楽天証券は信用取引の環境が充実しています。他社が先行リリースした制度も導入して、総合力でネット証券屈指のクオリティに向上してきました。
超割コース(取引1回ごとの手数料体型)、いちにち定額コースから、取引スタイル・ニーズに応じて手数料コースを選択できます。
手数料コースはいつでも変更できるので便利です。超割コースにはポイントプログラム、大口優遇もあります。
「いちにち信用」&「特別空売り」というデイトレに便利な仕組みもあります。
いちにち信用取引は、取引金額に関わらず取引手数料無料、買方金利および貸株料は1.90%(年率)のキャンペーンが恒久的制度に昇華しました。
手数料体系
1約定ごと
「超割コース」は、1回の取引金額に応じて手数料が決まります。
超割コースは、国内株式取引はもちろん、投資信託や海外株式の取引手数料も1%をポイントバックされます。
現物取引手数料は細かく設定されており、最大でも1,050円(税込)です。
約定金額 | 手数料 |
---|---|
5万円まで | 50円(税込54円)/1回 |
10万円まで | 90円(税込97円)/1回 |
20万円まで | 105円(税込113円)/1回 |
50万円まで | 272円(税込293円)/1回 |
100万円まで | 487円(税込525円)/1回 |
150万円まで | 582円(税込628円)/1回 |
3,000万円まで | 921円(税込994円)/1回 |
3,000万円超 | 973円(税込1,050円)/1回 |
信用取引手数料は現物株式よりもシンプルになっています。
以前は約定金額にかかわらず388円(税込)でしたが、値下げしてSBI証券と並んで大手ネット証券では最安値水準となっています。
取引金額 | 新手数料 |
---|---|
10万円まで | 90円(97円) |
20万円まで | 135円(145円) |
50万円まで | 180円(194円) |
50万円超 | 350円(378円) |
更に超割コースは取引実績や残高に応じて手数料が割引になる「大口優遇」があります。
大口優遇が適用されると、信用取引手数料は約定金額にかかわらず無料となります。現物取引手数料は下表のとおりになります。
約定金額 | 手数料 |
---|---|
10万円まで | 無料 |
20万円まで | 100円 / 1回 |
50万円まで | 238円 / 1回 |
100万円まで | 426円 / 1回 |
150万円まで | 509円 / 1回 |
3,000万円まで | 806円 / 1回 |
3,000万円超 | 851円 / 1回 |
下表の5つの条件のうち1つでも達成すると「大口優遇」が適用されて、手数料が優遇されます。
区分 | 大口優遇の取引項目 | 達成条件 |
---|---|---|
毎月判定 | 貸株平均残高 | 3,000万円以上 |
投資信託平均残高 | 3,000万円以上 | |
毎日判定 | 本日の新規信用建玉平均残高 | 3,000万円以上 |
本日15時時点の信用建玉残高 | ||
信用新規建約定金額1ヶ月間の 合計(毎月26日~翌月25日) | 3億円以上 |
日次判定条件を達成すると、翌営業日から3ヶ月間、大口優遇が適用されます。他社は1ヶ月間というネット証券ばかりなので、エッジが効いています。
月次判定条件の場合は、翌月から3ヶ月間。月次判定条件の判定期間は、前月26日~当月25日までです。
1日定額
「いちにち定額コース」では、取引を行った日の現物取引と信用取引の約定金額合計で手数料が決まります。
1回の取引が少額で取引回数が多い場合はお得になる傾向があります。 1日で取引を決済(日計り取引)すると「デイ割」が適用されて、片道分の手数料無料となります。
1日の約定金額合計 | 手数料 |
---|---|
50万円まで | 429円(463円)/日 |
100万円まで | 858円(926円)/日 |
200万円まで | 2,000円(2,160円)/日 |
300万円まで | 3,000円(3,240円)/日 |
以降、100万円増えるごとに | 1,080円追加 |
超割ポイントプログラムで楽天ポイントが得られる
国内株式手数料コースを超割コースにするだけで、楽天証券での取引手数料の1%がポイントバックされます。
また、超割コースの大口優遇を達成すると、ポイントバックが2%になります。対象商品は国内株式だけではなく、多種多様です。
- 国内株式取引(現物・信用)
- 投資信託(投信積立含む)
- 海外株式取引(米国株式、中国株式、アセアン株式)
- 日経225先物取引(ラージ、ミニ)
- 日経225オプション
- 海外先物
- 金・プラチナ取引
