グッドパッチ(7351)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2020年6月15日(月)~6月19日(金)、上場日は2020年6月30日(火)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は610円(1単元6.1万円)です。公募価格は2020年6月22日(月)に決定。
仮条件は610~690円と上振れました。予想PERは19.9倍です。
初値予想は大幅なプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
1,100〜1,800円(仮条件の上限比+59.4%~+160.9%)
グッドパッチは「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げ、「デザイン」を通じて人々の生活がより便利になり、より暮らしやすくなることを目指し事業活動を展開しています。
監査法人は有限責任監査法人トーマツで、本社所在地は東京都渋谷区鶯谷町3-3 VORT渋谷South 2階です。
グッドパッチとは
グッドパッチは顧客企業に対し、Web・スマートフォンサービス等のデジタルプロダクトに関わる様々なデザインについて、次の3つの領域にまたがりサービスを提供しています。
Experience Design(UI/UX)領域(プロダクト)
主にスマートフォンやSaaSのアプリケーション等のデジタルプロダクトにおけるUI/UXデザイン支援(戦略立案・企画・設計・開発の支援)です。
ユーザー視点でより使いやすいサービスを実現します。
Brand Experience 領域(コーポレート・組織)
顧客企業の経営ビジョン・ミッションを起点とした組織デザインやブランドイメージのデザイン領域です。
ブランドの発信者側のサービスに込める想いや提供価値をデザインし、強固なブランドの形成を支援します。
Business Design 領域(戦略・ビジネスモデル)
顧客企業のデジタルにとどまらないプロダクト全般における戦略・ビジネスモデルのデザインの領域です。
ユーザーがサービスを受け入れ、プロダクトを成長させていくための要件を定義し、その実現方法をデザインします。
それぞれの領域は部分的に重なり合うため、領域をまたいだサービスの提供も特徴の一つとなります。
例えば、Business Design 領域からExperience Design(UI/UX)領域またはBrand Experience領域へサービスを連続的に提供することによって、戦略の策定からプロダクト開発まで一気通貫で支援することができます。
顧客企業にとっては、プロダクト開発だけでなく、その基盤となる組織文化の変革を推進することができるなど、より本質的な課題解決を行うことが可能です。
これらのデザイン領域に対し、以下2つの事業を展開しています。
- Webサイトやアプリケーション、ブランドのデザイン支援を行うデザインパートナー事業
- 自社開発のSaaSプロダクトや自社を軸として構築した人材プールを活用したデザインプラットフォーム事業
従業員数は174名、平均年齢は32.1歳、平均勤続年数は1.8年、平均年間給与は562.7万円です。
デザインパートナー事業
主にWebサイトやスマートフォンアプリケーション等のデジタルプロダクトのデザイン開発を進めたい顧客企業(クライアント)に対し、グッドパッチのUXデザイナー及びUIデザイナーがデザインプロジェクトをリードしながらデザインプロセスを遂行します。
顧客企業が真に必要とするUI/UXデザインの実現を支援し、顧客企業(クライアント)の成長にデザインで貢献します。
デザインプラットフォーム事業
デザインパートナー事業によって行われるUI/UXデザイン支援を様々な側面からバックアップするものとなります。
デザインが有効に活用され、プロダクトとして世の中にリリースされるまでのプロセスをサポートしています。
主なサービス
- ソフトウェア(デザインITツール-「Prott」「Athena」)
- 企業内デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)
- デザインビジネス環境(クラウドソーシング-「Goodpatch Anywhere」)
デザインパートナー事業をサポートする基盤(プラットフォーム)として機能させています。
グッドパッチのIPOの諸データ
グッドパッチの業績推移
業績面では売上高は美しい右肩上がりです。経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第7期 | 第8期 | |
---|---|---|---|
決算年月 | 2018年8月 | 2019年8月 | |
売上高 | (千円) | 1,371,260 | 1,683,269 |
経常利益又は経常損失(△) | (千円) | △11,726 | 83,678 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (千円) | △22,219 | 57,389 |
包括利益 | (千円) | △23,926 | 52,372 |
純資産額 | (千円) | 411,024 | 463,396 |
総資産額 | (千円) | 775,274 | 821,642 |
1株当たり純資産額 | (円) | 59.88 | 67.51 |
1株当たり当期純利益 | (円) | △3.24 | 8.36 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | (円) | ― | ― |
自己資本比率 | (%) | 53 | 56.4 |
自己資本利益率 | (%) | ― | 13.1 |
株価収益率 | (倍) | ― | ― |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △29,704 | 126,880 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △33,032 | △20,812 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 13,330 | △64,388 |
