ネットプロテクションズホールディングス(7383)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2021年11月29日(月)~12月3日(金)、上場日は2021年12月15日(水)です。
新規上場する市場は東証1部で、想定価格は1,100~1,400円(1単元11~14万円)です。
仮条件は1,300円~1,450円と上限が上振れました。公募価格は2021年12月6日(月)に決定。予想PERは434.8~484.9倍です。
初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。
1,400〜1,700円(仮条件の上限比-3.5%~+17.2%)
ネットプロテクションズホールディングスはBNPL(Buy Now Pay Later:後払い)決済サービスを提供する決済ソリューション事業を展開しています。
監査法人はEY新日本有限責任監査法人で、本社所在地は東京都千代田区麹町4丁目2-6 住友不動産麹町ファーストビル 5階です。
ネットプロテクションズホールディングスとは
ネットプロテクションズホールディングスは、2002年より日本で初めての信用リスク保証型のBNPL決済サービスを提供しています。
その特徴は、顧客が一連の決済関連業務をワンストップでアウトソースできることにあります。
決済関連業務には与信審査、請求書発行、入金確認/消込、督促/回収、貸倒れ対応があり、それぞれの業務に専門事業者が存在している状況となっています。
こうした情勢下に置いて、ネットプロテクションズホールディングスが提供するサービスは、決済関連業務のこれら全ての機能を包含しているのが特徴です。
また、BNPL決済サービスの総合プロバイダーとして、個人、法人、EC、対面販売など取引形態を問わずBNPL決済サービスを利用してもらえるよう、ネットプロテクションズホールディングスでは複数サービスを提供しています。
従業員数は6名、平均年齢は41.2歳、平均勤続年数は2.2年、平均年間給与は1229.1万円です。
ネットプロテクションズホールディングスのIPOの諸データ
ネットプロテクションズホールディングスの業績推移
業績面では売上高・経常利益・純利益は、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な連結経営指標等(国際会計基準)の推移は下表のとおりです。
回次 | 第2期 | 第3期 | |
---|---|---|---|
決算年月 | 2020年3月 | 2021年3月 | |
営業収益 | (百万円) | 15,183 | 18,106 |
税引前利益又は税引前損失(△) | (百万円) | △763 | 873 |
親会社の所有者に帰属する当期利益又は当期損失(△) | (百万円) | △612 | 574 |
親会社の所有者に帰属する当期包括利益又は当期包括損失(△) | (百万円) | △612 | 574 |
親会社の所有者に帰属する持分 | (百万円) | 5,440 | 10,509 |
総資産額 | (百万円) | 40,793 | 44,920 |
1株当たり親会社所有者帰属持分 | (円) | 69.2 | 99.78 |
基本的1株当たり当期利益又は当期損失(△) | (円) | △7.79 | 7.26 |
希薄化後1株当たり当期利益又は当期純損失(△) | (円) | △7.79 | 6.68 |
親会社所有者帰属持分比率 | (%) | 13.34 | 23.4 |
親会社所有者帰属持分当期利益率又は当期損失率 | (%) | △10.67 | 7.21 |
株価収益率 | (倍) | - | - |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (百万円) | 778 | 6,349 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (百万円) | △1,076 | △894 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (百万円) | 137 | △1,893 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (百万円) | 4,737 | 8,304 |
従業員数 | (人) | 158 | 190 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
TOPIXはここ数ヶ月ボックスでの推移となっています。
軟調な推移になるとIPOにおいて向かい風となり、堅調な展開に回帰すれば追い風となります。
上場規模
ネットプロテクションズホールディングスのIPOの規模は最大で約583.6億円であり、東証一部としてはやや大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は4,000,000株、売出株式数は40,560,000株、オーバーアロットメント(OA)は2,131,000株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約49%とかなり高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は91%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズⅤ号 | 30.84% | ◯ |
AP Cayman Partners Ⅲ-Ⅰ, L.P. | 19.53% | ◯ |
リコーリース(株) | 11.28% | ◯ |
AP Cayman Partners Ⅲ, L.P. | 10.55% | ◯ |
