JASDAQスタンダードとしては大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は50,000株、売出株式数は5,250,000株、オーバーアロットメント(OA)は795,000株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約59%と高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は99%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
アント・ブリッジ4号A投資事業有限責任組合 | 66.42% | ○ |
(株)DALMA | 14.89% | ○ |
鈴江由美 | 4.83% | ○ |
グリーンコア(株) | 4.83% | ○ |
CBC(株) | 1.93% | ○ |
みずほ成長支援投資事業有限責任組合 | 1.45% | |
(株)ヒト・コミュニケーションズ | 0.97% | ○ |
大幸薬品(株) | 0.97% | |
保科史朗 | 0.97% | ○ |
長谷部裕二 | 0.97% | ○ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
アルマードの事業は卵殻膜原料を活用した食品及び化粧品の製造販売(TVショッピング販売・外部間接販売・自社直接販売など)ということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。
高齢化社会においては健康の社会的重要性が増加の一途を辿っており、アンチエイジングには一定の社会的需要があります。
予想PERは類似企業と比較すると中間的です。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
4911 | 資生堂 | 86.04 | 6.30 | 0.65% |
4918 | アイビー化粧品 | 6.34 | 4.61 | 0.00% |
4919 | ミルボン | 49.35 | 5.50 | 0.91% |
4925 | ハーバー研究所 | 28.67 | 1.28 | 0.98% |
4926 | シーボン | 83.46 | 1.10 | 0.00% |
4927 | ポーラ・オルビスHD | 50.63 | 3.73 | 1.78% |
4928 | ノエビアホールディングス | 27.98 | 3.73 | 3.97% |
4931 | 新日本製薬 | 20.52 | 3.10 | 1.49% |
約51.2億円という上場規模はJASDAQスタンダードとしては大型です。上位株主にVCが名を連ねているものの、万遍なくロックアップがかかっています。
JASDAQスタンダードの20億円以上の大型IPOの初値結果は以下のとおりです(ヤーマン以前はJASDAQ)。
過去実績
- ファブリカコミュニケーションズ:+15.0%
- セルム:+17.3%
- Speee:+78.8%
- アンビスホールディングス:+52.1%
- プリントネット:+45.8%
- 歯愛メディカル:+22.1%
- やまみ:+3.6%
- ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング:-7.7%
- トレックス・セミコンダクター:-10.4%
- アビスト:±0%
- アズマハウス:+10.0%
- ウチヤマホールディングス:-4.0%
- ヒト・コミュニケーションズ:+3.0%
- アイディホーム:-36.8%
- 1stホールディングス:-9.5%
- ヤーマン:13.5%
- FXプライム:-18.2%
- 山王:-5.6%
- 野村マイクロ・サイエンス:63.9%
- ニューフレアテクノロジー:18.2%
- 大日光・エンジニアリング:-12.8%
- 寺崎電気産業:19.5%
- ソリトンシステムズ:6.6%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。
主幹事は野村證券です。その他は、みずほ証券、SMBC日興証券、SBI証券、マネックス証券、岡三証券、いちよし証券、東海東京証券、楽天証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
野村証券 | 4,770,100 | 90.00% |
みずほ証券 | 159,000 | 3.00% |
SMBC日興証券 | 79,500 | 1.50% |
SBI証券 | 66,300 | 1.25% |
マネックス証券 | 53,000 | 1.00% |
岡三証券 | 53,000 | 1.00% |
いちよし証券 | 39,700 | 0.75% |
東海東京証券 | 39,700 | 0.75% |
楽天証券 | 39,700 | 0.75% |
SBIグループのSBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券でも取り扱いの可能性があります。SBIネオモバイル証券ではWealthNaviに当選して手堅いリターンを獲得しました。
みずほ証券の委託幹事としてPayPay証券、野村證券ルートでLINE証券でも取り扱いを期待できます。
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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
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<投資スタンス>
やや弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)
2021年6月17日(木)に決定。