ゼネテック(4492)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2020年3月3日(火)~3月9日(月)、上場日は2020年3月19日(木)です。
新規上場する市場は東証JASDAQスタンダードで、想定価格は1,700円(1単元17.0万円)です。公募価格は2020年3月10日(火)に決定。予想PERは12.7~12倍です。
初値予想は大幅なプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
3,300〜3,900円(仮条件の上限比+94.1%~+129.4%)
ゼネテックは、システム受託開発事業、エンジニアリングソリューション事業を展開しています。
監査法人は太陽有限責任監査法人で、本社所在地は東京都港区北青山2-13-5 青山サンクレストビル3Fです。
ゼネテックとは
ゼネテックは、カーエレクトロニクス全般、デジタル情報家電、半導体製造装置分野などの組込みシステムに係るソフトウェア開発およびハードウェア開発において、システム受託開発事業を展開しています。
長年培ってきた受託開発ノウハウを駆使し、仕様分析・検討、基本設計から製造までシステムの一括受託開発を行っています。
ソフトウェア専業開発と異なり、組み込みシステム開発にはハードウェア制御の知識が必須です。
また、製品の性格上、ソフトウェア開発と比べて非常に厳しい品質確保が要求されるものになるため、ゼネテックの強みであるソフトウェアとハードウェアの一体型システム開発力および通信・ネットワーク分野の開発技術力を活かせる分野になります。
また、「製造業向け3次元CAD/CAMソリューション」「ロボットティーチングシステム」「工場・物流・マテハン3Dシミュレーションシステム」について、輸入販売、導入・技術支援、サポート、教育・研修などのソリューションサービス事業を行っています。
創立来34年間のシステム開発で培ってきた通信・制御・センサーデバイス、ネットワーク、クラウド技術をベースにしたモニタリングプラットフォーム「Surve-i」を自社開発しています。
今後、飛躍的な成長が見込まれる製造業向けIoT分野において、製造機械・設備の稼働監視システムや防犯・災害対策用遠隔カメラ監視ソリューションとして販売しています。
その他事業として、緊急地震速報の受信と同時に、事前に合意登録されている家族の最新の居場所が自動配信され、お互いの安否が把握できるスマートフォン用防災アプリである、災害時位置情報自動通知システム「ココダヨ」を提供しています。
従業員数は244名、平均年齢は39.4歳、平均勤続年数は7.1年、平均年間給与は528.3万円です。
ゼネテックのIPOの諸データ
新規発行による手取金の使途については、設備資金、運転資金に充当する予定です。
ゼネテックの業績推移
業績面では売上高は美しい右肩上がりとなっています。経常利益・純利益は減益の年度も目立ち、ボックスでの推移となっています。
主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第33期 | 第34期 | |
---|---|---|---|
決算年月 | 2018年3月 | 2019年3月 | |
売上高 | (千円) | 4,004,951 | 4,482,808 |
経常利益 | (千円) | 134,639 | 275,877 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (千円) | 83,628 | 179,516 |
包括利益 | (千円) | 85,256 | 178,144 |
純資産額 | (千円) | 770,117 | 943,033 |
総資産額 | (千円) | 2,188,470 | 2,217,877 |
1株当たり純資産額 | (円) | 515.47 | 631.21 |
1株当たり当期純利益金額 | (円) | 55.98 | 120.16 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 | (円) | - | - |
自己資本比率 | (%) | 35.19 | 42.52 |
自己資本利益率 | (%) | 11.45 | 20.96 |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △14,628 | 227,849 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △25,278 | △103,247 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 93,310 | △168,613 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (千円) | 495,589 | 451,578 |
従業員数 | (人) | 216 | 236 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
日経JASDAQは美しい右肩上がりとなっていましたが、足元ではコロナウイルスの影響で軟調となっています。
再び堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となります。
上場規模
ゼネテックのIPOの規模は最大で約8.6億円であり、東証JASDAQスタンダードとしても小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は312,000株、売出株式数は129,300株、オーバーアロットメント(OA)は66,100株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約26%と標準的です。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は29%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
上野憲二 | 41.85% | ○ |
上野大輔 | 21.64% | ○ |
山田陽國 | 10.07% | ○ |
ゼネテック従業員持株会 | 7.59% | |
井上由佳 | 5.41% | ○ |
八戸雅利 | 3.42% | ○ |
夏野剛 | 2.49% | ○ |
金井登志雄 | 1.87% | ○ |
遠藤直哉 | 1.24% | ○ |
濱登弘一、他15名 | 0.12% | ○ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
ゼネテックの事業はシステム受託開発事業、エンジニアリングソリューション事業ということで、IPOにおける業種の人気度は標準的です。
3社同時上場となり、過密日程のIPOである点がマイナスポイントとなっています。
予想PERは12.7~12倍であり、類似企業と比較すると割安感があります。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2349 | エヌアイデイ | 11.18 | 1.16 | 1.61% |
3858 | ユビキタスAI | 1,202.00 | 2.34 | 0.00% |
3918 | PCIホールディングス | 17.66 | 1.84 | 2.83% |
4394 | エクスモーション | 50.11 | 3.42 | 0.88% |
4420 | イーソル | 58.91 | 6.89 | 0.32% |
4430 | 東海ソフト | 24.95 | 2.47 | 0.97% |
4440 | ヴィッツ | 36.12 | 3.90 | 0.25% |
9692 | シーイーシー | 15.80 | 2.16 | 1.99% |
約8.6億円という上場規模はJASDAQスタンダードとしても小型です。上位株主にVCはなく、カバー率は高めです。
JASDAQスタンダードの5億~10億円の小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
- アミファ:+37.9%
- あさくま:+46.7%
- エヌ・シー・エヌ:+51.8%
- 田中建設工業:+7.1%
- ツクイスタッフ:+53.2%
- グッドライフカンパニー:+21.9%
- アクセスグループ・ホールディングス:+161.2%
- ディ・アイ・システム:+157.8%
- ブロードバンドセキュリティ:+166.8%
- マリオン:+59.7%
- 香陵住販:+15.9%
- SIG:+133.3%
- エヌリンクス:+108.8%
- アズ企画設計:+117.8%
- トレードワークス:+518.2%
- シー・エス・ランバー:+84.1%
- ニーズウェル:+130.5%
- SYSホールディングス:+116.0%
- ディーエムソリューションズ:+184.0%
- No.1:+120.4%
- 安江工務店:+4.0%
- 日本モーゲージサービス:+39.8%
- ノムラシステムコーポレーション:+51.0%
- デュアルタップ:+127.0%
- 富士ソフトサービスビューロ:+13.5%
- プロパティエージェント:+115.0%
- ナガオカ:+40.6%
- デジタル・インフォメーション・テクノロジー:+246.2%
- スマートバリュー:+344.9%
- 三機サービス:+37.1%
- エムケイシステム:+332.0%
- 今村証券:+27.4%
- マークラインズ:+77.3%
- 東武住販:+12.0%
- 白鳩:+46.2%
- サイバーリンクス:+172.9%
以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。
主幹事はみずほ証券です。その他は、岡三証券、いちよし証券、SBI証券、マネックス証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
みずほ証券 | 410,500 | 93.02% |
岡三証券 | 13,200 | 2.99% |
いちよし証券 | 8,800 | 1.99% |
SBI証券 | 4,400 | 1.00% |
マネックス証券 | 4,400 | 1.00% |
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<投資スタンス>
強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券で申込、対面証券では原則申込(回数制限やS級狙いで回避することも)
- 中立:ネット証券、回数制限・S級銘柄の当落に影響がない対面証券(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)