楽天証券の場合は、得られるのが1ポイント1円で使える楽天ポイントである点が大きなメリットです。楽天経済圏のコアである楽天ポイントは以下で徹底解説しています。
楽天ポイントカードという楽天ポイントカード加盟店での買い物に、楽天ポイントを使えるカードがあります。
マクドナルド、ポプラ・生活彩家、ミスタードーナツ、ツルハドラッグ、ダイコクドラッグ、くら寿司、大丸、松坂屋、プロント、apollostationなどリアルの店舗で期間限定ポイントを消化できるのが大きなメリットです。
楽天ポイントは2017年8月末まではサークルKサンクスで「ポイントdeクーポン」というサービスがあり、楽天ポイントカードの機能を使えば1ポイント1円超で交換できましたが終了しました。
現在は楽天カードに楽天ポイントカード機能が搭載されているので、より一層便利になりました。ネットだけ絵ではなく、リアル店舗でもお手軽にポイントを使うことができます。
楽天ポイントは楽天Edyに1ポイント1円の等価で交換できます。
楽天ポイントを貯める設定にしている楽天Edyにのみ交換できます。期間限定ポイントや提携先からの交換ポイントなどは交換できません。
キャンペーンページからエントリーし、楽天ポイントからEdyへ交換後、受け取りをすると、交換額の2~5%分のEdyがもれなくプレゼントされるキャンペーンが定期的に開催されています。
Edyへの交換は、楽天ポイントのEdyへの交換ページから画面の案内に沿って手続きができます。
楽天Edyは極めて幅広い店舗で利用できるので便利です。
楽天ポイントは2ポイントをANAマイル1マイルに交換できます。50ポイント以上2ポイント単位で細かくANAマイルに交換できます。ANAマイルへの移行手数料は無料なのが大きなメリットです。
楽天証券の超割ポイントプログラムでは、各商品ごとに1日の取引手数料の1%がポイントバックされます。小数点以下は切り上がります。
例えば、国内株式取引手数料合計が1,250円、投資信託手数料合計が525円の場合は以下のとおりとなります。
- 国内株式取引手数料ポイント:1,250円×1%=12.5円→13ポイント
- 投資信託手数料ポイント:525円×1%=5.25円→6ポイント
- 1と2の合計で19ポイント
超割コースのポイントは、月に1回最終営業日の翌日に付与されます。着実にお得です。
短期・無期限・いちにち信用・特別空売りとバリエーション豊富
松井証券とSBI証券が先行していたサービスを楽天証券も導入しました。
2016年12月19日(予定)からは 信用取引サービスの一般信用売建において、 返済期限が14日の「短期信用」と「無期限信用」の取扱いを開始します。つなぎ売りなど様々な局面で役立つ卓越した取引制度です。
「いちにち信用」取引は、当日中に返済をするデイトレードに特化した一般信用の取引です。取引は、売建、買建ともに可能です。当日中に返済しなかった建玉は、原則として翌営業日に強制決済されます。
一日信用は現引も可能です。低コストで株式を購入することが可能です。
「特別空売り」は、通常は空売りができない非貸借の新興市場銘柄などをショートできるサービスです。新規上場して間もないIPO銘柄を売建るチャンスもあります。
2016年10月31日までは、1約定あたりの売買代金が300万円未満の場合は買い方金利は2.8%、貸株料は2%でした。ただし、キャンペーンとして、 買方金利および貸株料が1.90%(年率)、 取引金額に関わらず取引手数料は無料でした。
しかし、好評を博していることから、11月以降も同キャンペーンの内容で取引できるように、 通常サービスとして恒久化されました。2016年9月30日に発表されました。
今後、楽天証券のいちにち信用取引は、取引金額に関わらず取引手数料は無料、買方金利および貸株料は1.90%(年率)となりました。
2017年7月からは恒常的な制度として、無料の条件が売買代金100万円以上で金利・貸株料のいずれも0%となりました。
「特別空売り」銘柄の場合は、貸株料の他に更に「特別空売り料」がかかります。料金は変動性です。レアな銘柄ほどに料金が高くなります。
いちにち信用&特別空売りは、Webブラウザ、マーケットスピード、iSPEED(株/for iPad)で取引が可能です。スマホアプリでは取引できません。
まとめ
超割コース・ワンショットコース・いちにち定額コースから、取引スタイル・ニーズに応じて手数料コースを選択できます。
手数料コースはいつでも変更できるので便利です。超割コースにはポイントプログラム、大口優遇もあります。
取引手数料の1~2%が楽天ポイントで還元されます。楽天グループとしてのメリットを活かしています。
