名南M&A(7076)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2019年11月14日(木)~11月20日(水)、上場日は2019年11月21日(木)です。
新規上場する市場は名古屋セントレックスで、想定価格は1,610円(1単元16.1万円)です。公募価格は2019年11月21日(月)に決定。
仮条件は1,720~2,000円と窓を開けて上振れました。予想PERは18.0~20.9倍、予想配当利回りは0.5~0.58%(1株配当 10)です。
初値予想はプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
2,500〜3,000円(仮条件の上限比+25.0%~+50.0%)
名南M&Aは創業から現在に至るまで、一貫して中堅中小企業を対象としたM&A仲介業務を展開しています。
監査法人は有限責任 あずさ監査法人で、本社所在地は名古屋市中村区名駅一丁目1番1号 JPタワー名古屋34階です。
名南M&Aとは
名南M&Aは、譲渡を希望する企業と買収を希望する企業の引き合わせから、提携条件の調整、契約書類の作成、取引の実行に至るまでの一連のM&Aプロセスにおいて、クライアントを支援しています。
中立的な立場で提携条件を調整し、譲渡先と買収先の双方から報酬を受領する業務と、譲渡先(又は買収先)の立場に立って支援し、譲渡先(又は買収先)のみから報酬を受領する業務があります。
その他、「企業評価」「契約書類の作成支援」「コンサルティング業務」等、一連のM&Aプロセスの中の一部の業務のみ実施することもあります。
社は、中堅中小企業を対象としてM&A仲介業務に取り組んでいます。親族が経営を承継する企業が年々減る中で、事業承継手段としてM&A(譲渡)を希望する中小企業が増えています。
また、今後国内人口が減少し、多くの業界で国内マーケットの縮小が予想される中、業界内でのシェア拡大や事業の多角化、他地域進出の手段としてM&A(買収)を希望する中堅中小企業が増えています。
譲渡と買収、双方のニーズが増加する中で、中堅中小企業のM&Aは増加傾向にあります。
従業員数は27名、平均年齢は35.4歳、平均勤続年数は2.5年、平均年間給与は643.2万円です。
東海地方における強固な営業基盤
名南M&Aが属する名南コンサルティングネットワークは、東海地方において50年以上にわたり、中堅中小企業の経営を支援しており、東海地方における高い知名度と信用力を有しています。
また、東海地方のすべての地方銀行と多くの信用金庫と業務提携しており、案件情報を開発するためのネットワークが構築されています。
その他、国が運営するM&Aの公的な相談窓口である愛知県・岐阜県・三重県の「事業引継ぎ支援センター」にM&A専門業者として登録しており、「事業引継ぎ支援センター」からの紹介により譲渡案件を多数受託しています。
名南コンサルティングネットワーク関係法人との営業連携
名南コンサルティングネットワークは、東海地方の中堅中小企業を中心に6,000社超のクライアントを有しています。
クライアントの事業承継問題や事業拡大戦略について、関係法人と協同でソリューション提案を実施することにより、M&Aニーズの発掘に繋げています。
また、名南コンサルティングネットワークは全国の約1,700の会計事務所に対し、情報共有及び各種経営ツールを提供するインターネットサービスを展開しています。
名南M&Aは、当該サービスのユーザーである会計事務所と連携してM&A案件の発掘に取り組んでいます。
人材育成方針
M&A仲介業務は、実行までのプロセスの中で、税務、法務、労務等の様々な専門知識や、クライアントが属する業界動向を分析し、相乗効果の高いM&A案件を創出するための構想力も求められます。
名南M&Aは、名南コンサルティングネットワークに属する様々な専門家と定期的に勉強会や情報交換会を開催することにより、専門知識や業界知識の習得に努めています。
継続的に研鑽の場を提供し、従業員のコンサルティング能力を磨くことによって、企業の潜在的なM&Aニーズを顕在化させ、税務、法務、労務等のあらゆる側面から最適なM&Aスキームを提案しています。
名南M&AのIPOの諸データ
新規発行による手取金の使途については、全額を運転資金に充当する予定です。
名南M&Aの業績推移
業績面では売上高は美しい右高上がりです。経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第1期 | 第2期 | 第3期 | 第4期 | |
---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2015年9月 | 2016年9月 | 2017年9月 | 2018年9月 | |
売上高 | (千円) | 251,381 | 367,847 | 455,382 | 469,260 |
経常利益 | (千円) | 56,101 | 42,891 | 48,539 | 33,903 |
当期純利益 | (千円) | 33,863 | 28,077 | 32,653 | 22,993 |
資本金 | (千円) | 40,000 | 40,000 | 42,774 | 42,774 |
発行済株式総数 | (株) | 800 | 800 | 26,297 | 26,297 |
純資産額 | (千円) | 80,034 | 104,911 | 143,730 | 167,116 |
総資産額 | (千円) | 122,711 | 144,872 | 177,696 | 211,808 |
BPS | (円) | 100,042.89 | 131,139.77 | 109.31 | 127.1 |
