浜木綿(7682)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2019年10月1日(火)~10月7日(月)、上場日は2019年10月18日(金)です。
新規上場する市場は東証JASDAQスタンダードで、想定価格は2,020円(1単元20.2万円)です。公募価格は2019年10月8日(火)に決まります。
仮条件は2,020円~2,120円と上振れました。予想PERは10.4倍~12.2倍です。
初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。以下のレンジを想定しています。
2,120〜2,520円(仮条件の上限比±0%~+18.9%)
浜木綿(はまゆう)は、東海地方を中心に中国料理専門店(浜木綿・四季亭・桃李蹊)の店舗を展開しています。
監査法人は有限責任 あずさ監査法人で、本社所在地は愛知県名古屋市昭和区山手通三丁目13番地の1です。
浜木綿とは
浜木綿のミッションは「新しい食文化を創造し、来店されたすべてのお客様に豊かでハッピーな食事時間を提供します」です。
1967年2月に創業して以来、約半世紀、おいしい中国料理を手頃な価格で顧客に楽しんでもらえるように工夫をしてきました。
手頃な価格でおいしい料理を提供するために、新卒者を自社で調理師に育成し、また約30年前から独自のオーダーシステムを使い料理の提供スピードを上げています。
セントラルキッチンで食材の調理技術を共有することで、現在の調理オペレーションを確立してきました。
その結果、通常の中国料理店より少ない調理師の人数で安定した料理を提供できるようになり、多店舗展開を可能とすることができました。
家族の集いに重きを置いた主力ブランドである「浜木綿」、全室個室タイプの「四季亭」、少人数顧客向けの「桃李蹊」であり、これら3業態により店舗展開を行っています。
浜木綿の特徴としては、中国料理において浜木綿が企画する「ちょっと晴れの日マーケット」(客単価1,500円~3,000円、利用頻度は月に1回程度)に狙いを定め、競合間での差別化を推進しています。
また、土日祝日を中心にした家族での利用に加え、平日・昼の時間帯は主婦層がメインとなっています。
平日・夜の時間帯は歓送迎会や忘年会、新年会等での宴会利用など、それぞれの用途に適したメニューとオペレーションを用意していることも特徴です。
従業員数は230名、平均年齢は36.8歳、平均勤続年数は8.1年、平均年間給与は451.2万円です。
浜木綿のIPOの諸データ
新規発行による手取金の使途については、設備投資を目的に、セントラルキッチン用地の取得資金、「中国料理 浜木綿」の新規出店資金に全額充当する予定です。
浜木綿の業績推移
業績面では売上高は美しい右肩上がりとなっています。経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第47期 | 第48期 | 第49期 | 第50期 | 第51期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2014年7月 | 2015年7月 | 2016年7月 | 2017年7月 | 2018年7月 | |
売上高 | (千円) | 3,823,738 | 3,954,322 | 4,400,339 | 4,679,520 | 4,857,574 |
経常利益 | (千円) | 101,511 | 110,299 | 265,837 | 236,458 | 244,616 |
当期純利益 | (千円) | △3,234 | △113,530 | 163,393 | 152,033 | 42,604 |
資本金 | (千円) | 284,160 | 284,160 | 284,160 | 284,160 | 284,160 |
発行済株式総数 | (株) | 346,000 | 346,000 | 346,000 | 346,000 | 346,000 |
純資産額 | (千円) | 651,950 | 525,305 | 667,709 | 795,847 | 812,655 |
総資産額 | (千円) | 2,674,794 | 2,723,326 | 3,061,001 | 3,257,102 | 3,466,291 |
BPS | (円) | 1,884.25 | 1,518.22 | 1,929.80 | 1,150.07 | 1,174.36 |
1株配当 | (円) | 50 | 50 | 70 | 70 | 70 |
EPS | (円) | △9.35 | △328.12 | 472.23 | 219.7 | 61.57 |
自己資本比率 | (%) | 24.4 | 19.3 | 21.8 | 24.4 | 23.4 |
自己資本利益率 | (%) | ― | ― | 27.4 | 20.8 | 5.3 |
株価収益率 | (倍) | ― | ― | ― | ― | ― |
配当性向 | (%) | ― | ― | 14.8 | 15.9 | 56.9 |
営業CF | (千円) | ― | ― | ― | 308,265 | 394,462 |
投資CF | (千円) | ― | ― | ― | △240,644 | △29,306 |
財務CF | (千円) | ― | ― | ― | △11,671 | 104,504 |
現金等 | (千円) | ― | ― | ― | 579,467 | 1,049,127 |
従業員数 | (名) | 176 | 176 | 182 | 206 | 228 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
日経JASDAQは2016年2月以降は長らく上昇トレンドが続き、2006年の高値を目指して爆進中となっていましたが、2018年以降は軟調な局面が多くなっています。
ここ数ヶ月はボックスでの推移となっていた中で5月に崩れ、その後は回復したものの8月に崩れました。
