ソニー銀行がATM手数料を改悪します。2018年までは無制限で無料だったセブン銀行・イオン銀行ATMの出金手数料が、2019年1月から1回あたり100円(税抜)となります。
ただし、会員プログラム「Club S」のステージに応じて最低でも月4回は無料となり、最上級のプラチナだとこれまで通り無制限で無料となります。
Club Sのプラチナになってこれまで通りATM手数料を無料にする方法、代わりの銀行について、注意点を完全網羅してわかりやすく徹底的に解説します。
公式サイトANAマイレージクラブ / Sony Bank WALLET 公式キャンペーン
ソニー銀行のATM出金手数料の改悪内容
2018年12月までは、ソニー銀行のATM手数料は、セブン銀行、イオン銀行については、入金も出金も無条件で無料でした。
セブン&アイ、イオンという2大流通グループのATMで、無制限で何度でも無料でATMを使えてファンタスティックでした。
セブン-イレブン、イトーヨーカドー、イオンモール、ミニストップなどだけではなく、駅構内などでも設置されています。
三菱UFJ銀行、三井住友銀行、ゆうちょ銀行、イーネット(ファミリーマート・サークルKサンクス・ポプラ等)、ローソンのATMの出金手数料は、プラチナ会員を除いて月4回まで無料でした。
しかし、無念の改悪となり、提携ATMの出金手数料は一回あたり一律100円(税抜)となります。
ただし、優遇プログラム「Club S」の会員ランクに応じて、毎月一定回数までは無料となります。
- ステージなし:月4回まで無料
- シルバー:月7回まで無料
- ゴールド:月15回まで無料
- プラチナ:無制限で無料
ATMの引き出し手数料は、カードローンの借り入れ、振り込み時にかかる手数料も含まれます。
入金(預け入れ・カードローンの返済)は引き続き何度でも無料です。ATM入金手数料は無料、ATM出金手数料は条件付きで無料という形になります。
ソニー銀行と同様にATM手数料を改悪したSBI新生銀行の場合は、新生スタンダードの場合は月1回は無料という猶予もなく、1回目から手数料が発生します。
それと比較するとソニー銀行は月4回までは無料なので良心的です。
クレジットカード・デビットカード・国際ブランド搭載型プリペイドカードを日常的に使っている方ですと、出金は月4回で十分という方もいらっしゃるでしょう。
そのような方にとっては特に今回の改悪はデメリットではなく、これまで通りコスト無しでソニー銀行を利用できます。
しかし、月4回では不足するという方も多いでしょう。そのような方にとっては、Club Sの攻略もしくは他の銀行の活用が有力な選択肢となります。
Club Sのシルバーの条件クリアは現実的
ソニー銀行の優遇プログラム「Club S」とは、月末の残高や取引状況に応じて、為替コスト・金利・振込・ATM手数料・キャッシュバックなどで優遇が受けられる会員制度です。
入会金・年会費などは無料で利用に一切費用はかかりません。月末の総残高・外貨預金・投資信託がステージの判定条件となっています。
また、 住宅ローンと外国為替証拠金取引(FX)の利用に応じて優遇ステージをランクアップします。具体的には下表のとおりです。
優遇ステージ | 優遇プログラムClub Sの条件 |
---|---|
シルバー | 以下のいずれかに該当 ・月末の総残高合計300万円以上 ・「外貨預金の積立購入」月間合計額3万円以上 ・「投資信託積立プラン」月間合計額3万円以上 |
ゴールド | 月末の外貨預金(円換算額)・投資信託・ロボアド残高が合計500万円以上~1,000万円未満 |
プラチナ | 月末の外貨預金(円換算額)・投資信託・ロボアド残高が合計1,000万円以上 |
ランクアップ条件 | ・住宅ローン残高あり(最長5年)→+1ランク ・FX月間1,000枚以上の取引→+1ランク ※両方満たせば2ランクアップ |
シルバーの条件は月末の「外貨預金残高」ではなくて、「総残高」が300万円以上なのでハードルは高くありません。
総残高は円普通預金、円定期預金、積立定期預金、円定期plus+ 、為替リンク預金(円スタート型)、外貨預金、投資信託(外貨MMF含む)の合計です。
余剰資金をソニー銀行に入れておけば達成可能という方も多いでしょう。
ゴールド・プラチナは多額の外貨預金か投資信託の投資が必要なので、多くの方にとってハードルが高いです。
大多数の方はシルバーが現実的に達成容易なステージとなります。住宅ローンの締結があれば、2ランクUPするので最上級のプラチナ達成も可能です。
シルバー
