上場!ニューラルポケット(4056)のIPOの初値予想

更新日:   IPO

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ニューラルポケット

ニューラルポケット(4056)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2020年8月4日(火)~8月11日(火)、上場日は2020年8月20日(木)です。

新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は1,320円(1単元13.2万円)です。公募価格は2020年8月12日(水)に決定。

仮条件は800円~900円と窓を開けて下振れました。予想PERは93.6~105.3倍です。

初値予想は大幅なプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。

2,000〜3,500円(想定価格比+122.2%~+288.9%)

ニューラルポケットは「AIエンジニアリングで未来の社会を形にする」をミッションに掲げ、顧客の成長に資するAI技術の開発を進め、AIエンジニアリング事業を展開しています。

監査法人は有限責任監査法人トーマツで、本社所在地は東京都千代田区有楽町一丁目1番2号 東京ミッドタウン日比谷 日比谷三井タワー32階です。

ニューラルポケットとは

ニューラルポケットは独自開発のAIアルゴリズムによる画像・動画解析と端末処理(エッジコンピューティング)技術を活用することで、ビジネスにインパクトを与える「AIサービス」を創出しています。

現在、主にスマートシティ関連サービス、サイネージ広告関連サービス、ファッショントレンド解析関連サービスを展開しています。

従業員数は32名、平均年齢は33.7歳、平均勤続年数は0.9年、平均年間給与は627.3万円です。

スマートシティ関連サービス

人口の都市集中や高齢化が進む中で、多岐に渡るテーマについて、AIの活用が期待されています。

  • AI活用による小売業の効率化、物流や工場の効率化(スマートファクトリー)
  • AIを利用したモビリティ(乗物・移動手段)を用いた地方都市再生
  • 犯罪や危険が起こりやすかった工事・作業現場空間の空間認識・デジタル化を通じた作業改善

スマートシティ関連サービスでは、サイネージ広告関連サービスなどで蓄積されたAIライブラリを組み合わせて、それぞれの街、地域が抱える課題にソリューションを提供しています。

これらに関連して、スマートシティプロジェクトにおけるニューラルポケット技術の横断的な活用を視野に入れたソリューションを提供しています。

代表例

  • 端末処理(エッジコンピューティング)を実装する多種のエッジ機器にニューラルポケットの深層学習モデルを搭載するための基盤整備
  • 深層学習を用いたアノテーションツール(物体検知に使う学習データ収集ツール)の提供

具体的には、官公庁や自治体、MONET Technologiesと連携して国内8拠点の街づくりプロジェクトの実証実験等に携わり、海外大手デベロッパーとニューラルポケット顧客企業が共同で進めるASEAN/OCEANIAの3ヶ国でスマートシティ案件に関与しています。

サイネージ広告関連サービス

従来のデジタルサイネージは、広告を掲示するだけで、視聴者の属性や視聴率、視聴後の動向などが解析不能です。

また、ネットワークに接続されておらず、設置するデバイス毎に個別でシステムを設定する必要がありました。

そのため、設置の際の初期投資が大きく、作業にも時間がかかり、また、設置後も定期的なメンテナンスや緊急の不具合対応が必要な場合には、エンジニアが設置場所作業しなければならず、人的にも負担が存在。

そうした課題に応えるべく、広告主や不動産企業、商業施設等の施設運営者に向けたAIデジタルサイネージ広告サービスの本格提供に向け、ニューラルポケット、大手通信事業者及び大手広告代理店が連携して取り組みを進めていく方針です。

ニューラルポケットが提供するAIを搭載したカメラとエッジデバイスを使ったデジタルサイネージでは、オンラインで一斉に端末の設定を行うことができます。

また、広告コンテンツを放映しながら、通行人の動きを感知し、視聴情報や施設内の人の流れなどの空間情報を各端末がその場で取得します。

服装や人数によってビジネス利用か、家族連れかなどをAIが判定します。

そうした属性情報は、その人が端末を見ていた時間などの視聴情報と一緒に解析され、施設運営者と広告主にそれぞれ報告されます。

施設運営者においては、施設の来館者数や人の流れ、属性情報を取得でき、それに合わせてクーポンなどを活用したテナントマーケティング支援などによって来訪者行動の流動化を促すことが可能。