(株)ジェーシービー | 9.07% | ◯ |
柴田紳 | 3.74% | ◯ |
Japan Fund V, L.P. | 2.72% | ◯ |
York Asian Opportunities Investments Master Fund, L.P. | 2.41% | ◯ |
Tsunagu Investments Pte. Ltd. | 2.18% | ◯ |
鈴木史朗 | 1.66% | ◯ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
ネットプロテクションズホールディングスの事業はBNPL(Buy Now Pay Later:後払い)決済サービスを提供する決済ソリューション事業ということで、IPOにおける業種の人気度はやや高めです。
予想PERは434.8~484.9倍であり、類似企業と比較すると割安感はありません。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
3769 | GMOペイメントゲートウェイ | 122.30 | 21.59 | 0.42% |
4477 | BASE | 赤字 | 5.94 | 0.00% |
8253 | クレディセゾン | 5.43 | 0.36 | 3.54% |
8570 | イオンフィナンシャルサービス | 11.61 | 0.71 | 3.21% |
8584 | ジャックス | 5.86 | 0.57 | 5.23% |
8585 | オリコ | 10.85 | 1.11 | 2.16% |
上位株主にはVCが名を連ねているものの、万遍なくロックアップがかかっています。
約583.6億円という上場規模は東証一部としてはやや大型ですけれども、東証1部のこのゾーンは公募割れも目立っています。
東証一部の500億円~1000億円のやや大型IPOの初値結果は以下のとおりです。
- PHCホールディングス:-4.0%
- ワールド:-5.0%
- スシローグローバルホールディングス:-4.7%
- マクロミル:-4.3%
- コメダホールディングス:-4.7%
- ベルシステム24ホールディングス:-5.0%
- デクセリアルズ:-3.1%
- テクノプロ・ホールディングス:-5.0%
- すかいらーく:±0%
- 日立マクセル:-4.8%
- ネクソン:+0.5%
- 大塚ホールディングス:+3.3%
- タカタ:+1.2%
- アルペン:+5.0%
- 東京スター銀行:-3.5%
- NTT都市開発:-1.1%
- 太陽生命保険:+0.8%
- 電通:±0%
±0%を負けにカウントすると、なんと10連敗が続いています。
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺でマイナスリターンの可能性がある」です。
主幹事は大和証券、SMBC日興証券、クレディ・スイス証券、みずほ証券です。その他は、野村證券、楽天証券、SBI証券、マネックス証券、岩井コスモ証券、東洋証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
大和証券 | 6,012,300 | 42.31% |
SMBC日興証券 | 6,012,300 | 42.31% |
クレディスイス証券 | 997,300 | 7.02% |
みずほ証券 | 396,300 | 2.79% |
野村証券 | 264,200 | 1.86% |
楽天証券 | 264,200 | 1.86% |
SBI証券 | 132,100 | 0.93% |
マネックス証券 | 132,100 | 0.93% |
岩井コスモ証券 | 7,200 | 0.99% |
東洋証券 | 7,200 | 0.99% |
岡三グループの岡三オンラインでも取扱いを期待できます。
また、SBIグループのSBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券、大和証券グループの大和コネクト証券、野村證券ルートでLINE証券、みずほ証券ルートのPayPay証券も幹事に入っている場合は同様です。
SBIネオモバイル証券ではWealthNaviに当選して手堅いリターンを獲得しました。
ネットプロテクションズホールディングスのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
SBI証券が幹事団に入っているので、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
SBI証券は当サイト限定でお得なタイアップ・プログラムを実施しています。なんと口座開設だけで3,000円分のAmazonギフト券がプレゼントされます。口座開設・維持は無料です。
↓
SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などのかなりの大型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
大和証券グループのネット証券である「大和コネクト証券」だと、お手軽にIPOに参加可能です。
岡三オンラインは、当サイト限定タイアップでお得な入会キャンペーンを行なっています。口座開設と1回以上の取引だけで3,500円+特別レポートがプレゼントされます。
ネット証券のキャンペーンとしては破格の内容でおすすめです。まだ口座をお持ちでない方は、ぜひこの機会に開設してみてはいかがでしょうか。
↓
三菱UFJグループのauカブコム証券のIPOは、公平性と機密性を確保したシステムによる抽選で当選者が決まります。
<投資スタンス>
やや弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)