上場!リックソフト(4429)のIPOの初値予想

更新日:   IPO

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リックソフト

リックソフト(4429)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2019年2月8日(金)~2月15日(金)、上場日は2018年2月26日(火)です。

新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は3,840円(1単元38.4万円)です。公募価格は2月18日(月)に決定します。

仮条件は3,840円~4,000円と上振れました。予想PERは41.0~42.7倍です。

初値予想は大幅なプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。

8,500〜9,500円(仮条件の上限比+112.5%~+137.5%)

直前初値予想は以下の通りです。

9,700円(公開価格比+142.5%)

リックソフトは調査・分析から設計・構築・稼働・運用に至る一連のサービスを提供する「ツールソリューション事業」(ライセンス&SIサービス・クラウド・ソフトウェア開発)を展開しています。

監査法人は有限責任 あずさ監査法人で、本社所在地は東京都千代田区大手町2-1-1 大手町野村ビル8階です。

リックソフトとは

リックソフトは「我々の技術・知識・ノウハウを最高に発揮し、顧客の価値向上と社会の発展に貢献します。」を経営理念として掲げています。

リックソフトが販売するのは、Atlassian社、Alfresco社、Tableau社が開発するソフトウェア、自社開発のソフトウェアです。

最も販売実績のあるAtlassian社のソフトウェアは、主にソフトウェア開発の工程管理や課題管理として使用されます。

リックソフトの顧客もAtlassian社の製品をソフトウェア開発で利用する企業が多くを占めています。

Atlassian社の製品の操作性の良さから、その用途はソフトウェア開発に留まっておらず、その他にも一般のプロジェクト管理のために導入される等、用途の広がりをみせています。

リックソフトが提供するツールソリューション事業とは、単純に海外の便利なソフトウェアを仕入れ、それをそのまま国内の顧客にライセンス提供するのではありません。

顧客の抱える問題・課題の解決や、顧客の要望・要求を満たすため、ソフトウェアとともに、利用環境の構築、ソフトウェアの機能追加(カスタマイズ)、ユーザー向けの研修など様々なサービスと組み合わせて提供しています。

例えば、顧客にソフトウェアをカスタマイズしたいといった要望があればSI、利用環境を自社で管理できないといった課題があればクラウド、場合によってはそれらを組み合わせます。

リックソフトでは、提供するサービスの内容により、「ライセンス&SIサービス」、「クラウドサービス」及び「ソフトウェア開発」に業務を区分しています。

従業員数は69名、平均年齢は38.5歳、平均勤続年数は2.09年、平均年間給与は533.6万円です。

https://www.youtube.com/watch?v=sLfPjTqA1DI

ライセンス&SIサービス業務

主にAtlassian社のソフトウェアの導入支援を行っています。主な取扱製品は「Atlassian」「Alfresco」の2つ。

顧客の課題解決のために提案からライセンス販売、コンサルタントとしてのプロジェクト参画やSI、研修、運用支援(ヘルプデスクによる問い合わせ対応等)まで包括的に行っています。

主な収益モデルとしては、顧客の新規導入時にAtlassian社からリックソフトがライセンスを仕入れ、顧客に対してライセンスを販売しています。

また、翌年以降の更新時には、毎年保守費用として顧客及びAtlassian社との間で取引が発生します。

更に、Atlassian社への支払いに関しては、パートナーランクに応じてディスカウントが適用されています。

クラウドサービス業務

顧客へリックソフトで取り扱う製品の稼働環境としてのクラウド環境提供を迅速に行っています。

24時間365日対応、取り扱い製品の専任技術者が運用管理するフルマネージドクラウドサービスとなっています。

主な収益モデルとしては、リックソフトのクラウドサービスを利用する顧客に対しては、ライセンス料に加えてクラウド上の運用代行費用を受領しており、利用開始後は毎月売上を計上しています。

取り扱っているサービスは「RickCloud」であり、特長としては次の4点が挙げられます。

  • スモールスタート(注11)から本格稼働まで対応が可能
  • クラウドストレージ(注12)でデータを保護
  • サービス監視とリソース監視を実施
  • 標準的なセキュリティ対応を実施

ソフトウェア開発業務

Atlassian製品の主力製品であるJiraやConfluenceに拡張機能をアドオン製品として自社開発を行い、Atlassian Marketplaceにて販売しています。

