デジタリフト(9244)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2021年9月8日(水)~9月14日(火)、上場日は2021年9月28日(火)です。
新規上場する市場は東証1部で、想定価格は1,490円(1単元14.9万円)です。公募価格は2021年9月15日(水)に決定。
仮条件は1,490円~1,570円と上限が上振れました。予想PERは18.5~19.5倍です。
初値予想は大幅なプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
2,900〜4,400円(仮条件の上限比+84.7%~+180.3%)
デジタリフトはアジャイル広告運用サービス、CdMOサービス、LIFT+サービスという3つのサービスを顧客ニーズに合わせて柔軟に組み合わせることで、幅広く「トレーディングデスク事業」を展開しています。
監査法人は有限責任 あずさ監査法人で、本社所在地は東京都港区西麻布4-12-24 興和西麻布ビル7階です。
デジタリフトとは
デジタリフトの3つのサービスは、クライアントの広告予算規模に応じて、そのニーズが異なることに着目して設計・提供しています。
広告運用の領域において、デジタルマーケティング戦略に沿った運用を中規模以上の広告予算を投入して配信を行うクライアントに対して、運用期間中にも絶え間なく発生する消費者の変化を動的に捉え、それに対応していく「アジャイル広告運用サービス」を提供しています。
その具体的な特徴としては、配信設定段階では、デジタリフト側のリサーチ及び、クライアントへのヒアリング情報・開示情報をベースに配信構造を設定し、広告配信の運用を実行します。
その後、結果として良し悪しのデータが明確に現れますので、これらのデータをもとに、継続的に配信構造の改善診断をしています。
また、「CdMOサービス」は大企業を中心とする先進的な取り組みを求めるクライアントに対して提供する、包括的なマーケティング領域のコンサルティングサービスです。
クライントのCMOの広範なカバー領域のうち、特に高い専門性が求められるデジタル領域を支援する役割を担っており、「メディア特性、消費者の行動変化などの最新状況を考慮したデジタル戦略のアイデア提供」、「デジタルツールの最新事情や他社事例の提供」、「新商品、新サービスの立上に関するアドバイス」、「デジタル・マーケティング組織の構築・強化・評価方法・内製化等の方針検討」などを行っています。
一方、予算の限られる小規模事業者様のニーズに対しては、広告自動運用パッケージサービスであるLIFT+を提供。
とりわけ、事業立ち上げフェーズのクライアント企業は、その高い将来性に比して、投下可能な広告予算の制約が大きいという特徴があります。
このようなクライアントに向け、上述したアジャイル広告運用、CdMOサービス経験に裏打ちされた知見を盛り込まれたサービス品質でスタートアップ企業様を支援することで、新たな事業育成・市場創造を狙っています。
また、従来は、高品質なデジタル広告運用サービスの提供が難しかった、中小企業や地場産業等のマーケティング高度化への貢献も狙っています。その活動を通じて、地域経済の活性化へ寄与していきたいとデジタリフトは考えています。
このように、デジタリフトの提供サービスは、業界や広告予算にかかわらず、あらゆるクライアントニーズに合致した価値提供ができることを強みとしています。
従業員数は49名、平均年齢は32.3歳、平均勤続年数は1.9年、平均年間給与は437.9万円です。
デジタリフトのIPOの諸データ
デジタリフトの業績推移
業績面では売上高・経常利益・純利益のいずれも、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第4期 | 第5期 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2016年9月 | 2017年9月 | 2018年9月 | 2019年9月 | 2020年9月 | |
売上高 | (千円) | 335,426 | 915,777 | 1,310,736 | 2,060,340 | 2,065,315 |
経常利益 | (千円) | 27,666 | 50,928 | 42,807 | 106,565 | 113,042 |
当期純利益 | (千円) | 18,929 | 34,023 | 28,994 | 71,084 | 73,275 |
資本金 | (千円) | 8,000 | 8,000 | 8,000 | 9,800 | 9,800 |
発行済株式総数 | (株) | 13,500 | 13,500 | 13,500 | 1,365,000 | 1,365,000 |
純資産額 | (千円) | 32,366 | 66,389 | 95,384 | 170,068 | 243,343 |
総資産額 | (千円) | 111,962 | 364,342 | 489,912 | 749,401 | 746,773 |
BPS | (円) | 2,397.49 | 4,917.73 | 7,065.51 | 124.59 | 178.27 |
1株配当 | (円) | ― | ― | ― | ― | ― |
EPS | (円) | 1,402.19 | 2,520.24 | 2,147.78 | 52.55 | 53.68 |