反発して再度堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となります。逆に下降トレンドが継続したら向かい風です。
(※マネックス証券より)
上場規模
浜木綿のIPOの規模は最大で約10.9億円であり、東証JASDAQスタンダードとしてはやや小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は310,000株、売出株式数は158,000株、オーバーアロットメント(OA)は70,200株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約53%と高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は33%です。
貸株人である有限会社AMcosmos並びに浜木綿株主である武藤まなみ、林あづみ、林禮子、内藤蔵之、桑添久子、生田彰則、細田和美、嶋津義隆、山本美穂、三浦祐明、大島敏幸、細川英一及び大山元靖には、原則として90日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。
また、出人であるSB・A外食育成投資事業有限責任組合及び宮川譲介並びに浜木綿株主である株式会社昭和、株式会社マルト水谷、あいぎん未来創造ファンド2号投資事業有限責任組合、株式会社大垣共立銀行、株式会社OKBキャピタル、大榮産業株式会社、竹岡義孝、海東聡、海東浩及び株式会社ネクスト・ソリューションには、90日間のロックアップがかかっています。ロックアップは1.5倍で解除されます。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
(有)AMcosmos | 30.35% | ○ |
林永芳 | 19.80% | |
SB・A外食育成投資事業有限責任組合 | 8.67% | ○ |
武藤まなみ | 5.78% | ○ |
林あづみ | 5.78% | ○ |
浜木綿従業員持株会 | 5.38% | ○ |
(株)昭和 | 3.47% | ○ |
(株)マルト水谷 | 3.47% | ○ |
林禮子 | 3.12% | ○ |
あいぎん未来創造ファンド2号投資事業有限責任組合 | 2.89% | ○ |
株主優待
海帆は飲食店事業ということで、優待と極めて親和性が高い業種です。株主優待が期待されます。年間5,000円分程度の株主優待があると株価には大きなプラス材料です。
株主優待があるか否かでPERが20~30倍違うのはザラであり、導入して上手く株主優待を活用したファイナンスを行うと、成長にモメンタムをつけることもできます。
クリエイト・レストランツ・ホールディングス、コロワイド、リンガーハットは株主優待を極めて上手く活用してファイナンスし、成長を加速させています。
コード | 銘柄名 | PBR | PER | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2928 | RIZAPグループ | 5.09 | 赤字 | 0.00% |
3387 | クリエイト・レストランツHD | 22.24 | 赤字 | 0.00% |
7616 | コロワイド | 17.88 | 赤字 | 0.26% |
8200 | リンガーハット | 5.34 | 赤字 | 0.00% |
株主優待の新設があると、IPOにもプラス材料です。
初値予想
浜木綿の事業は東海地方を中心とした中国料理専門店(浜木綿・四季亭・桃李蹊)ということで、IPOにおける業種の人気度は高くありません。
約10.9億円という上場規模はJASDAQスタンダードとしてはやや小型です。上位株主にVCが名を連ねているものの、万遍なくロックアップがかかっています。
JASDAQスタンダードの10億~20億円のやや小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
- 共栄セキュリティーサービス:+36.5%
- プリントネット:+45.8%
- イボキン:+19.7%
- ABホテル:+104.0%
- ヴィスコ・テクノロジーズ:+204.9%
- 幸和製作所:+126.7%
- 大阪油化工業:+66.7%
- 壽屋:+32.5%
- クロスフォー:+44.0%
- ネットマーケティング:+36.1%
- ズーム:+49.9%
- ほぼ日:+128.1%
- グッドコムアセット:+32.4%
- ウイルプラスホールディングス:-8.0%
- ヒロセ通商:±0%
- 平山:+29.5%
- ヨシックス:+29.4%
- 鳥貴族:+120.7%
- ホットマン:+67.5%
- イーグランド:+27.3%
- 日本コンセプト:-8.0%
- マックスバリュ九州:+4.0%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。
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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
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<投資スタンス>
中立
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券で申込、対面証券では原則申込(回数制限やS級狙いで回避することも)
- 中立:ネット証券、S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:SBI証券以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも)
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)