月末の総残高合計300万円以上、「外貨預金の積立購入」月間合計額3万円以上、「投資信託積立プラン」月間合計額3万円以上のどれかを達成すると「シルバー」となります。
ソニー銀行の外貨預金は低コストですが、1000万円まで保護される預金保険保護の対象外なのがデメリットです。
低コストで外貨建て資産を保有して為替のエクスポージャーを取りたい場合は、1000万円まで保護される投資者保護基金の対象の外貨建てMMFが無難です。
月5万円以上の投信積み立ては可能な方が多いでしょうが、投資信託は0.05%~0.2%のSBIポイント還元があるSBI証券での保有がベストです。
したがって、ソニー銀行に300万円以上預金を入れられる方は、それでシルバーを達成するのがおすすめとなります。
そうでない場合は、無理に投信積立を行うのはおすすめしません。投信積立はSBI証券を使い、ATM手数料が無料で使えるほかの銀行を利用するのがよいと考えます。
ソニー銀行の住宅ローンを締結している方は、最長5年間に渡って無条件でClub Sのステージがワンランクアップします。
住宅ローンの残高があれば、5年間はATM出金手数料が月7回まで無料となります。
ゴールド
住宅ローンを締結して、かつ以下のいずれかに該当したらゴールドステージに到達します。
- 月末の総残高合計300万円以上
- 「外貨預金の積立購入」月間合計額3万円以上
- 「投資信託積立プラン」月間合計額3万円以上
住宅ローンを利用している方ですと、月15回のATM手数料無料も十分に視野に入ります。
プラチナ
月末の外貨預金(円換算額)・投資信託・ロボアド残高が合計500万円以上にできる方は、これプラス住宅ローンでプラチナ到達が視野に入ります。
もしくはFX月間1,000枚以上の取引が可能ならば、住宅ローンの締結、FX取引、月末の総残高合計300万円以上でもOKです。
ただし、ほとんどの方にとってはプラチナはハードルが高いです。
各ステージの優遇内容の比較
ソニー銀行のClub SはATM出金手数料以外にも多様な特典があります。
ステージに応じて外貨預金の際の為替手数料が優遇されます。振込手数料・ATM手数料の無料回数なども優遇され、最大で月11回も振り込み手数料が無料になります。
項目 | ステージなし | シルバー | ゴールド | プラチナ |
---|---|---|---|---|
振込手数料無料回数 (※) | 月2回 | 月4回 | 月6回 | 月11回 |
月1回 | 月3回 | 月5回 | 月10回 | |
ATM出金手数料無料回数 | 月4回 | 月7回 | 月15回 | 何度でも無料 |
仕向け外貨送金手数料無料回数 | 0回(5,000円) | 月1回 | 月3回 | |
Sony Bank WALLET キャッシュバック率 | 0.50% | 1.00% | 1.50% | 2.00% |
Sony Bank WALLET 海外ATM利用料無料回数 | 0回(税抜200円/回) | 月1回 | 月3回 | 月5回 |
為替コスト (例:米ドル) | 15銭 優遇なし | 10銭 | 7銭 | 4銭 |
※Sony Bank WALLET保有の場合、未保有なら各ステージとも1回少ない回数
シルバーステージになると、海外ATM利用料が月1回無料になり、Sony Bank WALLETのVisa加盟店利用時の キャッシュバック率が1%になるのがメリットです。
海外旅行・出張に月1回は行くという方には利便性が高いです。その他、Club Sの詳細については、以下で徹底解説しています。
まとめ
完全に入出金無料で卓越した利便性があったソニー銀行が、ついにATM手数料を改悪します。
2018年までは無制限で無料だったセブン銀行・イオン銀行ATMの出金手数料が、2019年1月から1回あたり100円(税抜)となります。
ただし、優遇プログラム「Club S」の会員ランクに応じて、毎月一定回数までは無料となります。
- ステージなし:月4回まで無料
- シルバー:月7回まで無料
- ゴールド:月15回まで無料
- プラチナ:無制限で無料
月末の総残高合計300万円以上、住宅ローンの締結、外貨預金や投資信託の利用など、条件のハードルが高めなのがデメリットです。
これらの条件をクリアできる方、ATM出金は月4回で十分という方ですと、これまで通りコスト無しでソニー銀行を利用できます。
ソニー銀行はお得な仕組みが満載のネット銀行となっています。
年会費無料のVisaデビットカード「Sony Bank WALLET」を保有していると、他行宛の振込手数料が毎月2回目まで無料となります。Club Sでシルバーステージを達成すると月4回です!