1株配当 | (円) | 4,000.00 | - | - | - |
EPS | (円) | 42,329.73 | 35,096.88 | 25.8 | 17.49 |
自己資本比率 | (%) | 65.2 | 72.4 | 80.9 | 78.9 |
自己資本利益率 | (%) | 42.3 | 30.4 | 26.3 | 14.8 |
株価収益率 | (倍) | - | - | - | - |
配当性向 | (%) | 9.4 | - | - | - |
営業CF | (千円) | - | - | △1,572 | 48,436 |
投資CF | (千円) | - | - | △18,927 | △46,034 |
財務CF | (千円) | - | - | 5,548 | - |
現金等 | (千円) | - | - | 122,958 | 125,361 |
従業員数 | (人) | 8 | 14 | 19 | 25 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
名古屋セントレックス上場企業のチャートは以下のとおりです。
上場規模
名南M&AのIPOの規模は最大で約8.1億円であり、名証セントレックスとしては大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は180,000株、売出株式数は260,000株、オーバーアロットメント(OA)は66,000株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約39%と高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は約59%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
(株)名南経営コンサルティング | 94.98% | ◯ |
名南M&A社員持株会 | 0.41% | ◯ |
(株)十六銀行 | 0.38% | ◯ |
(株)大垣共立銀行 | 0.38% | ◯ |
岐阜信用金庫 | 0.38% | ◯ |
(株)百五銀行 | 0.38% | ◯ |
(株)三重銀行 | 0.38% | ◯ |
(株)第三銀行 (株)名古屋銀行 | 0.38% | ◯ |
(株)愛知銀行 岡崎信用金庫 | 0.38% | ◯ |
(株)北陸銀行 オリックス(株) | 0.38% | ◯ |
初値予想
名南M&Aの事業は中堅中小企業を対象としたM&A仲介業務ということで、IPOにおける人気度は標準的です。
後継者不足が多くの中小企業の課題になっている情勢下においては、一定の社会的テーマ性があります。
予想PERは18.0~20.9倍、予想配当利回りは0.5~0.58%(1株配当 10)であり、類似企業と比較すると中間的です。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2127 | 日本M&Aセンター | 59.30 | 15.90 | 0.69% |
2174 | GCA | 14.70 | 1.66 | 3.97% |
4792 | 山田コンサルティングGP | 17.74 | 3.09 | 2.46% |
6080 | M&Aキャピタルパートナー | 31.44 | 7.47 | 0.00% |
6196 | ストライク | 49.65 | 16.07 | 0.40% |
約8.1億円という上場規模は名証セントレックスとしては大型です。上位株主にはVCはなく、万遍なくロックアップがかかっています。
名証セントレックスの単独IPOの初値結果は以下のとおりです。
上場年 | 銘柄名 | リターン | 上場規模 |
---|---|---|---|
2015年 | アートグリーン | 46.2% | 約1.0億円 |
2014年 | 日本PCサービス | 67.7% | 約1.4億円 |
2008年 | ゲオエステート | -16.9% | 約2.2億円 |
2007年 | 日本商業開発 | -6.5% | 約3.0億円 |
中広 | -26.7% | 約2.3億円 | |
2006年 | JBイレブン | -4.8% | 約4.4億円 |
ギガプライズ | 94.4% | 約2.2億円 | |
セルシス | 37.5% | 約7.2億円 | |
KFE JAPAN | -41.6% | 約5.9億円 | |
メンバーズ | -39.7% | 約10.1億円 | |
オプトロム | -16.7% | 約3.8億円 | |
ゼットン | 8.7% | 約4.6億円 | |
フラクタリスト | -12.5% | 約7.2億円 | |
三栄建築設計 | 4.8% | 約9.3億円 | |
メディカル・ケア・サービス | 9.5% | 約4.1億円 | |
オウケイウェイヴ | 22.6% | 約13.3億円 | |
ティア | 14.3% | 約3.5億円 | |
ゴルフ・ドゥ | 139.4% | 約3.7億円 |
以上を総合考慮して、初値予想はプラスリターンです。
主幹事は東海東京証券です。その他は、みずほ証券、SBI証券、岡三証券、エース証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
東海東京証券 | 396,000 | 90.00% |
みずほ証券 | 13,200 | 3.00% |
SBI証券 | 13,200 | 3.00% |
岡三証券 | 13,200 | 3.00% |
エース証券 | 4,400 | 1.00% |
岡三グループの岡三オンラインでも取扱いが期待できます。

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