広告主は、サイネージ広告の視聴に係る詳細情報を把握することで、効果を測定し、広告内容を改良することができます。

また、来館者等の属性を把握できることで、時間帯ごとの視聴者属性に合わせて放映する広告を変更するターゲティング広告も可能になります。

ファッショントレンド解析関連サービス

日本国内のアパレル市場規模は、1991年には12.6兆円、2017年には9.2兆円となり過去25年間で27.0%減少しています(出典:矢野経済研究所「繊維白書1995」「繊維白書2018」)。

一方でニューラルポケットは、拡大する余剰在庫や商品値引、並びに焼却廃棄等の社会問題に課題認識を持ち、AIを通じた業界再生やSDGs(持続可能な開発目標)の観点での持続可能性の向上、人の感性に頼った手作業からの進化を目指しています。

ニューラルポケットのIPOの諸データ

ニューラルポケットの業績推移

業績面では売上高・経常利益・純利益のいずれも、右肩上がりです。まだ経常損失の状況ですが、大きな伸びしろが存在。主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。

回次第1期第2期
決算年月2018年12月2019年12月
売上高(千円)60,208311,491
経常損失(千円)△182,355△139,103
当期純損失(千円)△182,620△139,393
資本金(千円)100,000100,000
発行済株式総数(株)  
 普通株式12,15710,114
 A1種優先株式1,376
 A2種優先株式667
 B種優先株式1,212
純資産額(千円)158,342625,860
総資産額(千円)318,7591,056,928
BPS(円)13.02△30.85
1株配当(円)
EPS(円)△15.76△10.59
自己資本比率(%)49.6759.22
自己資本利益率(%)
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業CF(千円)△158,546△198,747
投資CF(千円)△91,966△46,493
財務CF(千円)455,963860,568
現金等(千円)210,451825,778
従業員数(名)725

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

東証マザーズ指数は2020年3月下旬をボトムとして右肩上がりとなっており、6月以降はボックス相場となっています。

このまま堅調な推移が続くとIPOにおいて追い風となり、反落して再び軟調な相場に回帰すれば向かい風となります。

東証マザーズのチャート(過去3ヶ月)

上場規模

ニューラルポケットのIPOの規模は最大で約8.8億円であり、東証マザーズとしても小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

公募株式数は415,000株、売出株式数は163,000株、オーバーアロットメント(OA)は86,700株です。

公開比率(オファリングレシオ)は最大で約5%とかなり低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は28%です。

株主名保有割合ロックアップ
重松路威68.54%
UTEC4号投資事業有限責任組合7.36%
(株)SMBC信託銀行(特定運用金外信託 未来創生2号ファンド)4.78% 
(株)オフィス千葉3.32% 
篠塚孝哉2.12% 
ミシュースティン ドミートリ2.02% 
佐々木雄一1.97%
シニフィアン・アントレプレナーズファンド投資事業有限責任組合1.36% 
染原友博1.21%
周涵0.93%

※制度ロックアップによる継続保有を含む

初値予想

ニューラルポケットの事業はAIエンジニアリング事業(スマートシティ関連サービス、サイネージ広告関連サービス、ファッショントレンド解析関連サービス)ということで、IPOにおける業種の人気度は最上級です。

訴求力の高い東証マザーズネット企業であり、AIというキラーワードが事業のど真ん中となっています。

予想PERは93.6~105.3倍であり、類似企業と比較すると割安感があります。

コード銘柄名PERPBR配当利回り
3653モルフォ29.251.620.00%
3993PKSHATECHNOLOGY176.972.930.00%
4052フィーチャ347.430.000.00%
4382HEROZ324.257.900.00%
4425Kudan590.4738.070.00%