主な収益モデルとしては、新規購入時には製品毎の標準価格で販売し、翌年以降に更新された際は、毎年一定の更新料を受領しています。

なお、Atlassian Marketplaceの使用料として、Atlassian社に対して販売価格の25%の手数料を支払っています。

拡張機能とは例えば「WBSガントチャート for JIRA」を例にすると、Jiraは一覧表示が不得手です。

それを解決するために独自ソフトウェアとして、WBSやガントチャートという機能をJiraに持たせることが可能になりました。

「WBSガントチャート for JIRA」は国内のみならず海外68ヶ国(平成30年12月31日時点)にて販売し、他の製品も含め魅力的な機能拡充を続けています。

海外販売子会社であるRicksoft,Inc.も技術チームと連携し、強力な海外ライバル製品に負けないよう、海外ユーザーが要望するUI/UXの改善に取り組んでいます。

今後もユーザー要望を取り込む方針で製品強化を行っていく方針です。

また、Jiraの「表形式での課題編集機能をサポートしていない」という弱点を補うアドオンとして「Excel like Issue Editor for JIRA」を開発し、表計算ソフトの課題管理に近い感覚でJIRAの課題を編集することが可能となりました。

Atlassian製品とAlfresco製品を連携するためのAlfresco connectorシリーズも本業務の中で製品強化を行っています。

リックソフトのIPOの諸データ

新規発行による手取金の使途については、広告宣伝費、事業拡大のための人件費に充当する予定です。

  • 今後の事業拡大に向けて行うライセンス販売に伴い、顧客要望により発生する導入支援やアドオンソフトの開発を担当するシステムエンジニア等の人員採用費・人件費
  • 主力製品のWBSガントチャート for Jiraの機能改善等の既存製品改善及び新製品開発のための研究開発費
  • 基幹システムにかかる設備投資資金
  • 事業拡大及び人員増加に伴う本社増床にかかる保証金、内装設備等の設備投資資金
  • 米国子会社Ricksoft, Inc.への投融資

リックソフトの業績推移

業績面では売上高は減収、経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。

リックソフトの業績推移

営業キャッシュフローは包括利益を上回っている年度と下回っている年度があります。不自然な動きはなく、一般論としては安心感があります。

前期の自己資本利益率(ROE)は23.1%であり、自己資本比率は55.9%です。主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。

回次第15期第16期
決算年月平成29年2月平成30年2月
売上高(千円)764,3671,728,256
経常利益(千円)84,877129,827
親会社株主に帰属する当期純利益(千円)60,45593,145
包括利益(千円)60,30192,565
純資産額(千円)357,757450,321
総資産額(千円)531,057806,023
1株当たり純資産額(円)180.03226.61
1株当たり当期純利益金額(円)30.4346.88
自己資本比率(%)67.455.9
自己資本利益率(%)18.523.1
株価収益率(倍)
営業活動によるキャッシュ・フロー(千円)55,219101,521
投資活動によるキャッシュ・フロー(千円)△6,658△18,312
財務活動によるキャッシュ・フロー(千円)△32,23030,000
現金及び現金同等物の期末残高(千円)288,265403,059
従業員数(名) 4459

提出会社の経営指標等の推移は下表のとおりです。

回次第12期第13期第14期第15期第16期
決算年月平成26年6月平成27年6月平成28年6月平成29年2月平成30年2月
売上高(千円)34,801502,845920,219764,3671,712,148
経常利益(千円)1,14118,45868,63585,482126,594
当期純利益(千円)93510,14957,84061,06090,565
資本金(千円)15,00040,05095,05095,05095,050
純資産額(千円)19,32579,575297,455358,516449,079
総資産額(千円)134,590261,951506,917531,055803,761
BPS(円)12,88447,7366,911180.41225.99
1株配当(円)
EPS(円)6246,4883,12930.7345.58
自己資本比率(%)14.430.458.767.555.9
自己資本利益率(%)520.530.718.622.4
株価収益率(倍)
配当性向(%)
従業員数(名)16203944 59

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

東証マザーズ指数は2016年2月以降は長らく上昇トレンドが続き、2006年の高値を目指して爆進中となっていましたが、ここ1年間は下降トレンドが続いていました。

しかし、足元では反発しつつあります。下降トレンドが継続したら向かい風となり、底打ちして堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となります。

東証マザーズのチャート(2018年10月23日~2019年1月22日)
(※マネックス証券より)

上場規模

リックソフトのIPOの規模は最大で約11.3億円であり、東証マザーズとしても小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