外貨建決済が低コストなので、海外Visa加盟店でのショッピングがお得&便利です。
公式サイトANAマイレージクラブ / Sony Bank WALLET 公式キャンペーン
ソニー銀行は定期的に定期預金の金利優遇キャンペーンを行っています。年2回ボーナスの時期に合わせて行うことが多く、空前の低金利の状況でもメガバンクよりもお得です。
ソニー銀行の最新のキャンペーンについては、以下で丹念に解説しています。
外貨普通預金の為替交換手数料が最低水準なのが大きなメリットです。お得に外貨に交換することができます。
一度設定すれば、毎月指定した金額を本人名義の各金融機関から、ソニー銀行の円普通預金口座へ自動的に手数料無料で入金できます。
ソニー銀行は卓越したネット銀行であり、数多くの賞・感謝状を得ています。客観的に高く評価されています。
大手格付け会社のJCRからは「AA-」、S&Pからは「A」の格付を得ており、メガバンクとほぼ同等の高い評価となっています。
日本経済新聞の第4回~12回金融機関ランキングでは、顧客満足度総合ランキングで、ソニー銀行が9年連続でNo.1となっていました。
日経の金融機関ランキングは、約4,000名の個人に対する調査に基づいています。ソニー銀行は客観的に高く評価されています。
ソニー銀行は家計に大きな手助けとなるネット銀行であり、浮いた分で生活を豊かに彩ることができます。
ソニー銀行で住宅ローンを組むと「優遇プログラムClub S」で1ランクアップというメリットもあります。変動金利は年0.5%を切る低金利となっています。
ソニー銀行の代わり
ソニー銀行のATM手数料が改悪されました。プラチナになればこれまで通り利用可能ですが、条件クリアが難しいという方もいらっしゃるでしょう。
また、もうソニー銀行を使うのは嫌になったという方もいらっしゃるかもしれません。
そのような方には住信SBIネット銀行がおすすめです。
ATMはセブン銀行、ゆうちょ銀行、イーネット(ファミリーマート等)、ローソン、イオン銀行、VIEW ALTTE(ビューアルッテ)のATMを利用できます。
前月末の商品・サービスの利用状況に応じて、無料の回数が決まります。
この点はソニー銀行と同じですが、条件が格段に緩く、誰でも簡単にランク3は達成可能なのがメリットです。
項目 | ATM入出金手数料 | 他行宛振込手数料 |
---|---|---|
ランク1 | 月2回 | 月1回 |
ランク2 | 月5回 | 月5回 |
ランク3 | 月10回 | 月10回 |
ランク4 | 月20回 | 月20回 |
若年層優遇の制度もあり、30歳未満だと無条件でランク2となります。ランク3以上の判定条件は30歳以上の方と同一です。
どのランクでもミライノカード(JCB)の利用、外貨預金・仕組預金の月末残高によって最大で月200ポイントを得られます。
ミライノカード ゴールドを持つとスマプロランクが2ランクUPします。年100万円の利用で年会費が無料になり、特典も充実していて質実剛健です。年会費無料のゴールドカードは稀有です。
なお、自行宛振込手数料、預入時のATM手数料はどのランクでも無制限に無料です。ボーナスポイントは500ポイント以上100ポイント単位で、1ポイント1円でキャッシュバックされます。
ATM手数料は、無料回数を超えた後は1回あたり100円(税抜)です。無料回数を使い切った後の振込手数料は、1回あたり143円(税抜)です。
また、給与受取、口座振替(銀行引落し)等の取引でポイントを獲得可能です。
- 給与の受取、年金の受取、定額自動入金サービスのどれか:30ポイント
- 1件以上の口座振替(銀行引落し):5ポイント
- 外貨積立(月1万円以上):10ポイント
- 純金積立(月5千円以上):10ポイント
一ヶ月あたり最大55ポイント(年間660ポイント)が得られます。外貨預金・仕組預金の月末残高と合わせて、毎月最大3,060ポイントを獲得できます。
ランクの判定、その他スマートプログラムの詳細については、以下で徹底解説しています。
2016年1月からは取引状況に応じて手数料の無料回数が決まるようになりましたが、ランク2(ATM月5回・他行宛て振込月5回無料)までは容易に達成可能です。
SBI証券に口座開設して、SBIハイブリッド預金に1,000円預け入れ、1南アフリカランド(6~13円程度で推移)を外貨預金すれば、振込手数料はこれまで通りの無料回数をキープできます。
南アフリカランドに抵抗がある場合は、米ドルでもOKです。1ドル(2024/7/18時点で156.59円)で外貨預金の条件は充足します。
