コプロ・ホールディングス(7059)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2019年3月4日(月)~3月8日(金)、上場日は2018年3月19日(火)です。
新規上場する市場は東証マザーズ、名古屋セントレックスで、想定価格は2,090円(1単元20.9万円)です。仮条件は2,050円~2,090円と下振れました。
公開価格は仮条件の上限である2,090円となりました。予想PERは10.5倍、予想配当利回りは1.77%(1株配当 37)です。
初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。以下のレンジを想定しています。
2,100〜2,700円(仮条件の上限比+0.5%~+29.2%)
直前初値予想は以下の通りです。
2,500円(公開価格比+19.6%)
コプロ・ホールディングスは建設業界を中心とした人材派遣事業を行っており、全国13支店でサービスを展開しています。
監査法人は有限責任 あずさ監査法人で、本社所在地は愛知県名古屋市中村区名駅三丁目28番12号 大名古屋ビルヂング27Fです。
コプロ・ホールディングスとは
コプロ・ホールディングスは主として以下の業種別に事業を展開しています。
業種別区分 | 主な派遣業務の内容 |
---|---|
建築 | 高層ビルやマンション、商業施設、工場等における新築・改修工事に伴う施工管理・設計補助業務 |
土木 | 道路工事、護岸工事、造成工事、トンネル工事、橋梁等に伴う施工管理・設計補助業務 |
設備 | 高層ビルやマンション、商業施設、工場等における新築・改修工事に伴う設備工事(空調・衛生・電気)の施工管理・設計補助業務 |
プラント | 各種プラント工事(鉄鋼、化学、繊維等)における新築・改修工事に伴う施工管理・設計補助業務 |
CAD | 建築、土木、設備、プラントにおけるCADオペレーター業務 |
その他 | 建築、土木、設備、プラントにおける事務業務 |
北日本、東日本、中日本、西日本の各エリアに支店を設けて、また採用拠点としてサテライトオフィスを展開し、全国展開を行っています。
エリア | 支店 | サテライトオフィス |
---|---|---|
北日本エリア | 札幌支店 仙台支店 | 郡山サテライトオフィス |
東日本エリア | 大宮支店 東京第一支店 東京第二支店 横浜支店 | 新潟サテライトオフィス 千葉サテライトオフィス |
中日本エリア | 金沢支店 名古屋第一支店 名古屋第二支店 | 静岡サテライトオフィス 浜松サテライトオフィス 刈谷サテライトオフィス 四日市サテライトオフィス |
西日本エリア | 大阪支店 神戸支店 広島支店 福岡支店 | 京都サテライトオフィス 岡山サテライトオフィス 高松サテライトオフィス 北九州サテライトオフィス 那覇サテライトオフィス |
人材創出の取り組みとして、Web媒体に加え、建設・プラント業界に特化した、自社運営求人サイト「現キャリ」を運営し、全国の求人情報の掲載から就業、就業後の相談まで全サポートを行っています。
また、知人の紹介や人材紹介会社等の採用チャネルも活用し、専門知識のある人材にとどまらず、若手未経験者向けの求人・採用も強化しています。
全ての派遣技術社員が入社後に研修を受け、コプロ・ホールディングスにおける派遣技術社員としての自覚や心構えなどの確認を徹底しています。
就業先で起こる様々なトラブルにも対応できるように研修を実施しています。
入社教育研修
勤怠管理、就業規則、情報セキュリティ、管理体制(派遣技術社員のサポート担当の役割)、派遣適用除外業務、ハラスメント、労働安全衛生(健康診断の実施と受診後フォロー)、労働災害発生時の対応、危険予知など
また、派遣技術社員に対して、配属されてからのアフターフォロー、健康管理、メンタルヘルス管理を徹底しています。
派遣技術社員に対する質の高いサポート活動を行い、コプロ・ホールディングス企業理念の浸透を図るとともに、現場の規模に関係なく、顧客満足度の向上や様々な問題解決に真剣に取り組んでいます。
更に社内向けの新卒研修、中途(未経験者)研修、CAD研修による派遣技術社員の質の向上を目的として研修施設「監督のタネ」を設けています。
専属の講師を東京、名古屋、大阪の各施設に配し、実習研修を通じて、受講希望者の習熟度に合わせてキャリアサポートを行っています。
従業員数は37名、平均年齢は33.3歳、平均勤続年数は1.7年、平均年間給与は405.9万円です。
コプロ・ホールディングスのIPOの諸データ
新規発行による手取金の使途については、以下に充当する予定です。
- 今後の事業規模拡大に備え、情報管理の一層の強化及び業務効率向上のための基幹システムの構築にかかる投資資金として195,000千円
- 本社・各支店と、派遣先で就業する派遣技術社員との情報伝達の効率化及びコミュニケーションの向上を目的とする電子端末の導入資金として117,750千円
- 基幹システムとの連携、営業情報と求職者情報のマッチング向上等を目的とするシステム開発投資として60,000千円
コプロ・ホールディングスの業績推移
業績面では売上高は美しい右肩上がりとなっています。経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
営業キャッシュフローは純利益を上回っています。
前期の自己資本利益率(ROE)は24.9%であり、自己資本比率は50.1%です。主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第11期 | 第12期 | |
---|---|---|---|
決算年月 | 平成29年3月 | 平成30年3月 | |
売上高 | (千円) | 7,701,130 | 8,962,680 |