公募株式数は76,900株、売出株式数は179,100株、オーバーアロットメント(OA)は38,400株です。

公開比率(オファリングレシオ)は最大で約14%と低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は70%です。

売出人かつ貸株人である大貫浩、並びにリックソフトの株主であるHS株式会社、NVCC7号投資事業有限責任組合、ニッセイ・キャピタル6号投資事業有限責任組合、山本隆一及び服部典生には、原則として90日間のロックアップがかかっています。ロックアップは1.5倍で解除されます。

株主名保有株数保有割合ロックアップ
HS(株)1,000,00045.93%
大貫浩380,00017.46%
NVCC7号投資事業有限責任組合257,00011.81%
神山直規180,0008.27% 
ニッセイ・キャピタル6号投資事業有限責任組合160,0007.35%
山本隆一100,0004.59%
服部典生100,0004.59%

初値予想

リックソフトの事業は、ライセンス&SIサービス・クラウド・ソフトウェア開発を組み合わせたシステムソリューションということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。

クラウドというキラーワードを内包しており、訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。

予想PERは41.0~42.7倍であり、類似企業と比較すると中間的です。

コード銘柄名PERPBR配当利回り
3666テクノスジャパン12.954.722.52%
3915テラスカイ221.519.590.00%
3940ノムラシステムコーポレーション14.552.022.97%
4307野村総合研究所19.922.511.99%
4335アイ・ピー・エス26.002.970.48%
4739伊藤忠テクノソリュー21.422.462.16%
4828東洋ビジネスエンジ18.412.701.42%

約11.3億円という上場規模は東証マザーズとしてもやや小型です。上位株主にVCが名を連ねているものの、満遍なくロックアップがかかっています。

東証マザーズの10億~15億円のやや小型IPOの初値結果は以下のとおりです。

  • リンク:+112.8%
  • ベルトラ:+33.9%
  • ピアラ:+97.3%
  • フロンティア・マネジメント:+121.2%
  • アイリックコーポレーション:+25.8%
  • システムサポート:+128.6%
  • エクスモーション:+49.7%
  • マネジメントソリューションズ:+114.3%
  • アイ・ピー・エス(銘柄名 IPS):+71.0%
  • ヒューマン・アソシエイツ・ホールディングス:+207.7%
  • ファイバーゲート:+127.4%
  • SERIOホールディングス:+130.3%
  • グローバル・リンク・マネジメント:+134.0%
  • クックビズ:+134.7%
  • テンポイノベーション:+93.5%
  • テックポイント・インク:+64.9%
  • UUUM:+226.8%
  • トランザス:+170.0%
  • ツナグ・ソリューションズ:+112.0%
  • ユーザーローカル:+325.2%
  • ピーバンドットコム:+113.9%
  • レノバ:+50.0%
  • エイトレッド:+133.9%
  • シンシア:-7.1%
  • JMC:+89.2%
  • インソース:+55.8%
  • セラク:+160.0%
  • キャリア:+98.5%
  • ジェイリース:+34.5%
  • アトラエ:+135.6%
  • PR TIMES:+59.0%
  • ベネフィットジャパン:+67.2%
  • フェニックスバイオ:-2.1%
  • ブラス:+6.4%
  • バルニバービ:+130.0%
  • GMOメディア:+101.1%
  • ブランジスタ:+43.8%
  • アイビーシー:+251.0%
  • STUDIOUS:+20.0%
  • PCIホールディングス:+169.6%
  • Hamee:+67.2%
  • sMedio:+58.7%
  • ファーストコーポレーション:+25.0%
  • ファーストロジック:+52.5%
  • データセクション:+73.1%
  • サイジニア:+125.8%
  • フルッタフルッタ:+51.5%
  • メディカル・データ・ビジョン:+135.9%
  • セレス:+55.4%
  • オプティム:+260.0%

以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。

主幹事は大和証券です。その他は、SMBC日興証券、SBI証券、岡三証券、いちよし証券、水戸証券で申し込めます。

証券会社名割当株式数割当比率
大和証券235,80092.11%
SMBC日興証券7,6002.97%
SBI証券5,1001.99%
岡三証券2,5000.98%
いちよし証券2,5000.98%
水戸証券2,5000.98%

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<投資スタンス>
強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)

  1. 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
  2. やや強気:ネット証券で申込、対面証券では原則申込(回数制限やS級狙いで回避することも)
  3. 中立:ネット証券、回数制限・S級銘柄の当落に影響がない対面証券(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
  4. やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
  5. 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)

過去のIPO初値予想の履歴

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