約8.8億円という上場規模は東証マザーズとしても小型です。上位株主にVCが名を連ねているものの、満遍なくロックアップがかかっています。

東証マザーズの5億~10億円未満の小型IPOの初値結果は以下のとおりです。

過去実績

  • グッドパッチ:299.6%
  • コマースOneホールディングス:335.6%
  • 松屋アールアンドディ:-7.9%
  • ミクリード:-8.1%
  • リグア:-2.1%
  • スポーツフィールド:+211.4%
  • ユナイトアンドグロウ:+152.4%
  • ALinkインターネット:+136.5%
  • ジェイック:+117.3%
  • インティメート・マージャー:+110.5%
  • AI CROSS:+65.1%
  • パワーソリューションズ:+155.5%
  • フィードフォース:+140.0%
  • インフォネット:+130.2%
  • バルテス:+175.8%
  • グッドスピード:+25.0%
  • エードット:+121.0%
  • Welby:+246.7%
  • gooddaysホールディングス:+128.1%
  • 識学:+152.8%
  • テノ.ホールディングス:+25.0%
  • AmidAホールディングス:+6.3%
  • Kudan:+276.3%
  • アルー:+46.7%
  • 霞ヶ関キャピタル:+133.7%
  • VALUENEX:+133.7%
  • ブリッジインターナショナル:+92.6%
  • イーエムネットジャパン:+133.3%
  • アズーム:+113.3%
  • チームスピリット:+101.4%
  • アクリート:+100.3%
  • ロジザード:+177.8%
  • エーアイ:+250.0%
  • プロパティデータバンク:+130.3%
  • ログリー:+149.2%
  • ベストワンドットコム:+242.5%
  • HEROZ:+988.9%
  • コンヴァノ:+135.4%
  • ブティックス:+137.8%
  • 和心:+167.9%
  • Mマート:+333.9%
  • すららネット:+113.0%
  • ナレッジスイート:+150.5%
  • イオレ:+169.8%
  • エル・ティー・エス:+313.2%
  • 一家ダイニングプロジェクト:+173.5%
  • サインポスト:+287.7%
  • エスユーエス:+116.1%
  • ユニフォームネクスト:+137.1%
  • Fringe81:+133.1%
  • ビーブレイクシステムズ:+361.1%
  • アセンテック:+197.5%
  • 旅工房:+173.7%
  • テモナ:+215.7%
  • 力の源ホールディングス:+271.7%
  • ファイズ:+220.8%
  • フォーライフ:+31.6%
  • グレイステクノロジー:+130.0%
  • イノベーション:+214.1%
  • リネットジャパングループ:+92.9%
  • G-FACTORY:+54.3%
  • シルバーエッグ・テクノロジー:+191.3%
  • チェンジ:+149.9%
  • バリューデザイン:+111.5%
  • カナミックネットワーク:+186.7%
  • デジタルアイデンティティ:+88.3%
  • ストライク:+125.9%
  • ハイアス・アンド・カンパニー:+189.5%
  • はてな:+278.1%
  • ソーシャルワイヤー:+56.9%
  • アークン:+262.1%
  • 鎌倉新書:+180.6%
  • ネオジャパン:+401.7%
  • パートナーエージェント:+217.5%
  • ピクスタ:+34.8%
  • べステラ:+25.0%
  • パルマ:+70.5%
  • 富士山マガジンサービス:+126.4%
  • ファンデリー:+102.1%
  • マーケットエンタープライズ:+167.0%
  • ジグソー:+236.4%
  • レントラックス:+53.1%
  • 海帆:+76.5%
  • プラッツ:+70.2%
  • 日本動物高度医療センター:+44.2%
  • ハウスドゥ:+47.2%
  • ショーケース・ティービー:+193.9%
  • ヒューマンウェブ:+11.7%
  • コラボス:+137.6%
  • ALBERT:+115.7%

以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。

主幹事はみずほ証券です。その他は、野村證券、SMBC日興証券、大和証券、いちよし証券、SBI証券、マネックス証券、楽天証券、岡三証券で申し込めます。

証券会社名割当株式数割当比率
みずほ証券468,70081.09%
野村証券57,80010.00%
SMBC日興証券17,3002.99%
大和証券5,7000.99%
いちよし証券5,7000.99%
SBI証券5,7000.99%
マネックス証券5,7000.99%
楽天証券5,7000.99%
岡三証券5,7000.99%

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<投資スタンス>
強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)

  1. 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
  2. やや強気:ネット証券・対面証券で申込
  3. 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
  4. やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
  5. 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)

過去のIPO初値予想の履歴

-IPO