自己資本比率 | (%) | 28.9 | 18.2 | 19.5 | 22.7 | 32.6 |
自己資本利益率 | (%) | 82.7 | 68.9 | 35.9 | 53.6 | 35.4 |
配当性向 | (%) | ― | ― | ― | ― | ― |
営業CF | (千円) | ― | ― | ― | 71,935 | 21,786 |
投資CF | (千円) | ― | ― | ― | △ 23,832 | △10,384 |
財務CF | (千円) | ― | ― | ― | 47,000 | 33,200 |
現金等 | (千円) | ― | ― | ― | 404,798 | 449,400 |
従業員数 | (名) | 12 | 31 | 40 | 45 | 43 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数はここ数ヶ月ボックスでの推移となっており、足元ではレンジの下限を割っています。
軟調な推移が続くとIPOにおいて向かい風となり、堅調な展開に回帰すれば追い風となります。
上場規模
デジタリフトのIPOの規模は最大で約7.3億円であり、東証マザーズとしては小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は110,000株、売出株式数は316,300株、オーバーアロットメント(OA)は63,900株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約33%とやや高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は74%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
(株)フリークアウト・ホールディングス | 51.37% | ◯ |
百本正博 | 34.25% | ◯ |
ANRI1号投資事業有限責任組合 | 6.85% | ◯ |
鹿熊亮甫 | 1.85% | ◯ |
(有)EIF | 1.03% | ◯ |
奥谷慧 | 1.03% | |
青島知彦 | 0.62% | |
石塚久路 | 0.34% | ◯ |
朝長広樹 | 0.24% | ◯ |
荒井亮 樫村憲一 | 0.24% | ◯ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
デジタリフトの事業は、アジャイル広告運用サービス、CdMOサービス、LIFT+サービスという3つのサービスを顧客ニーズに合わせて柔軟に組み合わせた「トレーディングデスク事業」ということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。
訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。
予想PERは18.5~19.5倍であり、類似企業と比較すると割安感があります。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2159 | フルスピード | 14.86 | 1.30 | 0.78% |
2389 | デジタルホールディングス | 3.25 | 1.07 | 2.10% |
4173 | WACUL | 63.37 | 30.66 | 0.00% |
4293 | セプテーニHLDGS | 17.95 | 2.93 | 0.84% |
6094 | フリークアウトHLDGS | 45.52 | 6.42 | 0.00% |
6533 | ORCHESTRAHLDGS | 64.60 | 9.00 | 0.22% |
7072 | インティメート・マージャー | 450.93 | 3.48 | 0.00% |
上位株主にはVCが名を連ねているものの、満遍なくロックアップがかかっています。
約7.3億円という上場規模は東証マザーズとしては小型です。東証マザーズの5億~10億円の小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- フューチャーリンクネットワーク:+74.7%
- オムニ・プラス・システム・リミテッド:+57.3%
- ベイシス:+154.9%
- ワンダープラネット:+60.7%
- メイホーホールディングス:+122.6%
- ブロードマインド:+93.3%
- ジーネクスト:+131.8%
- ベビーカレンダー:+123.8%
- T.S.I:+100.0%
- WACUL:+342.4%
- オンデック:+190.3%
- クリングルファーマ:+48.0%
- 交換できるくん:+125.1%
- かっこ:+290.6%
- ビートレンド:+257.5%
- カラダノート:+320.0%
- アクシス:+432.7%
- ニューラルポケット:+466.7%
- ティアンドエス:+150.4%
- KIYOラーニング:+133.0%
- アイキューブドシステムズ:+202.2%
- グッドパッチ:+299.6%
- コマースOneホールディングス:+335.6%
- 松屋アールアンドディ:-7.9%
- ミクリード:-8.1%
- リグア:-2.1%
- スポーツフィールド:+211.4%
- ユナイトアンドグロウ:+152.4%
- ALinkインターネット:+136.5%