現金及び現金同等物 | (千円) | 473,565 | 508,908 |
の期末残高 | |||
従業員数 | (名) | 118 | 158 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数は2020年3月下旬をボトムとして右肩上がりとなっています。
このまま堅調な推移が続くとIPOにおいて追い風となり、反落して再び軟調な相場に回帰すれば向かい風となります。
上場規模
グッドパッチのIPOの規模は最大で約4.6億円であり、東証マザーズとしても超小型です。超小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は308,900株、売出株式数は350,900株、オーバーアロットメント(OA)は98,900株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約11%とかなり低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は53%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
土屋尚史 | 42.43% | ○ |
DG Lab1号投資事業有限責任組合 | 10.57% | ○ |
(株)DGベンチャーズ | 10.57% | ○ |
(株)ブルーローズ | 8.24% | ○ |
FinTechビジネスイノベーション投資事業有限責任組合 | 7.93% | ○ |
Salesforce Ventues LLC | 3.08% | ○ |
MSIVC2016V投資事業有限責任組合 | 2.64% | ○ |
實方ボリス | 2.14% | ○ |
SMBCベンチャーキャピタル2号投資事業有限責任組合 | 1.62% | ○ |
松岡毅 | 0.92% | ○ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
グッドパッチの事業はWebサイトやアプリケーション、ブランドのデザイン支援を行うデザインパートナー事業、自社開発のSaaSプロダクトや自社を軸として構築した人材プールを活用したデザインプラットフォーム事業ということで、IPOにおける業種の人気度はやや高めです。
新規性はないものの、訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。
予想PERは19.9倍であり、類似企業と比較すると割安感があります。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2130 | メンバーズ | 27.08 | 5.38 | 0.95% |
3622 | ネットイヤーグループ | 126.51 | 2.07 | 0.60% |
4763 | クリーク・アンド・リバー社 | 15.16 | 2.81 | 1.47% |
約4.6億円という上場規模は東証マザーズとしては超小型です。上位株主にVCが名を連ねているものの、満遍なくロックアップがかかっています。
東証マザーズの5億円未満の超小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- アディッシュ:+70.8%
- サイバーセキュリティクラウド:+104.7%
- 関通:+110.6%
- ウィルズ:+372.4%
- ブランディングテクノロジー:+177.3%
- ハウテレビジョン:+209.5%
- Amazia:+33.0%
- バンク・オブ・イノベーション:+108.3%
- ZUU:+246.9%
- ビープラッツ:+354.5%
- 日本リビング保証:+189.8%
- アジャイルメディア・ネットワーク:+415.7%
- みらいワークス:+230.4%
- ウォンテッドリー:+401.0%
- インターネットインフィニティー:+281.8%
- ユナイテッド&コレクティブ:+177.8%
- シャノン:+320.7%
- エルテス:+263.7%
- フィル・カンパニー:+205.3%
- リファインバース:+62.9%
- AWSホールディングス:+235.3%
- 農業総合研究所:+78.1%
- ホープ:+130.0%
- グローバルウェイ:+373.0%
- ヨシムラ・フード・ホールディングス:+50.0%
- バリューゴルフ:+151.2%
- ラクス:+228.7%
- アクアライン:+21.7%
- アイリッジ:+429.2%
- テラスカイ:+350.0%
- エクストリーム:+296.4%
- ビーロット:+422.4%
- レアジョブ:+169.7%
- フィックスターズ:+162.0%
- シンプロメンテ:+135.3%
- サンワカンパニー:+268.4%
- フォトクリエイト:+126.0%
- ウォーターダイレクト:+200.0%
以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。
主幹事は大和証券です。その他はSBI証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
大和証券 | 594,000 | 90.03% |
SBI証券 | 65,800 | 9.97% |
グッドパッチのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
SBI証券が幹事団に入っているので、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
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<投資スタンス>
強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)※回数制限やS級狙いで回避することも
- やや弱気:SBI証券以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも)
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)