また、大口優遇が適用されると、最大で3ヶ月間も優遇が続いて現物取引手数料が割引・信用取引手数料は無料になるのが大きなメリットです。
「いちにち信用」&「特別空売り」というデイトレに便利な仕組みもあります。競合他社と比較してもエッジ・優位性がある要素があります。
項目 | 内容 | 楽天証券 | 松井証券 | SBI証券 |
---|---|---|---|---|
銘柄取扱い数 | デイトレ専用空売り(2016年9月5日時点) | 958銘柄 | 115銘柄 | 824銘柄 |
大口優遇(翌月) | 優遇の有無 | ◯ | × | ◯ |
手数料優遇 | 信用取引手数料0円 現物手数料も割引 | × | 信用取引手数料0円 | |
優遇期間 | 翌営業日から3ヶ月 | × | 翌営業日 | |
注文種類 | 逆指値注文 | ◯ | ◯ | ◯ |
逆指値付通常注文 | ◯ | ◯ | × | |
IFD注文 | ◯ | ◯ | × | |
大引不成 | ◯ | × | × |
楽天証券はPCの取引ツール楽天マーケットスピードでは、楽天RSSを無料で利用できます。
一度に取り込める銘柄数が岡三証券の岡三RSSと比較すると少ないというデメリットはありますが、無料の条件が岡三証券よりも緩いのが大きなメリットです。信用取引の口座開設だけで無料になります。
私もフル活用して諸々のデータを取り込んでトレードに活かしています。私のトレードのエッジは楽天RSSから産まれています。楽天証券がないと困ってしまいます。
以前に楽天証券にインタビューに行き、サービス内容について取材したことがあります。数多くのエッジ・優位性があるネット証券だと感じました。
特にお得なポイント還元、楽天カードでの投信購入での1%還元は、楽天経済圏の真骨頂を発揮しています。
一般信用売りも可能になり、つなぎ売りがしたい局面では非常に役に立ちます。
一般信用売りが可能なネット証券は限られており、その中でも楽天証券は手数料が安いので、低コストでトレードすることが可能です。
信用取引の大口優遇制度もあり、専業トレーダーの強い味方です。マーケットスピード、マーケットスピード2、iSpeedという秀逸な取引ツール・アプリを提供しており、パソコンでもスマホ・タブレットでも快適な取引が可能です。
専業投資家だけではなく、兼業投資家にとっても有用なサービスです。
チャイエックス・ジャパンPTS、SBIジャパンネクストPTSの2つで取引でき、SOR注文によって取引所と比較して有利な価格で約定できる場合もあります。
投資信託では少額での積立が可能であり、他社ではポイント対象外の低コストインデックス投信も、楽天証券ではポイント付与の対象となっています。
楽天カードで投信積立が可能で、月5万円まで最大1%の楽天ポイントを獲得できます。
ポイントを利用した所定額の投信・米国株の購入で楽天SPUがポイントUPし、楽天市場でのお買い物がお得になるメリットもあります。
楽天銀行との連携サービスは自動スイープが秀逸な出来栄えで、証券口座の余剰資金は自動的に楽天銀行の最大0.1%という圧巻の高金利が適用され、かつATMで出金できます。楽天銀行の残高は証券の投資にいつでも使えます。
日本初のブロックチェーン技術を活用した高セキュリティな本人認証サービスの開発を進めていて、ID・パスワードが不要になるというプレスリリースがありました。
個人型確定拠出年金(iDeCo)もハイクオリティです。
デイトレーダー、スイングトレーダー、バリュー投資家、グロース投資家、インデックス投資家などありとあらゆる投資家が有効活用できる、卓越した総合オンライン証券です。初心者から玄人までフル活用できます。
複数の証券会社を使い分けるのは面倒で、一つの証券会社で済ませたいという場合は、楽天証券が有力候補の一つです。米国株式取引手数料も低水準です。
つみたてNISAでは楽天ポイントが利用可能である点がメリットです。
楽天証券は日々のトレーディング、中長期的な資産運用の両面で優れており、資産形成に資するオンライン証券です。私もフル活用してパフォーマンスを向上させています。
楽天証券のiDeCoも手数料が無料で優良な商品ラインナップとなっています。
以前に楽天証券を訪問して、iDeCoについて取材しました。管理画面のインターフェイスの工夫、シングル・サインオンの仕組みが独自のメリットです。
口座開設・維持は無料であるにもかかわらず、100万の資産運用でも大活躍します。
一歩先に進んだ画期的な仕組みが満載のネット証券であり、証券会社の基準を変えて一新する程のインパクトを放っています。
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