- ジェイック:+117.3%
- インティメート・マージャー:+110.5%
- AI CROSS:+65.1%
- パワーソリューションズ:+155.5%
- フィードフォース:+140.0%
- インフォネット:+130.2%
- バルテス:+175.8%
- グッドスピード:+25.0%
- エードット:+121.0%
- Welby:+246.7%
- gooddaysホールディングス:+128.1%
- 識学:+152.8%
- テノ.ホールディングス:+25.0%
- AmidAホールディングス:+6.3%
- Kudan:+276.3%
- アルー:+46.7%
- 霞ヶ関キャピタル:+133.7%
- VALUENEX:+133.7%
- ブリッジインターナショナル:+92.6%
- イーエムネットジャパン:+133.3%
- アズーム:+113.3%
- チームスピリット:+101.4%
- アクリート:+100.3%
- ロジザード:+177.8%
- エーアイ:+250.0%
- プロパティデータバンク:+130.3%
- ログリー:+149.2%
- ベストワンドットコム:+242.5%
- HEROZ:+988.9%
- コンヴァノ:+135.4%
- ブティックス:+137.8%
- 和心:+167.9%
- Mマート:+333.9%
- すららネット:+113.0%
- ナレッジスイート:+150.5%
- イオレ:+169.8%
- エル・ティー・エス:+313.2%
- 一家ダイニングプロジェクト:+173.5%
- サインポスト:+287.7%
- エスユーエス:+116.1%
- ユニフォームネクスト:+137.1%
- Fringe81:+133.1%
- ビーブレイクシステムズ:+361.1%
- アセンテック:+197.5%
- 旅工房:+173.7%
- テモナ:+215.7%
- 力の源ホールディングス:+271.7%
- ファイズ:+220.8%
- フォーライフ:+31.6%
- グレイステクノロジー:+130.0%
- イノベーション:+214.1%
- リネットジャパングループ:+92.9%
- G-FACTORY:+54.3%
- シルバーエッグ・テクノロジー:+191.3%
- チェンジ:+149.9%
- バリューデザイン:+111.5%
- カナミックネットワーク:+186.7%
- デジタルアイデンティティ:+88.3%
- ストライク:+125.9%
- ハイアス・アンド・カンパニー:+189.5%
- はてな:+278.1%
- ソーシャルワイヤー:+56.9%
- アークン:+262.1%
- 鎌倉新書:+180.6%
- ネオジャパン:+401.7%
- パートナーエージェント:+217.5%
- ピクスタ:+34.8%
- べステラ:+25.0%
- パルマ:+70.5%
- 富士山マガジンサービス:+126.4%
- ファンデリー:+102.1%
- マーケットエンタープライズ:+167.0%
- ジグソー:+236.4%
- レントラックス:+53.1%
- 海帆:+76.5%
- プラッツ:+70.2%
- 日本動物高度医療センター:+44.2%
- ハウスドゥ:+47.2%
- ショーケース・ティービー:+193.9%
- ヒューマンウェブ:+11.7%
- コラボス:+137.6%
- ALBERT:+115.7%
以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。
主幹事は、みずほ証券です。その他は、SMBC日興証券、SBI証券、楽天証券、松井証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
みずほ証券 | 341,200 | 80.04% |
SMBC日興証券 | 31,900 | 7.48% |
SBI証券 | 29,800 | 6.99% |
楽天証券 | 21,300 | 5.00% |
松井証券 | 2,100 | 0.49% |
みずほ証券の委託幹事としてPayPay証券でも取り扱いを期待できます。
また、SBIグループのSBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券でも取り扱いの可能性があります。SBIネオモバイル証券ではWealthNaviに当選して手堅いリターンを獲得しました。
デジタリフトのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。

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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。

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野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの小型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
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強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)