経常利益 | (千円) | 901,272 | 884,753 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (千円) | 541,338 | 608,197 |
包括利益 | (千円) | 541,338 | 608,197 |
純資産額 | (千円) | 2,190,136 | 2,704,034 |
総資産額 | (千円) | 5,163,633 | 5,400,725 |
1株当たり純資産額 | (円) | 534.18 | 659.52 |
1株当たり当期純利益金額 | (円) | 132.03 | 148.34 |
自己資本比率 | (%) | 42.4 | 50.1 |
自己資本利益率 | (%) | 27.3 | 24.9 |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 67,853 | 752,990 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △232,236 | 45,504 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 896,809 | △730,630 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (千円) | 2,827,299 | 2,895,164 |
従業員数 | (人) | 1,279 | 1,445 |
提出会社の経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第8期 | 第9期 | 第10期 | 第11期 | 第12期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 平成26年3月 | 平成27年3月 | 平成28年3月 | 平成29年3月 | 平成30年3月 | |
営業収益 | (千円) | - | - | 313,784 | 610,535 | 802,319 |
売上高 | (千円) | 4,942,327 | 5,824,696 | 456,218 | - | - |
経常利益 | (千円) | 764,177 | 734,589 | 197,558 | 231,920 | 37,624 |
当期純利益 | (千円) | 463,809 | 503,203 | 115,714 | 60,630 | 54,960 |
資本金 | (千円) | 30,000 | 30,000 | 30,000 | 30,000 | 30,000 |
発行済株式総数 | (株) | 500 | 500 | 500 | 5,000,000 | 5,000,000 |
純資産額 | (千円) | 993,482 | 1,496,685 | 1,486,530 | 1,421,290 | 1,381,951 |
総資産額 | (千円) | 2,588,337 | 3,171,257 | 2,152,703 | 3,101,205 | 2,652,030 |
BPS | (円) | 2,423,127 | 3,650,453 | 3,625,684 | 346.66 | 337.06 |
1株配当 | (円) | - | - | 307,000 | 23 | 30 |
EPS | (円) | 1,131,243 | 1,227,325 | 282,231 | 14.79 | 13.41 |
自己資本比率 | (%) | 38.4 | 47.2 | 69.1 | 45.8 | 52.1 |
自己資本利益率 | (%) | 60.9 | 40.4 | 7.8 | 4.2 | 3.9 |
株価収益率 | (倍) | - | - | - | - | - |
配当性向 | (%) | - | - | 108.8 | 155.5 | 223.8 |
従業員数 | (人) | 3 | 7 | 9 | 15 | 42 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数は2016年2月以降は長らく上昇トレンドが続き、2006年の高値を目指して爆進中となっていましたが、ここ1年間は下降トレンドが続いていました。
しかし、足元では反発しつつあります。下降トレンドが継続したら向かい風となり、底打ちして堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となります。
(※マネックス証券より)
上場規模
コプロ・ホールディングスのIPOの規模は最大で約33.6億円であり、東証マザーズとしては大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は400,000株、売出株式数は1,000,000株、オーバーアロットメント(OA)は210,000株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約32%と高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は71%です。
売出人である清川甲介並びに株主である株式会社リタメコには、原則として180日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。また、4名はロックアップ中の継続保有を確約しています。
上記のほか、コプロ・ホールディングスは、取引所の定める有価証券上場規程施行規則の規定に基づき、上場前の第三者割当等による募集株式の割当等に関し、割当を受けた者との間で継続所有等の確約を行っています。
株主名 | 所有株式数 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|---|