住信SBIネット銀行はお得なキャンペーンにもエッジ・優位性があります。
住信SBIネット銀行はまずSBI証券に口座開設して、その後にSBI証券の会員サイトから申し込むのも選択肢です。
こうすれば当サイト限定のSBI証券のタイアップ・プログラムを利用でき、3,000円分のAmazonギフト券がもれなくプレゼントされます。
口座開設と5万円以上の入金・SBIハイブリッド預金への振替だけで、3,000円分のAmazonギフト券がプレゼントされます。住信SBIネット銀行との同時口座開設も可能です。
口座開設時に以下の項目(無料)に申し込めば、SBI証券に入金するだけで自動的に振り替えられるので面倒な手間はありません。
SBI証券は1000万円までは銀行預金のような公的な保護(投資者保護基金)があるので安心・安全です。銀行預金と同じで万が一破綻しても保護されます。
口座開設・維持・入出金は無料です。まだ口座をお持ちでなければ、この機会にぜひ口座開設してみてはいかがでしょうか。
↓
当サイト限定タイアップ特典で住信SBIネット銀行と同時口座開設
口座開設・キャンペーンの手順については、以下にまとめています。
SBI証券のキャンペーンは不要だったり、証券口座を開きたくない場合は、住信SBIネット銀行の口座開設のみもできます。
また、SBI新生銀行もおすすめです。会員制度に応じて無料回数が決まりますけれども、こちらも簡単にクリアできる条件があり、ソニー銀行よりハードルが低いです。
新生ステップアッププログラムにおける新生シルバー、新生ゴールド、新生プラチナ会員の場合は、ATM出金手数料は無料のままです。
- 新生スタンダード(STANDARD):1回あたり100円(税抜)
- 新生シルバー(SILVER):無料
- 新生ゴールド(GOLD):無料
- 新生プラチナ(PLATINUM):無料
※ゆうちょ銀行・全都市銀行・三菱UFJ信託銀行・三井住友信託銀行・商工中金のATMは無料対象外
新生シルバー達成のための条件としては、以下がハードルが低めです。
おすすめのクリア方法
- 預け入れ総資産の年間判定残高が100万円以上
- 所定の投資商品の年間判定残高が10万円以上
- 給与振込1回以上
年会費は50,000円(税抜)と一気に跳ね上がりますが、クレジットカードの「ラグジュアリーカード」を保有すれば、それだけで最上級の新生プラチナ会員になります。
他行宛の振込が多い方、海外送金を行う機会がある方ですとメリットが大きくなります。
他行宛振込手数料の無料回数が月10回では足りない場合は、他の銀行と組み合わせましょう。
ラグジュアリーカードはチタンカード、ブラックカード、ゴールドカード、ブラックダイヤモンドカードの4種類があります。
このうちブラックダイヤモンドカードのみインビテーション制、その他は自己申込可能となっています(ラグジュアリーカードの比較)。
その他、銀行がお得になるクレジットカードについては、以下で精緻に分析しています。
SBI新生銀行は改悪があってもなお、お得でバリューが高い銀行です。活用すると家計が頑健化します。
口座開設・維持手数料は無料で、無料でキャッシュカードを発行することが可能です。Vポイントをザクザク貯めることができるのが特徴です。
会員サイトに月1回ログインするだけでVポイントが3ポイントもらえます。
1回1万円以上の振込入金があると、25ポイントもらえます。月4回までとなっており、1ヶ月あたり合計で100ポイントです。
SBI新生銀行は振込入金以外でも、ファミリーマート等にあるE-net(イーネット)のATM利用で1ヶ月20Vポイントが得られます。毎月123ポイントはノーリスクで手にすることができます。
取引 | 対象条件 | Vポイント数 |
---|---|---|
会員サイトへのログイン | 月1回 | 3ポイント |
E-net(イーネット)の ATMの利用 | 入金もしくは出金 | 1回10ポイント 毎月最大20ポイント |
振込入金 (国内円建ての振り込み) | 1回10万円以上の他の 金融機関からの振込入金 | 1回25ポイント 毎月最大100ポイント |
合計 | 最大123ポイント/月 |
年間で1,476ポイントとそこそこまとまったポイント数になります。3年だと4,428円相当、5年だと7,380円相当となります!
そんなSBI新生銀行は、口座開設キャンペーンも充実しています。Vポイントをザクザクと獲得することが可能です。
その他、楽天銀行、auじぶん銀行、イオン銀行、PayPay銀行、セブン銀行、スルガ銀行ANA支店もおすすめです。詳細は以下で精緻に分析しています。