(株)リタメコ | 2,100,000 | 49.05% | ○ |
清川甲介 | 2,000,000 | 46.72% | ○ |
小粥哉澄 | 45,100 | 1.05% | 継続保有確約 |
越川裕介 | 35,000 | 0.82% | 継続保有確約 |
齋藤正彦 | 19,200 | 0.45% | 継続保有確約 |
向井一浩 | 17,400 | 0.41% | 継続保有確約 |
松岡宏樹 | 7,700 | 0.18% | |
小林昌弘 | 7,000 | 0.16% | |
北方雄一朗 | 5,200 | 0.12% | |
但木祐太 | 4,700 | 0.11% |
初値予想
コプロ・ホールディングスの事業は、建設業界を中心とした人材派遣事業ということで、IPOにおける業種の人気度は標準的です。
空前の人手不足、働き方改革が取り沙汰されている現在においては一定のテーマ性があります。
予想PERは10.5倍、予想配当利回りは1.77%であり、類似企業と比較するとPERは割安感があります。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2362 | 夢真ホールディングス | 14.70 | 4.45 | 4.55% |
KHCとの2社同時上場となり、過密日程のIPOである点はマイナスポイントです。
約33.6億円という上場規模は東証マザーズとしては大型です。上位株主にVCはなく、満遍なくロックアップがかかっています。
東証マザーズの35億~50億円未満の大型IPOの初値結果は以下のとおりです。
- Delta-FlyPharma:-8.1%
- マネーフォワード:+93.5%
- ティーケーピー:+74.3%
- ソレイジア・ファーマ:+26.5%
- うるる:+11.0%
- MS-Japan:+5.8%
- グローバルグループ:+60.0%
- オープンドア:+23.3%
- 中村超硬:+11.8%
- U-NEXT:+31.7%
- ムゲンエステート:+10.0%
- GABA:-6.0%
- ネクスト:+35.5%
- エムケーキャピタルマネージメント:+157.8%
- ナノ・メディア:+62.7%
- クリエイト・レストランツHD:+28.6%
- フィンテック グローバル:+103.0%
- ディー・エヌ・エー:+210.0%
- コスモス薬品:+5.5%
- シコー技研:+66.7%
- ディップ:+100.0%
- 日本ケアサプライ:+23.1%
- 日本ベリサイン:+108.3%
- メディネット:+260.0%
- トランスジェニック:+30.6%
- ウォーターダイレクト:+200.0%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。
主幹事は大和証券です。その他は、東海東京証券、SMBC日興証券、野村證券、SBI証券、エース証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
大和証券 | 1,232,000 | 88.00% |
東海東京証券 | 56,000 | 4.00% |
SMBC日興証券 | 42,000 | 3.00% |
野村証券 | 42,000 | 3.00% |
SBI証券 | 14,000 | 1.00% |
エース証券 | 14,000 | 1.00% |
コプロ・ホールディングスのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
SBI証券が幹事に入っているので、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
SBI証券は当サイト限定でお得なタイアップ・プログラムを実施しています。なんと口座開設だけで3,000円分のAmazonギフト券がプレゼントされます。口座開設・維持は無料です。
↓
野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの大型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
東海東京証券は口座開設数が少ない穴場の証券です。しかも、小口個人投資家には嬉しい完全抽選がある証券会社です。
今回は幹事団に入っていませんが、マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
SBIネオトレード証券でもIPOの取扱いを開始しています。委託幹事に名を連ねる可能性があります。
現在はお得なキャンペーンを開催しています。
岡三オンライン証券でも取扱いの可能性があります。
岡三オンライン証券は、当サイト限定タイアップでお得な入会キャンペーンを行なっています。口座開設と1回以上の取引だけで3,500円+特別レポートがプレゼントされます。
ネット証券のキャンペーンとしては破格の内容でおすすめです。まだ口座をお持ちでない方は、ぜひこの機会に開設してみてはいかがでしょうか。
↓
松井証券、楽天証券も委託幹事団に名を連ねる可能性があります。
<投資スタンス>
中立
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券で申込、対面証券では原則申込(回数制限やS級狙いで回避することも)
- 中立:ネット証券、S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:SBI証券以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも)
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)